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       楊柳枝詞

                 劉禹錫


煬帝行宮汴水濱,
數枝楊柳不勝春。
晩來風起花如雪,
飛入宮牆不見人。




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楊柳枝詞
煬帝(やうだい)の行宮  汴水の濱,
數枝の楊柳  春に 勝
(た)へず。
晩來  風 起りて  花 雪の如く,
宮牆
(きゅうしゃう)に 飛び入りて  人を 見ず。

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◎ 私感註釈

※劉禹錫:中唐の詩人。772年(大暦七年)〜842年(會昌二年)。白居易や柳宗元との詩の応酬も多い。白居易とともに『竹枝詞』や『楊柳枝』を作る等、前衛的、実験的なことに取り組む。字は夢得。監察御史、太子賓客。

※楊柳枝詞:劉禹錫『楊柳枝詞九首』の第六首。嫋々たる柳の風情を歌う。第一首で「塞北梅花羌笛吹,淮南桂樹小山詞。請君莫奏前朝曲,聽唱新翻楊柳枝。」というが如く、当時、新たな曲調であった。この作品は、歴史の重さを華やかな風情で柔らかく包み、限りない哀しみを訴えかけてくるものとなっている。

※煬帝行宮汴水濱:豪勢を極めた煬帝の行宮は、汴水の岸辺にあり。 ・煬帝:〔やうだい;yang4di4●●〕569年(陳・太建元年?)〜618年(義寧二年)隋の第二代皇帝。楊広。英。宮殿の造営や大運河の建設、また、外征のため、莫大な国費を費やし、やがては、隋末農民叛乱を招き、軍内の叛乱で縊(くび)り殺された。(なお、「煬」は〔やう;yang4●〕で、「暴君のおくりな。あぶる。固有名詞としての煬帝」の義。但し、現代語ではこの声調(去声)があるのか不明。普通は〔やう;yang2○〕。ただし、「金属を溶かす」の意。 ・行宮:天子が行幸した時、仮に設けられた御座所。仮宮。 ・汴水:〔べんすゐ;Bian4shui3●●〕隋・煬帝が造った大運河の中、黄河と淮河を結ぶ運河部分で、汴京(現・開封)の西をから現・河南省中央を通って、黄河に注ぎこむ河。通済渠。唐代では広済渠。宋代では、汴河。大運河とは、隋の大業元年(605年)に開鑿された中国の南北に通す運河で、南方(江南)の長江から華中の淮河流域、さらには江南の北方(華北)の黄河流域の都市に運ぶ南北交通の大動脈と謂えるものである。中国の河は、黄河、淮河、長江と西から東へと流れており、南北に水運のための運河を造ることは極めて重要なことであった。『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)5−6ページ「隋 河南諸郡」にある。中唐・李益は『
汴河曲』で「汴河水東流無限春,隋家宮闕已成塵。行人莫上長堤望,風起楊花愁殺人。」と汴河を詠う。後世、皮日休は『汴河懷古』で「盡道隋亡爲此河,至今千里ョ通波。若無水殿龍舟事,共禹論功不較多。」と詠う。 ・濱:岸。波打ち際。はま。

※數枝楊柳不勝春:(行宮にある)数本のヤナギ(楊=煬帝の姓でもある)は春(の華やかさ)に耐えられないようである。 *世の中は、春の華やかさ、長閑(のどか)さに満ちあふれているが、哀しい歴史のある此処、煬帝の行宮は、哀しさで一杯であるということ。 ・數枝:数本の。 ・枝:…本。量詞(助数詞)。 ・楊柳:ヤナギの総称。 ・楊:カワヤナギ、ネコヤナギ。煬帝の姓は「楊」であり、煬帝を暗示している可能性が高い。煬帝を暗示している例に中唐・李益は『?河曲』で「?河水東流無限春,
隋家宮闕已成塵。行人莫上長堤望,風起楊花愁殺人。」がある。 ・柳:シダレヤナギ。 ・不勝:…に勝てない。…に耐えず。

※晩來風起花如雪:おそくなって、風が起こって(花のような柳絮が散るさまは、)雪のようである。 *ここでいう「花」は柳絮のこと。 ・晩來:おそくなって。 ・風起:風が起こる。風が立つ。前出・李益の『汴河曲』青字部分参照。 ・花如雪:(散る)花は、雪のようである。ここでいう「花」は柳絮のこと。

※飛入宮牆不見人:(柳絮が)宮殿の塀を乗り越えて入っていっても、往時のみやこ人を見ることが(でき)ない。 *紅い宮牆、緑の楊柳、白い花のような柳絮と、とてもカラフルな描写である。色彩名を出さないものの、それ以上の效果を挙げている。 ・飛入:飛んでいって…に入りこむ。 ・宮牆:〔きゅうしゃう;gong1qiang2○○〕皇居の垣。宮城の塀。この時代、宮牆の色は已(すで)に紅い色。 ・不見人:(往時の人の姿に)出くわさない。(往時の人の姿を)見かけない。「人」は楊柳とともにあるので、女性、とりわけ美しい宮女と見れば、一層華麗なものになる。

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◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「濱春人」で、平水韻上平十一真。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○●●○,(韻)
●○○●●●○。(韻)
●○○●○○●,
○●○○●●○。(韻)
2005.4. 1
     4. 2完
2009.5.18補

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