宮村ホール             

オープンまで




オープン7まで


 「宮村ホール」は、

築100年の古民家で3世代が暮らす現役の住居兼ホールです。

私たちは60歳定年を前に、

30年住み慣れた土地からUターンすることにしました。  

2000年のことです。

田舎には古い家が残っていますが、のんびり暮らすだけではさみしいし。

いつの時代も地域に役立つように、と暮らしてきた家風もあって、

この家をコンサートホールとして役立てることにしました。


  準備(その1)  HP開設 

 

 田舎に住むには・・

まずケイタイ、クルマ それとパソコン この3つは絶対必要。

使い慣れているのでこれらは大丈夫。 

それからというもの

夢に向かって計画を練る楽しい日々。

どうにかしてHPをたちあげようと思い立ち、本を片手に四苦八苦

当時はHPビルダーが人種類だけ出ていました。

とりあえず、作文のようなものを書いて登録してみたら出来たぁ!

びっくり!私の作文?がイアンターネット上に出てきました。

急に恥ずかしくなってあわてて内容充実にかかりました。

オープンにむけての準備状況や日々のくらし、想いなど

ページをふやしていきました。


              準備(その2) リフォーム

すまい兼用のホールとして、少し手を」入れなければなりません。

何しろ30年も空き家に」していたのですから大変です。

この家は明治の終わり頃、曾祖父が祖父の分家のために建てたものです。床が高く、骨組みがしっかりしていて30年も空家になっていた割には

狂いもなくまだまだ住めそうです。 

真っ先に台風でやられた屋根を、新しい瓦に葺き替えること、

これはかなりの大事業したが、あとはできる限り自分たちで

やっていくことにしました。



              土間をどうするか?

この空間は大正ロマン風にしたい。

思い通りに生まれ変わることを思い描き、あちこち見て回り案を練る。

昔の三和土は汚く湿っぽいのでレンガを敷くことにしました。

ガーデニングブームでレンガの種類は多く迷うことしきり。

少し買ってきて並べては眺めて、そしてまた少し・・と敷いていくのですが

なかなか全体のイメージがつかめません。いい加減これでいいや!と決めて

ホームセンターで100個買っては敷き、また買って眺めてはまた・・とコツコツ

進めていきついに完了しました。なんと約2000個です。


次の仕事は壁のペンキ塗りです。


薄汚れた白壁を真っ白にするか、柔らかい色に変えるか?

色に拘る私、クリーム色系といってもからし色みたいに濃いものから

パステルカラーのようなものまであって、出来上がりのシュミレーションがつかめない。レンガ同様、濃淡いろんな色を少しづつ隅っこに塗ってみて決定。

本職の左官さんに「上手!」と褒められる出来でした。

ここまで自分たちでやれてよかった!!80点の出来です。


リフォームはほぼ予想通りにできました。


次は照明です。

これも重要な部分です。

こてこての古民家にならないこと、かといってきらびやかでないこと

昔の写真を見てみると、大正時代なかなかハイカラなものが取り付けて

あるではないか・・これに近いものにしたい。

国道沿いに照明専門店があります。

よく通る道で、いつも機になっていましたが、

入ってみることにしました。

無骨な店主に「どんな場所に、何の目的で?」と詳しく聞かれ

まだはっきりしないまま「実は・・・」と思い描く構想を話しました。

途端、饒舌になり、ギャラリーに必要な明るさ、色など教えてくれました。

やけに詳しいと思ったらこの人、芸大の美術を出た専門家でした。

プロと相談の上後日決めた照明器具はシンプルでおしゃれ、

大満足のものになりました。


すっかりホールの雰囲気になってきました。

ここにグランドピアノを置きます。

このピアノは主人の会社の同僚の奥様から譲っていただいたものです。

奥様は大学の音楽教授、私たち同様お二人とも定年間近で

4台もお持ちのピアノを減らしたいということでした。

グランドピアノがホールに入ると一段と落ち着いた雰囲気になってきました。

♪                 ♪

           ♪  ♯

オープンに向けて


ずっと考えてきたことが本当に実現できるかと思うと夢のようです。

器は完成、次は何を盛り込むかの企画に取り掛かります。

オープン企画展は最も大切なスタート事業です。


先の照明店主内山さんが「菊池窯の松竹洸哉氏がいいでしょう。

実力十分だし、地元の方だし」とアドバイスしてくださいました。

日本画の大塚浩平氏に加わって頂き

「花遊び 二人展」に決まりました。



オープニングコンサート」はグランドピアノを譲っていただいた重永さんの

紹介でイギリス人ピアニスト、マッキントッシュ氏を迎えることに

なりました。




多くの方々のお蔭で、すばらしいスタートをきれたことは夢のようです。

みなさま ありがとうございました。