Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



                     
           
        黄帝 (一)
                     
清・梁啓超

赫赫我祖名軒轅,降自昆侖山,
北逐獯鬻南苗蠻,馳驅戎馬間。
掃攘異族定主權,以貽我子孫。
嗟我子孫無忘無忘乃祖之光榮!






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黄帝                                              
               
赫赫(かくかく)たる我が(おや)は 軒轅(けんゑん)と名のり, 崑崙(こんろん)山より(くだ)り,
北に獯鬻(くんいく)()ひ 南に苗蠻(べうばん), 戎馬(じゅうば)(かん)馳驅(ちく)したり。
異族を掃攘(さうじゃう)して 主權を定め, 以て我が子孫に(のこ)したり。
(ああ) 我が子孫  忘るる無かれ 忘るる無かれ 乃祖(だい そ )の光榮を !

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◎ 私感註釈

※梁啓超:清末・中華民国初期の漢民族出身の政治家・思想家。1873年(同治十二年)〜1929年(中華民国十八年)。字は卓如。号は任公、飲冰室主人。広東省新会の人。康有為に師事し、立憲君主制を主張、維新を目指し戊戌変法に参与したが百四日で失敗(戊戌政変)、日本に亡命した。日本語文献を通じて、西洋ブルジョアジーの新しい社会・政治・経済・哲学・歴史などの理論を紹介した。民国時代は、司法総長などを歴任した。

※黄帝:太古の伝説上の帝王。名は軒轅(けんえん)。暦算・音楽・文字・医薬等を創始した。五帝の一人。神農氏の時、暴虐な蚩尤(しゆう)と戦って勝ち、推されて帝となった。
*ここでは、黄帝は、「漢民族の祖先」、「漢民族の中華の地の統治者」として使われている。なお、作者・梁啓超は漢民族出身で、当時の中国は清朝の統治下にあった。清は満洲民族の王朝。漢民族にとっては、異民族支配の下にいたことになる。
*このページの『黄帝』の詩(歌詞)は、作者・梁啓超が日本の小学唱歌集中の『皇御国』(すめらみくに)(明治十六年=1883年)作曲:伊澤修二の曲にあわせて、歌詞として作ったもの。(『日本亡命期の梁啓超』李海著 桜美林大学北東アジア総合研究所2014年7月 245〜274ページにある。)
*このページの詩は『黄帝』其一。『黄帝』は全四首で、其の一は:「赫赫我祖名軒轅,降自崑崙山,北逐獯鬻南苗蠻,馳驅戎馬間。掃攘異族定主權,以貽我子孫。嗟我子孫無忘無忘乃祖之光榮!」、 其の二は:「温温我祖名軒轅,世界文明先,考文ヘ算明暦元,還將醫薬伝。科學思想尋厥源,文明吾最先。嗟我子孫遺傳繼續乃祖之光榮!」、 其の三は:「巍巍我祖名軒轅,明コ一何遠,手辟亞洲第一國,布地金盈寸。山河錦繍爛其明,處處皆遺念。嗟我子孫保持勿墮乃祖之光榮!」 其の四は:「繩繩我祖名軒轅,血胤多豪傑, 秦皇漢武、唐太宗,寰宇威稜震。至今白人説黄禍,聞者顏爲變。嗟我子孫發揚蹈飼T祖之光榮!」とある。

※赫赫我祖名軒轅:明らかでさかんなわたしたち(漢民族)の祖先、黄帝は、軒轅(けんえん)の名で呼ばれる(漢民族の黎明期の皇帝だ)。 ・赫赫:〔かくかく;he4he4●●〕明らかでさかんなさま。また、日でりの厳しいさま。はやいさま。ここは、前者の意。 ・我祖:わが(漢民族)の祖先。 ・軒轅:〔けんゑん;Xuan1yuan2○○〕黄帝の名で、黄帝のこと。伝説中の皇帝・(三皇)五帝の一。軒轅の丘に生まれたことによってこうとも呼ばれる。中華文明黎明期の皇帝。

※降自昆侖山:中華・漢の根元としての霊山・崑崙山より降りてきて。 ・昆侖山=崑崙山:〔こんろん-ざん;Kun1lun2-shan1○○-○〕中華の根元としての霊山・コンロン山。クンルン山。青海省の西に実在する山脈でもあるが、ここでは、神話に基づく山の名で、西方にある霊山。西方の奥深い山々の彼方にある楽土で、西王母が住み、瑶池がある。周の穆王も、斉天大聖(孫悟空)も来たとされるところ。黄河の発するところともされている。これらから発して、中華の源、根元という意味が生まれた。南宋・張元幹の『賀新カ』送胡邦衡待制赴新州に「夢繞~州路。悵秋風、連營畫角,故宮離黍。底事
崑崙傾砥柱,九地黄流亂注。聚萬落、千村狐兔。天意從來高難問,況人情、老易悲難訴。更南浦,送君去。涼生岸柳催殘暑。   耿斜河、疏星淡月,斷雲微度。萬里江山知何處,囘首對牀夜語。雁不到、書成誰與?目盡天懷今古,肯兒曹、恩怨相爾汝。舉大白,聽、金縷。」とある。

※北逐獯鬻南苗蛮:(漢民族の祖先、黄帝・軒轅は、)北方では(異民族の)匈奴を追って、南方では(異民族の)苗族(ミャオ族=苗族)を(駆逐した)。 ・逐:〔ちく;zhu2●〕追う。 ・獯鬻:〔くんいく;xun1yu4○●〕夏の時代の北方(西北)異民族。周代には獫狁(けんゐん;xian3yun3●●)、唐代以降は匈奴とよばれた。 ・苗蛮:〔べうばん;Miao2man2○○〕ミャオ族のえびす。ミャオ族に対する蔑称に近い表現。 ・苗:〔べう;Miao2○〕ミャオ族を謂う。西南部の雲南省・貴州省に住む異民族の名称。古くから中国史料に出現、唐末には湖南で独立し、清代には四川付近で度々反乱を起こした。

※馳駆戎馬間:軍馬を走らせることで(駆逐した)。 ・馳駆:〔ちく;chi2qu1○○〕馬や馬車を走らす。 ・戎馬:〔じゅうば;rong2ma3○●〕軍馬。戦馬。

※掃攘異族定主權:異民族をはらいのけて、(支配者としての)権利(=統治権や国家主権)を確定させて。 ・掃攘:〔さうじゃう;sao3rang2●○〕はらいのける。異民族の侵略をはらいのけること。 ・異族:異民族。 ・主権:支配者としての権利。統治権・国家主権。

※以貽我子孫:よって、(黄帝・軒轅から見ての)子孫(=漢民族)に(中華の主権を)贈りのこす。 ・以:…だから。…よって。もって。 ・貽:〔い;yi2○〕贈る。のこす。 ・我子孫:黄帝・軒轅から見ての子孫のことで、清代の漢民族を指す。

※嗟我子孫無忘無忘乃祖之光栄:ああ、我が(漢民族の)子孫よ、なんじの祖先(=中華の地を統治していた黄帝軒轅をはじめとした原始漢民族)の栄光(ある業績を)を忘れるな。忘れるな。(中華の地の主権を満洲民族から漢民族に取り返せ!) ・嗟:〔さ;jie1○〕ああ。なげく。歎息する。 ・無忘-:(…を)忘れるな。=毋忘-。 ・乃祖:〔だいそ;nai3zu3●●〕なんじの祖先。中華の地を統治していた黄帝軒轅をはじめとした原始漢民族。

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◎ 構成について

歌詞。韻式では表せない。韻脚がはたしてあるとみるのが妥当か不明。この作品の平仄は次の通り。
   

●●●●○○○,(轅)
●●○○○,(山)
●●○●○○○,(蠻)
○○○●○。(間)
●○●●●●○,(權)
●○●●○。(孫)
○●●○○●○●●●○○○。
2020.8.27
      8.28
      8.29
      8.30
      8.31

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