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       京洛之新綠美無加散歩途上口占

                       河上肇

東山春色絶繊塵,
楊柳青青楓葉新。
老木殷勤有誘我,
枉爲樹下石牀人。

平成十六年の東山


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京洛の新綠 美なること 加ふる無し 散歩途上に 口占す

東山 春色  繊塵を 絶ち,
楊柳 青青として  楓葉
(ふうえふ) 新たなり。
老木 殷勤
(いんぎん)に  我を誘(いざな)ふ有りて,
(ま)げて 樹下  石牀(せきしゃう)の人と爲(な)る。

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◎ 私感註釈

※河上肇:明治~昭和前期のマルクス主義経済学者。

※京洛之新綠美無加散歩途上口占:京都の新緑の美しさは、この上ないものだ。散歩途上に、口ずさんで作る。この作品は王維の『送元二使安西』「渭城朝雨
,客舎靑靑。勸君更盡一杯酒,西出陽關無故。」 に和している。(次韻:塵新人)。 ・京洛:京都。みやこ。ここでは、京都市を指している。 ・新綠:晩春から初夏の頃の若葉の緑。若葉。 ・無加:無上の意か。白居易の『種桃歌』「食桃種其核,一年核生芽。二年長枝葉,三年桃有花。憶昨五六歳,灼灼盛芬華。迄茲八九載,有減而無加。」では、増えることがないの意。 ・口占:詩文を作る時、草稿を書かずに口ずさんで作ること。

※東山春色絶繊塵:東山の春景色には、細やかな塵がなくなった。 ・東山:京都市の東に連なる山々。東山三十六峰。山麓に清水寺・知恩院などがある。 ・春色:春の景色。春の気配。 ・絶:絶えさせる。前出王維『送元二使安西』の「渭城朝雨輕塵」の「」に擬えている。 ・繊塵:細かいちり。繊細な塵。同詩の「輕塵」に同じ。

※楊柳青青楓葉新:やなぎは青々として、カエデの葉は若葉である。 ・楊柳:〔やうりう;yang2liu3○●〕やなぎ。ヤナギ類の総称。「楊」はカワヤナギ、ネコヤナギ。「柳」はシダレヤナギの意。 ・青青:青々としている。前出詩では「客舎靑靑柳色新」と使われる。 ・楓葉:〔ふうえふ;feng1ye4○●〕カエデの葉。 ・新:王維詩では、「(雨が塵を洗い落として)新鮮に(見える)」だが、この作品では「(春になったので)若葉が鮮やかである」になる。我が国の気候風土に即した表現である。

※老木殷勤有誘我:(東山の森の)老木が、鄭重にわたしを誘(いざな)っているということがあって。 ・老木:年を経た樹木。老樹。古木。 ・殷勤:〔いんぎん;yin1qin2○○〕極めて叮嚀に(-である)。ねんごろに(-である)。鄭重に(-である)。真心で。心をこめて念入りに(-である)。ここでの用法〔殷勤+動詞〕は副詞的なものになる。=慇懃。 ・有:…ということがある。 ・誘我:わたしを誘(いざな)う(こと)。

※枉爲樹下石牀人:ことさらに樹下の石のベンチで(寛ぐ)人となった。 ・枉:〔わう;wang3●〕まげて。無理に。ことさら。ここでは副詞的な用法になる。 ・爲:〔ゐ;wei2○〕…となる。…となす。動詞。平声。 ・樹下:木の下で。 ・石牀:〔せきしゃう;shi2chuang2●○〕石の床几。石のベンチ。



◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「塵新人」で、平水韻。次の平仄は、この作品のもの。

○○○●●○○,(韻)
○●○○○●○。(韻)
●●○○●●●,
●○●●●○○。(韻)
平成17.6.4
      6.5



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