Nゲージ蒸気機関車蒸機の工作>C58の組み立て

C58の組み立て 4日目-ボイラー部品2

非公式側の配管とパーツ取り付けを行います。
基本的には公式側と同じ要領なので、写真はあまりありません。

今回予想される失敗
・デフがまっすぐ付かない
・デフの表面にハンダがまわってしまう

1 2 3 [4] 5 6 7 8 9 10 11 12


給水ポンプ吸気管

キャブから給水ポンプに伸びる配管を作ります。
これはエッチング型抜きではないので、真鍮線を現物合わせで曲げていきます。説明書には参考寸法など載っていないので、実物や写真をもとに確認しておきます。

もし他社のC58をお持ちなら、そのモールドなども参考になります。ただ、プラ製蒸機はすぐ片付けておかないと、誤ってハンダゴテで触れてしまうと恐怖です。この失敗は今のところまだです。

配管バンドの切断 配管は付属の「配管バンド」で止めます。
何本かエッチングされているので、切り取って使います。この1本を中央で切断して2本に分けても十分な長さがあります。
配管の挟み込み

配管バンドをU型に曲げて真鍮線をはさみ、先をすぼめてボイラーの穴に差し込みます。
なかなかうまく入らないかもしれませんが、うまく入ったらボイラー内側から配管バンドをつまんで引き込み、割ピンのように開いておきます。

2箇所あるので、2個所を同時に差し込むか、1つずつ差し込むか悩みますが、1つずつ行う場合は1つめをあまりぴったり引き絞ってしまうと、2つめを差し込みにくくなります。少しゆとりを持たせておき、両方の配管バンドが入ってから、きちんと内側に引っ張るのがよいようです。

給水ポンプ

給水ポンプと、周辺の配管を取り付けたところです。
給水ポンプはロストなので、ハンダ付けする周辺をとくに念入りに磨いておきます。本当に配管を結んでみるのも面白いですが、場所的にやりにくいので、配管は給水ポンプの裏側に寄せる程度にしています。

給水ポンプの裏には、次で取り付ける配管をはめ込むための溝があるので、そこも磨いておきます。

給水管

テンダーから給水ポンプに向かう給水管です。真鍮線を現物合わせで曲げ、一方を給水ポンプの裏の溝にはめこみ、キャブ下の三方コックの裏側にハンダ付けします。

先に三方コックとハンダ付けし、あとで給水ポンプ側を付けるほうが固定しやすいこともありますが、ケースバイケースです。また、強度優先のため少々実物と配管の位置などが異なっていますが、強度のほかに従台車との干渉も問題になりやすいです。 腕をふるって色々と配管を追加しても、従台車が動けなければ何にもなりません。

給水管 表から

表から見たところです。
給水管の後端は、まだ長いままになっていますが、テンダーと干渉するので、ドアの中央位置くらいで切断しておいたほうが無難です。

配管の中央にはチリコシをはめこんでハンダ付けします。チリコシはちゃんとロスト製のパーツがついていますが、以前のキットでは別売りだったり、真鍮板のシルエット状の部品だったりしました。

このあとボイラー側面には残りの配管を取り付けますが、ハンドレールは一番上に来るので、最後に取り付けます。

非公式側ボイラー上完了 これで非公式側のランボード上が完成しました。
給水温め器から逆止弁までの配管は、ちょっと短いのか平行になってくれません。ロスト一体なのはこういうときに不便です。もっとも給水温め器側の付け根を調整すれば、何とかなるのかもしれません。

ここで2時間。現物合わせに手間取ってしまいましたが、今日は日曜日で時間があるので、いったん休憩してから2セット目を行うことができます。


発電機マフラー

ただでさえ小さいボディーに配管がごちゃごちゃしているので、これ以上のパイピングの追加は行わない予定でしたが、タービン発電機の排気管だけはちょっと目立つので、工作することにしました。
0.5mmの真鍮線に真鍮パイプを通し、ハンダ付けします。

排気管取り付け

発電機のすぐ後ろに取り付けます。ボイラーに穴をあけて差し込んだだけなので、両者が結ばれていないのですが、何もないよりは少し雰囲気が出ます。
他の発電機周りの配管は、0.2mm線を使ってもオーバーな感じなので、一切省略しました。

ヒートパイプ

ここまででランボードより上のパーツは、デフを除いてすべて付きました。今度はランボード下のパーツ取り付けに移ります。

すべて、エッチング抜きのパーツになっているので、取り付け部を折り曲げてランボード下にハンダ付けします。あらかじめランボード下のはみ出たハンダなどを削って平らにしておきます。

キャブ下の支え

取り付けた配管を工作途中で曲げてしまわないよう、厚紙などをキャブ後端に差し込んで支えにしておきます。
作業が終わって、フラックスを水洗いするときは外します。

空気放熱管

冷却管を取り付けます。
冷却管の内側にはエアータンクが入るので、その間隔を考えておかないと、あとで困ります。

エアータンクはホワイトメタル製なので、先に取り付けておくと溶かしてしまう恐れがありますから、冷却管を取り付けたあとに接着します。
※エアータンクの裏に出ている取り付け足?は、完全に切断したほうがやりやすいです。

オイルポンプ箱

オイルポンプ箱を折り曲げて組み立て(通常と折り線が逆になっている部分があるので注意)、ランボード下にハンダ付けします。ここではクリップで固定し、箱の裏側にハンダごてを差し込んでハンダ付けしています。

空気作用管

空気作用管を取り付けます。金属の色を生かすため、塗装後の接着が推奨されていますが、ここがピカピカしていた様子は現役の道産子蒸機ではあまり印象にないので、先に取り付けて一緒に塗装することにしました。

複雑に入り組んでいるところを知恵の輪的に通すので大変です。私は後部の、コンプレッサから調圧器を通して伸びる縦管の裏あたりで、空気作用管を2つに切断してから取り付けました。

空気作用管取り付け完了

これで取り付けが完了しました。ゴム系接着剤で接着してあるだけです。

なお、その後のキットでは少しやり方を変えています。空気作用管は配管の初期の段階(砂撒き管の次あたり)で、ボイラーにハンダ付けするようにしました。少量のハンダでボイラーバンドと重なるあたりの数箇所を付けています。必要があれば塗装後に磨き出します。

デフ

さて、いよいよ私にとっては最大の難関であるデフの取り付けです。
デフ側にはハンダしろがなく、断面だけでハンダ付けすることになるので、位置を保持しにくく難しいのです。

まず位置を決めて、上部の取り付けステーを軽くハンダ付けしてから、ランボードとデフの合わせ目に少量のハンダを流します。
このとき、まずは水平部だけをハンダ付けし、傾斜部には流れないようにします。

デフ位置の確認

最初に水平部を軽くハンダ付けしたら、あらゆる方向から見てまっすぐについているかどうかを確かめます。

・真横から(前後に傾いているかも)。
・前から(ハの字になっているかも)。
・上から(内股になっているかも)。

傾斜部も同時にハンダ付けしてしまうと、曲がって付いたときの修正がとても難しくなるので、最後にします。
また、表面へのはみ出しを恐れて、あまりハンダの量がが少なすぎると、後工程で「パカッ」と取れてしまうことがあるのでご注意。

反対側のデフ

反対側も同じように付けます。
前方の傾斜部の網目板のパーツ選定を間違えて、標準デフ用のものを取り付けてしまったので、この短デフの前方に少し切り欠きがあります(標準デフはそこまで来る)。今更交換できないので、切り欠きの部分にハンダを流して埋めました。最終的に仕上がりには影響しませんでした。

後方から確認

仮付けしたら後ろからも見てみます。

何と最低です…。キャブ側面とデフが平行になっていません。冷却管が曲がっていることも発見してしまいました。フロントが全体に傾いて見えるので、キャブ側がねじれている可能性があります。

上方から確認

上方からも見て、デフと車体側面が平行になっているか確かめます。
やっぱりねじれています。色々修正しないと先に進めません。

上方から確認

もちろん正面からも確認します。この薄いデフは金属模型ならではです。

給水温め器が左に寄っていますが実物もそうです。

前ステップの

端梁に開放テコ・エアーホース・スノープローをハンダ付けしたら、ステップを組み立ててハンダ付けします。
左右のステップは一体化されていて、ランボード下にハンダ付けすればOK!のはずが、微妙に寸法が違うようで、中央で切断しないと幅が合いません。

これは折り曲げ・切断前、ステップの上段をハンダ付けしているところですが、このあとピンセットの先でパチン!と飛ばしてなくしてしまい、余った網目板を切断して自作するはめになってしまいました。

上廻りハンダ付け作業完了

あとはホワイトメタルパーツの取り付けを残すのみです。
ここまで来て、落とすなどして曲げてしまうと泣くに泣けませんから、水洗いの際も取り扱いは慎重に…。

2時間たったので、もう一息なのですがホワイトメタルパーツの接着はあとにまわします。


[←前ページへ] [次ページへ→]

1 2 3 [4] 5 6 7 8 9 10 11 12

「Nゲージ蒸気機関車」トップページに戻る