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無衣

                        『詩經』秦風
豈曰無
與子同

王于興

修我戈

與子同



豈曰無

與子同

王于興

修我矛

與子偕



豈曰無

與子同

王于興

修我甲

與子偕

 

*******************
        無衣

(あ)に  衣 無しと 曰(い)ひ,
(し)と  袍(はう)を 同じうせんや。
王 于
(ゆ)きて  師(いくさ)を 興(おこ)こさば,
我が 戈矛
(くゎぼう)を 修め,
(し)と  仇(きう)を 同じうせん。


(あ)に  衣 無しと 曰(い)ひ,
(し)と  澤(たく)を 同じうせんや。
王 于
(ゆ)きて  師(いくさ)を 興(おこ)こさば,
我が 矛戟
(ぼうげき)を 修め,
(し)と  偕(とも)に 作(な)さん。


(あ)に  衣 無しと 曰(い)ひ,
(し)と  裳(しゃう)を 同じうせんや。
王 于
(ゆ)きて  師(いくさ)を 興(おこ)こさば,
我が 甲兵
(かふへい)を 修め,
(し)と  偕(とも)に 行かん。
             ******************


◎ 私感訳註:

※無衣:苦難を偕(とも)にする戦友をうたう。『唐風』にも『無衣』「豈曰無衣七兮,不如子之衣。安且吉兮。  豈曰無衣六兮,不如子之衣。安且燠兮。」があり、関聯があろうか。
※豈曰無衣:(あなたが)着物を持っていないとは言わないが。 ・豈:〔き;qi3●〕どうして(…だろうか)。あに。強い反語を表す助字。 ・曰:〔ゑつ;yue1●〕言う。名づける。呼ぶ。
※與子同袍:あなたと(戦地で寒さを凌ぐための)綿入れの着物をともにしよう。(苦難をともにしよう)。 ・與:…と。 ・子:あなた。君。ここでは、偕(とも)に出征する同僚(戦友)のことになる。 ・同袍:(戦地で寒さを凌ぐための)綿入れの着物をともにする。 *苦難をともにすることをいう。 ・袍:〔はう;pao2○〕綿入れの着物。ぬのこ。
※王于興師:帝王が征討軍を発したならば。 ・王:帝王。ここでは、周の王のことになる。 ・于:〔う;yu2○〕往(ゆ)く。ゆく。動詞。また、ここに。または、於いて。ここでは、前者の意。 ・興師:〔こうし;xing1shi1○○〕いくさをおこす。軍事活動を行う。出兵する。出陣する。≒出師。 ・師:軍隊。いくさ。一軍は五師で、一師は五旅で、一旅は五百人となる。
※修我戈矛:(わたしは)わたしのほこをととのえて。 ・修:ととのえる。修理する。なおす。つくろう。かざる。清める。古代、壮丁の武器は自辨という。≒脩。 ・戈矛:〔くゎぼう;ge1mao2○○〕ほこなどの槍状になった突き刺す武器の総称。 ・戈:〔くゎ;ge1○〕ほこ。打って刺す武器。二つの枝があるほこ。 ・矛:〔ぼう;mao2○〕ほこ。ほこさき。
※與子同仇:あなたととも戦おう。(苦難をともにしよう)。 ・同仇:〔どうきう;tong2chou2○○〕つれあい。なかま。ここでは、戦友、同志の意になる。
※豈曰無衣:(あなたが)着物を持っていないとは言わないが。
※與子同澤:あなたと(戦地で)下着を同じくしよう。 ・同澤:下着を同じくする。 澤:〔たく;ze2●〕下着。裏(うちら)側に肌に附けて着る着物。肌着。肌襦袢。汗や垢で、湿らせぬらす働きをしていることからいう。
※王于興師:帝王が征討軍を発したならば。
※修我矛戟:(わたしは)わたしのほこをととのえて。 ・矛戟:〔ぼうげき;mao2ji3○●〕ほこ。前出「戈矛」に同じ。表現が変わったのは換韻で韻脚が換(か)わったため。「矛戟」は「戟」が韻脚、「戈矛」は「矛」が韻脚。
※與子偕作:あなたとともに成し遂げよう。 ・偕作:〔かいさく;xie2zuo4○●〕偕(とも)にする。ともになす。 ・偕:〔かい;xie2○〕偕(とも)に。みんなで。いっしょにいる。 ・作:〔さく;zuo4●〕発する。起こす。なしとげる。なす。おこなう。
※豈曰無衣:(あなたが)着物を持っていないとは言わないが。
※與子同裳:あなたと(戦地で)袴をともにしよう。 ・同裳:袴(ズボン)をともにする。 ・裳:〔しゃう;chang2○〕はかま。上着に対していう。ズボン。蛇足になるが、「裳」〔しゃう;shang1○〕は、着物、衣服の意。ここは、前者の意。
※王于興師:帝王が征討軍を発したならば。
※修我甲兵:(わたしは)わたしのよろいと武器をととのえて。 ・甲兵:よろいと武器。
※與子偕行:あなたと偕(とも)に戦いに行こう。 ・偕行:〔かいかう;xie2xing2○○〕偕(とも)に戦いに行く。蛇足になるが、戦前、我が国に偕行社という名称の陸軍将校の親睦団体ともいうべきものがあったが、その由来・語源はここになる。更なる蛇足になるが、海軍士官の親睦団体は、水交社という。それは『莊子・山木』の「君子之
淡若,小人之交甘若醴。君子淡以親,小人甘以絶。」に由来し、「海軍士官は君子である」と「軍(軍)関係者の際」とを洒落たものである。国軍の精神は、斯くばかりに漢籍に基づいていたが、これが明治人の教養と精神である




◎ 構成について

交韻。韻式は「ABABB AcAcc ADADD」。上記韻脚の色分け通り。見事な様式美を形成している。韻脚は「衣(ii)、袍(歩謀反:bu)、師(shiei)、矛(miu)、仇(giu)。 衣(ii)、澤(徒洛反:deak)、師(shiei)、戟(訖約反:kyak)、作(tzak)。 衣(ii)、裳(zjiang)、師(shiei) 兵(脯茫反:pyang)、行(徒郎反:heang)。(反切は『詩經集註』朱熹著 大坂書林より。ローマ字表記は『詩經韻讀』王力著 上海古籍出版社より)で、後世の平水韻でいえば、A韻は上平四支、B韻は下平十一尤、c韻は入声十藥などで平水韻韻目とは合致しない。D韻は下平七陽。ここのA韻は、後世の唐詩の格律や近体詩の作法といった感覚からすれば、或いは押韻とは見えないかもしれないが、韻を踏んでいる。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○,(A韻)
◎●○○。(B韻)
○○○○,(A韻)
○●○○,(B韻)
◎●○○。(B韻)


●●○○,(A韻)
◎●○●。(c韻)
○○○○,(A韻)
○●○●,(c韻)
◎●○●。(c韻)


●●○○,(A韻)
◎●○○。(D韻)
○○○○,(A韻)
○●●○,(D韻)
◎●○○。(D韻)
2006.1.28
     1.29

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