観光編


1日目
成田→プラハ
2日目
プラハ
3日目
プラハ
ウィーン
4日目
ウィーン
5日目
ウィーン
ブダペスト
6日目
ブダペスト
7・8日目
ブダペスト→成田
<2日目:プラハ>

 5月2日。朝から良い天気である。とにかく、この郊外ホテルからどうやって市街地に出ることができるのか、最重要課題を解決するためにフロントへ。
「プラハ城に行きたいのだが。」と尋ねたら、いきなりツアーのパンフレットを差し出されたりしてちょっと困ったが、地下鉄Dajvicka駅行きの路線バスがホテルの前を走っていることがわかった。 「切符はどこで買えますか?」と尋ねると、おもむろにフロント氏は戸棚を開けてチケットを取り出して売ってくれた。
 風がふくと少し肌寒いが、極めて良い天気。外へ出てみれば、このホテルの周りにも人家がたくさんあることがわかる。  バス停の名前が「Universidad・・・」だから近くに大学があるのかもしれない。 やってきたバスに乗り込み、昨夜不安におののきながら通った道を眺めてみれば、暗いはずだ。 道の片側はずっと川である。約10分で終点Dajvicka駅に着き、地下鉄A号線に乗り込んだ。

四角青 プラハ城(聖ヴィート教会、旧王宮)

 地下鉄A号線2駅目のMalostranska駅下車。ここから、プラハ城の裏口(?)東門へと続く坂を登る。 普段運動不足の3女王様は、この坂を登り切る頃にはすっかりバテバテだ。しかし、この坂の上からの見晴らしは素晴らしい。他の観光客をかき分け、何とか街並みを撮影する。
 適当な城壁をくぐり抜けると、錬金術師が住んでいたという「黄金の小道」と呼ばれる一角に出た。(実際には貧しい金箔職人が住んでいた程度らしい。) 外壁をカラフルに塗った小さな家が立ち並び、お土産物屋として営業している。 青い壁の家は、「変身」で有名な作家カフカの仕事場だったそうだ。大変狭い家(部屋)で、現在は、カフカ専門の土産物屋になっている。
データ
聖ヴィート大聖堂、旧王宮、聖イジー修道院、火薬塔 共通券
120kc(約300円)
9:00~17:00
 黄金の小道を抜けると、いきなり目の前にプラハ城のミュージアムショップを発見。 裏口から入っているので順番が逆なのだが、とりあえず見る。 ここで1号を狂喜させたのは、豊富な組立紙模型の数々。組立紙模型絵葉書も4種類くらいあり、「チェコ人は組立紙模型好きに違いない。」1号はチェコ人に深い親近感を抱いたようだった。
ミッシャステンドグラス
  • 聖ヴィート大聖堂
     プラハ城観光の目玉ともいうべき壮麗なゴシック建築。何よりもステンドグラスが素晴らしい。 左の写真は、アルフォンソ・ミュシャの作品だが、これは共通券を買わなくても見られるゾーンにある。 礼拝堂の周囲は有料で、大勢の観光客が追い払われていた。 チケット売り場はいささかわかりにくいところにあるのだ。
     3女王様はしっかり共通券をGETし、礼拝堂の中に入った。強すぎるほどの日の光が、様々な模様のステンドグラスを透かして入ってくるさまは本当に美しい。 いきなりスパークして写真をとりまくる3人。初日からこんなことで、最後までフィルムが足りるのか?
  • 旧王宮
     続いて、ピンクの外壁が印象的な旧王宮へ。16世紀まで歴代の王の居城で18世紀までは官庁として使われていたらしい。 現在は大統領選挙の際使われるそうだ。中に入ると、まるで学校の体育館のようなだだっ広い(何もない)空間が広がっている。 この広さで、ここまで何もないのも壮観だ。
     ここは専ら、見晴らしの良いバルコニーからプラハの街並みを見下ろすのが良い。
  • 旧王宮からの眺め
    プラハ景色
    しかし、プラハ城内はとにかく団体ツアー客が多く、彼らと一緒になってしまったら、あっという間にバルコニーはいっぱい。景色どころではなくなってしまう。 3女王様は、ツアーの隙間を縫って走り、何とか景色をバックにした写真を撮るのであった。
     一人ずつ交互に撮り合っていると、日本人のおじさんが「3人一緒に撮りましょう。」と声をかけてきた。 「ツアーですか?」と聞かれたので「いやー、ほとんど手配旅行で。」と答えると、「すごいね~。」と言いつつ「僕もねえ..フリーで来たんですよ。娘の結婚式がこっちであるから。 ドイツ人と結婚するんですよ。」と話してくれた。そりゃ、3女王様とは比べ物にならない国際派だと感心しつつ、お礼を言って別れた。

  • 聖イジー修道院
    共通券で入れるようなので、ついでに入ってみた。モザイクが美しかったような気もするが、残念ながら2号にはほとんど記憶なし。 そろそろ空腹警戒警報が鳴り始めていたので・・・。

    仕切りライン


     というわけで、プラハ城を正門から出て、昼食を食べる場所を探すことにした。 狙いは、我等がHPアドバイザーにしてプラハ・アドバイザーの匿@匿さんが、以前掲示板に書いてくれた店。 「プラハ城の正門を出て左手に行き突き当たりにチェコビールのおいしい店がある。」 だったけ?・・・程度の不確かな記憶をたよりに、坂を下っていくと突き当たりにカフェがあった。 「これか?」角を曲がって右手にもイタリアで言えばバルのような店があった。「こっちかも?」とにかく、坂を下ってしまったので右手の方の店に入った。
     まずはビールを注文する。日本のより濃い色のよく冷えたビールは本当においしく、1号と2号は思わずおかわりしてしまった。(これが後に悲劇に)。 料理は伝統的なチェコ料理。どれもおいしく、しかも料金は一人1000円を切る。 (詳細は食事編にて) チェコは良い国だな~とほろ酔い気分で大満足。

    四角青 聖ミクラーシュ教会

     カレル橋方向に坂を下っていくと「St.Niclas」と表示のある大きな教会の前に出た。 どうやらそれが、聖ミクラーシュの英語読みらしい。
    ここはかつてモーツァルトが演奏したこともある音響効果の素晴らしい教会で、この日も夜のコンサートの申込み受付をしていた。 しかし、ここに45kc(約120円)払って入った理由はそんなことではない。 実は、先ほどの店でちゃんと行ったにも関わらず、もうトイレに行きたくなってしまったのだ。
    そんなわけで、教会の中を隅々まで歩いたにも関わらず、ほとんど覚えていない。 天井のフレスコ画が有名だったらしい。
    目的物が見つからず、売店のおばさんに尋ねたところ、「この教会にはない。ここを出て少し行った所に公衆トイレがある。」という答えだった。

    仕切りライン

     トイレの在処がわかってほっとしたのも束の間、言われた所に行ってみると「No Water!」と書かれた張り紙があってドアが施錠されているではないか!

     ほかの場所を探すべくカレル橋まで行ってみた。ふと橋の袂を見ると「INTERNET」という看板が目に入る。 インターネットカフェならトイレもあるかも。インターネットもできるし。 ということで、その店に入り、眼鏡をかけた若いお姉さんに開口一番「ここにトイレはあるか?」と尋ねると残念ながらないとの答え。(カフェじゃないし。) 代わりに先ほどのトイレの位置を教えらたので「そのトイレは壊れているのだ。」と言うと、心底同情した顔で「Oh!」とつぶやきしばらく考えてから「橋を渡った右手の黄色い建物の中にあるはず。」と教えてくれた。
    親切な対応に気をよくして「後でインターネットもやりに来るよ。」と心の中で誓うのであった。 カレル橋を急ぎ足で渡って、事なきを得たのは言うまでもない。

    四角青 旧市庁舎:仕掛け時計

    旧市庁舎  カレル橋を渡ったこちら側は「旧市街地区」と呼ばれる。古い建物やユダヤ人街が残るプラハのもう一つの観光ポイントだ。中でも有名なのは、旧市庁舎の仕掛時計。 かなり古い天文時計で、毎正時に12使徒のからくりが見られる。
    時計を見ると3:40過ぎ。近くのティーン教会は現在修復中で見学不可だし、どこかへ行って戻ってくるには半端な時間だ。 広場をぶらぶらしながら4時まで適当に時間をつぶす。
    仕掛け時計 「この前、TVで岸恵子がプラハの方を旅行していて、この時計の仕掛けを見終わった後、『これだけですか?』って言っていたよ。」1号の話を笑いながら聞いていたが。。。
     いよいよ4時になり、時計の上の窓が開き12使徒が通り過ぎる。時計の横の骸骨が鐘を引く。(写真右参照)
    終了後、3女王様は声をそろえて「これだけですか?」と言ってしまった。 時計自体は非常に立派で建物も風情があるが、古い時代のものなので過大な期待は禁物です。

    仕切りライン


    夜9時頃まで明るい国では、4時はまだ昼間の感覚なので、ボヘミアグラスのウィンドウショッピングをしながら、少し遠くにある「ミュシャ美術館」へ向かう。 ボヘミアグラスの店は、ガイドブックに載っている高級店を主に眺めたのだが、高い割にはあまり心を鷲掴みされるようなモノにも出会わず、いたずらに体力を消耗してしまった。 途中で、ペプシの看板のある店(ファーストフード系)に入り、生オレンジジュースを飲んで一休み。80kc(約240円)。

    四角青 ミュシャ(ムハ)美術館

    5星ホテル「パレス・プラハホテル」の向かいのモダンな建物カウニツキー宮殿内部にチェコ出身のアールヌーボ(ユーゲントシュティール)画家アルフォンソ・ミュシャ(チェコ語ではムハ)の美術館はある。 いかにも新しいおしゃれな美術館で、街の中世的な世界とは一線を画している。
    入口にいるおじさんに「6:00から英語のビデオが上映されるから」と言われたので、心持ち急ぎ足で、館内を見て回った。
    データ
    A/B線Mustek駅徒歩3分
    150kc(約450円)
    10:00~18:00
    ミュシャの絵は美しい女性と流れるような衣装のライン優雅な色と曲線が特徴だが、何気ないデッサンを見ても、非常に絵がうまいということがわかる。(当たり前?) 作品数はそれほど多くないが、日本でよく開かれている展示即売会よりは多分いいに違いない。(2号は行ったことはないが、1号は体験済み。詳細は 「女王様のお墨付きFILE:07 芸術の秋 三大噺~プラハ・プロムナード・ミュシャ」にて。 ミュシャに関する関連リンクもあり。)
    一通り見終わったら、ちょうど6時頃だったので、おじさんお薦めのビデオを見ることにした。 ミュシャの生涯、様々な作品が映し出され興味深いビデオであったが、15分経っても終わる気配がない。 この美術館は6:30で閉館なので、このままではミュージアム・ショップに行けなくなってしまう、と途中で席を立った。 ショップには、センスの良いミュシャグッズがいろいろあって、お土産物に向いています。

    仕切りライン


    本日の観光メニューはこなしたので、トラムでモルダウ川を渡り、先ほどの親切なお姉さんのいるインターネットの店に行った。 3人で1台のマシンを借り、日本語の読める環境に喜びつつメッセージを入力。 (詳細はLIVE編にて)
    かなり疲れていたのに、店を出るときにはすっかり「インターネット・ハイ」状態。 勢いに乗って、1号と2号はカレル橋からプラハ城に向かう坂道にあった小さな土産物屋でそれぞれボヘミア・グラスを購入した。
    小さなカフェで、ビールを飲みつつピザとリゾット(というよりチャーハン)を3人で分け、地下鉄とバスを乗り継いで、観光1日目の行程は終了した。

    戻る 次へ

    <3日目:プラハ→ウィーン>

    四角青 ユダヤ人街

    最寄り駅のDajvicka駅より空港行きの路線バスが出ていることを確認したので、荷物はホテルに預けて、この日は地下鉄で旧市街方面へ出た。
    昨日行かなかったユダヤ人街をぶらぶらと歩く。至る所にユダヤ教会シナゴークがある。 一つ一つは小さな建物だ。観光する場合は7シナゴーク共通券で250kc(約750円)。 高いので外から適当に眺めるだけにした。
    新旧シナゴーク 世界最古のユダヤ教会と言われる「新旧シナゴーク」だけは共通券には含まれず、一館で200Kc(約600円)。 プラハ城があれだけ盛りだくさんで120Kcであることを考えるとずいぶんボられている気がするが、異教徒が神聖な場所に足を踏み入れるのだから文句は言えない。
    ここはまず、教会の隣の建物の中にあるミュージアムショップでチケットを買ってから入る。 ショップには、小さな黒い帽子など礼拝用グッズや、ユダヤ人であるカフカグッズが売っていた。 狭い階段を降りて教会内部に入ると、後ろの壁際に黒い帽子を被った人々が座っている。
    信仰の邪魔をしないよう静かに一回りして見る。後でガイドブックを読むと、1389年の反ユダヤ暴動で殺されたユダヤ人の血が壁に残っているらしいが、気がつかなかった・・・。 2号は「で、こっちは旧?新はどこにあるの?」と間抜けな質問をしていたが、2つ建物があるわけではなかった。(写真左:一つで新旧シナゴーク)。

    この教会前の小さな店で3号もきれいなワイングラスを購入。カレル橋方面に向けて歩く。
    途中、鉄柵の隙間から「ユダヤ人墓地」が見える場所を発見して記念撮影。 有名な観光ポイントなのに、墓石があちこちの方向を向いて傾き、草がぼうぼう生えているのが印象的だった。

    四角青 カレル橋

    この橋は、有名なボヘミアのモルダウ川(モラビア川)を渡る橋で、現在は歩行者専用である。両側に40体もの彫像が並ぶ。
    昨日は切羽詰まった状況で急ぎ足で通り過ぎてしまったので、今日はゆっくり観光しながら渡ろうと、いろいろな写真を撮りつつ歩いた。
    日本人に馴染みが深いフランシスコ・ザビエル像は、4人の人物像に支えられた台の上にいるのだが、うち一人は日本人という設定になっている。 確かにそれらしいシンプルな顔の男がいるのだが、ちょんまげの先がちょっと巻き毛チックで着ている服も着物というより中国服っぽいような・・・と、いささか誤解があるようだった。
    橋の中央には、プラハを救った(?)ネポムクの聖ヤンの像があり一番人気を誇る。 何でも、聖ヤンがモルダウ川に突き落とされる絵の描かれたレリーフを触ると幸せになれるらしい。 こうした殉教場面を好んで描き、更にそこに御利益を求める感覚は、どうも日本人とは相容れないが、もちろん3女王様も触ってきた。 レリーフはそこだけが(手の油で?)金色に光っている。
    カレル橋 カレル橋風景 ザビエル
    カレル橋門 カレル橋から王宮を臨む フランシスコ・ザビエル像

    仕切りライン


    プラハでの観光予定を終え、昼食場所を探しながら地下鉄の駅まで歩いていった。 しかし、なかなかちょうど良い店がなく、結局プラハ城東門の上り坂を再び登り、黄金の小道のそばにあるレストランで軽食を食べる羽目に。。。
    坂を下って駅に行ったら、目の前に手頃なカフェがあってちょっとショックを受けた。 こうしていつも、予想以上に歩く旅になってしまうのだ。

    地下鉄~バス~ホテル:荷物受け取り~バスという経路でDajvicka駅へ。 「この”デイビツカー”というアナウンスは一生忘れない気がするよ。」とお互いに言い合いながら、外国人旅行者が乗りそうにない路線バスに揺られ、3女王様はプラハを後にした。

    戻る 次へ

  • [ TOP ] [ LIVE ] [ 乗り物 ] [ 食事 ]  [ ホテル ] [ 買い物 ]  [ その他 ]  [ 企画 ]

    海外旅行記一覧へ
    旅好き3女王様の小帝国トップへ