井古綆梅花詩　碇豊長の詩詞　来信・投稿

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　これは井古綆先生の詩で、読みも井古綆先生のものです。　 ******************

梅花詩
春初芳信誘詩囚、紅白梅林醉歩周。鶯語綿蠻添好韻、瓢醇漸減侑良儔。花前窈窕美人現、嶺上朦朧淡月浮。宛似羅浮山下夢、夢醒馥郁暗香流。

春初　芳信　詩囚を誘いざなひ、
紅白の　梅林　酔歩して周る。　　
鴬語　綿蛮めんばん　好韻を添へ、
瓢醇へうじゅん　漸減ぜんげん　良儔と侑いうす。
花前　窈窕　美人現はれ、　　
嶺上　朦朧　淡月浮かぶ。　　
宛ら似たり　羅浮らふ　山下の夢、
夢醒むれば　馥郁と　暗香流る。　　

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・漸減：	次第に減る。
・侑：	（酒を）すすめる。相伴にあずかる。
・羅浮：	山名。中国広東省にある梅の名所。なお当詩の『美人』は現実ではなく、隋の趙師雄が羅浮の梅花村に宿泊し、夢で梅の精と会った故事をふまえる。