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   西湖竹枝歌
          元 楊維禎


石新婦下水連空,
飛來峰前山萬重。
妾死甘爲石新婦,
望郎或似飛來峰。
**********
       

      西湖竹枝歌

石新婦(せきしん ふ )下  水 空に連なり,
飛來峰( ひ らいほう)前  山 萬重(ばんちょう)なり。
(せふ) 死なば (あま)んじて  石新婦()らんとも,
(らう)を望めば 或ひは  飛來峰に似ん。

      **********

私感註釈

※楊維禎:元末の文学者。元・元貞二年(1296年)〜明・洪武三年(1370年)。会稽諸曁(現・浙江省紹興諸曁)の人。字は廉夫。号ははじめ梅花道人また、鉄崖・東維子・鉄笛道人・抱遺道人等。元末文壇の領袖で、一代の詩宗とされ、大きな影響力を持った。その艶冶な詩風は「鉄崖体」と称された。官に就いたが、元末の兵乱を避けて、江浙の間に移り、晩年は松江に居を構えた。

※西湖竹枝歌:西湖をめぐる民衆の歌。 *女性の立場で詠った。 ・西湖:現・杭州市の西湖。

※石新婦下水連空:(新妻(にいづま)が夫を待ち続けて石となった言い伝えの)石新婦の(岩の)下の(西湖の)水は、空(そら)に連(つら)なっており。 *「石新婦下水連空」と「飛来峰前山万重」とは対句で構成されている。 ・石新婦:(佇み待って)石となった新妻(にいづま)。杭州の西湖の西にある望夫石のこと。女性が遠く出かけた夫(おっと)を待ち望んで石となった、と言い伝えがある。「望夫石」:(女性が、旅立ってやがて帰ってくる)夫(おっと/おとこ)を待ち望んで佇(たたず)み尽くし、いつの間にか石となった、その石。 *女性の貞節を謂う。各地に残っている民間伝説では、女性が帰ってくるはずの夫(おっと/おとこ)を待ち望んで佇み尽くし、やがて石となったと言い伝えられている。南朝・宋・劉義慶の『幽明録』に「武昌北山有望夫石,状若人立。古傳云:『
昔有貞婦,其夫從役,遠赴國難,攜弱子餞送北山,立望夫而化為立石。』」(武昌の北山に望夫石有り、状(さま)は人の立つが若(ごと)し。古伝に云ふ:『昔、貞婦 有り、其の夫 役(えき(/つとめ))に従(したが)ひ、遠く国難に赴(おもむ)き、弱子(=幼子)を攜(たづさ)へて北山に餞送し、立って夫を望み而(しかう)して 化(くゎ)して立石と為(な)る』と。」(「=武昌の北山に望夫石が有り、状(さま)は人が立っているようである。古伝に云うことには:『昔、貞婦がいて、其の夫が役(えき/つとめ)に従い、遠く国難に赴(おもむ)き、弱子(=幼子)を攜えて北山に餞送し、夫を望んで佇(たたず)んで、化して立った石と為(な)った』とのことである。」)現・遼寧省の興城市西南にある望夫山の望夫石は孟姜女の夫を望むところから変わったもので、その外では現・寧夏回族自治区の隆徳県の西南や江西省分宜県の昌山峽の水中や貴州省貴陽市の北谷の頂埧や広東省清遠市にそれぞれ望夫石がある。同題に、中唐・王建の『望夫石』に「望夫處,江悠悠。化爲石,不回頭。山頭日日風復雨,行人歸來石應語。」とあり、中唐・武元衡の『望夫石』に「佳人望夫處,苔蘚封孤石。水連,巴山暮雲碧。湘妃涙竹下成林,子規夜啼江水深。」とある。 ・水連空

※飛来峰前山万重:(「飛んで来た嶺」と云われる)飛来峰の前の山々は、幾重(いくえ)にも重なっている。 ・飛来峰:峰の名。杭州市西湖の西にある山で、中天竺国の霊鷲山の小嶺がこの地に飛んで来たものと云う。西湖西岸の楊公堤の真西3キロメートルのところの霊隠寺の東南、西南西にある209メートルの砂岩と石灰岩層から形成されており、多様な形をした岩々がある山。

※妾死甘爲石新婦:わたし(=女性)は、(あなた(=夫)を待って)喜んで石新婦(の岩)となりましょう。 ・妾:〔せふ;qie4●〕わたし。わたくしめ。わらわ。謙譲の意を込めた女性の一人称。 ・甘為-:あまんじて…となる。喜んで…する。

※望郎或似飛来峰:あなた(=夫)に望みたいことだが、あるいは飛来峰のように(飛んで帰って来れない)ものだろうか。 ・望:高い所や遠い所をのぞみ見る。また、待ちのぞむ。ここは、両者の意。前出・武元衡の『望夫石』に「佳人
望夫,苔蘚封孤石。萬里水連天,巴山暮雲碧。湘妃涙竹下成林,子規夜啼江水深。」とある。 ・郎:あなた。女性が夫(または恋人)を呼ぶ言葉。また、男子。(若い)男。






◎ 構成について
  
 平韻一韻到底。韻式は「AAA」。韻脚は「空重峰」で、平水韻上平一東。次の詞調はこの作品のもの。

   ●○●●●○○(韻)
   
○○○○○●○。(韻)
   ●●○○●○●,
   
◎○●●○○○。(韻)
 

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2016.8.4
     8.5
     8.8

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