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−トイレリフォームについて−

トイレの快適リフォームというと何があるでしょう?
簡単なものでは便座の交換、何の変哲もない普通便座から暖房便座、または温水洗浄便座への交換・・、工期的にはたった1、2時間ですが快適性は断然アップします。
 他には壁や床材の模様替え・・、これでしたら1日の工期でがらりとイメージチェンジできます。
部屋には使えないような奇抜なデザインもトイレでは意外と飽きがこないものです。
 
また、和式便器から洋風腰掛便器への交換、鏡や手洗器までの付いたドレッサールームへの改造等々、トイレの快適リフォームの可能性はどんどん広がります。
毎日利用し、一人っきりになれる空間がトイレです。
もっと快適空間へ演出してみませんか!


■快適な便器とは

一口に便器といっても種類がいろいろあります。同じ腰掛便器でも機種によりそれぞれ排便管の位置が異なります。違う機種の便器に交換するとなると排便管の位置を変える必要があり、そのためには既存の床をはがし床下での作業が必要となり工期やコストがかさみます。

しかし最近ではリフォーム便器と称し、排便管の位置が便器側でアジャスターできるタイプのものが出ていますので新しく便器を交換するときにはこれらのものを利用すると工期が短くてすみます。(約半日程度)

次に便器を大きさで分けると2通りあります。大型サイズと普通サイズ。その差は約5センチ程度です。昨今は大型サイズが主流となってきています。なかでも汚れがつきににく、汚れが落ちやすいという防汚タイプのものが主流です。

また便器の洗浄方法においても各種あります。サイホン式と呼ばれるものは便器内のたまり水が多く、便器に匂いや汚れが残りにくく洗浄音も静かですが高価です。一方洗い流し式と呼ばれるものは洗浄水の勢いによって汚物を流すタイプで便器内のたまり水は少ないため汚れの付着や匂いの残留が気になりますが安価です。

また便座にも普通便座から暖房便座、温水洗浄機能付便座と各種あります。なかでも温水洗浄機能付便座には基本機能(暖房便座機能・温水洗浄機能)のほかに脱臭機能、室内暖房機能などの付加機能の付属しているものもあります。これらの便器や便座については各種類の組み合わせが可能ですので、予算をふまえた上で機種を選択していくと良いでしょう。


■トイレの快適な大きさとは

昔の和式トイレでは3尺角の大きさがありました。3尺とは2本の柱の中心間が昔で言う3尺の大きさです(1尺は約303ミリなので3尺は約909ミリ)。その場合、部屋の有効寸法は一辺が約80センチ角程度になります(要するに柱の太さ約10センチ程度を引いた残りが部屋の有効寸法です)。

このサイズでは現在の腰掛便器は取り付けられません。なぜなら腰掛便器の多くは背面のタンクから先端までの全長が75センチから80センチ程度あるからです。腰掛便器を設置したときに先端から前面の壁までは最低でも25センチは必要です。そのため腰掛け便器を設置するためのトイレの最低寸法は短辺方向80センチ程度×長辺方向105センチ程度必要です。

これはあくまで最低寸法ですので快適な大きさとしてはもう一回り大きいほうがよいでしょう。便器の先端から前面の壁までの寸法が40センチ程度が理想最低値。そうなると長辺方向は120センチ以上は必要です。

また介護の必要な方の利用するトイレでは短辺方向にもプラス30センチ程度あるとよいです。
最近ではコンパクト便器と称して各メーカーさんから全長寸法の短いサイズの便器も出ていますが3尺角のトイレには腰掛け便器は無理だと思います。

理想的な大きさは80センチ×120センチ〜120センチ×160センチ程度。


■トイレの快適な形態は

一昔前のトイレは「御不浄」と呼ばれるようにあまりきれいな場所とは扱われていませんで一般の生活空間からは隔絶されていました。しかし最近は水洗化のおかげで生活空間の連続する場所として認知されてきました。このためトイレでのスリッパの履き替えも不必要になり、おのずと床の段差もなくなりつつあります。これからのトイレの快適空間形態としては床段差の解消もちろん、戸の幅も70センチ程度(少し前までは60センチが標準でした。

これでは将来車椅子が入りません)、引き戸もしくは廊下に出幅の少ない引き込み戸が理想です。また腰掛便器を使い、できれば温水洗浄機能付便座を使いたいものです。この場合の温水洗浄便座は大型のワイヤレスリモコン装置が付いているものが便利です。なお温風乾燥の機能は健康な人にはさほど必要ないかもしれません。(排泄後の自身によるケアのできない方には必要です)

また腰掛けたときに利き腕側にL型手すりを取付けるとけると良いでしょう。この時、手すりの高さと紙巻器の標準取付高さが干渉しますので、紙巻器を手すりの上につけるのが良いと思います。
 
照明においてはスイッチを入れてすぐに点灯する白熱球や、蛍光灯でしたらインバーター機能付が良いでしょう。照度的には60Wぐらいから。スイッチは暗い場所でもわかる蛍灯付がベストです。
 
窓はあるにこしたことはありませんが、なければ換気についての考慮が必要です。
またお客様も利用するトイレにはドレッサー機能を備え、鏡や使いやすい手洗い器、予備コンセントなどを備えておくと便利でしょう。
 
リビングや寝室、居室等の隣接するトイレにおいては防音も考慮に入れる必要があります。
簡単な防音の方法としては壁の石膏ボードを2重、3重にすると効果があり、経済的です。また2階のトイレでは下階に対する配慮も忘れずに。


■快適な内装仕上げ材は

あたりまえのことですがトイレは汚れやすく匂いの残りやすい場所です。内装材を選ぶときは掃除のしやすく匂いの付着しにくいものを選ぶことです。壁や天井のビニールクロスでは表面にコーティングがしてあり、拭き取りのできるものを選ぶと良いでしょう。

タイルにおいては目地に汚れや匂いが付着するので、なるべく目地の少ない大型のタイルを選ぶことです。最近では便器の周りだけに張る大型サイズのタイルや、匂いがつかず拭き取りの楽なセラミックパネルなども出ています。また床材に木質フロアを選ぶときは普通のフロリングでは変色しやすいので耐水性のあるフロリングを選んでください。ビニールシートなども掃除がしやすく安価な素材です。


■快適な設備機器は

半身裸になり排便する場所がトイレです。快適空間にするには冬場寒くなく、匂いもすぐに脱臭する空調設備が必要です。暖房装置としては洗浄便座に暖房機能の備わったものを利用したりコンパクトな室内暖房をつける、床暖房や壁暖房にするなど方法があります。

また脱臭においても換気扇をつける、洗浄便座に脱臭機能付のものを利用するなどの方法があります。換気扇においては消し忘れのない時差式連動スイッチが便利です。
最近では暖房機能、収納機能、手洗い機能の付属した便利なユニットも出ています。


■家族みなが快適に使うには

小さいお子様から高齢者の方まで快適に使うための工夫のある便器も各種出ています。たとえば便座に近づくだけで人感センサーが働き、離れると自動的に洗浄をはじめるオート洗浄機能付便器、同じく人感センサーの働きにより便座が自動で開閉するタイプなど他にも、室内暖房を備えた便器や静音機能、脱臭機能などを備えた便器を設置すると家族みなが快適に使用できます。
介護保険により和式便器から洋式便器への交換は18万円が還付されます。

この機会にトイレをもう一度見直してみましょう。






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