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竹石 | |
清・鄭燮 |
咬定靑山不放鬆,
立根原在破岩中。
千磨萬撃還堅勁,
任爾東西南北風。
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竹石
青山に 咬み定めて 放鬆せず,
根を立たせるは 原より 破岩の中に 在り。
千磨 萬撃すれども 還ほ 堅勁にして,
爾の 東西南北の風に 任す。
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◎ 私感註釈
※鄭燮:〔ていせふ(ていしょう);Zheng4 Xie4〕清代の書画家。字は克柔。板橋と号する。興化(現・江蘇省興化)の人。1693年~1765年。
※竹石:竹の生えている岩。竹の生えている岩の画に題した詩で、不撓不屈の気を謳う。 *語彙に白話も混じっており、その意を汲んで読み下した。
※咬定青山不放鬆:青い山にがっちりと噛(か)んで、緩(ゆる)めようとしない。 ・咬定:がっちりと噛(か)む。 ・咬:〔かう;yao3●〕かむ。かじる。 ・放鬆:〔はうしょう;fang4song1●○〕緩(ゆる)める。
※立根原在破岩中:というのは、岩の割れ目に根を下ろしているからだ。 ・立根:根を下ろす。 ・原:もともと。…というのは。元来。本来。 ・在:…に。 ・破岩:岩の割れ目。
※千磨萬撃還堅勁:何度も何度も、痛め苛(さいな)まれても、なおも毅然として、不撓不屈であり。 ・千磨萬撃:何度も何度も、こすり打たれる。互文表現。 ・磨:〔ま;mo2○〕痛めつける。苛(さいな)め苦しめるの意。また、みがく。ここは、前者の意。 ・還:なお。なおも。なおまた。 ・堅勁:〔けんけい;jian1jing4○●〕毅然として志を曲げないこと。不撓不屈なこと。
※任爾東西南北風:その東西南北、各所から吹いてくる風に、(されるがままに)まかせている。 ・任:…にまかせる。 ・爾:その。この。それ。また、なんじ。ここは、前者の意。 ・東西南北風:方々から吹いてくる風。
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◎ 構成について
韻式は、「AAA」。韻脚は「鬆中風」で、平水韻上平二冬(鬆)、上平一東(中風)。この作品の平仄は、次の通り。
●●○○●●○,(韻)
●○○●●○○。(韻)
○○●●○○●,
●●○○○●○。(韻)
2010.9.20 |
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