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      玉關寄長安李主簿  

                 岑參

東去長安萬里餘,
故人何惜一行書。
玉關西望堪腸斷,
況復明朝是歳除。


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玉關にて 長安の李主簿に 寄す
東のかた 長安を去ること  萬里餘,
故人 何ぞ惜しむ  一行の書。
玉關 西望すれば  腸
(はらわた) 斷つに堪へんや,
(いは)んや復(ま)た 明朝は  是(こ)れ 歳除(さいぢょ)なるをや。


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◎ 私感註釈

※岑參:〔しんじん;Cen2Shen1○○〕盛唐の詩人。開元三年(715年)〜大暦五年(770年)。南陽の人。安西節度使に仕え、当時西の地の涯までいった。ために、辺塞詩をよくする。蛇足になるが、岑參の「參」字は〔さん;can1〕〔しん;cen1〕〔じん;shen1〕とあるが、彼の名は〔じん;shen1〕。(『中国大百科全書・中国文学 T』(中国大百科全書出版)。

※玉關寄長安李主簿:玉門関から長安の李主簿に手紙を出す。 ・玉關:玉門関。『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)61−62ページ「唐 隴右道東部」にある。現・甘肅省西北部。現・玉門市よりも150キロメートル西北で、玉門鎮よりも更に西北の布隆基の辺り。当時、ここの北側に大澤があった。 ・寄:手紙を出す。 ・長安:唐の首都。玉門関から見れば、長安は東側に位置する。 ・李:手紙とこの詩の受取人で、岑參の友人。詳細は不明。 ・主簿:官名。役所で、記録や文書帳簿を管理し、庶務を司る官。次官につぐ地位。

※東去長安萬里餘:(話者から見て)東にある長安を旅立って、万里以上も(西へ)やって来たが。 ・東去:東の方(の長安)。これと同様の表現が岑參の『碩中作』「
走馬西來欲到天,辭家見月兩囘圓。今夜不知何處宿,平沙萬里絶人烟。」になる。この「西來」の用例は(話者が)西の方へやって来る。漢語の「來」は、話者との関係で決まっていくので、「西の方へやって来る」意で使われているが、少ない用例で、この作品の作者(の観念上で)は、已に西の方にやってきていることになる。白居易の『勸酒』「昨與美人對尊酒,朱顏如花腰似柳。今與美人傾一杯,秋風颯颯頭上來。年光似水向東去,兩鬢不禁白日催。東鄰起樓高百尺,題照日光相射。珠翠無非二八人,盤筵何啻三千客。鄰家儒者方下帷,夜誦古書朝忍餓。身年三十未入仕,仰望東鄰安可期。」 許渾の『咸陽城東樓』「一上高城萬里愁,蒹葭楊柳似汀洲。溪雲初起日沈閣,山雨欲來風滿樓。鳥下黒盗`苑夕,蝉鳴黄葉漢宮秋。行人莫問當年事,故國東來渭水流。」 蘇軾(蘇東坡)の『念奴嬌』 「大江東去,浪淘盡、千古風流人物。故壘西邊,人道是、三國周カ赤壁。」や、岑參の『西過渭州見渭水思秦川』に「渭水東流去,何時到雍州。憑添兩行涙,寄向故園流。」 と「往」字を伴える用例がある。「西來」は、その多くが、李白「黄河西來」や杜甫「赤日照耀西來。」等のように「從」字を伴う用法で、西の方より来る、の意が多い。杜甫「西來有好鳥」(西の方より来た…)。劉禹錫の竹枝「城西門前堆,年年波浪不能摧。懊惱人心不如石,少時東去西來は、「去来」の応用になる。 ・萬里餘:万里以上。はるばると。ここでは別段、実数値を指してはいないが、長安〜玉門関の直線距離は1500キロメートルほど(唐制で2680里程)。道程(みちのり)は四千里ほどになろうか。

※故人何惜一行書:旧友(手紙の出す相手である李主簿)は、どうして簡単な手紙(一本を書く手間を)惜しむのか。 ・故人:古くからの友人。旧知。 ・何惜:どうして(手間を)惜しむのか。『岑參集校注』による。「何」を「那」ともするがその場合〔な;na3●〕どうして、の意。現代語では“”と表す。 ・一行書:簡単な手紙。

※玉關西望堪腸斷:玉門関から(これから進むべき)西の方を望むと、腸(はらわた)が断たれる辛さ(を覚えるがそれ)に堪えられようもないのに。 ・西望:(これから進むべき)西の方を望む。 ・堪:どうして堪えられようか。 ・腸斷:腸(はらわた)が断たれるほどの辛さ。

※況復明朝是歳除:ましてや、明日は大晦日(おおみそか)で、この一年も終わり、親しい者が集う時になるのに。 ・況復:〔きやうふく;kuang4fu4●●〕その上。それに加えて。ましてや…であつたとしても。いはんやまた。唐・劉希夷(劉廷芝)の『公子行』に「天津橋下陽春水,天津橋上繁華子。馬聲迴合青雲外,人影動搖鵠g裏。鵠g蕩漾玉爲砂,青雲離披錦作霞。可憐楊柳傷心樹,可憐桃李斷腸花。此日遨遊邀美女,此時歌舞入娼家。娼家美女鬱金香,飛去飛來公子傍。的的珠簾白日映,娥娥玉顏紅粉妝。花際裴回雙蝶,池邊顧歩兩鴛鴦。傾國傾城漢武帝,爲雲爲雨楚襄王。古來容光人所羨,況復今日遙相見。願作輕羅著細腰,願爲明鏡分嬌面。與君相向轉相親,與君雙棲共一身。願作貞松千歳古,誰論芳槿一朝新。百年同謝西山日,千秋萬古北。」とあり、杜甫の『兵車行』に「車,馬蕭蕭,行人弓箭各在腰。耶孃妻子走相送,塵埃不見咸陽橋。牽衣頓足闌道哭,哭聲直上干雲霄。道旁過者問行人,行人但云點行頻。或從十五北防河,便至四十西營田。去時里正與裹頭,歸來頭白還戍邊。邊庭流血成海水,武皇開邊意未已。君不聞漢家山東二百州,千邨萬落生荊杞。縱有健婦把鋤犁,禾生隴畝無東西。
況復秦兵耐苦戰,被驅不異犬與鷄。長者雖有問,役夫敢申恨。且如今年冬,未休關西卒。縣官急索租,租税從何出。信知生男惡,反是生女好。生女猶得嫁比鄰,生男埋沒隨百草。君不見青海頭,古來白骨無人收。新鬼煩冤舊鬼哭,天陰雨濕聲啾啾。」とある。 ・況:まして。いわんや。いはんや…をや。  ・明朝:あす。あすの朝。 ・是:…は…である。これ。主語と述語の間にあって述語の前に附き、述語を明示する働きがある。〔A是B:AはBである〕。 ・歳除:〔さいぢょ;sui4chu2●○〕大晦日。 *今年も終わるということ。親しい人同士が出会って楽しく一時を過ごす時でもある。

               ***********




◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「餘書除」で、平水韻上平六魚。次の平仄はこの作品のもの。

○●○○●●○,(韻)
●○○●●○○。(韻)
●○○◎○○●,
●●○○●●○。(韻)

2007.10.13

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