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99.1100.01


1999年12月


31(金)
お店なんて、2日から開くところも多いというのに、ついつい食べ物を買い込んでしまう。満腹なのに、家に帰るころには「いったいいつ食べるのだ〜」ってくらいに荷物がふくれている。コーヒー豆、ごま豆腐、パン、レバーペースト、ケーキ、おそば用天ぷら……。何やってるんだろう、もうめちゃくちゃ。

橋口譲二『子供たちの時間』(小学館)を眺め読む。

今年ここを訪れてくれたみなさま、どうもありがとうございました。今後も多分、マイペースなままです。来年の目標は、掲示板に書いたとおり一応「ストイック」なのですが、それは、私が全然ストイックじゃなくて熱っぽい人間なのを隠したいがためです。つまり本音は、「愛し愛されて生きるのさ」、なんですけどね!


30(木)
1999年、私のcoolestは、「ジャンルー・シーフ写真展」@小田急美術館(99/07/20-99/08/08)に決定。写真集ではないことに注意。写真展を見て、写真を手元に置きたいがため写真集を衝動買い(これは私にとっては珍しい)。しかし、「焼かれたそのもの」と「印刷されたもの」の、あまりの違いを突きつけられ、写真集を見るたびにせつなさを感じるはめになる。この皮肉に脱帽。結局2回見に行って、一瞬、本気で1枚24万のプリントを買おうかと血迷う。だから、上記のリンクで、映像上、写真は見られるけれど、本当は見て欲しくない気持ちあり。いつか実物を見られる時まで、説明書きだけにとどめておいて欲しいと思う。…なんて言うのは残酷? 当時の感想は、99/08/01&99/08/02


29(水)
仕事納め。飲めないビールを一口。

保坂和志『残響』(文藝春秋)を読み終わる。「コーリング」と「残響」の2編が収められている。「コーリング」の手法をもうちょっと落ち着かせたのが「残響」。「コーリング」と比べると、やはりいつもの思索モードになっているように思う。「厳しい」という言葉の、正しいつかいかたを知る。そして、「厳しい」ということの、せつなさを知る。

仕事中、あるきっかけで、「おみやげ」について考え始めてしまった。おみやげが嬉しいのって、その物に対する嬉しさというより、その気持ちだよな、と、今さらながらに思う。偽善者気取るつもりで言ってるんじゃなくて、これは本当に。もちろん、おみやげにもいろいろ種類があって、こういう年末年始の時期に手ぶらじゃなんだからというおみやげもあれば、旅行に行った時に友達に買ってくるおみやげもある。出張先で買ってきたというおみやげをもらうのが、結構嬉しい。買わなくてもいいのに、買ってきてくれるからかな。

何にせよ、おみやげを何か買おうって思う時は、その思っている時間は、その人のことを思っているでしょ。思い浮かべているでしょ。脳の一部と時間の一部が、その人のために使われたわけです。そういうことを自分に対してしてくれたから、嬉しく感じるんだと思う。

おみやげに限らず、「何か」(物でも気持ちでも)を渡される時って、そう思うなあ。だって、その「何か」を選ぶ時間は、私のために割かれた時間なんですよ! すっごく贅沢じゃないですか。何を考えてそれを選んでくれんだろう、と思うだけでも楽しいんだけど、それって考えすぎなんだろか。

なんてことを書いていたら、気付いてしまった。旅行に行く人に、「おみやげ何がいい?」って聞かれて、「向こうからハガキが欲しい」って答えてしまうのは、考えてみれば、かなり贅沢な要求をしているのだなあ。ハガキを買わせて、ペンを持たせて、文字を書かせて、切手を貼らせて、ポストを探させているのだ……。ややや。


28(火)
恩田陸『木曜組曲』(徳間書店)を読み終わる。

保坂和志『猫に時間の流れる』が見つからなくって(真面目に探してないからだけど)、『残響』を手にとってみた。「コーリング」は、病み上がり時に既読。な、なんつー手法ですか、これは、っていう斬新さ。時間軸並行、視点ころころ、しかし、その絶妙さったら! ついてゆきますどこまでも、なのだ。

小沢健二『春にして君を想う』(TODT-5109)が届く。かけっぱなしにしていたら、3曲目にいきなり「ある光」がかかって驚く。表題のほかに何が入っているのか、書かれてなかったので。


27(月)
週末に、西新宿ヨドバシカメラのゲーム&音楽ソフト館(?)に、ふらっと立ち寄ってみたら、オザケンのCDsg.がごそっとあったので、持っていないのを買ってしまった。

『戦場のボーイズ・ライフ』(TODT-3486)/『さよならなんて云えないよ』(TODT-3630)/『Buddy/恋しくて』(TODT-5015)。『Buddy/恋しくて』は、先日「生産中止」と言われたばかりなので、運命ですね。ほんと。「さよならなんて云えないよ」は、「美しさ」と歌詞・曲は同じで、アレンジが違うみたい。

『ときめきメモリアル2』も、とうとう買ってしまって、オープニングの歌を聞いてアニメーション見ていたら「きゃーもうときめいちゃうよ!」と思ったり。我ながら危ないんじゃないかと思う。で、土曜の夜中から始めてしまってとうとう完徹。私の人生終わってる。でも、メインの光ちゃん攻略がやけに簡単じゃないですか。一度でできてしまった。自分の名前を音声で呼んでくれるというシステムに力を入れすぎたせいなのか、ストーリーが画一化されてる感じ。例えば、同じ遊び場所に行くのでも、エピソードにもっとバリエーションがあったような気がするんだけどなぁ。1年、2年、3年でも違ってきたと思うし。パラメータに左右されて新しく女の子出てくるっていうのが抑え気味なので、女の子さばきは比較的楽だったんだけど……。なんとなく不満。しばらく遊ばなくて良いかなぁ、疲れちゃった。

先週、笹塚の湧書館で「H」(vol.#22/ロッキンオン・ジャパン1998.5増刊号)を買いました。それも2冊。小沢健二+松本大洋の対談。袋に入っているので中身が確認できなかったんだけど、オザケンが表紙で、こっちを向いているのでつい。中を開くと、オザケンたら、半ズボンにハイソックスです。


26(日)
オモテは更新してないのに、みたな〜。眠すぎて眠いので何も書けないよ。(…眠すぎて眠いだって。めちゃくちゃ。---12/27記)


25(土)
時計の他にもちょこちょこ買ったんだけど、それについては明日書こう。

22日に目をつけておいた時計を改めて見に出かけた。実は、昨日の昼休みにも眺めに行っていた。ところが、まだ2度目だというのに、どうしたことか気持ちが少し薄れている。「初めて見た時のときめきがないなあ」と感じてしまった。店員さんに「良かったら付けてみて下さい」とすすめられたので、素直に付けさせてもらったんだけど、その気持ちがさらに強くなってしまった。

それでも嫌いなわけではないし、まだ欲しい気持ちもあるので、第三者に判断してもらおうと、rを誘って一緒に見てもらうことに。rは、かわいいし、いいんじゃない?とおおむね賛成している。が、私の気持ちはさらに「やっぱり違うかもしれない」という方へ傾いてきた。

今まで持ってた時計は、妹のおさがり(!)だったり、おみやげ品だったり、とにかく、「その場しのぎ」っぽく持っていて、本当に自分が心から気に入ったものを持っていなかったのです。かと言って、積極的に探すつもりはなくて、いつか気に入った時計に出会ったらその時は手に入れることにしよう、と思ってた。

今回も見送りかなあ、と思いながら、店内をぐるっと見て回ることにした。デザインの素敵なものがたくさんあって、時計なんて興味がなかったはずなのに、あれもこれも欲しくなってきた。でも、自分には手の届かない値段のものが多いので、まさに目の保養という感じ。

そのうち、3つ並んでいた時計にパッと目を奪われた。まさに一目惚れ。買おうと思っていた時計から大幅に予算オーバー。でも、すごく好きだと思った。rも、それはいいね、と言う(同じ人がデザインした更に倍高いやつがいいなあとも言っていたけど。それもシンプルで、針が青く焼かれていて素敵だった)。気に入った3つの時計は、文字盤とバンドが異なっている。一番目を奪われた文字盤のものを、店員さんがすかさず出してくれた。

付けてみて、眺めていると、ああやっぱり好きだなあという気持ちが強くなってきた。もう一つの、もっとシンプルな文字盤と表面上は迷いつつ、心はもう、最初の一目惚れ文字盤に決まりつつあった。一度、その一目惚れ文字盤を外した時に、近くにいた女の人(お客さん)が、「すみません、ちょっと見せてもらっていいですか…?」と聞いてきた。「あ、どうぞ」と答え、彼女を眺めていると、やっぱり連れの人と、いいなあと言っている。私が「いいですよね、それ」と言うと、「はめてるのを見ていいなあと思ったんです。買って下さい!」だって。で、去ってっちゃった。

こういう高い買い物をする時には、「ちょっと頭を冷やして来ます」と言って、本当に頭を冷やすのが常なんだけど、今回だけは、こりゃもう戻ってきて「買います」っていうのがオチだと自覚していたので、お財布の中を確認して、買うことに決めました。

その場で付けて帰ることにして、手巻きの方法を教えてもらって(でもちょっと心配だ)、まだまだかたい皮のバンドにどきどきする。ああ、本当に私が欲しいと思って買った初めての時計だ! 嬉しくて嬉しくて、時間を見るのではなく、文字盤を見る。あまりにちょくちょく文字盤を眺めているので、ほんとに嬉しそうだね、と半ばあきれられてしまった。眺めてたっていうより、見つめてた、が正しい。もうほとんど愛しているくらい。いや、愛ですね。


24(金)
明日、出勤するつもりができなくなってしまったので、もういい今日は飲んでやる!と決めた。ずっと前に飲んだマスカットのスパークリングワインがあれば、と思って店員さんに聞いてみるとあっさり見つかる。桃の味のも飲ませてもらう。マスカットも桃も、どちらも甘いので、「甘いんですよね…」と言うと、店員さんも、「そうなんですよ。飲めるとちょっとね」。お互いの見解は、「これだとジュースなんですよね」。が、結局ハーフボトルの"ジュース"を2種類買って帰る。チーズとともに。いちごを見てみると、1パック\980.-!足もと見られ放題の値段。もちろん、買わない。

飲むつもりだったけど、やっぱり、甘いとあまり飲めないもんだなあ。

チェスに負けて悔しかったので、『ボビー・フィッシャーのチェス入門』(河出書房新社)を、ゴソゴソひっぱり出してみた。


23(木)
満月。それも、133年に一度の美しさなんだそうです。一割くらい大きいのだって。本当にきれいです。

久しぶりに、rとチェスを一戦。あっさり負けた。


22(水)
朝、後ろ姿キムタクみたいな男の人(スーツ着用)が、ミッフィーちゃんの袋を持っていた。顔は見られなかったけど、ミスマッチが素敵だった。欲しいと思える時計を見つけた。とうとう初めて自分の好きな時計を持つことができるかも。

頼んでおいたCDsg.、小沢健二『ある光』(TODT-5063)と『指さえも/ダイスを転がせ』(TODT-5033)を買ってきた。『春にして君を想う』は、もちょっと後に入荷、『恋しくて』が生産中止らしい、あーあ。

「ある光」、すっごい好きだ、これ。ぐっときてしまった。泣きたくなる。なんでだろう。「今そんなことばかり考えてる」の"そんなこと"たちが、響くのかな。あとは、「そんなことばかり考えてる」のをこっちに向かせたくなる、ってのが近い気分。このCDsg.は、おじいさまに捧げられてるんですね。

>
本当に怒ってることを伝える時は、文字でだったら、言葉を吟味して、少なく、印象的に、強く、バシッと言えるように考える(この時間も実は無駄なのかもしれない)んだけど、会話でだったら、ひたすら黙ります。黙り続ける。本当に頭に来た時って、頭が真っ白になる。言葉出てこないもん。嫌いな相手に言葉を尽くしたり、費やしたりするのは、考えてみればもったいないことなのかも。でも、相手が自分を馬鹿にするつもりで私に攻撃しているんだったら(自分がそう感じたのだったら)、怒りは表明する。ああた、私をなめてんの?って(言うわけじゃないけど、そういう気持ちであることは確かです)。悔しいのは抑えられない。冷静に冷静に相手の矛盾をついて、相手自身の首をしめさせるように誘導します(回想モード)。


21(火)
19,20は、まさしく動けませんでした。なににせよ、書けるってことは大丈夫ってことでしょう。

18日のお蕎麦オフは、『ソバ屋で憩う』(新潮文庫)を参考に、結果的には4軒のお蕎麦屋さん巡りになりました。「本むら庵」「高はし」「つる家」「鞍馬」の順番。1軒増えるごとに自分の中で順位を決めつつ、同じお蕎麦でも全然違うんだなあと実感。おいしくて楽しい時間でした。お蕎麦が運ばれてからは、食べ終わるまで、わりと食べることに集中しているのがいいと思った。もくもくとね。楽志さんとGAKUさんはとっても仲が良くって、2人でばっかり喋っているので嫉妬しました。えんじさんは、やっぱりマメさが出たのか、道案内係になっていました。立ち位置ならぬ、座り位置がほぼ同じだったのが面白い(楽志さんとGAKUさんは、最後をのぞいていつも向かいだったんだぜ〜)。"貧"ソ連らしいです。野菜をもっと食べましょう。

寝込んでいる間に楽志さんえんじさんのレポートがあがっているし、GAKUさんも書きますって書かれているので、これで充分?

録画しておいた「あいのり」をみる。シンゴくんってば、今までと全然違うじゃん! し、しおらしい。このしおらしさ(けなげさ)には、ちょっと胸をつかれたなあ。来週29日午後1時からスペシャル(今までのダイジェスト版)やります。みましょう。あいちゃんにも会えるはず。


18(土)
ナイーヴをぶっとばす、楽しきお蕎麦オフ。帰ってきたらちょっと熱っぽかったので、計ってみたら本当に発熱してた。風邪ひかないんです、と豪語してたのに、とうとうアウトです。詳細は明日。

ぬれもちの画像を撮ってる場合じゃなかったわ。


17(金)
買った3冊。『このミステリーがすごい! 2000年版』(宝島社)/『音楽誌が書かないJポップ批評4』(宝島社)/「BRUTUS」#447・2001年 麺の旅(マガジンハウス)。最初の2つは、ほとんど惰性で買ったかな。「BRUTUS」は、全国津々浦々種類様々、麺の紹介。楽しい。

「ぬれせん」つながり。
実は、かなり前から読ませていただいてます。//久しぶりに食べてみたくなった。近くの売店で売っていたので、かつて会社でブームになりましたが、ほどなく飽きられてしまいました。ぬれせん自体は、4、5年前からあったような気もします。嫌いな人は最初からだめみたい。

>まぁ、愛してますけどね(きっぱり)
もうあなたの愛から逃れられそうにありません。


16(木)
保坂和志『もうひとつの季節』(朝日新聞社)を読み終わる。『季節の記憶』の続編にあたるけど、うーん、そうだなあ、ちょっと小理屈が前面に出過ぎな気がした。ただ、pp.115-116に書かれていたことが妙にしっくりきて、やっぱり1冊の本の中で残る部分(文章でも、たった一つの言葉であっても)があれば満足だと実感。

昨日買ったのは、CD1枚と本1冊。CDは、グレン・グールド『バッハ:インヴェンションとシンフォニア』(SRCR-9171)、聴いたんだけど、歌声だの、きしみ音だのがすっごくクリア(?)に聴こえる。おおーぅ、と思ってたら、ライナーノーツにその件が。本は、L.C.M.『Lovers' cookbook』(NHK出版)。物語形式(どんな物語かは各自確認のこと。私にゃ関係ないけどね)が取られていて、最後の最後にはかわいいオチがついている。

+4!オレンジが燃えてるし! 最新日記も死ぬほど笑って読んでしまった。ナイーヴが見事にぶっとんでった。

でも、「愛し愛されている」って、なおこさんと?


15(水)
ええ11/19で言及してた「ぬれせん」は、本当にしけったおせんべい味なんです。見た目、想像した味、そのまんまで……。先日、ついに「ぬれもち」も、スーパーで発見。

Mneさんと『ナビィの恋』@テアトル新宿へ。

始まって間もなく、老夫婦二人の歩く姿で「う、まずい」と思い涙腺が緩んでくる。物語が動き出してからは、恵達のセリフにいちいち反応してぽろぽろ涙がこぼれるので、ハンカチを頬に当てっぱなし。純粋さ、ぎこちなさ、深い思いを目の当たりにして、ほとんど条件反射的である。恵達(登川誠仁)万歳。タオルハンカチ万歳。(ちなみに、登川誠仁は、少し前に、NTTコミュニケーションズのCMで三味線ひいていたおじいさん。あのCM好きだった。)

60年前の悲恋にそんな伏線があったなんて。

ナビィと孫娘の奈々子、それぞれの三角関係とうたってはいるものの、奈々子の方の扱いは悪く言えば添え物。悪くはないのだけど、全体的に、"余計な"バックグラウンドについての説明はストイックなまでに省かれる。「ナビィの恋」に焦点を当てる意味ではそれもまたありか。

沖縄はイメージしていたより原色ではなく、もっと穏やかで、雨の日もあれば、曇りの日もあった。それがまた良い。風の良く通りそうな家で、なんとまあ気持ち良さそうに昼寝することよ、西田尚美。私の知っている彼女は、いやな役が多かったので、今回初めて魅力を感じた。キュート。

映画が終わった後は沖縄料理でしょう〜。ってことで、もりもり食べながら、「こんなにいい気分になったんだから、明日が休みだったらいいのに!」としきりに言い合ってしまった。この思いを抱いたまま今日一日を終えたい。眠りたい。ああ、とっても幸せな夜だ。

感想は、「素晴らしい」の一言で済ませるべきだったか。書き出すと薄まってしまいそうなのがいやだ。すでに薄まっているよなあ。それほど良かった。何回でもみたい。

買った本やCDもあるのだけど、薄まるからやめとこ。明日。

「縄をほどいたら僕と結婚してくれる?」


14(火)
隣の部のIさんと一緒に、別の事務所で仕事。お昼を食べた後、お茶をする。Iさんと知り合いの男性が近くにいて、彼女はその人と話をしている。その男性の連れ2人は、囲碁をしている。私は雑誌を読んでいた。ふと、Iさんに、「囲碁ってわかる?」と聞かれたので、「ええ、少し」と答えると、対戦していた2人が、パッと同時にこちらを向いて、ニコッと嬉しそうな顔をしたのがおかしかった。もちろん、囲碁ソフトで遊ぶくらいなんですけど……の補足は忘れず。

私の伯父にあたる人が亡くなり、両親は揃ってお葬式に行ってきた。伯父は住職だったからか、お葬式にしきたりがあって、母は驚いたらしい。席順の書かれた紙が渡され、それを見ると、血の繋がりのない人は脇のほうで別に座らされるし(夫婦揃って座れない)、お寺の奥さんは「○○寺坊守」と記されているとか。初めて聞いた言葉、「坊守」。

死ぬっていうのは、二度と会えないってことで、そして、私にとって(恋愛状態において)人と別れるっていうのは、二度と会えないことである。だから、死と同じくらいのインパクトがある。

恩田陸『象と耳鳴り』(祥伝社)を読み終わった。短編だからこそ、この濃さを感じるのかな。一筋縄でいかず、すんなり終わらせてくれないところがたまらない。とにかく、"詰まっている"、贅沢な短編集でした。

23日は、もしかすると珍しいメンバーで日帰り温泉ツアー。出不精な私を返上したい。

小さな楽しみを見つけたり、追いかけたりしている毎日。明日みに行く映画『ナビィの恋』は、一番近い楽しみです。でも、楽しみがなくなった時はもちろん、楽しみに近づきすぎた時もさみしい。楽しみのまっただ中もまた。


13(月)
「カメラ!カメラ!カメラ!」と「スライド」が頭の中に鳴り響いてた1日。

月曜日の夜が一番自由な気分かもしれない。なーんて書いた瞬間、そんなわけないじゃんと思う。

『あいのり』(フジ:月曜23:00-23:20)、目が離せず。ミドリちゃん、せつなすぎる。

このごろの日記では、「せつない」を多用しすぎている。"ナイーヴ"からどうにかして逃れたい。なにかへ逃げよう。すぐに影響されやすいあたり、まだまだクールでくるめない。やっぱりくだらない夜。


12(日)
土曜日はスケート、日曜日は散歩。昨日は今年最後のスケートに。ティーヌンで食べ納め。少しふらふらし、Franc Francで、とうとうテーブル&椅子を半分衝動買い(現品限りで安かったのだ!)。夜はさみしいので早く帰る。今日の散歩は3時から、いつものコース。手に入れたものは以下のとおり。

いとうせいこう『波の上の甲虫』(幻冬舎文庫)/J.S.レ・ファニュ『ゴールデン・フライヤーズ奇談』(福武文庫)
FAB GEAR『VARIOUS ARTISTS』(PSCR-5210)/槙原敬之『UNDERWEAR』(WPC2-7608)

このファブ・ギアのCDはフリッパーズのとこにあったのでつい買ってしまったんだけど、これはいったい…? 槙原敬之のは、どうして?ってくらい簡単に見つかってしまった。プラス、いわゆる(d)を2枚。♪なにを"買った"かはナイショなのさ〜。

例えば1枚のアルバムの中で、どれが好きあれが好き、このフレーズが好き、あの曲が好きって言い合うのは面白い。趣味がわかるのはもちろん、その曲を聴くときに「どういうところが好きなんだろう」とか、「どんなふうに聴いているのだろう」って思うのが楽しい。

今日のオザケンリンク。ところで『カメラ・トーク』の中には、thanks toで渡辺満里奈の名前が3番目に。それから、ふーん、2人が彼女のアルバム用に曲を提供していたんですね。「午前3時のオプ」、良い。

本日の収穫。ホットミルク+砂糖+シナモン+カルダモン。暖まる。なおこさん、ありがとう。L.C.M.『Lovers' cookbook』(NHK出版)を買おうかな、と(コンセプトに惑わされるな!料理の内容内容)。


11(土)
手紙を素敵だと思うのは、間違えたら簡単に修正できないところ、引用文のないところ、出してしまったら自分の手元に残らないこと、時間差のあるところ。

間違えたらまた最初から書き直したり、言葉を変えたりしなきゃいけないから、時間をかけて書くことを考える。引用文がないというのは、書いた人の言葉だけが並ぶということで、自分の手元に何も残らないというのは、言葉を全て相手に渡すということだ。いつだったか、どこかで、「この手紙を書いたのは数日前の私です」なんてことを書いたっけ。この、星のような時間差と、星より近い距離を愛する。

差出人により折りたたまれ、封筒に入れられ、閉じられたそれを、受取人は逆の手順で開いていく。閉じられたものを開くというのは、プレゼントの包みを開けるのにとても近い。

早朝の手紙は、夜に属するのか朝に属するのか考えている。

手紙を書こうかな。


10(金)
『Singles』を聴いてみて、好きだと思ったのは、順不同で「カメラ!カメラ!カメラ!」(曲調がせつない)、「スライド」(クリスマス近いからってわけじゃなく)、「グルーヴ・チューブ」(『ヘッド博士の世界塔』の中で一番好きだった)、「星の彼方へ」(サビのところ好き)。

私も居眠り(どこへのレスだ)してたところに電話。さすがにすぐに反応できず、おまけに夜だと「どうせ気の置けない人だろう」と見込んでいるので、気の抜けた返事。すぐに「寝てたの?」とばれた。確かに自分で答えていてもひどい声。

"そして毎日はつづいてく 丘を越え僕たちは歩く 美しい星におとずれた夕暮れ時の瞬間 せつなくてせつなくて胸が痛むほど"

小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」『LIFE』(TOCT-8495)

9(木)
というわけで、(期間限定かもしれないけど)掲示板設置してみました。まつうらのぞむさんとこ経由、あるいは、私のページのトップから行けます。5日より設置済。トップにもリンクはっていたのです。

映画『ナビィの恋』、Mneさんからお誘いが! ラッキー。79歳のおばあさんの駆け落ち、みるしかないでしょう。(おばあさんの)だんなさんのふるまいを小耳にはさんでしまったので、余計みたくなった。

>涸れて久しい万年筆にインクを入れた。
いい言葉だなあ。万年筆!

>ところで、タイムリーなのは当たり前です。(笑)
しかり。


8(水)
フリッパーズ・ギターの『カメラ・トーク』は置いてなかったので注文した。週末には聴ける。

池袋で、八勝堂書店まで足をのばしてみた。古本(2Fもある)、アナログ盤(SP盤もある)、CDが置いてある。ナガオカのレコード針もあります。買ったのは、本3冊とCD2枚。

デイヴィッド・イーリイ『蒸発』(ポケミス)/『日本幻想小説傑作集I』(白水社uブックス)/連城三紀彦『瓦斯灯』(講談社文庫)
フリッパーズ・ギター『Singles』(PSCR-1061)/槙原敬之『Listen To The Music』(SRCL-4387)

この2枚を見つけた瞬間、グルダの輸入盤はボツとなった。

『カメラ・トーク』もあって、ちょっとショックだったんだけど、『Singles』ともども盤状態は(B)で、@\1,400.-。『Singles』も、聴いてみてあまり音が良くなければ買い直すかもしれない。

『Listen To The Music』、これは大江千里「Rain」のカヴァーを聴きたかったのが聴きそびれになってしまった今となっては買うしかない。#08の「朧月夜」って、あの童謡の? と思ったら本当にそうで、これもまた大好きな歌なので嬉しい。

さて、槙原敬之の歌う「Rain」は、

>雨の夜にきみを抱きしめてた
のとこの、静かな落ち着き具合がとても良い。アレンジは、オリジナルのほうが好きだけど、彼の歌う「Rain」は予想した通り(いや、それ以上)の雰囲気で、すばらしかった。強く支持する。なんてせつない。

というわけで、こればっか リピートして夜は更けてゆきます。奇妙にストイックで、くだらない夜。

タイムリー(12/7)に"なりました"。


7(火)
10/28に行った「すばる文学カフェVol.10」のレポートがupされてました。タケモトジュンイチロウ氏の表記は竹本淳一郎氏で、DJはやはり須永辰緒氏だったということがわかりました。

恩田陸『象と耳鳴り』(祥伝社)。密度の濃さに、くらくらしている。短篇嫌いのこの私が。

買った本2冊。
司馬遼太郎『新選組血風録』(中公文庫)……「来週の重版までここにあるだけ!」っつー文句にあおられてしまった。映画『御法度』の原作。
『ヨーロッパカルチャーガイド9 トルコ イスタンブルは今日も賑やか』(トラベルジャーナル)……旅行ガイドというより、例えば旅行をした時の「?」というのがわかるガイドというか。いい感じです。もちろん、このまま読めばトルコに行きたくなる(はずだ)。しかし、行けないのに思いを募らせてどうするか?

買ったCDsg.5枚。すべて小沢健二。
「暗闇から手を伸ばせ」/「夜と日時計」(TODT-3132)
「愛し愛されて生きるのさ」/「東京恋愛専科または言ってみりゃ恋はボディー・ブロー」(TODT-5254)
「カローラIIにのって」(TODT-3418)
「強い気持ち・強い愛」/「それはちょっと」(TODT-3480)
「ぼくらが旅に出る理由」/「流星ビバップ」(TODT-3712)

アルバムに入ってるものもあったけど、あっただけとりあえず押さえた。でも「ある光」の入ってるの、なかった。私のは、CDsg.アダプタがないと聴けない。//ありがとう、了解>『カメラ・トーク』。

気付かない?(これじゃあわからなすぎですか)

「永遠の日常」という言葉をどう説明する?


6(月)
TVでは、フジの『あいのり』と、TBS『ウンナンのホントコ』の中の「未来日記」は気になる。

5年以上もときめきが続く(待ち合わせでドキドキする。べたべたしたいと思う、など)なんてことも、ありえるんですね。5年も忘れられないならわかるけど。いいね、うらやましいな、と言ったら、ちょっと悲しそうな顔をしていた。以前、rとお互いのスナップ写真の撮りっこをした。上のことを話しながら、私のことを「憂鬱そうな顔をしてた」と言う。今になって言う。rは恋愛映画が苦手なので、わざとベタで泣けそうなやつに行って、「なに泣いてんの?」って言うのが面白い(けど、最近行ってないなぁ)。基本的にこういう意地悪大好き。

「湧書館」1号館のほうで、「頓智」(筑摩書房 創刊号・1995.10)が目にとまったので買ってしまった。「天下無敵の呑気雑誌」だって。以前、ちらりと言及しているのです。

>
男の人の鼻血はあまり良くないと聞くです。長引くようなら病院へ。お気を付けて。

ハッキリ言いましょう! いつも、ここを更新した後「ぬれもち」を見に行くのですが、すると何かコメントをしたくなるので、こっちをまた更新してしまうわけ。"微妙に"。それが「微妙な時間に更新」の本当の理由です!

というわけで、以下。そうなのか……。でも、私、ズボラ。

「なつめさんはキャベツ」問題を語る
某所で(ってトップページなんだけどさ)なつめさんは野菜でいうとキャベツじゃないかしらという事を書いたのだけど、その言い訳などを。私は自分自身が非常におおざっぱで雑に生きているので、丁寧に生活している人を見るとムム、と思う。丁寧に生活している、というのは説明するのが難しいのだけれど、小さなことにいちいち面倒くさがらずに立ち止まっている人、という感じだろうか。きゃべつの構造(葉が一枚一枚重なり合ってできている)が私にそれをイメージさせる。レタスではダメなのはキャベツほど味がないからで、しかも生キャベツでないのはキャベツが火を通すと甘くなるからだ。

などというのは後から考えた理由で、本当はここまで考えて「なつめさんはキャベツ」と思ったわけではない。ないが、何度考え直してみても、なつめさんを表現するのにキャベツ以外のモノは思い付かない。でも、身の周りの人を「この人は野菜で言うと、、、」と考えているわけではないのですよ。なつめさんはたまたま「野菜」の分類で「キャベツ」だったというだけ。

5(日)
まさに"歌詞なんかうろ覚えのままで口ずさんで"、夕方から散歩。
>ああ小沢健二のライブに行きたいよ。
ねね、良いでしょう? このライナーノーツ!

散歩途中で見かけたもの。「ネタが豊富 確かな技術」。寿司屋の看板。お笑いかと思った。クリスマス用電飾@個人宅。3軒くらい。町田のほうでしたっけ、"電飾通り"みたく住宅街で張り合っている一角。「お受験」ならぬ「お電飾」か?

>なつめさんってキャベツ料理でいうとキャベツのおひたしかロールキャベツ。
水分?


4(土)
朝から気分が重い(なんて書いては本当はいけないのだ)。多分、頭が重いせい。スケートに行く。滑っていれば気も紛れるだろうと思いながら行く。気が晴れないこんな時は、「あのつらかった時も来ていたなあ」と思い出す。冬眠したいほどいやなことがあっても、滑っている間は時々忘れる。ふと気を抜くと、また考えている。でも、習い事に行くっていい感じです。今まで随分救われてきた。もっと前は、いやなことがあると、もっぱらピアノを弾いていた。考えてみれば、何よりも一番集中できたことだったのかもしれないな(練習のそれではなく、ストレス解消としてのそれ)。弾いている間は、何かを考える余地が全くなくなってしまうのがいい。でも、今ここにはないし、もう何年も弾いてないから弾けない。選択肢から落ちてしまった。

くずもちとわらびもちだったら、くずもち派。昔、将来は、くずもち売りのおばあさんになりたいと思ってたんですけど、最近は興味がなくなってきました。

>なつめさんって野菜でいうとキャベツってかんじ(レタスではダメなのだ)
タイムリー。昨日の夜はミネストローネ作って食べました。ともぐいでしょうか。レタスのがみずみずしくって良いのですが、そこはそれ、なのでしょうか。巻きの固さがいるとか? 「動物っていうより植物」と言われたことがあるんだけど、それと近いのかなあ。木や花じゃなくて、植物ってあたり、無意識に意味が入ってきてる感じがする。しかし、光合成の必要を感じる今日このごろです。

↑「本日のぬれもち」って感じ。コーナー化してる。

冬眠したい。


3(金)
チョコレートを求める気持ちがまだ収まっていないのか、朝、キオスクで発作的にキットカットを買う。会社に着いて、一人チョコレートをむさぼるのもなんなので、飲み物でごまかすことにする。ココア。キットカットは、今現在も食べてません。持っているとお守りみたいで食べないかもね。

いとうせいこう編『ULTIMATE DJ HANDBOOK』(日之出出版)を斜め読み。11年前のものだし、用語が良くわかりません。秋月こお『ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに』(角川ルビー文庫)は読み終わってしまいました。欧州修行出発前の話が3つ。特に動きというものはなくて、わりと回想めいています。

家で音楽だけを聴くときには、ねころがって、目をつぶって聴いている。目をつぶっていれば何も目に入らないから気が散らないし、音楽がしみこんでくるような気がする。その分、うたた寝してしまうことも多い。そうすると、ちょっと聴くつもりが随分時間が経ってたりするわけで、それで「微妙な」更新時間になる場合も(言い訳じゃなくってほんとに…)。


2(木)
玄関で靴を履こうとして、ハッとする。家履き用の靴下をそのまま履いていた。黄色いクマのアップリケ付……。

会社に着いてしばらくしたら、チョコが食べたくって食べたくって食べたくってどうしようもなくなって、お昼に買おうと思いつつも結局買いそびれ、チョコレートチョコレート…とずっと思いつづけていたら、「女の子は2個ね〜」といただきもののチョコレートが回ってきた! すばらしい。

『君のいた永遠(とき)』を、みに行った。お互いのどこが好きかわからないけど(スクリーンの中の彼らも、いかにも恋人同士の会話らしく、そのことについて、はぐらかしている)、間違いなくこれは恋愛状態。胸がきゅーんとなる描写の数々を、丁寧に丁寧に展開している。お互い本当に好きなんだなあといやでもわかる。ああ、ノスタルジック。それが前半。

後半は、月日を経ての再会ならではの気持ちの盛り上がりと、残酷なすれ違いを受け止めなくちゃならない。私だけじゃないっか……という妙な感慨があったり、ある意味、身につまされる部分が多かったりで、かえって冷静にみられたような気がする。そうでなきゃ、もっとでーでー泣いていたかも。"渡したもの"の意味を考えると、せつないとしか言いようがない(が、パンフを読むと何故か救われた気分)。ピュアで美しいラスト。伏線も効いてます。

つけたし。カレン・モクは、うまい。が、ちょっと中途半端な役割な気がしてもったいない。『君のいた永遠(とき)』という邦題は好きじゃなかったけど、みおわってみたら悪くないと思えてきた。

ジーン・セバーグってかわいい(写真でしかみたことはない)。//のぞむさんとこで知った「ストローブ=ユイレの軌跡」、みたいものと時間が合わない。何かを無理矢理でもみるべきか? 青が美しいチラシだけもらってきました。//"くだんの"水田菜穂氏、12/19(日)に「水田菜穂シネマトーク」っていうのがあるようです。どうしよう。//『ナビィの恋』は、やはりみてみたい。

"フジミ"の最新刊、秋月こお『ボン・ボワイヤージュの横断幕のもとに』(角川ルビー文庫)と、「今市子特集号」(「ネムキ10月号」増刊・朝日ソノラマ)を買いました。


1(水)
2つ夢を見た。

楠かつのり『詩のボクシング 声の力』(東京書籍)を読み終わる。詩のボクシング「朗読による世界ライト級王座決定戦」のCD付。初代朗読王:ねじめ正一vs挑戦者:谷川俊太郎。これは週末にきこう。

「中国四千年はだてじゃない。皆さんもお試しあれ。」という文句で回ってきたメール。ファイル名が"凄いもの"、説明文は北京語?<使用方法>付。
1.ダブルクリックするとトランプが6枚でます。
2.その中の好きなカードを心の中で思います(クリックで選ばない)
3.OKボタンをクリック
4.そのカードを心の中で5秒間念じる。(途中で変更しないこと)
5.5秒間待って、OKをクリック!
6.不思議なことに自分の念じたカードが無くなり、トランプは5枚に!!

タネわかっちゃった。欲しい人います?

黄緑…。うぐいすもち? 元(現)PC-VANです。


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