詠秋競雄 | |
七忘齋主人 |
百有餘年前,慘烈軒亭口。
俠女魂魄去,士人愧其憂。
出身逢亂世,飄蓬度春秋。
心較男兒烈,京華苦淹留。
一朝三島去,求新覓自由。
寶刀千金置,浩氣衝斗牛。
念念家國恨,烈烈返神州。
秉志求光復,奮勇做先頭。
辦報傳眞理,學堂喚同儔。
作歌勉女權,豈可居牛後!
事敗空餘恨,絶筆意未休。
詩篇如大戟,碧血化洪流。
匆匆過四載,武昌功成就。
百有餘年後,感君風雨愁。
******
秋競雄を詠ふ
百有餘年前 ,
慘烈 たり軒亭口 。
俠女 の魂魄 去りて,
士人 其の憂 を愧 づ。
身は出でて 亂世に逢 ひ,
飄蓬 として 春秋を度 る。
心は 男兒較 りも 烈しく,
京華に淹留 を苦しむ。
一朝 三島 に去り,
新 を求めて 自由を覓 む。
寶刀 千金を 置き,
浩氣 斗牛 を衝 く。
念念家國 の恨,
烈烈 として 神州に返 る。
志を秉 ちて光復 を求め,
奮勇 して 先頭と做 る。
報に辦 めて 眞理を傳へ,
學堂同儔 を喚 ぶ。
歌を作りて 女權に勉 め,
豈 牛後 に居す可 けんや!
事 敗れて餘恨 空 しく,
絶筆 意 未だ休 まず。
詩篇は大戟 の如く,
碧血 は 洪流と化す。
匆匆 として 四載 過ぎ,
武昌 に 功は成就す。
百有餘年の後 ,
君に感じて 風雨愁 ふ。
****************
◎ 私感註釈
※七忘斎主人:現代人。
※詠秋競雄:秋瑾を詠う。 ・秋競雄:秋瑾のこと。清末の(漢)民族主義の女性革命家。満洲民族(満州民族)の清朝を打倒して、漢民族の国家を復興させようとして武装蜂起を目指したが、事半ばで露顕し、斬首された。辛亥革命の四年前である。1875年〜1907年。原名は閨瑾。後に、女性を象徴する「閨」字を削って、瑾とした。幼名は玉姑。字は璿卿。号して旦吾、競雄、鑒湖女侠等。浙江・紹興の人。 ・競雄:秋瑾の号。「男と競(きそ)う」意。蛇足になるが、秋瑾は「英雄」(=武勇・才知にすぐれた男性(=人))と謂う呼称を嫌い、「英雌」とした。
※百有餘年前:百余年前に。 *正確には1907年(清・光緒三十三年)。
※慘烈軒亭口:(現・浙江省の紹興の)軒亭口で、きわめてむごたらしい(事件が起こった)。 ・惨烈:きわめてむごたらしい。 ・軒亭口:秋瑾の光復軍による武装蜂起が失敗し、刑死した所。軒亭口は紹興(現・浙江省北東)にある。なお、魯迅はその場面を『藥』に書いている。
※侠女魂魄去:女傑(=秋瑾)のたましいは去って。 ・侠女:秋瑾のこと。=女傑、女侠。鑒湖女侠のこと。後出・孫文の挽の「軒亭灑碧血,愧我今招侠女魂。」の部分でもある。 ・魂魄:〔こんぱく;hun2po4○●〕たましい。中唐・白居易の『夢亡友劉太白同遊彰敬寺』に「三千里外臥江州,十五年前哭老劉。昨夜夢中彰敬寺,死生魂魄暫同遊。」とあり、同・白居易の『長恨歌』に「夕殿螢飛思悄然,孤燈挑盡未成眠。遲遲鐘鼓初長夜,耿耿星河欲曙天。鴛鴦瓦冷霜華重,翡翠衾寒誰與共。悠悠生死別經年,魂魄不曾來入夢。」とある。 ・魂:人の精神を主宰する陽の生気で、人が死ぬとはなれて天に昇る。 ・魄:人の肉体を主宰する陰の生気で、人が死ぬと地上にとどまる。
※士人愧其憂:(男性の)知識人は、かなしみで反省して、深くはじいっている。 ・士人:知識人。紳士。「侠女」に対してであり、男の意。前出・孫文は挽で、「江戸矢丹忱,重君首贊同盟會。軒亭灑碧血,愧我今招侠女魂。」という。
※出身逢乱世:(秋瑾は)乱れた世に生まれ合わせて。 *1875年(光緒元年)〜1907年(光緒三十三年)は、光緒帝と西太后の摂政の時代で、対外関係では、ひたすら屈服を繰り返した時期(対英条約、対ロ条約、清仏戦争、日清戦争、戊戌の政変、米国の門戸開放宣言、義和団事件(北清事変)、ロシアの奉天占領、対英チベット条約、中国同盟会結成…といった多端な時期)になる。
※飄蓬度春秋:流転の歳月を過ごした。 ・春秋:年月。
※心較男児烈:心は男よりもはげしく。 ・較:…よりも。比較を表す。
※京華苦淹留:みやこ(=北京)に長い間滞在する(=結婚生活を送る)のを疎ましく感じた。 *「京華苦淹留,一朝三島去」は秋瑾の結婚生活と日本留学を謂う。秋瑾は王廷鈞と結婚した後、北京に住んだが、夫との結婚生活には満足できず、家族を置いて単身日本に留学したことを謂う。 ・京華:京。花の都。みやこ。帝都。秋瑾の『滿江紅』に「小住京華,早又是中秋佳節。爲籬下黄花開遍,秋容如拭。四面歌殘終破楚,八年風味徒思浙。苦將儂強派作蛾眉,殊未屑!身不得,男兒列,心却比,男兒烈。算平生肝膽,因人常熱。俗子胸襟誰識我?英雄末路當磨折。莽紅塵何處覓知音?衫濕!」とある。 ・淹留:〔えんりう;yan1liu2○○〕長い間滞在する。逗留する。
※一朝三島去:ある日、日本に行って。 ・三島:日本を謂う。清末・秋瑾の『日人石井君索和即用原韻』に「漫云女子不英雄,萬里乘風獨向東。詩思一帆海空闊,夢魂三島月玲瓏。銅駝已陷悲囘首,汗馬終慚未有功。如許傷心家國恨,那堪客裏度春風!」とあり、清末・梁啓超の『愛國歌』に「泱泱哉!吾中華。最大洲中最大國,廿二行省爲一家。物産腴沃甲大地,天府雄國言非誇。君不見,英日區區三島尚崛起,況乃堂矞吾中華。結我團體,振我精神,二十世紀新世界,雄飛宇内疇與倫。可愛哉!吾國民。可愛哉!吾國民。」とあり、清末・康有爲の『呈東國諸公』に「櫻花開罷我來遲,我正去時花滿枝。半歳看花住三島,盈盈春色最相思。」とある。
※求新覓自由:新しい(知見)を求め、自由を覓(もと)めた。 ・覓:〔べき;mi4●〕求める。盛唐・王昌齡の『閨怨』に「閨中少婦不知愁,春日凝妝上翠樓。忽見陌頭楊柳色,悔ヘ夫壻覓封侯。」とある。
※宝刀千金置:宝物の刀を大金で購入し(たが)。 ・宝刀:宝物として大切にしている刀。秋瑾の『日本鈴木學士寶刀歌』に「鈴木學士東方傑,磊落襟懷肝膽裂。一寸常縈愛國心,雙臂能將萬人敵。平生意氣凌雲霄,文驚坐客翻波濤。睥睨一世何慷慨?不握纖毫握寶刀。寶刀如雪光如電,精鐵鎔成經百煉。出匣鏗然怒欲飛,夜深疑共蛟龍戰。入手風雷繞腕生,眩睛射面色營營。山中猛虎聞應遯,海上長鯨見亦驚。君言出自安綱冶,于載成川造成者。~物流傳七百年,於今直等連城價。昔聞我國名昆吾,叱咤軍前建壯圖。摩挲肘後有呂氏,佩之須作王肱股。古人之物余未見,未免今生有遺憾。何幸獲見此寶刀,頓使庸庸起壯胆。萬里乘風事壯遊,如君奇節誰與儔?更欲爲君進祝語:他年執此取封侯。」とあり、同・秋瑾の『寶劍歌』に「炎帝世系傷中絶,茫茫國恨何時雪?世無平權祗強權,話到興亡眦欲裂。千金市得寶劍來,公理不恃恃赤鐵。死生一事付鴻毛,人生到此方英傑。饑時欲啖仇人頭,渇時欲飮匈奴血。侠骨崚嶒傲九州,不信大剛剛則折。血染斑斑已化碧,漢王誅暴由三尺。五胡亂晉南北分,衣冠文弱難辭責。君不見劍氣稜稜貫斗牛?胸中了了舊恩仇, 鋒芒未露已驚世, 養晦京華幾度秋。 一匣深藏不露鋒,知音落落世難逢。空山一夜驚風雨,躍躍沈吟欲化龍。寶光閃閃驚四座,九天白日闇無色。按劍相顧讀史書,書中誤國多奸賊。中原忽化牧羊場,咄咄腥風吹禹城。除却干將與莫邪,世界伊誰開暗K。斬盡妖魔百鬼藏,澄C天下本天職。他年成敗利鈍不計較,但恃鐵血主義報祖國。」とある。 ・千金:大金。また、非常に値打ちのあるもの。ここは、前者の意。 ・置:購入する。
※浩気衝斗牛:(宝刀の持っている)浩然の気は、天の斗宿と牛宿の間にまで立ち上った。 ・浩気:浩然の気。また、大らかな心持ち。ここは、前者の意。 ・斗牛:〔とぎう;dou3niu2●○〕二十八宿の星宿名で、二十八方位に当てはめて、方位を表す。斗宿と牛宿の間で、北東にあたる。北斗星と牽牛星のことではない。『晋書』巻三十六、張華傳中の「斗牛之間」のこと。『晋書』巻三十六「張華傳」に「…,斗牛之間常有紫氣,(道術者皆以呉方強盛,未可圖也,惟華以爲不然。)……。華…乃要煥宿,…。煥曰:「僕察之久矣,惟斗牛之間頗有異氣。」がある。(張華は、斗宿と牛宿の間に紫色の気を認めたが、(道術者たちはまだ呉國が強く、まだ立ち上がるときではないとみたが、張華は尚も不審に思い)そのわけを雷煥に尋ねた。雷煥は、それは宝剣の神光が天に当たっているのだと答えたという。また、北斗星と牽牛星、また、南斗星(ひつきぼし)と牽牛星との間を指す。秋瑾の『寶劍歌』に「君不見劍氣稜稜貫斗牛?」とあり、北宋・蘇軾の『前赤壁賦』に「壬戌之秋,七月既望,蘇子與客泛舟遊於赤壁之下。清風徐來,水波不興。擧酒屬客,誦『明月』之詩,歌『窈窕』之章。少焉,月出於東山之上,徘徊於斗牛之間。白露江,水光接天。縱一葦之所如,凌萬頃之茫然。浩浩乎如馮虚御風,而不知其所止;飄飄乎如遺世獨立,忠サ而登仙。」とあり南宋・辛棄疾の『水龍吟』過南劍雙溪樓に「擧頭西北浮雲, 倚天萬里須長劍。人言此地,夜深長見,斗牛光焔。我覺山高,潭空水冷,月明星淡。待燃犀下看,凭欄却怕,風雷怒,魚龍慘。 峽束滄江對起,過危樓、欲飛還斂。元龍老矣,不妨高臥,冰壺涼簟。千古興亡,百年悲笑,一時登覽。問何人又卸,片帆沙岸,繋斜陽纜。」とあり、李清照『菩薩蠻』「角聲催曉漏,曙色回牛斗。」とあり、南宋・岳飛の『題新淦蕭寺壁 題青泥市寺壁』に「雄氣堂堂貫斗牛,誓將直節報君讐。斬除頑惡還車駕,不問登壇萬戸侯。」とある。
※念念家国恨:家邦の恨みをしっかりと念じて。 ・念念:専念する。没頭する。 ・家國:国家。家邦。故郷。 ・恨:うらみの深いこと。漢民族の祖国の地が、異民族である満州民族王朝によって支配されていることについてのうらみ。
※烈烈返神州:雄々しい志で中国へ戻った。 ・烈烈:勇武なさま。盛んなさま。 ・神州:黄河流域の中国の中央部。漢民族の故地・中原。ここでは、異民族支配された中華の地を指す。現代では、中国の美称の意で使われる。南宋・岳飛の『送紫岩張先生北伐』に「號令風霆訊,天聲動北陬。長驅渡河洛,直搗向燕幽。馬蹀閼氏血,旗梟可汗頭。歸來報明主,恢復舊~州。」とあり、南宋・劉克莊の『賀新カ』送陳子華赴真州に「北望~州路,試平章 這場公事,怎生分付?記得太行山百萬,曾入宗爺駕馭。今把作握蛇騎虎。加去京東豪傑喜,想投戈、下拜真吾父。談笑裡,定齊魯。 兩河蕭瑟惟狐兔,問當年 祖生去後,有人來否?多少新亭揮泪客,誰夢中原塊土?算事業須由人做。應笑書生心膽怯,向車中、閉置如新婦。空目送,塞鴻去。」とある。
※秉志求光復:志を持って、漢民族の国家を恢復することを求め。 ・秉:〔へい;bing3●〕執る。握る。掌握する。 ・光復:以前の立派な状態を回復する。漢民族の国家を恢復する意。レコンキスタ。なお、「光復会」は、この時代(=清朝末期)、蔡元培を中心に、章炳麟や秋瑾など浙江系の人物が参加して結成された革命的秘密結社。
※奮勇做先頭:勇気を奮い起こして先頭に立った。 ・奮勇:〔ふんゆう;fen4yong3●●〕勇気を奮い起こす。 ・做:なす。なる。=作。
※辦報伝真理:新聞を(『中国女報』)発行して真理を伝え(女性解放運動を始め)。 ・辦報:新聞を編集して発行する。*秋瑾が女性解放運動のための『中國女報』を創刊してたことを謂う。 ・辦:〔ばん(べん);ban4●〕つとめる。とりはかる。ととのえる。さばく。 ・報:新聞。
※学堂喚同儔:大通学堂を創建して同志を募(つの)った。 ・大學堂:秋瑾の開設した大通学堂。 ・同儔:〔どうちう;tong2chou2○○〕同志。
※作歌勉女権:『女性の人権に勉める歌』を作り。 ・女權:女性の人権。秋瑾に『勉女權歌』其一「吾輩愛自由,勉勵自由一杯酒。男女平權天賦就,豈甘居牛後?願奮然自拔,一洗從前羞恥垢。若安作同儔,恢復江山勞素手。」や『勉女權歌』其二「舊習最堪羞,女子竟同牛馬偶。曙光新放文明候,獨立占頭籌。願奴隷根除,智識學問歴練就。責任上肩頭,國民女傑期無負。」がある。
※豈可居牛後:どうして人のあとに居ることを潔しとしようか。 ・牛の尻。強大な者に服従する者の喩え。
※事敗空餘恨:(武装蜂起の)事は敗れ、空しく恨みを余して。 ・事敗:秋瑾の武装蜂起の失敗を指す。
※絶筆意未休:絶筆(の「秋風秋雨愁煞人」)思いは、は止まることがない。 ・絶筆「秋雨秋風愁煞人」(「秋風秋雨愁煞人」)のこと。
※詩篇如大戟:(秋瑾の)詩は、(鋭利で)大きなほこのようであり。 ・大戟:おおきなほこ。 ・戟:〔げき;ji3●〕ほこ。えだ刃のあるほこ。
※碧血化洪流:(秋瑾が)流した忠烈の血潮の怒濤の潮流となった。 ・碧血:忠誠のきわまり。忠烈の士の殉難をいう。碧血の周の萇弘が蜀で殺され、その血が三年後に青色に変わったという故事に拠る。秋瑾の『對酒』に「不惜千金買寶刀,貂裘換酒也堪豪。一腔熱血勤珍重,灑去猶能化碧濤。」とあり、前出・秋瑾の「血染斑斑已化碧,漢王誅暴由三尺。」(紫字)」とあり、盛唐・王維に『凝碧詩』「菩提寺禁,裴迪來相看説:逆賊等凝碧池上作音樂,供奉人等舉聲,便一時涙下。私成口號,誦示裴迪。萬戸傷心生野煙,百官何日再朝天。秋槐葉落空宮裏,凝碧池頭奏管絃。」がある。
※匆匆過四載:(その時から)あわただしく四年が過ぎて。 ・匆匆:〔そうそう;cong1cong1○○〕忙しいさま。あわただしいさま。=怱怱。 ・過四載:四年が過ぎる。秋瑾が刑死したのは1907年で、後述の武昌蜂起は1911年(宣統三年(歳次:辛亥))。秋瑾が刑死して後、僅か四年後に武昌蜂起が起こったことを謂う。
※武昌功成就:武昌で蜂起が成功した。 ・武昌:都市名で、現・湖北省武漢市。長江沿いにある大都市で、武漢三鎮の一。長江中流の軍事上の要衝にあり、三国・呉・孫権が夏口城を築いてより武昌府の中心都市。ここでは、1911年(宣統三年(歳次:辛亥))10月10日に、ここで兵士たちの反乱(=武昌起義(武昌蜂起)が起こった都市のこと。『中国歴史地図集』第六冊 宋・遼・金時期(中国地図出版社)63-64ページ「南宋 荊湖南路 荊湖北路 京西南路」にある。 ・武昌功:(漢民族復興の)武昌蜂起(武昌起義)を謂う。辛亥革命(=満洲民族の清朝を倒して、漢民族を主体とした(後に「打倒韃虜(=満洲民族)」から「五(民)族共和」に変更)共和政体の中華民国を樹立したブルジョア民主主義革命)の端緒となる事件。
※百有餘年後:百余年後(も)。 *すなわち、現在:2012年。
※感君風雨愁:あなたの「秋風秋雨愁煞人」に(風雨も)心を動かされている。 ・風雨愁:秋瑾の絶命詞は「秋雨秋風愁煞人」(「秋風秋雨愁煞人」)のこと。『古詩源』の古歌に「秋風蕭蕭愁殺人,出亦愁,入亦愁。」とあり、『古詩十九首』の十四に「去者日以疏,來者以已親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道無因。」とあり、唐・岑參の『題苜蓿烽寄家人』に「苜蓿烽邊逢立春,胡蘆河上涙沾巾。閨中祇是空思想,不見沙場愁殺人。」とある。七忘斎主人は、「この詩句は清代の詩人・陶澹人の『滄江紅雨樓詩集』の『秋暮遣懷』「人生天地一葉萍,利名役役三秋草。秋草能為春草新,蒼顏難換朱顏好。籬前黄菊未開花,寂寞清樽冷懷抱。秋風秋雨愁煞人,寒宵獨坐心如搗。出門拔劍壯槃游,霜華拂處塵氛少。朝凌五嶽暮三洲,人世風波豈能保。不如歸去臥糟丘,老死蓬蒿事幽討。」に拠るとのこと。
***********
◎ 構成について
韻式は、「aAAAAAAAAaAAaA」。韻脚は「口憂秋留由牛州頭儔後休流就憂」で、平水韻下平十一尤。この作品の平仄は、次の通り。
●●○○○,
○●○○●。(韻)
●●○●●,
●○●○○。(韻)
●○○●●,
○○●○○。(韻)
○●○○●,
○○●○○。(韻)
●○○●●,
○○●●○。(韻)
●○○○●,
●●○●○。(韻)
●●○●●,
●●●○○。(韻)
●●○○●,
●●●○○。(韻)
●●○○●,
●○●○○。(韻)
●○●●○,
●●○○●。(韻)
●●○○●,
●●●●○。(韻)
○○○●●,
●●●○○。(韻)
○○◎●●,
●○○○●。(韻)
●●○○●,
●○○●○。(韻)
2012.2.21 2.22 2.23 2.24 2.25 |
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