Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


奉和聖製立春日侍宴内殿出翦綵花應制

上官婉兒

密葉因裁吐,
新花逐翦舒。
攀條雖不謬,
摘蕊詎知虚。
春至由來發,
秋還未肯疏。
借問桃將李,
相亂欲何如。






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聖製に奉和す 立春の日に宴に侍し内殿より綵花を翦りて出す 應制
  
密葉みつえふ  つにって ひらき,
新花  るにひて ぶ。
えだづるは  あやまたずといへども,
ずゐを摘むは  なんぞ虚なるを知らん。
春 至れば  由來 發し,  
かへれど  未だへてならず。
借問しゃもんす  桃は李をたすくるも,
ひ亂るるは  何如いかにかせんとほっす。


                     ****************


◎ 私感註釈

※上官婉兒:〔じゃうくゎん・ゑんじ;ShàngguānWǎn'ér〕「上官」は複姓の一。664年(麟徳元年)〜710年(景龍四年/唐隆元年/景雲元年)。唐代の女官。唐・中宗の時、昭容の職位に就く。陝州陝県(現・河南省)の人。上官儀の孫で才媛。後に、政変のため殺された。『中国大百科全書 中国文学U』693ページには「Shangguan Wan'er」と載っている。(蛇足になるが、中国映画『武則天』では、則天武后は上官婉兒を「ShàngguānWǎr」と呼んでいた)。)

※奉和聖製立春日侍宴内殿出翦綵花應制:新年の祝賀の宴(うたげ)にはべり、奥御殿でつくり花を作った。命に応じて御製に和し奉る。 *この詩は、上官婉兒が則天武后に対して、暗に諷したものとも謂われる。ここでは、その寓意を探ってみる。寓意を探っていく前提条件は、「上官婉兒は、祖父・父と二代続いて、則天武后のために殺されている。唐朝を支配したその則天武后に、美貌と才能とで近づき、則天武后に大いに認められ、女官ながら枢要の地位を占めた女性であるということ」だ。 ・奉和:(天子に)詩を和したてまつる。 ・聖製:天子の作った詩歌。御製(ぎょせい)。 ・立春日:暦の上で春にはいる日。新春。陽暦で、二月三、四日。 ・侍宴:うたげにはべる。 ・内殿:奥向きの御殿。 ・翦:〔せん;jian3●〕(はさみで)きってそろえる。(はさみで)そろえてきる。きりそろえる。また、ころす。 ・綵花:造花。つくりばな。また、色どり豊かな花。 ・應制:(詩を天子の命に)応(こた)えて作る。

※密葉因裁吐:繁った葉は裁断されても、また葉を茂らせ。 *(祖父や父が)殺されても、(上官家)の血はまた開き。 ・密葉:生え繁った葉。 ・因-:(…に)よって。(…の)ため。(…に)起因して。 ・裁:〔さい;cai2◎〕(衣服を仕立てるために布を)たつ。裁ち切る。きりはなす。 ・吐:ひらく。

※新花逐翦舒:新たに咲く花は、切られても、順次また、のびひろがる。 *新た(に上官家の者)は、切られても、順次また、のびひろがっている。 ・新花:新たに咲く花。詩題には「綵花」と、つくりばなのことをいうがこの聯の葉や花の様子は、自然界の本物のさまを詠う。 ・逐:〔ちく;zhu2●〕追いかけて。順を追って。 ・舒:〔じゅ;shu1○〕のばす。のべる。(ゆっくり)のばす。のばしひろげる。のびひろがる。

※攀條雖不謬:枝に攀(よじのぼ)ることは、間違いではないものの。 *権力にとりすがることは、間違いではないものの。 ・攀條:枝に攀(よじのぼ)る。枝にすがる。「攀」には、権力にとりすがる意もある。 ・雖:…ではあるが。(…と)いえども。 ・謬:〔びう;miu4●〕誤る。間違う。違(たが)う。

※摘蕊詎知虚:花を摘(つ)みとるのは、むなしいこととどうして悟ろうか。 *(上官の血)を摘(つ)みとるのは、むなしいこととどうして悟ろうか。 ・摘蕊:花を摘(つ)む。 ・摘:〔てき;zhai1(zhe2)●〕つむ。つまみとる。 ・蕊:〔ずゐ;rui3●〕しべ。はな。つぼみ。ここのように、「花」字を平仄上使えない場合は「蕊」等とする。 ・詎:〔きょ;ju4●〕なんぞ。あに。なんすれぞ。いづくんぞ。反語。 ・詎知:どうして分かろうか。 ・虚:〔きょ;xu1○〕むなしい。から。中身がない。

※春至由來發:(草花は)春がくれば、もともと出てくるもので。 *時期がくれば、もともと開(ひら)くもので。 ・春至:春がくる。春になる。 ・由來:もともと。元来。 ・發:咲く。ひらく。

※秋還未肯疏:秋になっても、なかなか葉は疎(まば)らにはならない。 *不利な状況になっても、(上官家の血筋は)なかなかめげることはないのだ。 ・秋還:秋がもどってくる。秋になる。 ・未肯:まだあえては…ない。 ・疏:〔そ;shu1○〕まばら(である)。前出「密」の対義語。

※借問桃將李:少しお訊ねするが、モモ(桃)はスモモ(李)を助けるものだが。モモ(桃)とスモモ(李)に、少しお訊ねするが。 *少しお訊ねするが、桃家(武則天一族)は、李家(唐の王家)を助けるものだが。 ・借問:〔しゃもん;jie4wen4●●〕たずねる。ちょっと質問する。試みに問う。 ・桃:モモ。この「桃」が武則天を指せば意味が通じるのだが…。武照の「照」と「桃」? 或いは、「李」字を導くために「桃」字を出したのか。 ・將:助ける。養う。承ける。また、…と。 ・李:スモモ。唐朝は李家。唐王朝の姓。則天武后は、李家の唐朝に挑戦した。

※相亂欲何如:乱れ合っているのは、どうしてなのか。 ・相亂:乱れてきて。乱れ合う。 ・欲:…たい。…う。ほっす。…す。 ・何如:いかん。どのようであるか。方法、状態、是非を問う。(蛇足になるが、「如何」:いかん(せん)どうしよう。対処、処置の手段、方法を問う。)


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◎ 構成について

韻式は、「AAAA」。韻脚は「舒虚疏如」で、平水韻上平六魚。この作品の平仄は、次の通り。


●●○◎●,
○○●●○。(韻)
○○○●●,
●●●○○。(韻)
○●○○●,
○○●●○。(韻)
●●○◎●,
●●●○○。(韻)
2008.12.19
     12.20



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