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♪〜 皆様、本日はご乗車下さいましてありがとうございます。
このページでは、Ichiroの趣味、鉄道の
「生録」「本」(「谷汲線 その歴史とレール」)についてご紹介します。
どうぞごゆっくりお楽しみ下さい。列車は間もなく発車致します。
〜♪


名古屋鉄道 モ510形 (大正15年製)
流線型の断面、側面の丸窓が特徴
今は廃線となってしまった名古屋鉄道揖斐線 尻毛駅にて '99.3.13

■鉄道の「生録」

なぜいまどき「生録」を? しかも電車で?

私は以前から鉄道の「生録」でいつの日かリサイタルを!と夢見ており、鉄道を「音」の角度から追求しています。

って、一体何やねん???とみなさんは思われるでしょう。
鉄道の「音」と言えば、どんなことを想像されるでしょうか?
SLの豪快な汽笛「ポーーッ!」や「シュッシュッポッポ」という走行音、それとも懐かしい「チンチンゴウ」の市電でしょうか?
申すまでもなく、電車の「ガタゴト」という音、これ自体は単なる機械音・騒音でしかありません。
しかし、鉄道とその時代・土地の人々との関わりを、
列車の音 +乗客の自然な声 +沿線の季節感・ローカル色あふれる音(鳥や虫の鳴き声など)
によって、綿密でしかもナチュラルに表現すれば、それは単なる「記録」を通り越して、ある種の「芸術」にまで昇華出来るのではないか、と確信しております。

私は、学生時代から20年以上にわたり「メタル/デジタルデンスケ」などの録音機を駆使して、全国各地で取材を行っておりますが、対象とする列車を
@メカからではなく、乗客の視点から見つめ、「鉄道と人々との関わり」を追求
A地域や季節の特色を出す
Bまるで自分が旅しているような感覚で、列車に「乗って、降りる」までをごく自然に、連続的に表現
することをモットーに、生活感と味わいのある音作りに励んでいます。

尚、私が特に「音」にこだわり続ける理由は、定まった「映像」にとらわれることなく、聞く人にさまざまな想像力を与える、その無限性にあります。また、「残響」の表現も、生録ならではのものでしょう。
マルチメディアがいくら発達してもクラシック音楽がもてはやされる様に、「鉄道の音」も時代を超えて伝えられるものがあるべきだ、と私は考えます。特にここ数年、全国から伝統ある列車や大正生れの老兵が次々と消えており、そのレクイエムとなる様な「音」を残そうと、今日もマイクを片手に飛びまわっています。


■生録テープライブラリー

私がこれまで各地で取材を行ってきた主な音源は次の通りです。詳しくはお問い合わせ下さい。


国鉄、JR:

特急
485系電車「やまびこ」「ひばり」最終列車、485系電車「はつかり」
「はつかり」(青森〜盛岡)、485系電車'80大雪「ひばり」、181系気動車「やくも」、14系客車「北陸」、14系15形客車「明星」、485系電車「白鳥」

急行
10系客車「きたぐに」、20系客車「新星」、165系電車「妙高」、12系客車「ちくま」、58系気動車・20系客車「さんべ」、475系電車「くりこま」、58系気動車「出島」、
14系15形客車「だいせん」
58系気動車「たかやま」

各停その他
五能線混合列車、ED71牽引東北線32系客車、仙石線73系電車、飯田線54系電車、奈良線35系気動車、宇部・小野田線42系電車

私鉄:

津軽鉄道(混合列車)、弘南鉄道(弘南線3700、大鰐線108、黒石線キハ22)、南部縦貫鉄道、十和田観光電鉄、栗原電鉄(150)
日立電鉄
新潟交通(燕〜県庁前)、蒲原鉄道(村松〜加茂)、北陸鉄道(金名線、浅野川線、小松線)、名古屋鉄道(河和線3400、犬山線、各務原線3900、
美濃線600、揖斐線・谷汲線 510、590、750)、近畿日本鉄道(内部、八王子線モニ200)
加悦鉄道(キハ10)、京福電気鉄道嵐山・北野線(100)、阪急電鉄(伊丹線、今津線810)、能勢電鉄(300、500)、南海電気鉄道(天王寺線、
貴志川線)、野上電気鉄道、山陽電気鉄道(200、300)、別府鉄道
下津井電鉄(1000)、
高松琴平電気鉄道(志度線3000、長尾線1000、3000、60、70)、一畑電気鉄道(23、デハニ53)
西日本鉄道(100、200)、熊本電気鉄道

その他:

'81日本硫黄沼尻鉄道廃線跡取材記録、'82仙台駅24時間

(太字はDATによるデジタル録音)

地域的なかたよりや、生録に熱中した時期が集中しているため、とても全体をカバー出来ておりませんが、旧型電車・客車や廃止となった列車・路線など、今では二度と聞けないような貴重な音源ばかりです。

最近の取材の成果を紹介します。

JRでは、'99.9月に「だいせん」を、同じく11月には「たかやま」の取材を行いました。いずれも大阪発の急行列車で、国鉄型の古い車両が使われていました。20世紀の日本の鉄道で最も親しみのあった列車、「客車急行」「ディーゼル急行」をナチュラルに表現した作品となりました。
また、'00.12月と'01.2月には特急「白鳥」青森〜大阪1,040kmのロングラン取材を行いました。
それぞれの取材記をアップしておりますので、どうぞご覧下さい。

私鉄では、名古屋鉄道谷汲線の取材に力を入れました。谷汲線は、とうとう'01.10月に75年に及ぶ歴史を閉じてしまいましたが、ここでは1928年(昭和3)生まれという、73歳のオールドタイマーが「現役」で活躍していました。
日本中で、こんなに古い現役の「乗りもの」は他にはほとんどなく、特に心をこめて取材に取り組みました。
その結果、'01. 9月22日「サウンドファンタジー名鉄谷汲線の夏」と題して岐阜新聞社よりCDが発売されました。長年の夢がとうとう実現し、喜んでおります。
このCDでは、古い電車の響き、鐘式の踏切の音などの谷汲線ならではの音源に、蝉時雨、根尾川の水音、そして花火大会の音など、沿線の自然と風情のある音を加え、郷愁を呼び起こす「作品」に仕上げました。谷汲線を訪れたことのない方でも、この音は「ヒーリング系の旅の音」としてご満足頂けるものと思いますので、どうぞお聞きになって下さい。
お陰様で「情緒的」「癒される」「臨場感がある」などご好評を頂いたおり、年齢層を問わず多くの方が楽しんで下さっています。鉄道雑誌やカメラ雑誌にも紹介されました。詳しい内容やご注文などは「谷汲線CDのご案内」のページをご覧下さい。
ここに勝るローカル私鉄の音は、もう今後録音出来ないものと思われます。いつまでもこの音が皆さんの心の中に残り、伝えられることを願っております。

生録の取材は、苦労が多く成功率が低いのが特徴?です。取材の際は、あらかじめある程度のストーリーを構成してから行いますが、こちらから条件設定など出来ないので、現場ではどうしても「受身」「相手まかせ」となり、ハプニングの連続!です。風に泣かされたり、毛虫が落ちて来たり、「あの兄ちゃん何やっとんや」の声などなど、NGも自慢じゃありませんが沢山あります。

こうした苦労、失敗談も交えながら、これからも皆さんに各地の取材記をお目にかける予定です。ぜひ率直なご意見やご感想などをお聞かせ下さい。


■鉄道の「本」

生録がこうじて、とうとう本を出してしまいました。

それが「谷汲線 その歴史とレール」です。'01.10月に多くの人から惜しまれて廃線となった名古屋鉄道谷汲線を「歴史」「全線レール調査」「廃線跡」のさまざまな角度からまとめた本で、'05.2月2日にCDと同じ岐阜新聞社から発行されました。

知られざる谷汲線の歴史、そして1908年(明治41)にまでさかのぼる谷汲線のレール…この本を手にされれば、各ページごとに新たな発見をされることでしょう。20世紀に存在した一つのローカル線を、広く近現代史や産業史の目でまとめた大変ユニークな本と自負しております。国産レールの起源の見直しなど、鉄道本では初めて公表した項目も満載されています。鉄道ファンだけでなく、広く産業史や歴史に興味のある方々にもぜひご一読頂ければと思います。
お蔭様で鉄道雑誌はもちろん、楽天やアマゾンなどネット系でも多数紹介され、ご好評を頂いております。

詳しい内容やご注文は「谷汲線本のご案内」のページをご覧下さい。
 


rou@mvh.biglobe.ne.jp
お問い合わせ、ご感想をお寄せください


本のご案内「谷汲線 その歴史とレール」 new!

CDのご案内「サウンドファンタジー名鉄谷汲線の夏」

生録取材記(1) 客車急行「だいせん」大阪−出雲市 前編 後編

生録取材記(2)ディーゼル急行「たかやま」 大阪━高山

生録取材記(3)特急「白鳥」ロングラン1040km取材記(1)

取材番外編 −雪まみれ 北陸出張災難記

住吉庵雑記 − Ichiro近況

住吉庵雑記(其のニ)−CDの御礼など、Ichiro近況

住吉庵雑記(其の三)さくらを見ながら    new!


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東北大学鉄道研究会