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記事No : 1787
タイトル 手紙:認知症の人の心
投稿日: 2012/12/06(Thu) 22:55:00
投稿者桃青

「手紙」という歌が紹介されていました。

これが認知症の人の心に近いのではないだろうか、と言うのですが・・・。

==============================

手紙〜親愛なる子供たちへ

年老いた私が ある日 今までの私と違っていたとしても
どうかそのままの私のことを理解してほしい 

私が服の上に食べ物を
こぼしても 靴紐を結び忘れても あなたと話す時 同じ話を何度も何度も
繰り返しても その結末をどうかさえぎらずに うなずいて欲しい

あなたにせがまれて 繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は
いつも同じでも 私の心を平和にしてくれた

悲しい事ではないんだ 
消え去ってゆくようにように 見える私の心へと
励ましのまなざしを 向けて欲しい

楽しいひと時に 
私が思わず下着をぬらしてしまったり 
お風呂に入るのを嫌がる時には 思い出して欲しい 

あなたを 追い回し 何度も着替えさせたり
様々な理由をつけて 嫌がるあなたと お風呂に入った懐かしい日の事を

悲しい事ではないんだ 
旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて 欲しい

いずれ歯も弱り 飲み込む事さえ出来なくなるかも知れない

足も衰えて立ち上がる事すら出来なくなったら

あなたが か弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように
よろめく私に どうかあなたの手を握らせて欲しい

私の姿を見て悲しんだり 自分が無力だと思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力がないのを知るのは辛い事だけど
私を理解して支えてくれる心だけを 持っていて欲しい

きっとそれだけで それだけで私には勇気が湧いてくるのです

あなたの人生の始まりに 私がしっかりと付き添ったように
私の人生の 終わりに少しだけ付き添って欲しい

あなたが 生まれてくれた事で私が受けた 多くの喜びと
あなたに対する変わらぬ愛を 持って笑顔で答えたい

   私の子供たちへ
   愛する子供たちへ・・・・

==============================
この歌の受け止め方はたぶんひとにより様々あるでしょうが、
ただ、母を見ていると、確かに「母は、この歌のように思っているんじゃないだろうか?」
と、思われるところはあるなあ、と思います。
全部がそうだというのではなく、ところどころですが。

この歌を読んで、「なんて愛しいお父さん、お母さん。」と思うか、
「愛して育てたのだから、面倒見ろとはなんて押しつけがましい。」と思うか、
御住職は、「子供に丁寧に面倒見てもらえるかどうかは、それまでの親子関係による。」と、言われますが、
同じかたでも、その時の状況によって、思いは変わるのだろうなぁと思います。

認知症の親の介護をされているかたで、この歌を「じーんと来る。」と、言われるかたでも、毎月定期的にデイサービス、ショートステイやロングステイを利用されて御自分の心と体を休めておられます。
どんなにこの歌に「じーん」と来ても、「そのように愛してくださったのだもの、今度は24時間、私が一人で面倒みるわ。」と言われるかたは皆無です。
もし、介護保険が無く、そのような施設を利用したくても、経済的に不可能で、24時間、認知症の親の傍にいなくてはならなかったら、「じーんと来る。」と言う心の余裕は保てないのではないでしょうか。

御住職の言われるように、「老いて子供から丁寧に見てもらえるかどうかは、それまでの親子関係による。」ばかりでなく、子供の心の余裕も関係する部分もあるのではないかと思います。

実親や義理親の介護をどんなにこぼしていたかたでも、イザ、お別れとなると慌てふためくし、亡くなれば良いことばかりを思いだして懐かしがられる。
ここでも心は絶え間なく変わるのです。


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