Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


淸明上河圖畫讃其四
魏秋颿

峩峩城聯舊梁都,
二十通門五漕渠。
何事東南窮闐溢,
江淮財利走舟車。






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淸明上河圖 畫讃 其の四
峩峩ががたる城は つらなる  きう梁都りゃう と
二十の通門  五 漕渠さうきょ
何事ぞ 東南に  闐溢てんいつとどめ,
江淮かうわいの財利に  舟車しうしゃを走らすとは。


                     ****************



◎ 私感註釈

※魏秋颿:西台御史。

※淸明上河圖畫讃其四:『清明上河図』の画讃にある絶句の其の四。清明節の帝都の川((汴水)の畔の殷賑を描いた)絵の画讃詩其の四。或いは、天下が平和に治まっていた時代の帝都の川((汴水)の畔の殷賑を描いた)画讃の絶句の其の四。普通は前者の意を採る。 *北宋末、張擇端によって描かれた北宋の首都・汴梁(開封/汴京)とそこを流れる汴河の風物絵巻物である。『清明上河図』に書き添えられた詩。複製が北京で売られており、伊勢丘人先生が手に入れられ、絵画の後に書かれている画讃部分の詩文の釈文をされた。本ページの原詩は伊勢丘人先生のものに依る。 ・淸明上河圖:〔せいめいじゃうがづ;qing1ming2shang4he2tu2〕画題。普通は『清明節の帝都の川((汴水)の畔の殷賑を描いた)絵』の意とするが、果たしてこの絵は本当に清明節(新暦・四月五、六日頃)を描いたものか。『天下が平和に治まっていた時代の帝都の川((汴水)の畔の殷賑を描いた)絵』の方が相応しくないか。北宋末、張擇端によって描かれた汴水の流れる北宋の首都・汴梁(開封/汴京)の賑わいを描いた絵巻物。 ・淸明:天下が平和に治まる。または、清明節で、二十四節気の一。新暦の四月五、六日ごろに当たる。 ・上河:帝都の川。また、川を溯る。 ・畫讃:絵に書き添えたほめことばや詩歌。

※峩峩城聨舊梁都:高く立派な城壁が連なっている昔の後梁(こうりょう)の国都(汴梁・開封・汴京)よ。 ・峩峩:〔がが;e2e2○○〕山の高く険しいさま。雲のように高いさま。すがたのりっぱなさま。 ・聯:〔れん;lian2○〕つらなる。≒連。平仄や句の構成から考えて、「闕」でとも思え、「峩峩城闕舊梁都」(「峩峩たる城闕 舊の梁都」)ともとれるが…。 ・舊:昔の。 ・梁都:開封(汴京)のこと。五代の後梁(こうりょう)時代、朱全忠によって国都となったことに因る。

※二十通門五漕渠:二十の城門に五本の運河がある。 ・二十通門:二十の城門。開封の外城の門の数。『東京とうけい夢華録』(孟元老著、入矢義高・梅原郁訳注 平凡社・東洋文庫) の「東都の外城」25~29ページでは外城の門が、南:宣化門、普済門、南薫門、広利門、安上門。東:上善門・通津門、朝陽門、含輝門、善利門。西:順天門、大通門・利沢門、開遠門、金耀門、咸豊門。北:永泰門、景陽門、通天門、永順門、安粛門と、十九ある。また、33~35ページ「旧京城」では、内城(闕城)の門として、南:保康門、朱雀門、崇明門。東:麗景門、望春門。西:宜秋門、閶闔門。北:安遠門、景龍門、天波門となっている。数から考えれば外城の方が合う。伊勢丘人先生によれば「通門」は「道門」とも読めるとのこと。 ・漕渠:〔さうきょ;cao2qu2●○〕運河。貨物を運ぶために掘った川。 ・五漕渠:(開封(汴京)を流れる)五本の運河のことで、五丈河(広済河)、金水河、汴河、西河(汴河の開封以西)、蔡河(恵民河)か。但し、『東京とうけい夢華録』の35ページ「河道」では「河すじが四つ(蔡河、汴河、五丈河、金水河)」となっている。

※何事東南窮闐溢:どうしてなのだろうか、東南地方では満ちあふれた物産が止まって。 ・何事:どうして。なにゆえ。 ・東南:中原からの南東方向で、後出・「江淮」と指す所は同じ。或いは、開封の内城の麗景門からと外城の通津・上善門の間の汴河の畔。 ・窮:止まる。ふさがる。『周礼』「
財利」の「通」の逆をいう。 ・闐溢:〔てんいつ;tian2yi4○●〕満ちあふれる。 ・闐:〔てん;tian2○〕満ちる。=填。

※江淮財利走舟車:そのために、長江と淮河流域一帯の財物・物産の運輸のために舟や車を(開封などから)向かわせている。 ・江淮:〔かうわい;Jiang1Huai2○○〕長江と淮水(淮河)。また、その流域一帯の地。現・江蘇省、安徽省一帯のことで、大穀倉地帯。南宋時に流行した俗諺の「
蘇常熟,天下足」(蘇常 熟すれば(熟せば)、天下 足(た)る)(蘇常:現・蘇州市、常州市を含む江蘇省一帯)のことを謂う。蛇足になるが、後世「湖廣熟,天下足」(湖廣 熟せば、天下 足(た)る」)となったのは、物産の集積地等の変化に由る。更なる蛇足になるが、読みは「熟せば…」「熟すれば…」のどちらがいいのかと謂えば、国文法では仮定条件は【未然形+「ば」】(熟せ+ば)であるが、漢文訓読では【已然形+「ば」】(熟すれ+ば)でも(確定条件ではなくて)仮定条件を表す伝統があるため、両者とも可。【已然形+「ば」】の例に『教育勅語』に「一旦緩急アレハ」(一旦 緩急あれば)、『論語・里仁』に「朝聞道,夕死可矣」(朝(あした)に道を聞けば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり。) とある。なお、【未然形+「ば」】で読めば、(朝(あした)に道を聞かば、夕(ゆうべ)に死すとも可なり。)である。 ・財利:財物や利益。 ・走:走らす。行く。赴く。逃げる。去る。隋代に掘られた各渠よりなる大運河の水運によって、江南よりの米を始めとした物資の大集積地となり、物資や財物の移動があったことを謂う。 ・舟車:〔しうしゃ;zhou1ju1(口語:zhou1che1)○○〕船と車。旅路を指す。

               ***********




◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「都渠車」で、平水韻上平七虞(都)、上平六魚(渠車)。この作品の平仄は、次の通り。


○○○○●○○,(韻)
●●○○●●○。(韻)
○●○○○○●,
○○○●●○○。(韻)
2010.7.24
     7.25
     7.26



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