北フランス スケッチの旅（１） North Francr (1) etail
北フランス スケッチの旅 North France （2005.7）
＜北フランス スケッチの旅＞（2005年7月）
これまでにパリへは２度訪れる機会がありましたが、まとまったスケッチをすることはありませんでした。いつかゆっくりフランスの街並みを描いてみたいと思っていたのですが今回やっと果たすことができました。この国は優れた先人の画家たちによって描き尽くされていますのでその後をなぞってゆくことになりかねませんが、先人の足跡は意識せずに自分の目で確かめながら街並みのよさをたどりました。ノルマンディー地方とアルザス地方に焦点を当てて魅力のある街並みを訪れたのですが、オンフルールとストラスブールは期待通りでした。ルーアンには思いのほか古い街並みが残っていました。パリを拠点にしてフランスレールパスを駆使しての２週間の旅でしたが思いがけない体験もいくつかありました。
＜ パリ サクレ・クール聖堂−Paris/ Bacilique du Sacre Coeur ＞
この白亜のドームはパリ市内のいたるところから見えます。一風変わったこのビザンチン様式の形は古くから多くの画家たちに よって描かれてきました。モンマルトルは今でも界隈に多くの画家たちが集まっていて、やはりパリ市内では最も絵になる場所のひとつでしょう。丘の正面から見 たものです。
＜ パリ ノートルダム大聖堂 Paris/ Cathedrale Notre-Dame ＞
ルイ７世の時代１１６３年から１７０年を費やして１３３０年ころに完成しました。それまでの教会と違って窓が大きくステン ドグラスが採用され、巨大な空間と高さで中世の人々が驚いたといわれます。しかし後にいくつかの受難があり１９世紀半ばフランス革命後ナポレオンが教会に反し戴冠式を行ないました。
＜ ルーアン 裏通り −Rouen back street ＞
パリのサン・ラザール駅から約１時間１０分、セーヌ川の河口に古くから栄えたこの街はジャンヌ・ダルクが火刑に処されたこ とでも知られています。この街の大聖堂はモネの連作で有名ですが聖堂の前は以外に狭く引き距離が足りないように思いました。周辺の裏通りにはノルマン ディー地方の木骨組の街並みが多く残っているのが印象的でした。これは大聖堂近くの裏通りです。
＜ ルーアン 大時計通り −Rouen R.du Gros horloge ＞
駅からセーヌ川に向かってジャンヌ・ダルク大通りをまっすぐに１０分程行くと左手にこの通りの入り口が見えてきます。大時 計は１４世紀のもので金色に輝いていました。通りは歩行者天国になっていて両側にレストランやブティックが続いています。通りを突き抜けるとこの街のシン ボル、ノートルダム大聖堂の正面にでます。
＜ オンフルール Honfleur ＞
セーヌの河口にある漁港の町です。ルーアンから列車で約１時間のル・アーヴルでカン行きのバスに乗り換え巨大な斜長橋をわたって約３０分で到着します。旧港は今はヨットの係留場になっていて夕方には次々に戻ってきます。港を取り巻く色とりどりの家並みがスケッチには格好のモチーフであちらこちらにイー ゼルを立てて描いています。港の裏に珍しい船大工が建てたという木造の教会があります。モネの師といわれるブータンの美術館がありますが見るべきものはあ りませんでした。早朝まだ人気のないときに描いたものです。
＜ オンフルール Honfleur ＞
旧港の東側の岸壁には行儀よくヨットが係留されています。教会の建物は現在海洋博物館になっているようです。 背景の丘を登っていくと丘の頂上にロマネスク様式の小さな教会ノートルダム・グラス礼拝堂があります。丘からは対岸の港が望めます。