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C58の組み立て 9日目-車体の仕上げ

塗装も無事終わり、いよいよ動輪の組み立てといきたいところですが、
車体の仕上げを先に済ませておいたほうが、最後の走行の調整に専念できて良いようです。

今回予想される失敗
・塗装面に道具で傷をつけてしまう
・塗装面を接着剤や塗料、溶剤で傷めてしまう
・細かいネジをなくしてしまう

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ライトに銀を入れる

ヘッドライトと副灯に銀を入れます。
爪楊枝などを使用するように紹介されていますが、どうも自分には細い楊枝の先では塗りにくく、適切な量の塗料を含ませるのが難しいので、細筆を使っています(お好みで)。

また、金色のほうが点灯している感じが出て好きだという方もいらっしゃいます。

ナンバー磨き出し

塗装したナンバープレートを400〜800番くらいの耐水ペーパーで磨いて、縁取りと文字の部分を磨き出します。
そのままでは、年月とともに金属の部分が鈍い色になってくるので、クリアーなどで保護しておくと気分的に良さそうです。

窓ガラス

キャブに適当な透明板で窓ガラスを入れます。透明プラ板や塩ビ板を使いますが、OHPシートも推奨されています。
…パソコンとプロジェクターの普及で、OHPもずいぶん少なくなってしまいましたね。

ガラス側か、キャブの内側に透明ゴム系接着剤を塗って取り付けますが、ピンセットも入りにくく苦労するかもしれません。
丸窓や正面窓は、透明板を少し長めに切って1mmほど端を折り曲げ、ピンセットでつかみやすいようにしておく方法もあります。 ただ、貼ったガラスが内側から見えると、接着剤などが見えて見苦しいことがあるので、あえてガラスを貼らないこともあります。

窓ガラスの貼り付け後

ガラスを取りつけたところです。
もし接着剤がはみ出したら、ガラスに傷をつけないように注意して、爪楊枝の先で巻き取ります。

バックプレートの取り付け

キャブ床板の隙間から、塗装済みのバックプレートを差し込みます。
ボイラー後端に取り付け用のツメが出ており、それをバックプレートの穴に差し込むようになっていますが、このツメが邪魔をしてなかなかバックプレートが中に入ってくれません。切り取っておいたほうが楽でした。

窓ガラスの貼り付けとバックプレートの取り付けに悪戦苦闘し、1時間ぐらいかかってしまいました。

安全弁の取り付け

安全弁と汽笛を接着します。
安全弁は少量のゴム系接着剤などで取り付けます。裏側からエポキシで補強しておくと良いと思います。瞬間接着剤だと白くなってしまうことがあります(そうなったら鼻の脂で拭き取るしか…)。

ナンバープレート貼り付け

ナンバープレートを貼り付けて、ついに上廻りは完成です。
組み立てを始めてからここまでのべ18時間近くかかっています。うっかり部屋のどこかに飛ばしてしまった部品を探したりするのにかかった時間や、本当になくした部品を自作するのにかかった時間もばかになりません。

テンダーのタップ立て

まだ少し時間があるので、テンダーに動力ユニットを取り付けてしまいます。
4隅の穴に1.4mmのタップを立てますが、タップの先で塗装を傷付けないように特に注意が必要です。ここから先の作業はすべてそうです。

動力のネジ止め

動力ユニットを後ろから差し込みネジ止めします。後ろ側にはテンダー後梁を共締めします。 黄土色のベースプレートの上に付けるのか下に付けるのか説明書ではわかりませんが、写真でいえば下側になるように取り付けないと、線路に接触するようです。

ステップのネジ止め

前側にはステップをネジ止めします。こちらは写真でいうとベーク板の上側に取り付けるようです。
これではベースプレートが真鍮板1枚の厚さぶんだけ傾くことになるので、何かが間違っているような気がします。もし本当に傾きが目立つようなら、ベースプレートの下側に別な真鍮板などをはさんで高さを調整します。

カプラーの取り付け

カプラーを取り付けます。
なお、カプラーと後梁との位置が干渉するので、取り付け順序を逆にしないといけない場合があります。このあたりは実際に作業を進めながら順番を考えます。

マグネ・マティックカプラーも取り付けられ、そのための金具も付属していますが、このC58の説明書には特に記載がありません。

テンダー台車のタップ立て

テンダー台車枠を取り付けます。ここは他の部分のような1.4mmビスではなく、タッピングビスで取り付けるのですが、固いのであらかじめセルフ・タッピングしておきます。塗装前に一度やっておいたほうが楽だったのですが忘れてしまいました。

台車枠の取り付け

台車枠を、車輪座の左右に出ている取り付け部の上側(写真では下側)に重ね、ネジ止めします。
このとき、前方の台車枠がカーブなどでステップと干渉するようなら、台車枠の一部を削るように指示されていますが、直線部でも接触すると思うので忘れずに削っておきます。
くれぐれも、ドライバーの先を滑らせて、テンダー側面の塗装を傷めないように注意します。

台車枠上部の板バネの表現がアンダーフレームに接触すると、台車が十分に傾かず、うまくイコライザが働きませんので、影響が出るようならそこも削ります。

台車枠の取り付け拡大

写真を拡大してみましたが、台車枠は、車輪座(金属)の取り付け部の外側に位置するようにネジ止めします。
そうしないと横から見たときに台車枠が上に行きすぎてしまい、床板に接触して首を振らなくなり、イコライザの働きをしなくなってしまいます。

構造上、テンダー台車はボギーではありません。カーブ通過は、車輪が左右にスライドすることと、タイヤの厚みによって解決しています。
一種のイコライザになっているので、台車はがっちり固定されておらず、前後左右にそれぞれの車輪がバラバラに傾いてふにゃふにゃしますが、これで正常です。なるべく線路に密着し、集電性能を上げて粘着も増すようにと考えられているものです。

1時間くらいで終わるかなと思ったのに、結局2時間くらいかかりました。
テンダーはそれだけで自走しますから、レイアウトを周回させて調子を見ておきます。動力ユニット単体でなら動いていたのに、上下を組み合わせると動かなくなったのなら、どこかがショートしていると考えられます。 ただ、時には全然理屈のわからない現象も発生します。前進は調子がよいのに後退は全然だめなど(この場合、軸穴が傷んでいて引っかかっているなどの原因もあります)。うまくいかないと本当に困ってしまい、誰かに助けを求めたくなりますが、結局最終的に解決できるのは自分でしかありません。


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