huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye
 
雜詩

                        魏・文帝・曹丕


西北遊浮雲,
亭亭如車蓋。
惜哉時不遇,
適與飄風會。
吹我東南行,
行行至呉會。
呉會非我鄕,
安得久留滞。
棄置勿復陳,
客子常畏人。



                                                              
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                      雜詩

西北に  浮雲( ふ うん) 有り,
亭亭(ていてい)として  車蓋(しゃがい)の如し。
()しい哉  時に()はず,
適〻(たまたま)  飄風(へうふう)と會ふ。
我を吹きて  東南に()かしめ,
()()きて  呉會(ごくゎい)に至る。
呉會(ごくゎい)は  我が(きゃう)に非ざれば,
(いづく)んぞ(ひさ)しく留滞(りうたい)するを得ん。
棄置(きち)して  ()()ぶること()からん,
客子(かく し )は  常に人を(おそ)る。
             ******************





◎ 私感訳註:

※曹丕:〔さうひ;Cao2Pi1○○〕三国魏の初代皇帝(在位220~226)。諡は文帝。曹操の長子。弟に曹植。

※雑詩:興の趨(おもむ)くままに作った、型にとらわれない詩。この詩は、風に流されてゆく旅人の心を詠った。

※西北有浮雲:西北の方に、空に浮いて漂っている雲があり。 ・西北:作者(曹丕)にとっての故郷である魏の地を指す。 ・浮雲:空に浮いて漂っている雲。また、空に浮く雲のように、遠く離れていて、何の関係もないこと。あてにならないこと。『古詩十九首』之一『行行重行行』に「
行行重行行,與君生別離。相去萬餘里,各在天一涯。道路阻且長,會面安可知。胡馬依北風,越鳥巣南枝。相去日已遠,衣帶日已緩。浮雲蔽白日,遊子不顧返。思君令人老,歳月忽已晩。棄捐勿復道,努力加餐飯。」とある。中唐・韋應物の『淮上喜會梁州故人』で「江漢曾爲客,相逢毎醉還。浮雲一別後,流水十年間。歡笑情如舊,蕭疏鬢已斑。何因不歸去,淮上有秋山。」と使い、 晩唐・高蟾の『金陵晩望』に「曾伴浮雲歸晩翠,猶陪落日泛秋聲。世間無限丹靑手,一片傷心畫不成。」とあり、 南宋(~元)・文天祥は『正氣歌』で「天地有正氣,雜然賦流形。下則爲河嶽,上則爲日星。於人曰浩然,沛乎塞蒼冥。皇路當淸夷,含和吐明庭。時窮節乃見,一一垂丹靑。在齊太史簡,在晉董狐筆。在秦張良椎,在漢蘇武節。爲嚴將軍頭,爲?侍中血。爲張?陽齒,爲顏常山舌。或爲遼東帽,淸操厲冰雪。或爲出師表,鬼神泣壯烈。或爲渡江楫,慷慨呑胡羯。或爲撃賊笏,逆豎頭破裂。是氣所磅?,凜烈萬古存。當其貫日月,生死安足論。地維賴以立,天柱賴以尊。三綱實繋命,道義爲之根。嗟予遘陽九,隸也實不力。楚囚纓其冠,傳車送窮北。鼎?甘如飴,求之不可得。陰房闃鬼火,春院?天黑。牛驥同一皂,鷄棲鳳凰食。一朝蒙霧露,分作溝中瘠。如此再寒暑,百?自闢易。哀哉沮洳場,爲我安樂國。豈有他繆巧,陰陽不能賊。顧此耿耿在,仰視浮雲。悠悠我心悲,蒼天曷有極。哲人日已遠,典型在夙昔。風檐展書讀,古道照顏色。」(文字化けがあります。正しくは、右の「参照」をクリックして下さい)→と使う。
※亭亭如車蓋:(その雲は)高く聳(そび)えたって、車の上に立てた覆(おお)いの傘のようだった。 ・亭亭:〔ていてい;ting2ting2○○〕(樹木などの)高く聳(そび)えたつさま。直立したさま。遠く隔たっているさま。よるべないさま。美しいさま。 ・車蓋:車の上に立てた覆(おお)いの大きな傘。

※惜哉時不遇:残念なことに、出逢うことができずにいた(のは)。 ・-哉:かな。…だなあ。感嘆の助字。 ・遇:途中で予期せずにあう。思いがけなく会う。であう。あう。

※適与飄風会:たまたま、つむじ風と会った(からだった)。 ・適:たまたま。まさに。ちょうど。まさしく。偶然に。 ・与-:〔よ;yu2●〕…と。 ・飄風:〔へうふう;piao1feng1○○〕つむじ風。

※吹我東南行:わたしを吹き飛ばして、東南に行かせて。 ・東南行:(西北にあった魏の地を離れて、作者にとっては、)遠く故郷を離れた東南の地に行くことになる。

※行行至呉会:行って更にまた行って。 ・行行:行って更にまた行って。動作、行為が深まるようすを表現する。前出・『古詩十九首』之一に『行行重行行』に「
行行重行行,與君生別離。…」とある。 ・呉会:呉郡と会稽郡。また、会稽郡の役所の所在地である呉県のこと(前漢時代)。ここは、前者の意。現・江蘇省と浙江省。

※呉会非我郷:呉郡と会稽郡は、わたしの郷里ではない(ので)。 ・我郷:わたしの故郷、の意。

※安得久留滞:どこで永く留まることができようか。 ・安得:いづくんぞ…得ん。どこに…できようか。場所について問う。 ・留滞:たくわえておく。滞って流通しない。

※棄置勿復陳:…ああ、(
嘆きはさらりと)打ち捨てて、(愚痴は)もう言わないでおこう。≒「棄捐勿復道:(嘆きはさらりと)打ち捨てて、もう(愚痴を)言うのはよそう。)、(嘆きはさらりと)打ち捨てて、もう(愚痴を)言うのはよそう。)、(嘆きはさらりと)打ち捨てて、もう(愚痴を)言うのはよそう。)『古詩十九首之一 行行重行行』に「行行重行行,與君生別離。相去萬餘里,各在天一涯。道路阻且長,會面安可知。胡馬依北風,越鳥巣南枝。相去日已遠,衣帶日已緩。浮雲蔽白日,遊子不顧返。思君令人老,歳月忽已晩。棄捐勿復道,努力加餐飯。 」とある。 ・棄置:すてておく。 ・勿:…なし。…なかれ。否定、禁止の語。 ・復:また。語調を整える働きをする。 ・陳:述べる。

※客子常畏人:旅人は、常におそれはばかるものなのだ。 ・客子:旅人。 ・畏:〔ゐ:wei4●〕かしこまる。おそれはばかる。おそれおののく。





◎ 構成について

韻式は「AbbCbCbAA」。韻脚は「雲 蓋会行会行滞 陳人」。次の平仄はこの作品のもの。

○●●○○,雲(韻)
○○○○●。蓋(韻)
●○○●●,遇(平水韻去声七遇で、該当せず)
●●○○●。会(韻)
○●○○○,行(韻)
○○●○●。会(韻)
○●○●○,郷(韻)
○●●○●。滞(韻)
●●●●○,陳(韻)
●●○●○。人(韻)

2021.10.24
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