観光編


1日目
成田→プラハ
2日目
プラハ
3日目
プラハ
ウィーン
4日目
ウィーン
5日目
ウィーン
ブダペスト
6日目
ブダペスト
7・8日目
ブダペスト→成田
<5日目:ウィーン→ブダペスト>

 ブダペストへ行く電車に乗り込み、切符に示された席に行くと、なぜかおじさんが一人3女王様の予約席に堂々と座り、脚を向かいの席に投げ出しハンバーガーを食べている。 切符を見せて「この席は私達の席ですが。」と言うと、おじさんはご丁寧に眼鏡を出して切符を確かめ別の席に移った。 空席だらけなのに、予約席に座ることもあるまいと思うのが。。。 スーツケースを網棚や座席の隙間にしまい、14:35ウィーンを出発した。
 電車は人家の少ない平原を行く。途中ずいぶん寂れた駅に止まるなあと思ったら、それはオーストリア国境の駅だったらしく、係官が乗り込んできてオーストリアの出国スタンプ(電車のマーク)を、続いてハンガリーの係官が入国スタンプを押して回った。 電車の国境越えは、飛行機とは違う味がる。
ほとんど人の乗り降りのないまま2時間45分で、ハンガリーの首都ブダペストに到着した。

 駅はホームから宿の客引きで溢れている。大荷物なのでタクシーの勧誘もうるさい。 今夜の宿はこの東駅の近くなので、タクシー運転手達を追い払い、ブダペスト隊長1号の先導により地下道を抜けてホテルグランドハンガリアにたどり着いた。
 とにかく、現地通貨がないとどうにもならない。既に6時に近く銀行は閉まっている。 駅の両替率はあまり良くないと知っていたが、ほかに適当な場所もないので1号が円のT/Cを両替。 本当に相当悪い。特にT/Cは悪いらしい。ちなみに、2号がユーロT/Cを見せたら両替を拒否された。(^ ^;

緑球 ドナウ川ナイトクルーズ

 さて、この後は1号の計画通りドナウ川をナイトクルーズだ。 ホテルにチェックインしたときに渡された各種パンフの中にナイトクルーズのパンフレットが入っていたので、フロントで聞いてみると、予約から切符の販売までその場でやってくれた。 (ナイトクルーズのパンフレットなどのほかに、日本大使館からの最近ブダペストは治安が悪いという注意文もあり、いささか不安な気持ちになった。 でも、ナイトクルーズ。)
 地下鉄の駅で切符を買い、M2→M1と乗り継いでドナウ河畔に来た。 ハンガリーには排ガス規制がないのか、大きな道路沿いはひどい空気でたちまち咳が出る。 ドナウ河畔は観光地らしく屋台の土産物屋などが出ていたが、そろそろ店じまいらしい。
某ガイドブックの情報によれば「川沿いにお洒落なカフェテラスが並んでいる」ということなので、そこで夕食を食べることにした。 しかし、正しくは「ミュンヘンビールのビアレストランと有名チェーン、マリオットホテルのオープンエアレストランの2軒」。
結局、マリオットのオープンカフェでハンガリー製のシャンパンとともに、サーモンサラダやチキンなどのあっさりアメリカンな食事を食べた。

 出航時間が迫ってきたので、桟橋から船に乗り込んだ。1Fはがらがらだったが、2F(甲板)に上がると既に満席に近い。 何とか2列続いた空席を見つけ乗り込む。客はやはりイタリア人が多い。 まずは、ガイド兼給仕役のお姉さん達がご挨拶。一人ずつ担当言語が決まっているらしく、なんと日本語担当者もいた。皆若くてきれいな女性ばかり。
 21:00よりちょっと遅れて出航。 各席に取り付けられたイヤホンのメモリを日本語に合わせると、いささかイントネーションはおかしいが流暢な日本語の解説が聞こえる。 配られた白ワインを飲みながら、両岸の夜景を眺める。 ライトアップされた王宮の丘が美しい。船はまず川の下流に向けて走り、自由橋を越え、温泉で有名なホテルゲレルトの前を通ってUターン。
 乗り込んだ桟橋を越えて船は川を遡って行く。イヤホンからは「こいつを樽に詰めてドナウ川に沈めてしまえ!」という妙にインパクトのある台詞が流れてくる。 (コンクリで固めて東京湾に沈めちまえってノリか?)
-データ-
M1号Vorosmarty ter駅下車
Danube-Legend Pier7
Evening Sightseeing Boats 3400 ft(約1500円)
20:15、21:00、22:00発(要予約 TEL:266-4190) 所要時間約45分
くさり橋

美しくライトアップされたくさり橋(写真:右)を越え、やがて国会議事堂が見えてくる。 1号が建築紙模型を熱望している赤い屋根の壮麗な建物だ。
ここでまた船は引き返す。後は最初の船着場に戻るだけだ。後から配られた赤ワインを飲みながら少し冷たい川風を満喫した。

仕切りライン


 帰りにピンチ発生。夜10時過ぎ、地下鉄の窓口はもう閉まっている。 自販機で切符を買おうにも、小銭しか受け付けません使用で、3女王様は、1枚分の小銭しか持っていない。 反対車線側の小部屋で一人仕事中(ダイヤグラムを書いていた?)男性に両替を頼むが、駄目の一点張り。外へ出ても両替をしてくれそうなところもない。 覚悟を決めて無賃乗車を決行したが、窓口も閉まっているような時間なので、車掌も仕事はしていなかった。 (しかし昼間はかなりの確率で車掌に遭遇するので切符は必ず買いましょう。)
日本大使館からの注意文書をもらっているのに、着いた夜に地下鉄無賃乗車をする女王様。 おかげで、ブダペストに対する無闇な恐怖はなくなりました。

 そして、ホテルに戻ると旅行会社から1枚のFAXが届いていた。内容は、最終日の送迎集合時間を朝8:00から7:00に1時間早めるというもの。。。 そんな時間では、ホテルの朝食さえ食べられないではないか!!と悲しみつつ、ぐったり疲れた身体を横たえた。

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<6日目:ブダペスト>

 観光最終日。ツアーの予定では、この日の午前中は市内観光が組み入れられていたのだが、「最終日なのに朝10時からなんて、始動が遅すぎるよね。」と、観光をキャンセルしたのだ。 しかし・・・1日券を購入して地下鉄に乗ったのは、ほぼ10時。全然早くない。 しかも、まずは2号のユーロT/Cを両替するために、アメリカン・エキスプレスのオフィスを探さなければならない。 たまたま、昨夜地下鉄切符購入騒動時に、Vorosmarty ter(ヴルシュマルティ広場)駅近くでオフィスを発見したので、結局そこまで行って両替した。 昨夜の困惑も無駄ではなかった。
 ようやくまとまった現金を手にして、ドナウ川沿いを走るトラムに乗り込む。行き先は国会議事堂だ。

四角青 国会議事堂

 ブダペストのシンボルともいわれる国会議事堂は、1902年に17年の歳月をかけて建築されたもので、美しいルネサンス風の赤いドーム型の屋根と、ゴシック調の壁を持つ実に見事な建物である。
建築モノ好きの1号は、これが見たいがためにブダペストに来たと言っても過言ではないかもしれない。 しかし、例によって、ドナウ川に面した塔は修復中。(笑)
 国会閉鎖中はガイドツアーで中を見学できるのだが、今回は時間がないので、外側をぐるりと1周するだけ。 木陰にガイドツアーの順番待ちをしているらしき人々が大勢立っていた。
-データ-
M2号 Kossuth ter駅下車徒歩1分
見学ツアー 10:00~、14:00~
900ft(約400円)
国会議事堂
たっぷり15分ほどかけて4/5周ほどしたところで、修復工事のために道が封鎖されているのに気が付いた。3女王様が困っていると、警備員が「通っていいよ。」と道を示した。 しかし、それは交通量が激しく空気の悪い自動車道。謹んで遠慮し、結局元来た道を引き返した。
 こうして、あっという間に時間は過ぎていくのである。。。

仕切りライン


 地下鉄でドナウ川の対岸に渡り、温泉で有名なホテルゲレルトへトラムに乗って行くつもりで、3女王様は停留所の前で立っていた。 日差しはいよいよ強く、ノースリーブで十分な暑さだ。 埃っぽい空気の中のんびりと待っていると、中年のご婦人が近づいてきて「このトラムは動いていない。」 というようなことを言った。「え??」と戸惑っていると、道路際に止まっているバスを指し、「あれが代替バスよ。」と教えてくれた。 見れば、乗ろうとしていたトラムと同じ番号+Vのマークのバスが止まっている。よくわからないままに、お礼を言って、あわててバスに乗り込んだ。
 ブダペスト隊長1号がガイドブックを取り出し「トラムは工事中になることが多く、その場合はトラムの絵に×マーク+バスの標識が出ているので注意。」と読み上げる。 2号は「そういえば、そんな標識を見たような気がする。」と応じ、親切なおばさんたちに心から感謝するのであった。

緑球 ホテルゲレルト温泉体験

 ようやく、ホテルゲレルトに到着。ここはアールヌーボー様式の由緒正しき高級ホテルである。 もちろん、温泉に入りにきた。本当は、ここに宿泊したかったのだが、満室ということで断られてしまったのだ。温泉に入るのは一種のリベンジでもある。
 温泉専用の右手入口から入り、まずは窓口でチケットを買う。「18歳以下に間違えられないかしら。」などと図々しいことを話していたが、さすがにそれはありえなかった。 「プールと温泉、キャビン付き」で一人1600ft.(約640円)
 チケットを見せて中へ入ると、まず脱衣室(?)に案内される。金髪のオカッパ頭にタオルをリボン風に巻いた年齢不詳(相当いっている様子)のおばちゃんが「ハローハロ~?」と歌うように言いながら、1号と3号に1室、2号に1室与えた。 それぞれ中に入り、とにかく水着に着替える。ドアがちゃんと閉まらないので落ち着かないなと思っていたら、先ほどのおばちゃんが再び「ハローハロ~?」と言いながら、キャビンの番号札を持ってきた。 続いて同じ呼びかけと共にシャワーキャップのような水泳帽、最後にソープの小袋。なぜ1度に渡してくれないのかは謎である。
着替え終わって、おばちゃんを呼ぶと、キャビンを外からしっかり施錠して輪ゴム付きの鍵を渡してくれた。 ちなみに、このとき自分の部屋の番号を忘れないように覚えておく必要があるので注意。

 まずはプールへ。室内温水プールだが、水はそれほど温かくはない。 天井は開閉式で、この日は天気がよいので開いていた。所々に打たせ湯や、ジャグジーがある。 プールそのものは25メートルくらい。片側は浅いが、反対側は深さ180cmくらいあるので、小柄な女王様たちは迂闊に立つこともできない。 とりあえず、2往復ほど泳ぐ。体力がないのであっという間にへとへとだ。 その後ジャグジーや打たせ湯で少し遊んで、すぐに温泉へ。
 温泉は、水着を脱いで入るとガイドブックには書いてあったのだが、観光客が多いせいか、半分以上は水着を着たままだったので、3女王様もそのまま入浴。 地元の人らしきすごいおばちゃんほど全裸率は高く、そして何故か、風呂の中を泳いでいる。風呂は二槽あり、温度が違う。ぬるい方が混んでいた。
 最後に、ハロハロおばちゃんからシーツのようなタオルを受け取り、シャワーで身体を洗い流し温泉体験終了。 有名な場所だから日本人にいっぱいあっちゃうかしら、と思っていたら一人も見なかった。。。

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 またまた代替バスと地下鉄を乗り継いで、3女王様は一旦ホテルに帰った。 濡れた水着をホテルで乾したり、化粧を直したり、次の観光に備えて準備をするのだ。
次の予定はブダペスト一の高級レストラン「グンデル」でランチ。しかし既に2:30。間に合うのか?
「大丈夫。4時までランチタイムだから。」と1号。しかし、2号のお腹が持たないよ~というわけで急いで出発。M2からM1へ乗り継ぎ、3時ごろ、グンデルの門の前に着いた。

緑球 グンデルランチ

グンデル門  3女王様はテーブルの並んだ美しい庭に案内された。既に3時なので、客は多くはない。 しかし、なぜか一番端のちょっと日の当たりかけの席に。。。給仕のおじさんは途中で気を使ってパラソルの位置を調節してくれたが、1号が日陰になった代わりの3号に日があたるという具合で、3人ともうまく日陰に入るには、テーブルの位置に問題ありという感じだ。
 3人はメニューを見て、「グンデル キュイジーヌ」なるランチを注文。 ワインは2号と3号は「グンデル・トカイ・フルミント」を。1号は白ワインを頼んだ。 このワインが!いや本当においしかった。次に飲んだ「グンデル・エグリビカヴェール」も口当たりがよくて文句なし。 料理は、キュイジーヌというだけあって、フランス料理風(?)。特にデザートのオレンジシャーベットがこれだけでも、わざわざ来た甲斐があったとおもうぐらいおいしかった。(詳細は食事編にて。)

 食事が終了したのは、ほぼランチ終了時間の4時。その後、グンデル特製土産の置いてあるショーケースの前でしばし眺める。 グンデルのシンボルマークは2匹の象で、それをかたどったネクタイなどもある。 2号は、さっき感動したワインがどうしても買いたいと思い、その場に立っていた警備員に「これが欲しいのですが。」と切り出した。
ところが。。。「もう店は閉まっている。6時になったらまた開くのでそのとき買ってくれ。」と冷たいお答え。どうやら彼は店を閉めたくて待っていたようだ。 これが資本主義国日本なら、外国から来た客が「これが欲しい」と警備員に頼めば、営業時間外でも何とかして売ってくれるような気がするが、まだまだ共産圏の名残が深いハンガリーではお客様は神様ではないようだ。

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 グンデルを出て、すぐそばの英雄広場で記念写真を撮り、M1にて来た道を戻る。 途中Bajcsy-Zsillimszky ut.駅で下車し、聖イシュトバーン大聖堂へ。 2本の塔を持つハンガリー最大の教会なのだが。。。外観はすべて白いシートで覆われ、見事に修復中。しかし、一応中には入れた。 ここの目玉はハンガリー初代の王聖イシュトバーンの右手のミイラ。豪勢な入れ物に安置された右手のミイラを眺め、さくっと出てきた。 内部はクーラーが入っているかのように涼しかったのが印象的だった。

 デアーク広場駅(Deak F.ter)でM2に乗り換え、モスクワ広場駅(Moszkva ter)へ。 ここから王宮の丘を巡る通称「城バス」に乗る。(2号は、1号から「しろバス」と聞いたとき、てっきり「白バス」なのかと思ってしまった。実際には、番号表示のところにお城マークがあるバスのこと。)

四角青 王宮の丘

 王宮は現在博物館や美術館となっているのだが、時間も押しているので割愛。 まずはオレンジ色のモザイク屋根の美しいマーチャーシュ教会へ。 どうやらミサを行っているらしく、観光客は厳しい表情の女性に推しとどめられ入り口で呆然と列を作っている。
 入場は難しそうなので、先に「漁夫の砦」へ。 なぜそういう名前がついているのかよくわからないという謎の建造物だが、白いとんがり屋根が青い空に映えて美しい。上に登り、ブダペストの街並みを一望する。 この砦は3~4個並んでいて、1回入場券を買えば、どれでも登ることができる。

 漁夫の砦の見学を終え、もう一度マーチャーシュ教会に行ってみた。 今度は「静かにね。」というジェスチャーをされながらも、中に入ることができた。 ネオ・ゴシック建築の外側も美しいが、中も非常にきれいな教会である。 折りしも、ミサの荘厳な雰囲気(賛美歌)の中、信者の方々の邪魔にならないように足をしのばせて、後方をうろうろと見る。 壁に一面のモザイクかと思ったがよく見るとモザイク風の絵がびっしりと書き込まれていた。 小さいが幻想的な教会で、2号は気に入ったが、申し訳ないので早々に退散した。
漁夫の砦→
-データ-
9:00~22:00
無休
200ft(約80円)
漁夫の砦 マーチャーシュ教会→
-データ-
9:00~18:00
日曜:13:00~17:00
無休
マーチャーシュ

緑球 The Hous of Hungarian Wines

 旅程の最後はやはり買い物。王宮の丘ヒルトンホテルの向かい辺りの建物の地下にあるワイン屋にやってきた。  ずいぶん重厚な造りの店で、2000ft.(約800円)払えば試飲ができる。
3人ともお金を払うと、小さなグラス(お持ち帰り)とつまみ用のチーズパン(3cm四方の立方体。 たくさん入っている)を渡された。よく考えれば、ほとんどお酒を飲まない3号は、わざわざ試飲する必要もなかったのだが、チーズパンがおいしかったので良しとしよう。
 産地毎に20以上のセクションに分かれたかなり広いセラーだが、試飲できるのはあらかじめ開栓されたもののみ。  1セクションに2、3本程度だ。「やられた!」と思いつつも、その中で一番値段の高いものだけ飲むという貧乏性丸出しな作戦にでる1号と2号。
 最後にハンガリーの2大産地トカイとエグリ・ヴィカベールのセクションが設けられている。 が、試飲できたものはいまいち気に入らない。トカイは、有名な甘い「アスー」ではなく、グンデルで飲んだ「フルミント」が欲しいのだが(甘くなくてフルーティーで飲みやすい)、試飲できるのは「アスー」タイプだけだ。 仕方なく、適当なトカイ・フルミントを選んでそれぞれ購入。カードで買ったのだが、後で申し訳なくなるほど安かった。(300円弱)

仕切りライン


 時刻は7時過ぎで、王宮の丘のみやげもの店は閉まりかけている。そもそも、土産物店自体が期待していたより少ない上に、ちょっとボリボリ価格。。。
しかし、なんとかハンガリー名産の藍染め製品や刺繍製品、パプリカ等を買って、ほとほと疲れきりホテルに戻った。

 しかし、よく考えると、まったくハンガリー料理を食べていない。これではいかんと、とホテルのレストランに行き、ハンガリー名物グヤーシュスープや、パプリカチキンを食べた。 さすがにこのとき撮った写真は疲れきった顔をしている。

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