注・徐々にアップ予定
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Nils Landgren&Pat Metheny Trio
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Jazzbltica,Salzau,Germany |
ニルス・ワールド
居酒屋で、半斤八両さんから「ヤフオクにNils LandgrenとPat MethenyのDVDが出てますよ」って教えられて
知ったこの映源。Nils Landgrenはクルセイダーズとの来日LIVE以来のファンで、Joe SampleとのCD「CREOLE LOVE CALL」
でもウォーレン・オーツばりの男臭さを発散させていたのですぐに落札しました。
Pat Methenyのパッショネートで、まるでジプシーの悲哀のこもったギター旋律で始まり、そこへポツポツと
降り出した小雨のように、しっとりと、Nils Ladgrenが少々ハスキーで程好い甘さを湛えた魅惑的な声色のボーカルを交える
冒頭の「My Funy Valentine」から、既にこのLIVE映像にのめり込んでいました。歌い終わって、
乾いた音色のトロンボーンでバラッドを奏するたたずまいには孤独な殺し屋の哀切感が滲み出ます。静かにPat Methenyのギター
演奏が終わり拍手が湧き起こる観客席には目頭を押さえる人の姿さえあり、いかに感極まるLIVEであったかが窺えます。
思えば、クルセイダーズとの来日LIVEを、福岡ブルーノートで自ら鑑賞する機会がなかったら、Nils Landgrenとの出会いも
一生なかったでしょう。そういう意味からすると、この映源への胸のときめきも「縁」だったのでしょう。
Nils Landgrnのトロンボーンは乾湿で、一匹狼的で、孤独な殺し屋の悲哀を含んだ西欧独特のファンキー感があります。
このNils Landgrenの「乾湿性」に対して、Wayne Hendersonのアジテートな躍動感あふれるトロンボーンはおよそ対照的で、湿気を含んだ暑気がまったりと肌にまつわる熱帯雨林の雰囲気そのものです。
このDVDでは、Nils Landgrenが司会役もつとめ、Pat Methney(g)をはじめとしてMaecus Strickland(ts)、Bobo Stenson(p)、Scott Colly(b)、Raul Midon(vo,g)などのミュージシャンとスタイリッシュなプレイを次々と繰り広げます。その間、ボーカルと
トロンボーンを自在にまじえながら見事なニルス・ワールドを私たちの目の前に織り成してくれるのですから、
天晴れです。あらためて、Nils Landgrenというファンキー料理の鉄人を引き連れて来日したクルセーダーズ
の慧眼に敬服しました。
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