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3.ふむふむの夢理論仮説 : 欲求の表現

わたしたちの「夢意識」は、稚拙な表現手段を用いている。
対象との関係付け行為は、さまざまな欲求を表現することで代替される。これが、ふむふむの仮説3です。

視覚イメージの結合と合成の2つが基本的な表現となります。基本的な表現の組み合わせが夢となるわけです。
その組み合わせ、つまり、「レトリック=表現技法」は稚拙であり
対象との関係付け行為を、接続詞なしの文脈スタイルで表しています。

それらのレトリックを「夢表現」とふむふむは呼んでいます。

日常生活においては「予定」という欲求の充足がまずあります。
「〜するだろう」とか「〜するつもりである」というあなたの予定今日一日が終わりかけたとき、その予定を振り返る。
予定なのだから
実際にそういう状況にいたらなくてもいいと思えることもあるでしょう。
そういう意味で「予定」は、その欲求を満たすことに対して関心がもっとも低い段階のときであるといえます。
欲求は弱く、人ごとのように感じているのかもしれません。当然、あっさりとした「夢表現」となります。

次の段階が「願望」となります。「〜することができたらいい」とか「〜したい」という欲求の表現です。
「願望」は、それが充たされることを求めて「予定」より、強いイメージを点在する記憶から引き出し、合成します。
少々、奇異な感じのする視覚的イメージがそれにあたります。
しかし、願望を必ず充たそうとしているのではないのでうまくいかないイメージで締めくくられることもあります。

次の段階が「期待」です。
「〜になりたい」とか「〜のようにありたい」という段階です。
この場合、身体の外面的な変化や周囲の状況の大きな展開が特徴的です。
特定の部分が大きくなったり、特別なものを身につけたり大げさな舞台設定を準備したりと
あなたの夢表現は、いくつかが組み合わされストーリーの展開はめまぐるしいものになります。

さらに高次の段階が「意志」です。
夢に「意志」とは、奇妙な感じを受けるでしょうが
いわゆる「明晰な夢」につながるものです。
コントロールすることのできる夢ということではなくはっきりと思考することができる夢という意味です。
言葉や数字、図形や模様が強く印象に残るものとなります。

以上のような段階をおって、夢意識は対象との関係付けを試みるのです。


・・・感情は瞬間的で流動的であり・・・欲求は、より持続的で固定的であるといえますね。
したがって、繰り返しみる夢(固着する夢)の多くは欲求の実現を求めている夢であるといえるでしょう。