huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



漢詩
漁家傲

            

            
        宋 范仲淹

塞下秋來風景異,
衡陽雁去無留意。
四面邊聲連角起。
千嶂裡,
長煙落日孤城閉。


濁酒一杯家萬里,
燕然未勒歸無計。
羌管悠悠霜滿地。
人不寐,
將軍白髮征夫涙。


    **********************

      漁家傲
          


塞下に 秋 來りて  風景 異なり,
衡陽に 雁 去りて  意 留むる無し。
四面の邊聲  連角 起こる。
千嶂の裡,
長煙 落日に  孤城 閉す。


濁酒 一杯  家 萬里,
燕然に 未だ勒
(きざ)まざれば  歸るに 計 無し。
羌管 悠悠として  霜 地に滿つ。
人 寐ず,
將軍は 白髮になりて  征夫は 涙す。


             ******************




私感訳註:

※漁家傲:詞牌の一。詞の形式名。仄韻一韻到底。詳しくは「構成について」を参照。

※范仲淹:(989年〜1052年)北宋の人。字は希文、彬(現・陝西彬県)の出身、後に呉県(現・江蘇蘇州)へ移る。進士となり、後に參知政事となる。先憂後楽の精神で、清官として名声があり、その詞風は、愛国的な情熱を持っている。

※塞下秋來風景異:長城付近に秋が来ると、(この辺りの)風景は一風変わったものとなる。長城付近にも狄が南下する秋が来ると、この辺りの風景は中原とは異なった雰囲気のあるものとなる。 ・塞下:長城の下。砦のそば。ここは、前者の意。 ・秋來:天高く、馬肥える秋が来た、の意。異民族が屡々侵攻してくる秋が来た。 ・風景異:この辺りの風景は一風変わったものとなる。この辺りの風景は中原とは異なった雰囲気のあるものとなる。『晋書』の内容を踏まえた場合のもの。ただし、その「風景」とは「風と陽光」の意。『晋書巻六十五・列伝第三十五・王導』「過江人士,毎至暇日,相要出新亭飲宴。周中坐而歎曰:『
風景不殊,舉目有江河之。』皆相視流涕。」とある。

※衡陽雁去無留意:(南方の)衡陽に雁が飛んでいくのが、名残惜しい。 ・衡陽:〔かうやう;Heng2yang2○○〕地名。現・湖南省衡陽市。衡陽市の南南西6キロメートルのところに回雁峰があり、雁が北方からこの回雁峰へ飛んで帰り、ここよりは南下しないと云う。帰雁の南限の地(の言い伝え)。 ・衡陽雁去:「雁去衡陽」のこと。(南の)衡陽に雁が飛んでいく。 ・留意:名残惜しい。

※四面邊聲連角起:周囲から、辺疆の物音や(漢や唐の)駐屯軍の角笛が、続けて起こる。 ・四面:周囲。 ・邊聲:辺疆独特の物音。辺境の地の馬の嘶き、羌笛。角笛などの音声。塞外を詠う詩詞によく使われる。 ・連角起:軍の角笛が、続けて起こる。 ・角:角笛。

※千嶂裡:多くのみねの中に。 ・嶂:屏風のように連なるみね。高く険しい嶺。

※長煙落日孤城閉:煙が長く立ち上り、夕日が一つだけ離れたところにある城郭都市の城門は閉ざされたままだ。 ・長煙:煙が長く立ち上る。 ・落日:夕日。 ・孤城閉:ぽつんと一つだけ離れたところにある城郭都市の城門は閉ざされたままだ。王之煥に「黄河遠上白雲間,一片
孤城萬仞山羌笛何須怨楊柳,春風不度玉門關。」がある。

※濁酒一杯家萬里:杯に一杯だけの濁酒で、遙か離れた故郷を思う。

※燕然未勒歸無計:(竇憲のように匈奴を破ったという功績をまだ立てていないので、帰るすべがない。 ・燕然:〔えんぜん;Yan
1ran2○●〕燕然山。山の名で、モンゴルにある杭愛山のこと。下記『後漢書』を参照。 ・未勒:(功績の文を)まだ刻んでいない。まだ功績を立てていない。 勒:(石などに)彫る、刻む。記す。次の青字がそれ。『後漢書巻四・孝和孝殤帝紀第四』「車騎將軍竇憲…與北匈奴戰於稽落山,大破之,…竇憲遂登燕然山,刻石勒功而還。」等にある。 ・歸無計:帰る方法がない。

※羌管悠悠霜滿地:異民族が吹く笛の音(ね)は、遠くはるかに愁い(を帯びて)。 ・羌管:狄(えびす)が吹く笛(の音)。=羌笛。塞外を詠む詩詞によく使われる。 ・悠悠:〔いういう;you1you1○○〕遠くはるかなさま。限りないさま。長く久しいさま。うれえるさま。また、行くさま。ひまのあるさま。ここは、前者の意。『詩經・王風』の『黍離』に「彼黍離離,彼稷之苗。行邁靡靡,中心搖搖。知我者,謂我心憂,不知我者,謂我何求。悠悠蒼天,此何人哉。」とあり、『詩經』・周南』の『關雎』に「關關雎鳩,在河之洲。窈窕淑女,君子好逑。  參差荇菜,左右流之。窈窕淑女,寤寐求之。求之不得,寤寐思服。輾轉反側。  參差荇菜,左右采之。窈窕淑女,琴瑟友之。參差荇菜,左右芼之。窈窕淑女,鐘鼓樂之。」とあり、『古詩十九首之十一』に「廻車駕言邁,悠悠渉長道。四顧何茫茫,東風搖百草。所遇無故物,焉得不速老。盛衰各有時,立身苦不早。人生非金石,豈能長壽考。奄忽隨物化,榮名以爲寶。」とあり、盛唐・高適の『宋中』に「梁王昔全盛,賓客復多才。悠悠一千年,陳迹惟高臺。寂寞向秋草,悲風千里來。」とあり、崔(さいかう:Cui1Hao4)の七律『黄鶴樓』に「昔人已乘白雲去,此地空餘黄鶴樓。黄鶴一去不復返,白雲千載空悠悠晴川歴歴漢陽樹,芳草萋萋鸚鵡州。日暮ク關何處是,煙波江上使人愁。」とあり、明・高啓の『送呂卿』に「遠汀斜日思
悠悠,花拂離觴柳拂舟。江北江南芳草徧,送君併得送春愁。」とある。 ・霜滿地:霜が辺り一面に降りる。

※人不寐:軍営の人々は眠れない。 ・寐:〔び;mei4●〕寝る。眠る。

※將軍白髮征夫涙:将軍は(未だに帰れないうちに年を取ってしまい)白髪となり、兵士は(未だに帰れないことで)涙を流している。 ・將軍白髮:将軍は白髪になる(が未だに帰れない)。 ・征夫涙:兵士は涙を流す。兵士は(帰れないため)涙を流している。中唐・白居易の『新樂府・西涼伎』刺封疆之臣也に「
有一征夫年七十,見弄涼州低面泣。泣罷斂手白將軍,主憂臣辱昔所聞。」がある。





◎ 構成について
   双調。六十二字。仄韻一韻到底。上片と下片は同一。韻式は「aaaaa aaaaa」。 韻脚は「異意起裡閉 里計地寐涙」で、詞韻第三部の去声と上声。去声:「異意閉計地寐涙」、 上声:「起裡里」。

    ○●●,(韻)
    ○●。(韻)
    ○○●●,(韻)
    ○●,(韻)
    ●○○●。(韻)


    ○○●●,(韻)
    ○●。(韻)
    ○○●●,(韻)
    ○●,(韻)
    ●○○●。(韻)

2001.11. 1
     11. 2
     11. 3完
2002. 1.25補
2014. 3.26
2017. 5.3
  

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