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C58の組み立て 5日目-シリンダーと台枠

いよいよ下回りに取りかかります。
車輪やロッドの取り付けは塗装後に行うので、その前の工程だけを済ませます。

今回予想される失敗
・シリンダーブロックを組み立て終わる前に、折り曲げ線から部品が切れてしまう
・シリンダーブロックの平行・直角が出ない
・モーションプレート台座を前後逆にハンダ付けしてしまう
・台枠が直角に折り曲げられていることを確認せず組み立ててしまう

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ホワイトメタルパーツ

前回残したパーツを付けておきます。

エアータンク、ATS発電機、シールドビーム副灯、ダミーカプラーをエポキシで接着します。
今後、これらの近くにはハンダごてを当てないように細心の注意が必要です。「あっ」と思ったときには、ペロリと溶けてしまいます。

バックプレート折り曲げ

バックプレートを組み立てます。
組み立てといっても、折り曲げてハンダ付けするだけですが、下部は横線の位置から下を切断するように指示されています。

バックプレート折り曲げ後

私はバックプレートを塗装後に接着しましたが、キャブ床板をハンダ付けするまえに、前もって固定しておく方法もあります。ただこの場合、塗装時に塗料がまわりにくくなります。メーター類に色差しをする方も、あとで取り付けたほうが簡単です。

シリンダーブロック組み立て前

シリンダーブロックの組み立てに入ります。
なんと1枚の展開図になっています。下部の丸いところは折り重ねてハンダ付けするのですが、ちぎれやすいので、気を付けて最初に固定してしまいます。

シリンダー蓋折り返し

表と裏を間違えないように折り重ね、断面にハンダを流すだけでうまくいきます。
折り曲げの方向を間違えないようによく確認します。上の写真では、手前を向いているほうが最終的にシリンダーの内側になります。左の写真では、手前を向いているほうが外側になります。

バルブカバー

丸穴にはバルブカバーを取り付けます。真鍮挽物で、両方に出っ張りがあるので、外側にあたるほうを下にして割り箸治具の上に置きました。

バルブカバー固定

その上に、裏側が上になるように板を重ねて穴に合わせ、ハンダ付けしました。

側面折り返し

シリンダー側面(ディテールがエッチングされているところ)を180度折り返して、裏からハンダ付けします。

このとき全体が平らのままハンダを流すと、折り線の部分にまでハンダが回って、折り曲げられなくなってしまうことがあります。写真のようにあらかじめ曲げておくと安全です。

シリンダー箱組み

そのあと、完全に直角に折り曲げて閉じ、箱型にします。
これ以降、内部にはハンダごてが入りにくくなりますが、バルブカバーなどを先に取り付けてあるので特に問題はありません。

シリンダーの底を閉じる

シリンダーブロック中央の底板を折り曲げて閉じ、内側からハンダ付けします。
この底板の中央の穴に、下からビスを差して、ボイラー下部の穴にネジ止めして上下を固定することになります。

底部を丸める

シリンダー側面の下部を丸め、端の部分をハンダ付けします。これで全体の形ができます。
3つ並んでいる穴にはドレンコック(ドレインコック)を差し込んでハンダ付けします。

シリンダーブロック完成

シリンダーブロックの完成。このあと、2本のスライドバーを差し込んで内側からハンダ付けして止めますが、スライドバーは塗装前にマスキングが必要です。

モーションプレート台座

モーションプレートの台座を折り曲げてハンダ付けし、両側面にモーションプレートをハンダ付けします。
これは簡単な作業ですが、ゆがまないように注意が必要です。

また、モーションプレートと台座の間には、あとで加減リンクが入り込むので、1ミリ強の隙間を空けておきます。

主台枠の調整

主台枠は曲げ済みですが、両方の側面が垂直に立っているとは限らないので、良く見て調整しておきます。
ここで直角を出さないで組み立てると、上廻りと合体したときに、機関車が傾いてしまいます。

モーションプレート台座の取り付け

モーションプレート台座とシリンダーを取り付けます。
ここで、それぞれの前後を絶対に間違えないよう注意します。数カ所でハンダ付けするので、間違えてしまうと取り外すのが本当に大変です。

正面から確認

終わったら、全体の歪みがないか確認します。シリンダー上面と、後部の取り付け部が平行になっていないと、機関車がねじれます。

横から確認

横から見て、シリンダーが傾いていないか、スライドバーが水平になっているか確認します。

下から確認

下から見て、シリンダーが主台枠と平行になっているか、スライドバーとモーションプレート台座の間隔が均等かどうか確かめます。

キャブ下配管

後部台枠には、キャブ下の配管が付きます。
配管はエッチング部品を折り曲げ、中央に分配弁をハンダ付けします。

上下の仮合わせ

ボディーと合わせてみて、キャブ下の配管どうしが干渉しないか確かめます。

機関部完成

これでめでたく機関部の組み立ては終了です。
車輪などの組み込みは塗装後に行います。

2時間に満たないのですが、切りが良いのでここで終了します。
慣れないとシリンダーブロックの組み立ての要領がわからず、少々時間がかかるかもしれません。ほかは特別細かい部品がないので、下廻りは楽に作ることができると思います。


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