huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




詩經 王風                     
黍離
           

            
        



彼黍離

彼稷之

行邁靡

中心搖

知我者,謂我心

不知我者,謂我何

悠悠蒼
此何
哉。

彼黍離

彼稷之

行邁靡

中心如

知我者,謂我心

不知我者,謂我何

悠悠蒼

此何
哉。

彼黍離

彼稷之

行邁靡

中心如

知我者,謂我心

不知我者,謂我何

悠悠蒼

此何
哉。


    **********************

          黍離
          

(か)の黍  離離たり,
(か)の稷 之
(こ)れ 苗す。
行き邁
(ゆ)くこと  靡靡たり,
中心  搖搖たり。
我を知る者は、 我を  心 憂ふと  謂ひ,
我を 知らざる者は、 我を  何をか求むると  謂ふ。
悠悠たる 蒼天,
此れ 何人ぞや。

彼の黍  離離たり,
彼の稷 (こ)れ 穗す。
行き邁くこと  靡靡たり,
中心  醉ふが 如し。
我を知る者は、 我を  心 憂ふと  謂ひ,
我を 知らざる者は、 我を  何をか求むると  謂ふ。
悠悠たる 蒼天,
此れ 何人ぞや。

彼の黍  離離たり,
彼の稷 (こ)れ 實る。
行き邁くこと  靡靡たり,
中心  噎
(ふさ)がるが 如し。
我を知る者は、 我を  心 憂ふと  謂ひ,
我を 知らざる者は、 我を  何をか求むると  謂ふ。
悠悠たる 蒼天,
此れ 何人ぞや。

             ******************

◎ 私感訳註:

※詩經:最古の詩集。この作品は、『国風』のうちの『王風』の中にある。なお、『小雅』の『魚藻之什』には、『黍苗』がある。

※黍離:〔しょり;shu3li3〕キビの穂が、茂って垂れているさま。“離”は、ここでは上声の意で、「ふさふさと」の意。「はなれる」の意では平声;li2。この作品の題。三段からなっている。キビの穂が茂って垂れていることで、ここでは、西周の武王の都であった鎬京〔かうけい;hao4jing1〕が廃墟となって、キビが生い茂るようになっているさまを見、亡国の悲嘆に耽っていること。後世、詩詞でよく使われる語彙。鎬京は現・陝西省西安の西一、二キロのところにある。なお、西安附近の京都の移動は、西周⇒秦⇒漢⇒唐⇒現在と見ていた場合、西周(鎬京:現・西安の西二キロ)⇒秦(阿房宮:現・西安の西一キロ)⇒漢(漢の長安:現・西安の北二キロ)⇒唐(大明宮:現・西安の北一キロ)⇒現在の西安というふうに西から北へ、そして南下という具合になって重なっている。 この『黍離』に先行するものとして、『史記』には、(殷末)周初の箕子の『麥秀歌』とが載せられている。「麥秀漸漸兮,禾黍油油。彼狡僮兮,不與我好兮。」と、ともに哀しい歌である。 蛇足だが、これらの詩のモチーフは、我が国では「ささなみの しがのみやこ」に当たろうか。

※彼黍離離:(鎬京の蹟に)あのモチキビは、穂がよく実って垂れている。モチキビの穂がふさふさと茂り。 ・彼:あの。かの。 ・黍:キビ。モチキビ。
       黍
写真撮影:青木繁伸氏(群馬県前橋市)
第二句の「稷」に対応している。 ・離離:稲や麦の穂が伸びて垂れるさま。ふさふさと。

※彼稷之苗:あのウルキビは、芽を出している。この「彼稷之
」は、各段でも、「彼稷之」「彼稷之」と繰り返されている。それぞれ、「芽を出す」「穂をつける」「実らす」と動詞化されている。京都の面影はすっかり無くなってしまって、ただ一面の畑地になってしまっている、ということ。 ・稷〔しょく;ji4〕きび、タカキビ、ウルキビ、コーリャン。

※行邁靡靡:歩みは遅くなり。 ・邁:ゆく。遠くへ行く。 ・靡靡:〔ひひ;mi3mi3〕遅々としている。ゆっくり歩く様子。なびくさま。破れ乱れるさま。

※中心搖搖:心の中は、落ち着かない。 ・中心:心中。 ・搖搖:心の落ち着かぬさま。頼むところが無く不安なさま。

※知我者謂我心憂:わたしのことをよく知る者は、わたしのことを「心が憂えている」という意味にとるだろう。(前出「行邁靡靡」という状態の作者について、)作者のことをよく知っている知人は、「(あなた=作者)は、心が悲しくなっている」のだな、と思ってくれるだろう。「知我者・謂我:『心憂』」。という形。

※不知我者謂我何求:「不知我者・謂我:『何求』」。わたしのことをよく知らない者は、わたしのことを「一体、何を求めて(さまよって)いるのか?」という意味にとるだろう。(前出「行邁靡靡」という作者のようすについて、)作者のことを知らないアカの他人は、「一体、何を求めて、彷徨っているのか?」と思うだろう。

※悠悠蒼天:悠々と広がる大空よ。古代詩の特徴の一である天問の形をとっている。同じく『詩經』唐風の中の「鴇羽」「肅肅鴇翼,集于苞棘。王事靡,不能藝黍稷,父母何食。
悠悠蒼天,曷其有極。」でも使われている。「鴇羽」の意味は、「野雁を見て、王事としての兵役のために、農業に従事することができなく、そのために父母に餓えが迫っていることの嘆きを、天に吐いている」こと。 〔後日記:余談に亘りますが、上記「『詩經』唐風の中の「鴇羽」」というくだりは、実は「『詩經』秦風の中の「鴇羽」」と誤記していましたところ、Y.T.先生の御指摘を受けて訂正致しました。 平成15年10月6日〕

※此何人哉:これは、一体どのような人なのか。ここの「哉」は、哉字脚という虚字脚の一で韻脚にはならない。下記「◎構成について」を参照。 ・此:これ。この「此」をどの意味にとるかによって意味が大きく変わってくる。 *(西周の嘗てのみやこをこのような状態にしたのは、)一体、どのような人なのか。 *(心 憂いて行くのは)一体、どのような人なのか。

----以上一章--------------

※彼黍離離:あのモチキビは、穂がよく実って垂れている。モチキビの穂がふさふさと茂り。

※彼稷之搖:あのウルキビは、穂をつけている。

※行邁靡靡:歩みは遅くなり。

※中心如醉:心の中は、酔っているようだ。

※中心搖搖:心の中は、落ち着かない。

※知我者謂我心憂:わたしのことをよく知る者は、わたしのことを「心が憂えている」という意味にとるだろう。

※不知我者謂我何求:わたしのことをよく知らない者は、わたしのことを「一体、何を求めて(さまよって)いるのか?」と思うことだろう。

※悠悠蒼天:悠々と広がる大空よ。

※此何人哉:これは、一体どのような人なのか。

----以上二章--------------

※彼黍離離:あのモチキビは、穂がよく実って垂れている。モチキビの穂がふさふさと茂り。

※彼稷之實:あのウルキビは、実っている。

※行邁靡靡:歩みは遅くなり。

※中心如噎:心の中は、むせびつかえているようだ。

※中心搖搖:心の中は、落ち着かない。

※知我者謂我心憂:わたしのことをよく知る者は、わたしのことを「心が憂えている」と思ってくれるだろう。

※不知我者謂我何求:わたしのことをよく知らない者は、わたしのことを「一体、何を求めて(さまよって)いるのか?」と思うことだろう。

※悠悠蒼天:悠々と広がる大空よ。

※此何人哉:これは、一体どのような人なのか。




◎ 構成について

  交韻。『詩經』独自の押韻で、二種の韻脚を次のように交互にふむ。例えば、第一句から第四句までが交韻で、「」韻と「」韻とが交互に「」という風に現れている。
  第八句等の「哉」の虚字脚は、押韻しない。「 悠悠蒼,此何
。」というふうに、その一つ前のが「人」が韻脚。これも古代詩の特徴である。韻式は「aBaBCCDD aeaeCCDD afafCCDD」。ここでの「離」は上声の意。韻脚は、次の通り。

彼黍離

彼稷之

行邁靡

中心搖

知我者,謂我心

不知我者,謂我何

悠悠蒼

此何
哉。

彼黍離
彼稷之

行邁靡靡
中心如

知我者,謂我心
不知我者,謂我何
悠悠蒼
此何人哉。

彼黍離
彼稷之

行邁靡靡
中心如

知我者,謂我心
不知我者,謂我何
悠悠蒼
此何哉。

次の平仄は、この作品のもの。(平水韻による)


●●○○,(韻)
●●○○。(韻)
○●●●,(韻)
○○○○。(韻)
○●●,●●○○。(韻)
●○●●,●●○○。(韻)
○○○○,
●○○○。


●●○●,(韻)
●●○●。(韻)
○●●●,(韻)
○○○○。(韻)
○●●,●●○○。(韻)
●○●●,●●○○。(韻)
○○○○,
●○○○。


●●○●,(韻)
●●○●。(韻)
○●●●,(韻)
○○○○。(韻)
○●●,●●○○。(韻)
●○●●,●●○○。(韻)
○○○○,
●○○○。

2003.3. 5
     3. 6
     3. 7完
     3.30補
     5.25
    11. 7
2004.3.10
2007.4.25

漢詩 唐詩 漢詩 宋詞

xia 1 ye次の詩へ  
shang 1 ye前の詩へ
Bixue「先秦漢魏六朝詩歌辞賦」メニューへ戻る
    **********
Maozhuxi shici辛棄疾詞
Maozhuxi shici李U詞
Maozhuxi shici李清照詞
shangye花間集
shangye婉約詞
shangye歴代抒情詩集
shangye秋瑾詩詞
shichao shou ye天安門革命詩抄
Maozhuxi shici毛主席詩詞
Maozhuxi shici碇豊長自作詩詞
shici gaishuo豪放詞 民族呼称
shici gaishuo詩詞概説  
唐詩格律 之一   
宋詞格律
詞牌・詞譜
詞韻
詩韻
《天安門詩抄》写真集へ
cankao shumu(wenge)参考文献(宋詞・詞譜)
cankao shumu(wenge)参考文献(詩詞格律)
cankao shumu(wenge)参考文献(唐詩・宋詞)
      
zhuzhang わたしの主張
guanhougan
メール
hui shouye
トップ
huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye