Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


新花
王安石             


老年少忻豫,
況復病在牀。
汲水置新花,
取慰此流芳。
流芳祗須臾,
我亦豈久長。
新花與故吾,
已矣兩可忘。






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新花
老年らうねん 忻豫きん よ  少なし,
いはんやた  みてしゃうるをや。
水をみて  新花しんくゎを置き,
なぐさめを  流芳りうはうに 取る。
流芳りうはう  だ 須臾しゅ ゆ にして,
我もまた  に 久長きうちゃうならんや。
新しき花と  ふるわれと,
已矣やんぬるかな  ふたつながら忘るし。


                     ****************



◎ 私感註釈

※王安石:宋代の政治家、改革者。文学者。1021年(天禧五年)〜1086年(元祐元年)。字は介甫。号は半山。撫州臨川(現・江西省臨川)の人。神宗のとき宰相となり、変法(制度改革)を倡え強行したが、司馬光らの反対に遭い、やがて失脚して引退する。散文に優れ、唐宋八大家の一人。

※新花:新しい花。作者の絶筆。 *今新たに咲き誇っている花。新たな若々しい生命を象徴する花。作者は「老年」「故吾」となった(=年老いた)自分自身の姿と、「新花」とを対比させることで、感情を効果的に表現している。

※老年少忻豫:老人になってからというもの、よろこび楽しむことが少なくなった。 ・老年:老人。 ・少:すくない。また、無い。缺ける。 ・忻豫:〔きんよ;xin1yu4○●〕よろこび。たのしみ。よろこぶ。たのしむ。

※況復病在牀:ましてや、病床にあっては、なおさらのことだ。 ・況復:ましてや、また、…のでなおさらだ。抑揚形。 ・況:まして、なおさらだ。いはんや…をや。 ・病:病(や)む。病気になる。病(やまい)である。動詞。 ・在牀:(病)床につく。床にいる。 ・牀:ねどこ。ベッド。ここでは病床。

※汲水置新花:水を汲んで、新鮮な若々しい(生命力に満ちあふれた)花を活け。 ・汲水:水を汲む。 ・置:(ここでは花を)活ける。

※取慰此流芳:花から漂ってくる香りに慰めを求めよう(=慰めとしよう)。 ・取慰:慰めを(…から)求める。「取忍」ともする。 ・流芳:花から漂ってくる香り。本来の意は、立派な名声を世に広める。立派な名声を後世に伝える。名声。

※流芳祗須臾:花から漂ってくる香り(や作者・王安石の名声)も、ただ、しばらくの間だけのもので。 ・祗:〔し;zhi3●〕ただ。ただ…だけ。=只。 ・須臾:〔しゅゆ、すゆ;xu1yu2○○〕短時間を謂う。しばらく。しばし。ゆるゆる。たちまちのうちに。まもなく。前漢・李陵『與蘇武詩』其一「良時不再至,離別在須臾。屏營衢路側,執手野踟。仰視浮雲馳,奄忽互相踰。風波一失所,各在天一隅。長當從此別,且復立斯須。欲因晨風發,送子以賤躯。」、唐・劉希夷『白頭吟(代悲白頭翁)』に「洛陽城東桃李花,飛來飛去落誰家。洛陽女兒惜顏色,行逢落花長歎息。今年花落顏色改,明年花開復誰在。已見松柏摧爲薪,更聞桑田變成海。古人無復洛城東,今人還對落花風。年年歳歳花相似,歳歳年年人不同。寄言全盛紅顏子,應憐半死白頭翁。此翁白頭眞可憐,伊昔紅顏美少年。公子王孫芳樹下,C歌妙舞落花前。光祿池臺開錦繍,將軍樓閣畫~仙。一朝臥病無人識,三春行樂在誰邊。宛轉蛾眉能幾時,須臾鶴髮亂如絲。但看古來歌舞地,惟有黄昏鳥雀悲。」とあり白居易の『燕詩示劉叟』「梁上有雙燕,翩翩雄與雌。銜泥兩椽間,一巣生四兒。四兒日夜長,索食聲孜孜。青蟲不易捕,黄口無飽期。觜爪雖欲弊,心力不知疲。須臾千來往,猶恐巣中飢。」 とある。同・白居易の『觀幻』にに「有起皆因滅,無不暫同。從歡終作,轉苦又成空。次第花生眼,須臾燭過風。更無尋覓處,鳥跡印空中。」とある。

※我亦豈久長:わたしの肉体・生命も、どうして永遠であることができようか。 ・我:後出・「吾」とほぼ同じ。「我」〔が;wo3●〕「吾」〔ご;2wu2○〕主格や所有格、目的格といった用法上の使い分け、また、より文語的・口語的といったこと、また平と仄との違い、他の語(字)との結合した語調・語気などで決まっていくのだろう。 ・亦:…もまた。 ・豈:〔き;qi3●〕どうして(…だろうか)。何として。あに…(ん/む)(や)。反語表現。 ・久長:ながくひさしい。永久。永遠。≒長久。ここを「長久」としないで「久長」とするのは、「長」を韻脚とするため。

※新花與故吾:新たな生命力溢れる花と、古くなって老いてしまったわたしと。 ・與:…と…。 ・故吾:ふるいわたし。老いて病床にある作者のことを謂う。

※已矣兩可忘:ああ、もうこれまでだ。どちらも(=新花も故吾も)忘れてしまおう。(=論(あげつら)うのをよそう)(そして、化して道につこう)。 ・已矣:もうこれまでだ。もうだめだ。おしまいだ。終わってしまった。やんぬるかな。屈原の『楚辞・離騒』に「亂曰: 已矣哉!國無人莫我知兮,又何懷乎故キ? 既莫足與爲美政兮,吾將從彭咸之所居!」)、陶淵明の『帰去来兮辞』に「已矣乎,寓形宇内復幾時。曷不委心任去留,胡爲遑遑欲何之。富貴非吾願,帝ク不可期。懷良辰以孤往,或植杖而耘。登東皋以舒嘯,臨C流而賦詩。聊乘化以歸盡,樂夫天命復奚疑。」とある。 ・兩:ふたつのことがら。典故として使われた『莊子』では、「堯」と「桀」のふたりの功罪を論(あげつら)うことを謂うが、ここは前の句の「新花」と「故吾」を指す。 ・可忘:(論(あげつら)うのをよして)忘れてしまおう。(そして、化して道につこう)。 ・兩可忘:『莊子・ 大宗師』の「死生,命也,其有夜旦之常,天也。…與其譽堯而非桀也,不如
兩忘化其道。」に基づく。

               ***********



◎ 構成について

韻式は、「AAAA」。韻脚は「牀芳長忘」で、平水韻下平七陽。この作品の平仄は、次の通り。


●○●○●,
●●●●○。(韻)
●●●○○,
●●●○○。(韻)
○○●○○,
●●●●○。(韻)
○○●●○,
●●●●◎。(韻)
2010.9.27
     9.28



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