Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                    
                   
      病中哭金鑾子
              
                  白居易 
豈料吾方病,
翻悲汝不全。
臥驚從枕上,
扶哭就燈前。
有女誠爲累,
無兒豈免憐。
病來纔十日,
養得已三年。
慈涙隨聲迸,
悲傷遇物牽。
故衣猶架上,
殘藥尚頭邊。
送出深村巷,
看封小墓田。
莫言三里地,
此別是終天。


******

病中 金鑾子を哭す       
                       
(あ)に料(はか)らんや  吾 方(まさ)に病むに,
(ひるがへ)って  汝(なんぢ)の 全(まった)からざるを悲しまんとは。
臥して驚くは  枕上 從
(よ)りし,
扶けて哭して  燈前に 就く。
(むすめ) 有るは  誠に累(わづら)ひと 爲すも,
兒 無きは  豈に 憐
(あは)れみを免れんや。
病みて來
(より)  纔(わづ)かに 十日,
養ひ得て  已
(すで)に 三年。
慈涙  聲に隨
(したが)ひて迸(ほとばし)り,
悲傷  物に遇
(あ)ひて 牽(ひ)かる。
故衣  猶
(な)ほ 架上に,
殘藥  尚
(な)ほ 頭邊に。
深き村巷より 送り出だし,
小さき墓田に 封ぜらるるを看る。
言ふ莫
(なか)れ  三里の地と,
(こ)の別れは  是(こ)れ 終天なり。

*****************


◎ 私感註釈

※白居易:中唐の詩人。772年(大暦七年)〜846年(會昌六年)。字は楽天。号は香山居士。官は武宗の時、刑部尚書に至る。平易通俗の詩風といわれるが、詩歌史上、積極的な活動を展開する。晩年仏教に帰依する。

※病中哭金鑾子:作者・白居易が病気の時に、娘の金鑾子が病気で死んだことを悲しむ詩。同様に金鑾子を題としたものに『念金鑾子』「衰病四十身,嬌癡三歳女。非男猶勝無,慰情時一撫。一朝捨我去,魂影無處所。況念夭化時,嘔唖初學語。始知骨肉愛,乃是憂悲聚。唯思未有前,以理遣傷苦。忘懷日已久,三度移寒暑。今日一傷心,因逢舊乳母。」がある。

※豈料吾方病:どうして考えられたろうか、わたしがちょうど病気になっていた時に。 ・豈料:どうして考えられようか。思いがけないことには。あにはからんや。*予想外の時に使う。 ・料:〔れう;liao4●〕はかる。推量する。考える。 ・吾:〔ご;wu2○〕わたし(が)。 ・方:ちょうどその時に。まさに。 ・病:(白居易が)病(やまい)になる。動詞。

※翻悲汝不全:反対に、あなたが無事でなくなったとは。 ・翻:〔ほん;fan1○〕反対に。ひっくり返って。逆さまになって。翻(ひるがえ)って。 ・汝:〔ぢょ;ru3●〕なんぢ。娘の金鑾子のこと。 ・不全:いたむ。無事でない。

※臥驚從枕上:(わたしは)横になっていたが、驚いて枕から起きあがった。 *作者・白居易の病床の描写。 ・臥:〔ぐゎ;wo4●〕伏せる。横になる。 ・驚:驚く。 ・從:…よりする。追いかける。よる。 ・枕上:枕元。枕辺。

※扶哭就燈前:抱きかかえて死を悼んで泣き、灯前に寄り添ってついた。 *娘の病床でのさま。 ・扶:〔ふ;fu2○〕よりそう。手を添えてすくう。たすける。 ・哭:〔こく;ku1●〕死を悼んで声をあげて泣く。死を悼む形式的な悲しみの表現。 ・就:身を寄せる。寄り添ってつく。つく。 ・燈前:灯(ともしび)の下で。 *ここでの「燈前」はただ単に場所をいうだけなのか、儀礼の一種なのか不明。

※有女誠爲累:娘がいるということは、大変なことで。 *『金鑾子日』に「行年欲四十,有女曰金鑾。生來始周歳,學坐未能言。 慚非達者懷,未免俗情憐。從此累身外,徒云慰目前。若無夭折患,
則有婚嫁牽。使我歸山計,應遲十五年。」と表現されている。 ・有女:娘がいる。 ・女むすめ。 ・誠:まことに。副詞。 ・爲:…とする。…である。 ・累:〔るゐ;lei3●〕煩(わずらわ)せる。手数をかける。嫁入りのための物いりをいう。

※無兒豈免憐:男の子どもがいない者にとっては、(女児でも)愛情をかけないで済ませるわけにはいかない。 *『念金鑾子』でも「非男猶勝無,慰情時一撫。」と、当時の男女観を反映した詩句が出てくる。 ・無兒:男児がいない。白居易には男児がいないこと。 ・兒:むすこ。 ・豈:〔き;qi3●〕どうして…だろうか。あに(…や)。強い反語。 ・免憐:愛情をかけないで済ませる。 ・免:せずに済ませる。 ・憐:あわれみ。愛情。前出『金鑾子日』に「慚非達者懷,未免俗情憐。」と表現されている。

※病來纔十日:病気になって、わずか十日で。 ・病來:病気になってより。 ・病:病気になる。動詞。 ・−來:動詞の後に附き、持続することを表す。 ・纔:〔さい;cai2○〕やっと。わずかに。

※養得已三年:育ててきて、三年になった。 ・養得:育てて。育てた結果。 ・−得:動詞の後に附き、後の動詞の結果、程度、影響を表す語を導く。 ・已:すでに。 ・三年:三年が経つ。三年になる。動詞。

※慈涙隨聲迸:親の涙は、声とともにほとばしり出る。 ・慈涙:慈愛の涙。親の涙のこと。 ・隨聲:声と一緒になって。声とともに。 ・迸:ほとばしる。

※悲傷遇物牽:悲しみ傷む気持ちは、娘の形見の品に遇(あ)うたびに、心が繋がれひかれる。 ・悲傷:悲しみ傷む気持ち。悲しく傷ましいいこと。 ・遇:であう。 ・物:ここでは、娘の形見の品。 ・牽:〔けん;qian1○〕ひかれる。拘束される。つなぐ。

※故衣猶架上:故人の着ていた着物は、なおまだ衣桁にあり。 ・故衣:故人の着ていた着物。 ・猶:なお。なおもまだ。 ・架上:衣桁に。

※殘藥尚頭邊:飲み残しの薬はなお枕許にある。 ・殘藥:飲み残しの薬。 ・尚:なお。 ・頭邊。枕辺。まくら許。

※送出深村巷:奥深い村里から送り出し。 ・送出:送り出す。 ・送:恐らく、この奥深い村里で、最後の葬送儀礼が執り行われたことをいうのだろう。 ・深:奥深い。 ・村巷:村里。≒閭巷。

※看封小墓田:小さな墓地に土盛りするのを見守っている。 ・看:見守る。 ・封:土盛りする。閉じる。 ・墓田:墓地。 ・田:土地。

※莫言三里地:(娘の墓場は)身近なところにあるとは、言いなさるな。 ・莫言:言いなさるな。 ・莫:禁止、否定の辞。 ・三里地:身近なところの意。当時の三里は1680メートルほどで、歩いて二十分ほどで行ける距離。蛇足になるが、ここの「三」(平声)は、実際の数値ではなく、語調や平仄から導かれていることにも留意する必要がある。

※此別是終天:この別れは、永遠のものである。 ・此別:この別れ。死別。 ・是:…は…である。これ。主語と述語の間にあって述語の前に附き、述語を明示する働きがある。〔A是B:AはBである〕。 ・終天:とこしえ。永久。永遠。

               ***********





◎ 構成について

 韻式は「AAAAAAAA」。韻脚は「全前憐年牽邊田天」で、平水韻下平一先。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○●,
○○●●○。(韻)
●○○●●,
○●●○○。(韻)
●●○○●,
○○●●○。(韻)
●○○●●,
●●●○○。(韻)
○●○○●,
○○●●○。(韻)
●○○●●,
○●●○○。(韻)
●●○○●,
◎○●●○。(韻)
●○○●●,
●●●○○。(韻)

2005.8.26
     8.27

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