木口木版画は、堅い木を輪切り(木口切り)にした版木に、繊細で緻密な世界を描き出す手法です。イギリスで確立された、いかにもイギリスらしい版画です。 <あ・り・す>では毎年、展覧会を開いて、日本ではまだあまり知られていない木口木版画を紹介しています。
今年のテーマは、<心に残る風景>です。
水の都ヴェニスの華麗なゴシック建築、村はずれのひなびた小屋、旅先の町や村の家々や教会、春も近い森の風情、嵐が近づく山の尾根など・・・いま一番のっているスー・スカラードの新作の数々を中心に、イヴォンヌ・スカーゴン、ミリアム・マグレガー、コーディリア・ジョーンズの作品を展示いたします。
また、木口木版画界の第一人者サイモン・ブレットの作品も、今回はじめて紹介いたします。最高のテクニックをそなえ、リアリズムをふまえつつ象徴的・幻想的な世界を表現する力作をごらんください。 |