huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                     
       天道
          

                      
  五代 馮道

窮達皆由命,
何勞發嘆聲。
但知行好事,
莫要問前程。
冬去氷須拌,
春來草自生。
請君觀此理,
天道甚分明。


          
   
**********************
          天道

窮達  皆
(みな) 命に由(よ)り,
何ぞ  嘆聲を發するを 勞せん。
(た)だ知る  好き事を 行(おこな)ひ,
前程を  問ふを 要する 莫
(なか)れ。
冬 去れば  氷は 須
(すべか)らく 拌(わ)るべく,
春 來らば  草は 自ら 生ぜん。
君に請
(こ)ふ  觀(み)よ 此(こ)の理(ことわり)を,
天道  甚
(はなは)だ 分明なり。

             ******************

◎ 私感訳註:

※馮道:馮道〔ふうだう;feng2dao4〕882年(唐僖宗中和元年)〜954年(後周太祖廣順三年)。字は可道。五代の五(王)朝(後梁、後唐、後晋、後漢、後周)、遼(契丹)、八姓十一君(主)の皇帝に宰相として事(つか)えた大政治家。瀛州景城の人(現・河北省交河の東北)。忠臣とはかくあるべきものという道徳律「王曰:『
忠臣不事二君,貞女不更二夫。齊王不聽吾諫,故退而耕於野。國既破亡,吾不能存。今又劫之以兵爲君將,是助桀爲暴也。與其生而無義,固不如烹。』遂經其頸於樹枝,自奮絶而死。」(『史記』田單列傳)があり、こうした時代に、多くの王朝に宰相として仕えることの出来た有能な大人物の人生観と謂える詩か。
  蛇足になるが、馮道〔ふうだう;feng2dao4〕の姓「馮」は〔ふう;feng2〕となる。馮延巳〔ふうえんし;feng2yan2si4〕の「馮」と同じである。〔ふう;feng2〕は、中国人の姓の呼び方である。また、この「馮」字は多音字であり、〔ひょう;ping2〕ともいう。その意は「よる、たのむ、おかす、つく」といった動詞になる。ここに近代史上の一人物がいる。馮玉祥である。わたしは慥か「ひょうぎょくしょう」と教えていただいたような気がする。しかしながら、漢人の姓は〔ふう;feng2〕であって、〔ひょう;ping2〕ではない。彼の名は「ふうぎょくしょう(ふうぎょくしゃう)」と読むべきであろう。まさか〔ふう〕と対応するのは〔ping2〕であって、中国人の姓である〔feng2〕と対応するのは〔ひょう〕だというのではあるまい。これは不可。無理がある。日本語中の漢字音は、漢語(中国語)音と音韻上の正確な対応がある。「馮玉祥」〔feng2yu4xiang2〕は、日本語では如何に読むべきか…。「ひょうぎょくしょう」が定着しているような気がするし…。中国語音を使って「フォンユィシァン」とするか…?

※天道:天の道。自然の原理。天地自然の道理。天理。天の運行。余談になるが、この作品は、やさしい内容で語彙が滑らかで諳誦しやすい詩である。詩詞としての格調よりも、内容を主としたものになろう。わたしの諳誦できる数少ない詩の一になる。

※窮達皆由命:困窮と栄達といった運命は、天命によってきまる(のであって)。 ・窮達:〔きゅうたつ;qiong2da2○●〕困窮と栄達。運命のことになる。東晉・陶潛『飮酒』其十五に「貧居乏人工,灌木荒余宅。班班有翔鳥,寂寂無行迹。宇宙一何悠,人生少至百。歳月相催逼,鬢邊早已白。若不委
窮達,素抱深可惜。」 とある。 ・皆:みな。 ・由命:天命による。

※何労発嘆声:どうしてため息をついて悩む必要があろうか。 ・何勞:どうして悩もうか。 ・何:どうして…か。なんぞ…。反語。 ・勞:〔らう;lao2○〕はたらく。つとめる。ほねおる。くるしむ。つかれる。なやむ。うれえる。多音字なので〔らう;lao4●〕ねぎらう。いたわる。たすける。はげます。 ・發:出す。発する。 ・嘆聲:〔たんせい;tan4sheng1○○〕なげきの余り発する声。ため息。感心してあげる声。「嘆声」(○)と「歎声」(●)とは意味が同じだが、平仄がことなる。

※但知行好事:ただひたすら、善事を尽くしてさえいればよいのであって。 ・但:ただひたすら。…さえ…であれば。ただ。 ・知:知る。分かっている。 ・行:おこなう。 ・好事:慈善。仏事。立派な事。仏教用語のようでもある。

※莫要問前程:先の道のりや将来のことについては、(気にして)訊ねることはしなさるな。 ・莫:否定、禁止、反問を表す。 ・要:要する。必要がある。 ・問:訊ねる。問う。 ・前程:行くさき。行くて。先の道のり。前途。ここでは、将来のことの意で使われている。

※冬去氷須拌:冬が過ぎ去れば、氷は割れて、やがては溶けていくものであって。 ・冬去:冬が去る。 ・須:副詞:…しなければならない。すべからく…べし。また、動詞:待つ。とどまる。もちいる。もとめる。 ・拌:〔はん;ban4●〕わる。わける。まぜあわせる。かきまぜる。 また〔はん;pan4両韻〕すてる。さける。

※春來草自生:春が来れば、草は自ら生えてくるものだ。 ・春來:春が来る。 ・草:草花。雑草。 ・自生:自然に芽を出す。(植物が)生物が人の手を借りないで自力で増殖し生育していくこと。

※請君観此理:あなたにお願いするが、この天の道理を心深く思い見て悟ってほしい。 ・請君:あなたにお願いする(が)。 *「請君観此理」の節奏は、当然の事ながら「請君+観此理」となる。現代語でも同様の節奏になる。ただ「請+君・観此理」として、「君」は「観此理」の主語ともなる。 ・請:お願いする。請う。 ・觀:観じる。心深く思い見る。よくよく考える。心静かに対象を観察し、真実を悟る。仏教用語でもある。 ・此理:この天の道理。前出の「冬去氷須拌春,來草自生。」の天理を指す。

※天道甚分明:天道は、甚だはっきりとしているのだ。 ・甚:はなはだ。 ・分明:はっきりとしている。



◎ 構成について

  韻式は「AAAA」。韻脚は「聲程生明」で、平水韻下平八庚。「命」は去声で韻脚ではない。次の平仄はこの作品のもの。

   
○●○○●,
   ○○●◎○。(韻)
   ●○○●●,
   ●●●○○。(韻)
   ○●○○●,
   ○○●●○。(韻)
   ●○○●●,
   ○●●○○。(韻)

2005.2. 5
     2. 6完
     5.16補
2021.8.15

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