Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



水調歌頭

重上井岡山
一九六五年五月


久有凌雲志,
重上井岡山。
千里來尋故地,
舊貌變新顏。
到處鶯歌燕舞,
更有潺潺流水,
高路入雲端。
過了黄洋界,
險處不須看。


風雷動,
旌旗奮,
是人寰。
三十八年過去,
彈指一揮間。
可上九天攬月,
可下五洋捉鼈,
談笑凱歌還。
世上無難事,
只要肯登攀。





******

重(かさ)ねて井岡山(せいかうざん)に上(のぼ)る

久しく 凌雲の志  有りて,
重ねて上る  井岡山。
千里  故地に 來りて尋ぬれば,
舊貌は  新顏に變ず。
到る處に 鶯 歌ひて 燕 舞ひ,
更に有るは  潺潺たる流水,
高路  雲端に入る。
黄洋界を 過ぎ了
(た)り,
險處は  看るを 須
(もち)ひず。


風雷 動(どよ)み,
旌旗 奮ふは,
是れ 人寰。
三十八年 過ぎ去り,
指を彈く  一揮の間。
九天に上りて 月を攬る可
(べ)く,
五洋に下りて 鼈を捉る可
(べ)く,
談笑して  凱歌 還る。
世上  難事 無し,
只だ 肯て 登攀を要せば。


















































         *****************


私感註釈

※水調歌頭:詞牌の一。双調。九十五字。平韻一韻到底。韻式は「AAAA AAA」。詳しくは「構成について」を参照。

※一九六五年五月:毛沢東の提倡した大躍進政策が失敗し、三年続きの自然災害とソ連との対立も重なった結果、数千万人の餓死者を出した。毛沢東は自己批判を行って国家主席を辞任し、経済は調整局面に入った。経済の第一線を退いた毛沢東は政治面で反撃に移り、プロレタリア階級とブルジョワ階級の間の階級闘争、社会主義と資本主義という二つの道が存在するとして、階級闘争が強調されていった文化大革命の前夜の詞作で、当時の毛沢東の心境がよく分かる詞。この詞は『念奴嬌・井岡山』(一九六五年五月)「參天萬木,千百里,飛上南天奇岳。故地重來何所見,多了樓台亭閣。五井碑前,黄洋界上,車子飛如躍。江山如畫,古代曾云海�香B   彈指三十八年,人間變了,似天淵翻覆。猶記當時烽火裡,九死一生如昨。獨有豪情,天際懸明月,風雷磅礴。一聲鷄唱,萬怪煙消雲落。」と同時期に作られている。なお、毛沢東に替わって経済調整策を実行した劉少奇や�ケ小平は、文化大革命の時期に「実権派」として打倒された。

※久有凌雲志:長い間、高く雲をしのぐ勇壮な志を持っており。 ・久有:長い間持っている意。 ・凌雲志:俗界を離れて、高く別天地に遊ぶ願い。『後漢書・馮衍傳』に因る。ここでは、高く雲をしのぐ勇壮な志のこと。

※重上井岡山:かさねて井岡山〔せいかうざん;Jing3gang1shan1〕(井崗山)にのぼる。 ・重上:かさねてのぼる意。 ・重:副詞「かさねて」の意〔ちょう;chong2○〕は○。 形容詞(等)「おもい」の意〔ぢゅう;zhong4●〕は●。 ・上:のぼる。 ・上山:山に登る。また、山に入る。 ・井岡山〔せいかうざん;Jing3gang1shan1〕=井崗山〔せいかうざん;Jing3gang
1shan1〕湖南省と福建省の間にある山岳地帯。毛澤東が三十代後半の頃、そこに拠って革命闘争をしたところ。

※千里来尋故地:はるばると、かつて住んでいたところを訪ねて来た。 ・千里:はるばると。遙かな距離を表す。 ・来尋:訪ねてくる。 ・尋:捜す。尋ねる。 ・故地:(白話)かつて住んでいたところ。

※旧貌変新顔:古い姿が新しい顔に変わった。 *古い町並みや家々の様子が新しくなったことを謂う。 ・旧貌:古い外観。古い姿。なお、「旧貌」に対して「新顔」は、「新しい姿、新しい容貌、新しい色彩」の意で対になる反義語ではある。ただし「旧貌」「新顔」の「
旧・貌」「新・顔」を入れ換えて表現することは、(ここの句の場合では)できない。「旧貌」は●●であり、句中の●●とすべきところで使い、「新顔」は○○であり、句中の○○とすべきところで使う。「旧貌」「新顔」を「旧顔」「新貌」とすると、「旧顔」は●○であり、句中の○○とすべきところで使い、「新貌」は○●であり、句中の●●とすべきところで使うことになる。

※到処鶯歌燕舞:到処:方々で、ウグイスが歌ってツバメが舞っており。 ・到処:方々。あちこち。至る所。 ・鶯歌燕舞:ウグイスが歌ったりツバメが舞っている(ような)。

※更有潺潺流水:その上、さらさらと水が流れている。 ・更有:さらに。その上。 ・潺潺:〔せんせん;chan2chan2○○〕(小川や泉の水が)さらさら流れるさま。軽やかに流れる音。さらさら。 ・流水:流れる川の水。川の流れ。

※高路入雲端:高く上がる(盤山公路)の路は、雲の中へ入っている。 ・高路:山岳を巡る遊覧を目的とした道路。ここでは、盤山公路のこと。スカイライン。 ・雲端:雲の中。

※過了黄洋界:黄洋界を通りすぎてしまった(が)。 ・過了:(白話)すぎた。通りすぎてしまった。 ・了:…てしまった。…ている。…た。完了・完成・過去を表す。動詞などの後に附く。また、文末に置く。助詞。 ・過:とおりすぎる。 ・黄洋界:地名。井岡山の北西にある入り口の一つで、絶壁と谷に挟まれた狭い道の守りの要衝。李白『蜀道難』の「一夫當關萬夫莫開」というような所。毛沢東の『西江月・井岡山』に「山下旌旗在望,山頭鼓角相聞。敵軍圍困萬千重,我自巋然不動。早已森嚴壁壘,更加衆志成城。黄洋界上礮聲��,報道敵軍宵遁。」とある。

※険処不須看:(かつての防衛拠点だった黄洋界などの)険阻なところは、現在はもう行かなくてもよい(。革命が既に成就したのだから)。 ・険処:山の険しいところ。 ・不須:…しなくてよい。…する必要がない。もちいない。中唐・張志和『漁歌子』に「西塞山前白鷺飛,桃花流水鱖魚肥。��箬笠,�獄ェ衣,斜風細雨
不須歸。」とあり、晩唐・杜牧の『歎花』に「自是尋春去校遲,不須惆悵怨芳時。狂風落盡深紅色,�漉t成陰子滿枝。」とある。

※風雷動:(修正主義の)暴風とかみなりが勢いを増し。 *叛逆の闘争が起こること。 ・風雷:風とかみなり。暴風とかみなり。勢いのさかんなものの喩え。勢いの強い猛烈な衝撃力を謂う。毛沢東の『七律 和郭沫若同志』(一九六一年十一月十日)に「一從大地起
風雷,便有精生白骨堆。僧是愚氓猶可訓,妖爲鬼蜮必成災。金猴奮起千鈞棒,玉宇澄�C萬里埃。今日歡呼孫大聖,只縁妖霧又重來。」とあり、清末・龔自珍の『己亥雜詩』に「九州生氣恃風雷,萬馬齊喑究可哀。我勸天公重抖擻,不拘一格降人材。」とある。

※旌旗奮:(正統の共産主義の赤)旗が力強くうち振られている。 ・旌旗:旗の総称。「旌」は旄に鳥の羽根飾りをつけた物で、「旗」は、集団の印で、大将が持った軍旗。ここでは、紅旗(=赤旗)のことになる。人民公社のみならず、生産大隊、生産隊、農作業の現場と、作業への往還には紅旗がはためいていた。

※是人寰:(「風雷動」となれば、「旌旗奮」となる)のが人の世である。修正主義の妖しい風が吹き始めれば、正統共産主義の紅旗が振られてそれに対抗し出すのが、人の世の常(≒道理)である。 ・是:…は…である。これ。主語と述語の間にあって述語の前に附き、述語を明示する働きがある。〔A是B:AはBである〕。 ・人寰:人の世。世間。

※三十八年過去:三十八年間年は、過ぎ去った。 *38年前の1927年夏に井岡山に登り、1965年5月に再び訪れた。その間の三十八年間を謂う。 ・過去:過ぎ去る。動詞。

※弾指一揮間:(過ぎ去った三十八年間の長さと謂えば)指をはじく一瞬・手を一振りする間程(の、ほんの一瞬とも感じる)。 ・弾指:指をはじく時間。仏教用語で、きわめて短い時間。ここは、後者の意。 ・一揮間:手を一振りする間。井岡山に登ってから過ぎた38年間が、毛澤東にとってはほんの一瞬に感じられるということ。

※可上九天攬月:(その三十八年の間に)大空に上って、月をとることができ。 ・可:…ことができる。…してよろしい。可能・許容の助動詞。 ・九天:天の最も高いところ。九霄。大空。 ・攬月:月をとる。蛇足になるが、星についてを同様の表現ですれば、「掬星」。 ・攬〔らん;lan3●〕:とる。とり持つ。つまむ。(白話)引き寄せる。

※可下五洋捉鼈:五つの大洋に下って、鼈(スッポン)を捕まえることができる(ような偉大な奇蹟を成し遂げたのだ)。 ・五洋:五つの大洋。五大洋で、太平洋、大西洋…と挙げられる。ここでは世界の広い大海原の意。 ・捉鼈:鼈を捕まえる。 ・鼈:〔べつ;bie1●〕スッポン。「海鼈」でウミガメの意があり、ここでは、後者の意。「月」と「鼈」で、「月とスッポン」。双方とも円いだけでなく、発音も月〔げつ;yue4〕と鼈〔べつ;bie1〕とで、近い。俗諺「瓮中
捉鼈」をもじって、「五洋捉鼈」とし、逆の意味で使う。

※談笑凱歌還:談笑のうちに、凱旋の歌声が(行き先から)かえってきた。 ・談笑:談笑する。豪放詞では、しばしばこの表現を使って、余裕を見せた表現としている。北宋・蘇軾の『念奴嬌』に「大江東去,浪淘盡、千古風流人物。故壘西邊,人道是、三國周�カ赤壁。亂石穿空,驚濤拍岸,卷起千堆雪。江山如畫,一時多少豪傑。   遙想公瑾當年,小喬初嫁了,雄姿英發。�註�綸巾,
談笑間、檣櫓灰飛煙滅。故國�~遊,多情應笑我,早生華髪。人間如夢,一樽還酹江月。」とあり、南宋・岳飛の『滿江紅』に「怒髮衝冠,憑闌處、瀟瀟雨歇。抬望眼、仰天長嘯,壯懷激烈。三十功名塵與土,八千里路雲和月。莫等�閨A白了少年頭,空悲切。   ��康耻,猶未雪。臣子憾,何時滅。駕長車踏破,賀蘭山缺。壯志饑餐胡虜肉,笑談渇飮匈奴血。待從頭、收拾舊山河,朝天闕。」とあり、明・楊愼の『 臨江仙』に「滾滾長江東逝水,浪花淘盡英雄。是非成敗轉頭空。��山依舊在,幾度夕陽紅。   白髮漁樵江渚上,慣看秋月春風。一壺濁酒喜相逢。古今多少事,�キ付談笑中。」とあり、北宋・賀鑄の『六州歌頭』に「少年侠氣,交結五�キ雄。肝膽洞,毛髮聳。立談中,生死同,一諾千金重。推翹勇,矜豪縱,輕蓋擁,聯飛鞚,斗城東。轟飮酒壚,春色浮寒甕。吸海垂虹。�闌ト鷹嗾犬,白�駐E雕弓,狡穴俄空。樂怱怱。   似黄梁夢,辭丹鳳,明月共,漾孤篷。官冗從,懷倥偬;落塵籠,簿書叢。鶡弁如雲衆,供粗用,忽奇功。笳鼓動,漁陽弄,思悲翁,不請長纓,繋取天驕種,劍吼西風。恨登山臨水,手寄七絃桐,目送孤鴻。」とある。 ・凱歌:凱歌。凱旋の歌声。勝利の歌声。 ・還:(行き先から)かえる。(くるりと)もどる。

※世上無難事:世の中で難しい事柄はない。 *「世上無難事,只要肯登攀」:よじ登る勇気さえあれば、世に難事はない。/心懸け次第である。≒「天下
無難事,只怕有心人。」 *この句は、文革のころよく使われた。 ・世上:世の中に。この世で。 ・難事:難しい事柄。始末に負えないこと。難事(なんじ)。

※只要肯登攀:ただ、すすんでよじ登りさえすれば。 ・只要:(白話)…さえすれば。…でさえあれば。必要条件を表す。 ・肯:すすんでする。よろこんで…する。 ・登攀:よじ登る。

         ***********






◎ 構成について:
   双調。九十五字。平韻一韻到底。  韻式は「AAAA AAA」。脚韻は「山顔端看 寰間還攀」で、詞韻第七部平声十四寒、十五刪。

    ●○●,
    ●●○○。(韻)
    ○●●,
    ●●○○。(韻)
    ●○●,
    ●○○●,
    ●●○○。(韻)
    ●○●,
    ●●○○。(韻)


    ,
    ●,
    ●○○。(韻)
    ○●,
    ●●●○○,
    ●○●,
    ●○○●,
    ●●○○。(韻)
    ●○●,
    ●●○○。(韻)
2001.9.25
     9.26
     9.27完
2013.3.17補
     3.18
     3.19



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