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 これは井古先生で、読み下しも井古先生になります。
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  月夜憶友 

金蘭酒友四時斟、
惜別三年商與參。
獨向春醪懷往事、
屋梁落月夜沈沈。


 
金蘭の酒友四時斟む、
惜別三年商と参と。
独り春醪に向かって往事を懐へば、
屋梁落月夜沈沈。

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<解説> この詩は、鈴木先生のホームページ『漢詩を創ろう』に掲載して頂いた作品です。
  では何故、こちらのホームページに掲載をお願いいたしましたかを、述べてみたいと思います。
  一昨年図らずも多久市において、拙詩が入賞いたしましたが、その際に石川忠久先生へのお礼を申しあげたのみで、この詩を作った経緯を申し上げる余裕もなく、そのままにいたりました。また鈴木先生のホームページに掲載をお願いしました際にも、作詩の経緯を解説していませんので、こちらのホームページのお手を煩わせて、あえて投稿いたしました。

  多久市での当年の詩題は「月」でした。古来詩人ならずとも月をみれば、さまざまなことを思い浮かべます。 わたくしの国民学校(当時には小学校をそのように呼ばれていた時代がありました)時代の竹馬の友のS君がわたくしの家の二軒隣に住んでいました。わたくしは事情があり、中学二年で学業をやめ、大阪のほうへ就職しました。彼は中学卒業の後、職業についていたと仄聞したことがあり、お酒が非常に好きだったと聞いたことがありましたが、そのままになってしまいました。これは今から六十年も昔のことで、彼の生死は今もって不明のままです。
  彼のことはいつも脳裏にあり、このことを「月」の詩題に使用しましたが、これをそのままの形で作詩 しても、詩的には読者には理解が出来ないと思い、上記の形となりました。「竹馬の友」を「金蘭の酒友」とし、また「別離六十年」を「惜別三年」として、詩的にまとめました。もし事実そのままに作れば恐らく入賞はなかったと思います。わたくしのような学齢期の業を全うしていないで、その道の師にも就かないで入賞できましたのは、まさに 幸運の一語につきます。あえて後学のみなさんに申しあげれば、「金蘭」「商参または参商」「屋梁落月」の詩語に選者の先生の慧眼でもって評価を賜ったものと思いまして、あえて衒学の辞を弄しましたことをお許しください。



2007.11.4




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