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−木の話−

木は古くから建築材料として最も身近に存在してきました。柱や梁などの骨組みとしてはもちろん、床や天井・壁などの仕上げ材としてや、窓枠やドアなどの造作材、建具材、また下駄箱やたんすなどの家具材としても木は欠かせられない建築材料です。
わが国の国土に占める森林の割合はアメリカなどと比較しても、ほぼ同程度の面積を占めています。しかし昨今、国内における木材産業は衰退の一方です。これには国内の植林、伐採にコストがかかり、安い外材が市場に多く出回るようになったことが大きな要因です。
今回は、そんな木について再考してみます。



■広葉樹、針葉樹

木の種類を葉の形状により分類すると、広葉樹・針葉樹とに分けられます。一般的に葉の形が幅広いものを広葉樹と呼びます。たとえばサクラ、ケヤキ、キリ、クリ、ナラなどです。一方、針葉樹はとがった葉の形状をしています。スギ、ヒノキ、マツなどが代表的です。(イチョウなど一部の樹種では葉の幅が広いにもかかわらず針葉樹に属しています。これは針葉樹を裸子植物として分類しているからです。)

針葉樹は広葉樹に比べ形状もまっすぐで曲がりが少なく、比較的軽量で加工がしやすいため、建築材料の骨組みや造作材としてよく使われます。広葉樹は針葉樹に比べ比重が重く、硬質なため堅木とも呼ばれます。床柱などの構造材としても使われますが、一般的には床板や家具などに多用されています。



■ 樹種の特徴

ヒノキ(針葉樹) 国産材。木曽や吉野などが有名。
強度が強く特有の芳香があり木理も美しい材種です。腐りにくく、防虫効果や耐水性があり、建築後の収縮もほとんどないため、土台や柱などの構造材のほか、造作材、家具材としても最適です。古くから高級材として取り扱われており、なかでも神社建築、仏像彫刻などには伝統的にヒノキが使われています。スギに比べ成長が遅いため価格的には、並材で杉の1.7から2倍程度です。

スギ(針葉樹) 国産材。秋田や屋久島、吉野などが有名。
ヒノキと同様、国産の代表的な樹種で、国内の木材生産量の約40%をスギが占めています。材質はやわらかく、加工性が良いため構造材から造作材、羽柄材などと多用されています。強度的にはヒノキやツガに劣り、スプルスなどと同程度です。また、心材・辺材の色の差がはっきりしていて、心材部分の耐久性は中程度ですが、辺材部分は目やせが大きい材種です。

ヒバ(針葉樹) 国産材。青森や能登などが有名。
アスナロとも呼ばれヒノキに似た材種です。強度的にもヒノキと同程度ですが、心材の耐久性・保存性はきわめて高く、水に強いため、水がかりの場所での使用には最適です。また、樹脂に殺菌性の成分を含み、特有の匂いを出します。ただし狂いやすい材種ですので、よく乾燥させて使用することが重要です。

アカマツ(針葉樹) 国産材。産地は本州全域。
針葉樹の中でもっとも重硬で強度も強い材種です。耐久性や対蟻性は低いですが、水中に完全に浸っている箇所では優れた耐久性があるため、旧東京駅の駅舎を支える杭にも使われていました。また、梁材などに使われますが、最近では北米産のベイマツに代替されています。

ツガ(針葉樹) 国産材。関東以西の本州、四国、九州などが産地。
重硬で耐久性にも優れ、強度的にはヒノキの下、スギの上にランクされています。若干、あばれやすく加工性に難がありますが、関西方面では高級材として好まれています。最近は国産材が少なくなっているため、北米産のベイツガが代用されていますが、国産材に比べ、腐りやすく耐久性に劣ります。

スプルス(針葉樹) 北米、ヨーロッパ
国産のエゾマツと同属の材種です。軽軟で収縮性も少なく加工性が良いのですが、耐久性に劣ります。強度的にはスギと同程度です。最近はホワイトウッドと呼ばれ、ヨーロッパからのスプルスが集成材として広く流通しています。

クリ(広葉樹) 国産。国内全土に分布。
実は食用として採取されます。非常に水に強いため、土台や水周りに適した材種ですが、最近は国内の供給量が少なくなり市場にほとんど出回らなくなりました。

ケヤキ(広葉樹) 国産材。本州・四国・九州が産地。
強靭で狂いが少なく、耐久性にも優れている材種です。磨くと光沢が出て、色目や木目が美しいため、ヒノキと並ぶ高級材として、造作材から家具材など幅広く使われています。

ナラ(広葉樹) 国産材。国内全土に分布。
硬いため加工がしにくく、乾燥時に収縮しやすいので国内では構造材としてより、建具材や床材などに多用されます。

キリ(広葉樹) 国産材・外材。国内では東北地方が主な産地。
最近は中国やアメリカからの輸入材が大半を占めています。やわらかく加工性がよく、
狂いが少ない材種です。また、断熱性・調湿性にも優れているため、古くから家具材として多用されています。

ブナ(広葉樹) 国産材。北海道南部から本州全域。
乾燥時に狂いが出やすいが、曲げ加工が容易なため、曲げ材や家具材などとして多用されます。建築資材としては床材などに使う以外はあまり利用されません。

ラワン(広葉樹)外材。
表面は光沢がありますが、木目は交錯し肌目も粗い材種です。乾燥しやすく、加工性も良い反面、狂いも大きい材種です。合板や造作材、建具材などに多用されます。



■ 心材・辺材

木材の中心部分の赤みがかかっている部分を心材といい、その周りの白い部分を辺材と呼びます。辺材は成長している過程の部分で年月の経過とともに心材へと変わっていきます。心材は辺材に比べ強度も強く、腐りにくく耐久性にも優れているため、主に構造材に使われます。土台や、柱などでヒノキやヒバなどの芯持ち材がよいとされるのはこのためです。

また心材、辺材を、別名それぞれ赤身、白太とも呼びます。特に杉は、赤身と白太の差が激しく、板材として採ったときに中央部分が赤く、両側が白太になっている材料を源平と呼び天井板や壁板などに多用されます。



■ 板目・柾目・木口(こぐち)

材木を切ったときの切断面の方向によって現れる木目の形状のことです。

木を輪切にスライスすると現れる放射線の形状を木口といいます。年輪がはっきりと現れ樹齢もわかりますが一般に建築資材としては使われません。



■ 木表・木裏

板状にした木には表と裏があります。
樹心に近いほうが木裏、表皮に近いほうが木表になります。

板はそるときに木裏側に凸状になる性質がありますので、敷居・鴨居など、木表を建具側に向けて使用します。これを間違えると後々、建具の開閉に支障が出てきます。



■ 元口・末口

木材の根に近いほうを元口、逆を末口といいます。元口のほうが赤みが強く強度的にも優れています。通常、柱は元口を下にして家を建てます。これを逆にすると逆木(さかぎ)といって忌み嫌われます。材木屋さんで販売している場合、根腐れを防ぐため、末口を下にして立てています。柱に表記してある材種や等級などは見た目に読みやすいように表記してあるため、上棟後の柱を見ると表示がすべて逆になっているのはこのためです。



■ 強 度

木材の強さは含水率により左右され気乾状態(含水率13%前後)を標準にし、それ以上、水分が多いと弱くなり、水分が少ないと強くなります。
木材の繊維方向に対する強さ(許容応力度)は曲げ>圧縮>引っ張り>せん断の順になっています。
曲げとは、梁のように両側に支点がある部材に対する中央にかかる力を言い、圧縮とは柱にかかる荷重のように上からの力を言います。また、引張りとは木材の両端を両側に引っ張る力で、一部の筋交いがこれに相当します。

それぞれ木の材種により異なるため適材、適所にて使い分けが重要です。

樹種

圧縮

曲げ

引っ張り

せん断

針葉樹

アカマツ

9.9

12.32

7.48

0.88

ヒノキ

11.22

14.08

7.48

0.88

ツガ

7.7

9.68

5.72

0.77

スギ

7.92

9.9

5.94

0.66



■ 木の欠点

腐ります
適度な水分、酸素、気温、栄養があるとカビやキノコの一種である腐朽菌の働きで木は腐ってしまいます。(水につかりっぱなしの木は腐りません)
又、シロアリはこの腐った木を好んで食べますので、この条件がそろうとシロアリの発生にも拍車をかけます。ツガなどはシロアリが好むため、構造材に使うためには防腐処理が欠かせません。
一方、ヒノキやヒバなどには、木材そのものに殺菌や防腐効果があるため、土台や柱など構造材には適切な材料といえます。

燃えやすい
木材は270度で燃えます。800度程度まで耐える鋼材に比べると、火に弱い材料のようですが本当でしょうか。確かに270度になると木材は着火します。断面の小さな木材はじきに燃え尽きてしまうでしょう。しかし、ある程度の断面を持った材料は燃えても表面が炭化することにより、内部まで熱を伝えにくくします。炭化して灰になる速度は毎分0.7ミリ程度です。すなわち30分で約2センチ程度のスピードですので、構造上必要な断面積に上下、左右2センチ程度大きくした断面の構造材を使えばその建物は30分の耐火建築物となるのです。一方、800度までの熱に耐える鋼材はこの温度に達するとアメのように弱くなり、もはや建築物としては成り立たなくつぶれてしまいます。
すなわちある程度の断面を持った木材は火に強く、構造材に適している材料といえるのです。



■ 木の良いところ

加工しやすい
木は軽く、適度にやわらかいので切ったり、削ったり、組み合わせたりの加工が容易です。古くから建築資材として使われているのもこのためです。

断熱性が良い
木は熱伝導率が低いため、外気を室内に伝えにくく、又、室温を外に逃がしにくい材料です。(伝導率は鉄の1/270、コンクリートの1/5程度です)
すなわち断熱性がよく、空調効率に優れている材料といえます。

調湿効果がある
木は室内の湿度を調整してくれます。空気中の湿気が多くなると水分を吸い、乾燥してくると水分を吐き出してくれます。
このため結露を防ぎカビの発生を抑える効果があります。

目に優しい
木は有害な紫外線を吸収してくれます。また光を乱反射させてくれるため、まぶしくなく目に優しい材料です。

耳にも優しい
適度に音を吸収してくれるため耳にも優しい材料です。

人に優しい
木の独特な肌触り、ぬくもり、そして、その香りは精神をリラックスさせ、ストレスを低減させる働きがあります。すなわち、人に優しい材料です。

地球に優しい
木は燃えるときに有毒ガスを発生しません。また、再利用が可能な材料です。
そしてその使命を終え、朽ち果てると土に返る、すなわち、地球に優しい材料です。


このように木は大変すばらしい建築資材です。





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