huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                     
葛生
                    
           
            
         『詩經』唐風


葛生蒙楚,
蘞蔓于野。
予美亡此,
誰與獨處。

葛生蒙棘,
蘞蔓于域。
予美亡此,
誰與獨息。

角枕粲兮,
錦衾爛兮。
予美亡此,
誰與獨旦。

夏之日,
冬之夜。
百歳之後,
歸于其居。

冬之夜。
夏之日,
百歳之後,
歸于其室。


    **********************
       葛生

(くず) 生え  楚(いばら)を 蒙(おほ)ひ,
(かづら)  野に 蔓(はびこ)る。
(あ)が美しきひと  此(こ)こに 亡(ねむ)る,
誰と與
(とも)にかせん  獨(ひと)り 處(を)り。

(くず) 生え  棘(こなつめ)を 蒙(おほ)ひ,
(かづら)  域(はか)に 蔓(はびこ)る。
予が美しきひと  此
(こ)こに 亡(ねむ)る,
誰と與
(とも)にかせん  獨り 息(いこ)ふ。

角枕  粲
(きらめ)き,
錦衾  爛
(かがや)く。
予が美しきひと  此
(こ)こに 亡(ねむ)る,
誰と與
(とも)にかせん  獨り 旦(あさ)す。

夏の日,
冬の夜。
百歳の後,
其の居
(はか)に  歸らん。

冬の夜。
夏の日,
百歳の後,
其の室
(はか)に  歸らん。

             ******************

◎ 私感訳註:

※葛生:戦でなくなった良人を悼む歌。

※葛生蒙楚:クズが生えて、イバラを覆ってしまった。 ・葛:クズ。くずかずら。 ・生:はえる。 ・蒙:おおう。(つる草が)覆い被さる。 ・楚:イバラ。ニンジンボク。

蔓于野:ヤブガラシが、野にはびこっている。  ・:カヅラ。つる草の一。ヤブガラシ(ビンボウカズラ)。 ・蔓:のびひろがる。はびこる。動詞として使われている。名詞:つる。 ・于:…に。≒於。 ・野:郊外の鄙びた場所。の。野原。

※予美亡此:わたしの大切な人が、ここに眠っている。 ・予:わたし(の)。 ・美:⇒美人:素晴らしい人。よき人。大切な人。ここでは、詩を詠ってる女性の、亡き夫のことになる。 ・亡:なくなる。 ・此:ここに。この地に。 「予美亡此」と繰り返して強調し、リズムを取っている。この詩の主題である。

※誰與獨處:だれとともにしているのですか?独りだけで居るのですね。 ・誰與:だれとともにしようとするのか。たれとともにかせん。反語の形式。=與誰。≒孰與。また、だれがともに…しようか。たれかともに…ん。また、だれとともにするのか。たれとともに(か)せん。ここは、前者の意。「誰與  獨處」と切れる。同様なフレーズで「誰與  獨息」「誰與  獨旦」と続く。 ・獨處:ひとりで居る。 ・處:住む。居住する。身を置く。日を過ごす。動詞故、上声になる。

※葛生蒙棘:クズが生えて、コナツメを覆ってしまった。 ・棘:〔きょく;ji2●〕コナツメ。サネブトナツメ。「棗」と字形は似るが、意味や発音は異なる。別字。ここは韻脚であるため、入声韻の〔きょく;ji2●〕になる。「棘」字は〔きょく;ji2●〕イバラ。トゲのある草木の総称。コナツメ。サネブトナツメであるのに対し、「棗」字は〔さう;zao3〕ナツメ。上声韻。

蔓于域:ヤブガラシが、墓域にはびこっている。 * 前出の「蔓于野」のフレーズを基調とした繰り返し。「于野」が「于域」に換わっている。 ・域:区切りをつけた土地。ここでは墓地をいう。≒塋域。

※誰與獨息:だれとともにしているのですか?独りだけで休んでいるのですね。 ・獨息:ひとりで休む。ひとりで憩う。

※角枕粲兮:ツノの飾りのあるマクラは美しく。 ・角枕:ツノの飾りのあるマクラ。 ・粲:あきらか。美しい。 ・兮:語調を調える助辞。虚字脚。この一つ前が韻脚になる。

※錦衾爛兮:ニシキの掛け布団は、ひかり輝く。 ・錦衾:ニシキの掛け布団。 ・爛:ひかる。輝く。

※誰與獨旦:だれとともにしているのですか?独りだけで朝を迎えているのですね。 ・獨旦:ひとりで朝を迎える。 ・旦:朝。朝を迎える。ここは、後者の意、動詞として使われている。

※夏之日:夏の日々。(多くの歳月の)夏の日々を送り。

※冬之夜:冬の夜々。(多くの歳月の)冬の夜々を送った(後に)。 *「夏之日,冬之夜…冬之夜,夏之日」:夏の日々を過ごし、冬の夜々を送り、……また、冬の夜々を過ごし、夏の日々を送って、歳月は繰り返して移りすぎてゆくさまを詠う。

※百歳之後:百年の後(には)。寿命の尽きた時。人生の終焉の後。この表現を受けて、陶淵明『飲酒』「鼎鼎百年内,持此欲何成。」『擬古』「迢迢百尺樓,分明望四荒。暮作歸雲宅,朝爲飛鳥堂。山河滿目中,平原獨茫茫。古時功名士,慷慨爭此場。一旦百歳後,相與還北。松柏爲人伐,高墳互低昂。」、『古詩十九首』「生年不滿,常懷千歳憂。」と、いろいろに表現されている。『史記・高祖本紀』では、高祖が故郷の沛を過ぎるとき,酒盛りをして歌った『大風歌』「大風起兮雲飛揚,威加海内兮歸故ク,安得猛士兮守四方。」に続いて「令兒皆和習之。高祖乃起舞,慷慨傷懷,泣數行下。謂沛父兄曰:游子悲故。吾雖都關中,萬歳後吾魂魄猶樂思沛。」と劉邦は言った。劉邦の言である「萬歳後」も同義。死後、の意。ただ劉邦は皇帝故、百歳ではなく、万歳になった。

※歸于其居:(わたしも)その(本来の)居場所である(あなたの)お側(墓)に帰っていきます。 ・歸于:…に帰る。(本来居るべき)…に戻る。一緒に葬られることを謂う。 ・歸:(自宅、故郷、墓地など、本来の場所に)帰る。 ・于:行く。また、…に。≒於。蛇足になるが、「歸」「于」は『詩經』では「嫁ぐ」と読む場合がある。後出。 ・其:その ・居:居場所。ここでは、夫の眠っている墓をいう。

※歸于其室:その(本来の居場所であるあなたの)おそばに参ります。 ・室:ここでは、夫の眠っている墓室をいう。また、妻、嫁をも時代によっては指す。『詩經』周南の『桃夭』「桃之夭夭,灼灼其華。之子
于歸,宜其室家。  桃之夭夭,有其實。之子于歸,宜其家。  桃之夭夭,其葉蓁蓁。之子于歸,宜其家人。」 は後者の意。




◎ 構成について

 換韻。第十四句と十六句の押韻は仄と平になっている。この作品の平仄は、次の通り。

●○○,(a韻)
●●○
。(a韻)
●●○●,
○●●
。(a韻)

●○○
,(b韻)
●●○
。(b韻)
●●○●,
○●●
。(b韻)

●●
○,(c韻+兮字脚)
●○
○。(c韻+兮字脚)
●●○●,
○●●
。(c韻)

●○●,
○○
。(d韻)
●●○●,
○○○
。(D韻)

○○●,
●○
。(e韻)
●●○●,
○○○
。(e韻)


葛生蒙

蔓于

予美亡此,
誰與獨


葛生蒙

蔓于

予美亡此,
誰與獨


角枕
兮,
錦衾
兮。
予美亡此,
誰與獨


夏之日,
冬之

百歳之後,
歸于其


冬之夜。
夏之

百歳之後,
歸于其

2003.11.22
     11.23
     11.26
     11.27完
2006. 6.19補
      6.23
      6.25
      7.19
2007. 3.30
2014. 9.19

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