huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye





                     
挽歌詩

                        繆襲
生時遊國都,
死沒棄中野。
朝發高堂上,
暮宿黄泉下。
白日入虞淵,
懸車息駟馬。
造化雖神明,
安能復存我。
形容稍歇滅,
齒髮行當墮。
自古皆有然,
誰能離此者。

    **********************
        挽歌詩

生時には  國都に 遊び,
死沒して  中野に 棄てらる。
(あした)に  高堂の上を 發し,
(ゆふべ)に  黄泉の下に 宿す。
白日  虞淵
(ぐゑん)に 入り,
車を 懸けて  駟馬
(しば)を 息(いこ)はしむ。
造化  神明なりと 雖
(いへど)も,
(いづく)んぞ 能(よ)く  復(ま)た 我を 存せんや。
形容  稍
(やや) 歇滅(けつめつ)せば,
齒髮  行
(ゆくゆ)く 當(まさ)に 墮(お)つべし。
(いにしへ) 自(よ)り  皆 然(しか)る有りて,
(たれ)か 能(よ)く  此者(このもの)を 離るるあらんや。

             ******************


◎ 私感訳註:

※繆襲:字は熙伯。漢魏の文学者。186年(中平三年)〜245年(正始六年)。東海の人。才学があり、著述がある。

※挽歌詩:死者の柩(ひつぎ)を挽(ひ)いてゆくときの歌。死者の立場で歌う。後世の陶淵明の『挽歌詩』其一「有生必有死,早終非命促。昨暮同爲人,今旦在鬼録。魂氣散何之,枯形寄空木。嬌兒索父啼,良友撫我哭。得失不復知,是非安能覺。千秋萬歳後,誰知榮與辱。但恨在世時,飮酒不得足。」や其三「荒草何茫茫,白楊亦蕭蕭。嚴霜九月中,送我出遠郊。四面無人居,高墳正嶢。馬爲仰天鳴,風爲自蕭條。幽室一已閉,千年不復朝。千年不復朝,賢達無奈何。向來相送人,各自還其家。親戚或餘悲,他人亦已歌。死去何所道,託體同山阿。」と同じイメージになる。『文選』二十八卷「挽歌」、『古詩源』卷六「魏詩」にある。この作品は、理解のしようでは、相当強烈な内容になる。詩の後半は、人の老化を詠うものか、死後の肉体の朽滅を詠うものなのか。後者の意は後出「或いは、…」以下の部分がそうであり、恐らくそちらが原初の意ではなかろうか。我が国の『古事記』の黄泉の国での伊耶那美命(伊弉冉尊:イザナミノミコト)を聯想してしまう。

※生時遊國都:生きていた時は、みやこに遊んでいたが。 ・生時:生きている時。 ・遊:遊覧する。遊歴する。遊ぶ。 ・國都:みやこ。帝都。

※死沒棄中野:死んでしまってからは、野中に棄(す)てられてしまった。 ・死沒:死ぬこと。死亡。 ・棄:すてる。 ・中野:野中。

※朝發高堂上:朝には、立派なお屋敷を出発して。 ・朝發:朝には…を出発する。 ・高堂:立派なお屋敷。

※暮宿黄泉下:夕暮れ時には、黄泉路(よみじ)の不帰の客として旅立ってしまった。  ・暮宿:夕暮れ時には…に泊まる。夕刻には不帰の客として葬られること。 ・黄泉:死者が行くところ。黄泉路(よみじ)。「黄」は、大地の色とするところから地面の下にあって、死者が行くといわれるところ。

※白日入虞淵:照り輝く太陽が(西の方にあるといわれる)虞淵に沈んで。(そのように、人の生も終わりを告げ)。 後出『淮南子卷三・天文訓』の青字部分に依る。 ・白日:照り輝く太陽。 ・入:沈む。 ・虞淵:〔ぐゑん;yu2yuan1○○〕太陽が没するとされた所。日が沈む場所。転じて、たそがれ時。「墜虞淵燭影開,沈沈煙霧壓浮埃。」というように使われる。『楚辭・遠遊』に「囚靈玄於虞淵」、『淮南子卷三・天文訓に「至于
淵虞,是謂高舂。至于連石,是謂下舂。至于悲泉,爰止其女,息其馬,是謂縣車至于虞淵,是謂黄昏。至于蒙谷,是謂定昏。日入于虞淵之,曙于蒙谷之浦,行九州七舍,有五億萬七千三百九里,禹以爲朝、晝、昏、夜。」とある。後者はたそがれの意。

※懸車息駟馬:日輪の車は、四頭だての馬を解きはなって休ませている。(そのように、人の死は永遠の休息であると謂える)。 ・懸車:馬車を用いないことをいう。日輪は、四頭だての馬に牽かれているということに依る。前出「息其馬,是謂縣車。」に依る。 ・息:いこう。休息する。 ・駟馬:〔しば;si4ma3●●〕四頭だての馬。

※造化雖神明:自然の理(ことわり)は、神のように明らかであるとはいっても。或いは、神の力は偉大だとは謂っても。 ・造化:自然の理(ことわり)。天地間の万物が生滅変転して、無窮に存在していく物事。造物主によって造り出された森羅万象。自然。天然。また、天地万物を創造、化育する神。造物者。造物主。『莊子』、『淮南子』に「丈夫恬然無爲,與造化逍遙。」とある。 ・雖:…ではあるといっても。いえども。 ・神明:神のように明らかなこと。神祇。

※安能復存我:どうしてまたわたしだけを(老化から免れて永世に)生存させることができようか。或いは、(死後)わたし(の肉体)をどうして(朽滅から免れて)永続させられようか。 ・安能:どうして…できようか。いづくんぞ よく…(ん)や。 ・復:また。 ・存我:わたしを(永世に)存続させる。 ・存:生存する。生きながらえる。

※形容稍歇滅:(老化のために)姿形は、だんだん衰えてきて。或いは、(死後の腐敗のために、肉体の)外貌はだんだんと崩れ落ちてきて。 ・形容:かたちと姿。外貌。形状。 ・稍:やや。 ・歇滅:〔けつめつ;xie1mie4●●〕休止する。尽き消える。

※齒髮行當墮:(腐敗のために)歯や頭髪は、やがてはみんなくずれ落ちてゆくことだろう(が)。 *ここは、穏健な「(老化のために)歯や頭髪は、やがてはみんな抜け落ちてゆくことだろう」とは、解釈できない。歯や髪を「墮」:〔だ;duo4●〕と表現しているが、これはくずれ落ちる、下にべったりとなってくずれる意であって、「落」のような、上から下にぽたりとおちることや、「衰」〔すゐ;chui1○〕といった一本一本順次に抜け落ちていくさまの表現ではない。 ・齒髮:歯と頭髪。年をとるに随って、衰えていくものの代表。 ・行:やがては。ゆくゆく。 ・當:きっと…となるだろう。まさに…べし。 ・墮:〔だ;duo4●〕くずれ落ちる。おちくずれる。下にべったりとなる。くずれる。ここは、「落」「衰」とは、明瞭に異なる。

※自古皆有然:昔から、みなそうであって。 *昔から死は迫ってくるものであるということ。或いは、昔から肉体の朽滅は当然のことであって。 ・自古:昔から。いにしえより。 ・皆:みな。万物。 ・有:持っている。 ・然:そのとおり。そう。しかり。ここでは、死生のことわりになる。

※誰能離此者:一体誰がこのことから離れ去ることができようか。 ・誰能:一体誰が…できようか。 ・離:はなれる。ここでは、天の理から逃れることをいう。 ・此(者):このこと。この天の理(ことわり)。 ・者:…(の)こと。「誰能・離・此者」で、「此者」は「このこと」になる。「誰(たれ)か 能(よ)く  此者(このもの)を 離るるあらんや」になる。ただし、「誰・能離此・者」とした場合、読み下しは「誰(たれ)か 能(よ)く  此(これ)を 離るる者(もの)あらんや。」になる。尤も、これ(後者)は節奏上、苦しい。




◎ 構成について

韻式は「aaaaaa」。韻脚は「野下馬我堕者」で、平水韻でいえば、上声二十煤i我墮)、二十一馬(馬下者野)。次の平仄はこの作品のもの。

○○○●○,
●●●○●。(韻)
○●○○●,
●●○○●。(韻)
●●●○○,
○○●●●。(韻)
●●○○○,
○○●○●。(韻)
○○○●●,
●●○○●。(韻)
●●○●○,
○○○●●。(韻)

2004.10.10
     10.11
     10.13
     10.14完
2005. 4.15補
      4.16
2007. 4.27

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