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いよいよ春本番、暖かくなってきました。しかし草花の咲き出すこの時期から初夏にかけて家の中で羽蟻を見たら要注意!大概シロアリです。この時期の羽蟻は色も茶褐色から黒色をしているため一見普通のアリと思いがちですが残念ながらほとんどがシロアリです。
シロアリは床下の木材や柱などを食べるため建物を傷めてしまいます。阪神淡路大震災で被災した建物の中には柱や土台がシロアリに食され、スカスカになってしまい結果、倒壊してしまった建物も多く見られたようです。地上に出てきたシロアリは数十匹でも床下には巣があり数万のシロアリがいます。
この時期に羽蟻を見かけたら一度、専門家に調査を依頼してください。当社でも無料でシロアリ調査をいたしておりますのでご近隣の方はお申し付けください。
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シロアリに食害された土台 |
シロアリの食痕
シロアリは柔らかい春材部を好んで食べますのでこのような形で残ります。 |
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シロアリ |
羽アリ |
@ アリの触角は「く」の字状をしていますがシロアリの触角は数珠状をしています。
A アリの翅は前が後ろに比べて大きいのに対してシロアリの翅は前後ほぼ同じ大きさをしています。
B アリは腰の部分が細くくびれていますがシロアリはくびれていません。 |
関東地方では主にイエシロアリとヤマトシロアリの2種類がいます。
●イエシロアリ 主に温暖な海岸線に生息しています。塊状の大きな巣を作り、1つの巣に生息する個体数は100万にも達する場合があります。食害も木材から生立木、ケーブルにまで及ぶため家の被害も甚大です。羽蟻は6月から7月の夜に発生します。
●ヤマトシロアリ 北海道北部をはぶく日本全国に生息しています。特別な巣はなく食害部分が巣をかねておりえさを求めて集団で移動します。乾燥に弱いので常に湿った木材や地中に生息しています。羽蟻は4月から5月にかけての日中に発生します。
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木を腐らせる腐朽菌と同じように湿気の多い場所を好みます。住まいでは浴室廻りが一番発生の多い箇所です。木材としてはヒノキやヒバなどよりスギやマツなど柔らかい木を好みます。
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【床下の換気を良くする事】
基礎の風窓は床下の空気の取り入れ口です。前に物を置き、塞ぐことのないよう気をつけてください。また風窓が少ない場合は換気扇を取り付け、強制的に床下の換気を行うことも有効です。(最近主流の風窓を作らない基礎パッキン工法の場合はこの限りではありません)
【廃材・朽ちた庭木などを放置しない】
これらの木にシロアリがつき被害が拡大することがありますので家の周りから廃材、枯れた庭木などは片付けてください。
【湿気をなくす】
湿気のこもりやすい場所には換気扇をつけたり、床下に調湿用の炭をまくなども効果的です。
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防蟻工事の金額は床板の張っていない新築工事の場合で平方メートルあたり1000円程度、床下の張ってあるリフォーム工事などでは床下にもぐる作業のため、平方メートルあたり2000円程度です。また床下での作業時、基礎が邪魔して先に進めない場合、基礎をはつりながら進む方法が一般的ですが、むしろ床に点検口を兼ねた収納庫を作るほうが後々のメンテナンスも容易ですし、基礎をはつることによる建物強度の低減もなくすことができますのでお勧めです。防蟻工事は5年を目安に行うとよいでしょう。
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