風散士油價昻騰碇豊長の詩詞　来信・投稿

読者のページ

　これは風散士雅兄の作品で、読み下しも風散士雅兄です。 ******************

油價昻騰
抛擲利他忘却誠、投機油價蕩春榮。雖操壟斷儲千鎰、誰頌汗青身後名。

利他を抛擲し　誠を忘却し、
油価に投機して　春栄を蕩たうす。
壟断ろうだんを操り　千鎰せんいつを儲ちょすると雖も、
誰か汗青に頌しょうせん　身後の名を。

　　　　　　　　　　　　　*********

・利他：他人の幸福を願うこと。
・蕩：　　ほしいまま。跌蕩。放蕩。
・壟断：うまく利益を独占すること。
・儲：　　貯。もうけるは和語。
・千鎰：大金。
・汗青：史書。

　＜ゴマメノ歯軋り＞　一部の投機家によって油価の高騰を招いたことは法律には違反していないかも知れない。
　　然しながらこれによって全世界の経済に、甚大な被害をあたえたことは、独裁政治以上の悪行であり、資本主義に名を借りた利己主義ではないだろうか。古来歴史に名を残した多くの偉人たちは人類の幸福に寄与した。
　　今日の非常事態を、何とか世界中の賢人が知恵を出し合い、人間の生活に直結した水や油の売買に、人道的な観点で規制は出来ないものか。

２００８．６．１０