『イーハトーヴ・オノマトペ症候群』やってます。(^ ^;
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オリジナリティぎっしり、『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』。
★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★
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オリジナリティぎっしり、『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』。 |
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by『ざしき童子(ぼっこ)のはなし』 108.ざわっざわっ:【どこかのざしきで、ざわっざわっと箒の音がしたのです。】 109.わあっ:【みんなもわあっと遁(に)げました。】 by『さるのこしかけ』 110.ひょっこり:【そしたら、きのこの上に、ひょっこり三疋(びき)の小猿があらわれて腰掛けました。】 111.キラリ:【大将が、小さな剣をキラリと抜いて、号令をかけました。】 112.よっしょい。よっしょい。よっしょい。:【「よっしょい。よっしょい。よっしょい。」】 113.きらり:【ずうっと向うで、河がきらりと光りました。】 by『気のいい火山弾』 114.じぃっ:【ある死火山のすそ野のかしわの木のかげに、「ベゴ」というあだ名の大きな黒い石が、永い ことじぃっと座っていました。】 115.まんまる:【「僕は、まんまる大将のお日さんと一しょに、パチンと割られるよ。」】 116.くうんくうん:【蚊が一疋(ぴき)くうんくうんとうなってやって来ました。】 117.くううん。くううん:【「どうも、この野原には、むだなものが沢山あっていかんな。たとえば、このベゴ石 のようなものだ。ベゴ石のごときは、何のやくにもたたない。むぐらのようにつちをほって、 空気をしんせんにするということもしない。草っぱのように露をきらめかして、われわれの 目の病をなおすということもない。くううん。くううん。」と云いながら、又向うへ飛んで行きま した。】 118.ザァザザザ:【「つめたい雨の ザァザザザ」】 119.トンテントン:【「かしわのしずく トンテントン」】 120.ポッシャントン:【「まっしろきりのポッシャントン。」】 121.ツンツンツン:【「月のあかりは、ツンツンツン」】 122.ピッカリコ:【「ほしのひかりの、ピッカリコ」】 123.ながなが:【「みなさん。ながながお世話でした。」】 124.プルルル:【馬はプルルルと鼻を一つ鳴らして、青い青い向うの野原の方へ、歩き出しました。】 by『ひかりの素足』 125.カチン:【白い歯が少しばかり見えていましたので一郎はいきなり指でカチンとその歯をはじきまし た。】 126.フィー:【それからしばらくたってフィーとするどい笛のような声が聞えて来ました。】 127.もりもり:【馬はもりもりかいばをたべてそのたてがみは茶色でばさばさしその眼は大きくて眼の中 にはさまざまのおかしな器械が見えて大へんに気の毒に思われました。】 128.ピョンピョン:【楢夫はもうすっかり機嫌を直してピョンピョン跳んだりしていました。】 129.ツァリンツァリン:【その人は牽(ひき)づなを持ってあるき出し鈴はツァリンツァリンと鳴り馬は首を垂 れてゆっくりあるきました。】 130.たびたび:【みちの雪はかたまってはいましたがでこぼこでしたから馬はたびたびつまずくようにし ました。】 131.ちょんちょん:【栗の木が何本か立って枯れた乾いた葉をいっぱい着け、鳥がちょんちょんと鳴いて うしろの方へ飛んで行きました。】 132.ちらっちらっ:【そしてまもなく小さな小さな乾いた雪のこなが少しばかりちらっちらっと二人の上から 落ちて参りました。】 133.ヒィウ:【にわかに空の方でヒィウと鳴って風が来ました。】 134.バリバリ:【一郎は自分の足があんまり痛くてバリバリ白く燃えてるようなのをこらえて云いました。】 135.おどおど:【瘠(や)せて青ざめて眼ばかり大きな子、髪の赫(あか)い小さな子、骨の立った小さな膝を 曲げるようにして走って行く子、みんなからだを前にまげておどおど何かを恐れ横を見る ひまもなくただふかくふかくため息をついたり声を立てないで泣いたり、ぞろぞろ追われる ように走って行くのでした。】 136.シィン:【一郎はせなかがシィンとしてまわりがくるくる青く見えました。】 by『茨海(ばらうみ)小学校』 137.すごすご:【間もなく青い格子縞(こうしじま)の短い上着を着た狐の生徒が、今の先生のうしろについて すごすごと入って参りました。】 138.ピチン:【「ここの環の所へ足を入れるとピチンと環がしまって、もうとれなくなるのです。」】 by『おきなぐさ』 139.ボウ:【「ええ、ひどい風ですよ。大きく口をあくと風が僕のからだをまるで麦酒瓶(ビールびん)のように ボウと鳴らして行く位ですからね。わめくも歌うも容易なこっちゃありませんよ。」】 by『土神ときつね』 140.キッキッ:【その下を狐が詩集をもって遊びに行ったのでした。仕立おろしの紺の背広を着、赤革の 靴もキッキッと鳴ったのでした。】 141.ぷりぷりぷりぷり:【樺の木はもうすっかり恐くなってぷりぷりぷりぷりゆれました。】 142.ににやにやにやにや:【土神はいかにも嬉しそうににやにやにやにや笑って寝そべったままそれを 見ていましたが間もなく木樵がすっかり逆上(のぼ)せて疲れてばたっと水の中に倒れてしま いますと、ゆっくりと立ちあがりました。】 143.せわしくせわしく:【日光に青くすきとおりせわしくせわしくふるえました。】 144.バサリ:【土神はそれを見て又大きな声で笑いました。その声は又青ぞらの方まで行き途中から、バ サリと樺の木の方へ落ちました。】 145.まるっきり:【「いいえ、まるでちらばってますよ、それに研究室兼用ですからね、あっちの隅には顕 微鏡、こっちにはロンドンタイムズ、大理石のシィザアがころがったりまるっきりごったごた です。」】 146.ごったごた:【「いいえ、まるでちらばってますよ、それに研究室兼用ですからね、あっちの隅には顕 微鏡、こっちにはロンドンタイムズ、大理石のシィザアがころがったりまるっきりごったごた です。」】 147.ふん:【ふんと狐の謙遜のような自慢のような息の音がしてしばらくしいんとなりました。】 148.むらむらっ:【土神はむらむらっと怒(おこ)りました。】 149.ぐんにゃり:【と思うと狐はもう土神にからだをねじられて口を尖(とが)らして少し笑ったようになったま まぐんにゃりと土神の手の上に首を垂れていたのです。】 by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』 150.のっきのっき:【山どもがのっきのっきと黒く立つ。】 151.さらさらさらっ:【「なんだ野火か。地面の埃(ほこり)をさらさらさらっと掃除する、てまえなんぞに用はな い。」】 152.ぽっかりぽっかり:【そして又長い顎(あご)をうでに載(の)せ、ぽっかりぽっかり寝てしまう。】 153.もそもそ:【大学士はマッチをすって 火をたき、それからビスケットを出し もそもそ喰(た)べたり手 帳に何か書きつけたりしばらくの間していたが、おしまいに火をどんどん燃して ごろりと 藁(わら)にねころんだ。】 154.うとうとうとうと:【手を頭の上で組み うとうとうとうとした。】 155.みりみり:【「お前もこの頃は頭でみりみり私を押しつけようとするよ。」】 156.かやかや:【「はっはっは、ジッコさんというのは磁鉄鉱だね、もうわかったさ、喧嘩の相手はバイオ タイトだ。して見るとなんでもこの辺にさっきの花崗岩のかけらがあるね。そいつの中の鉱 物がかやかや物を云ってるんだね。」】 157.ギギンギギン:【「千五百万年光というものを知らなかったんだもの。あの時鋼(はがね)の槌がギギン ギギンと僕らの頭にひびいて来ましたね。」】 158.ピチピチ:【その時俄にピチピチ鳴り それからバイオタが泣き出した。】 159.キシキシ:【病人はキシキシと泣く。】 160.ポツン:【大学士の吸う巻煙草が ポツンと赤く見えるだけ】 161.とろとろする:【大学士はすぐとろとろする】 162.のたのた:【厭らしい長い頸(くび)をのたのたさせ 小さな赤い眼を光らせ チュウチュウ水を呑んで いる。】 163.チュウチュウ:【チュウチュウ水を呑んでいる。】 164.うじゃうじゃ:【見たまえ、学士の来た方の 泥の岸はまるでいちめん うじゃうじゃの雷竜(らいりゅう)ど もなのだ。】 by『なめとこ山の熊』 165.ごりごり:【淵沢小十郎はすがめの赭(あか)黒いごりごりしたおやじで胴は小さな臼(うす)ぐらいはあっ たし掌(てのひら)は北島の毘沙門さんの病気をなおすための手形ぐらい大きく厚かった。】 166.ぽちゃぽちゃ:【その証拠には熊どもは小十郎がぽちゃぽちゃ谷をこいだり谷の岸の細い平らない っぱいにあざみなどの生えているとこを通るときはだまって高いとこから見送っているの だ。】 167.ぐんなり:【せなかにしょって自分もぐんなりした風で谷を下って行くことだけはたしかなのだ。】 168.へとへと:【なんべんも谷へ降りてまた登り直して犬もへとへとにつかれ小十郎も口を横にまげて息 をしながら半分くずれかかった去年の小屋を見つけた。】 169.こっそりこっそり:【それから音をたてないようにこっそりこっそり戻りはじめた。】 170.たんたん:【主人は落ち着きはらってきせるをたんたんとてのひらへたたくのだ。】 171.にょきにょき:【まわりをずうっと高い雪のみねがにょきにょきつったっていた。】 172.ぴしゃ:【ぴしゃというように鉄砲の音が小十郎に聞えた。】 173.があん:【と思うと小十郎はがあんと頭が鳴ってまわりがいちめんまっ青になった。】 174.さえざえ:【思いなしかその死んで凍えてしまった小十郎の顔はまるで生きてるときのように冴(さ)え 冴(ざ)えとして何か笑っているようにさえ見えたのだ。】 by『やまなし』 175.かぷかぷ:【『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』】 176.つぶつぶ:【上の方や横の方は、青くくらく鋼(はがね)のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶ つぶ暗い泡が流れて行きます。】 177.ぽっぽっぽっ:【蟹の子供らもぽっぽっぽっとつづけて五六粒泡を吐きました。】 178.つう:【つうと銀のいろの腹をひるがえして、一疋(ぴき)の魚が頭の上を過ぎて行きました。】 179.ツウ:【魚がまたツウと戻って下流の方へ行きました。】 180.くちゃくちゃ:【魚がこんどはそこら中の黄金(きん)の光をまるっきりくちゃくちゃにしておまけに自分は 鉄いろに変に底びかりして、又上流(かみ)の方へのぼりました。】 181.トプン:【そのとき、トプン。黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうっとしずんで又上へのぼって 行きました。】 182.キラキラッ:【キラキラッと黄金(きん)のぶちがひかりました。】 183.もかもか:【やまなしは横になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がもかもか集 まりました。】 by『貝の火』 184.しゃりんしゃりん:【風が来たので鈴蘭は、葉や花を互(たがい)にぶっつけて、しゃりんしゃりんと鳴りま した。】 185.こぽんこぽん:【そこには冷たい水がこぽんこぽんと音をたて、底の砂がピカピカ光っています。】 186.ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、ピイ:【「ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、ピイ、ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、 ピイ。」とけたたましい声がして、うす黒いもじゃもじゃした鳥のような形のものが、ばたば たばたばたもがきながら、流れて参りました。】 187.ちらりちらり:【目からはなすと又ちらりちらり美しい火が燃え出します。】 188.よくよく:【兎のおっかさんも、玉を手にとってよくよく眺めました。】 189.コロリ:【そして自分のお床にコロリと横になって云いました。】 190.カン、カン、カンカエコ、カンコカンコカン:【つりがねそうが朝の鐘を「カン、カン、カンカエコ、カンコ カンコカン。」と鳴らしています。】 191.せらせら:【ホモイは呆(あき)れていましたが、馬があんまり泣くものですから、ついつりこまれて一寸 (ちょっと)鼻がせらせらしました。】 192.くれぐれ:【「あなた様は私共の恩人でございます。どうかくれぐれもおからだを大事になされて下さ れませ。」そして馬は丁寧におじぎをして向うへ歩いて行きました。】 193.ぴょこぴょこ:【そしてホモイの前にぴょこぴょこ頭を下げて申しました。】 194.もっともっと:【珠(たま)は一昨日(おととい)の晩よりももっともっと赤くもっともっと速く燃えているのです。】 195.ジメジメ:【今日は陰気な霧がジメジメ降っています。】 196.のっそのっそ:【梟が大股にのっそのっそと歩きながら時々こわい眼をしてホモイをふりかえって見 ました。】 197.オホン、オホン:【梟が目玉を途方もない方に向けながら、しきりに「オホン、オホン」とせきばらいを します。】 198.アッ:【ホモイが入り口でアッと云って倒れました。】 199.ピチピチピチ:【みんなは驚いてそっちへ行こうとしますと今度はそこらにピチピチピチと音がして煙 がだんだん集まり、やがて立派ないくつかのかけらになり、おしまいにカタッと二つかけら が組み合って、すっかり昔の貝の火になりました。】 200.ヒュー:【玉はまるで噴火のように燃え、夕日のようにかがやき、ヒューと音を立てて窓から外の方 へ飛んで行きました。】 by『蜘蛛となめくじと狸』 201.うんとこせうんとこせ:【けれども蜘蛛は「うんとこせうんとこせ」と云いながら、一生けん命糸をたぐり 出して、それはそれは小さな二銭銅貨位の網をかけました。】 202.むんず:【蜘蛛はまるできちがいのように、葉のかげから飛び出してむんずと蚊に食いつきました。】 203.ホッ:【そしてホッと息をついてしばらくそらを向いて腹をこすってから、又少し糸をはきました。】 204.きぃらりきぃらり:【「スルスル光のいとをはき、きぃらりきぃらり巣をかける。」】 205.へらへら:【ある日夫婦のくもは、葉のかげにかくれてお茶をのんでいますと、下の方でへらへらし た声で歌うものがあります。】 206.べとべと:【足のさきからだんだん腐れてべとべとになり、ある日とうとう雨に流れてしまいました。】 207.ペロリ:【そこで銀色のなめくじはかたつむりをペロリと喰べてしまいました。】 208.ヘン:【殊(こと)に狸はなめくじの話が出るといつでもヘンと笑って云いました。】 209.ポンポコポンポン:【そして狸はポンポコポンポンとはらつづみをうちました。】 |
by『ツェねずみ』 210.チクリ:【ところが、戸棚の下まで来たとき、いきなり足がチクリとしました。】 211.ぐにゃぐにゃ:【「えい。それ。持って行け。てめいの持てるだけ持ってうせちまえ。てめいみたいな、 ぐにゃぐにゃした、男らしくもねいやつは、つらも見たくねい。早く持てるだけ持って、どっ かへうせろ。」】 212.コチコチ:【ツェねずみは、一目散にはしって、天井裏の奥へもどって、金平糖をコチコチたべまし た。】 213.ミリミリ:【「ツェねずみさん。もうじき冬になるね。ぼくらは又乾いてミリミリ云わなくちゃならない。」】 214.ストン:【ところが、途中に急な坂が一つありましたので、鼠は三度目に、そこからストンところげ落 ちました。】 215.こりこり:【「わたしも人間にはもうこりこりしてるんだから。」】 216.むちゃむちゃむちゃっ:【むちゃむちゃむちゃっと半ぺんをたべて、又プイッと外へ出て云いました。 「おいしかったよ。ありがとう。」】 217.ピチャピチャピチャッ:【ツェねずみはプイッと入って、ピチャピチャピチャッと喰べて、又プイッと出 て来て、それから大風(おおふう)に云いました。「じゃ、あした、また、来てたべてあげるから ね。」】 218.ブウ:【「ブウ。」と鼠とりは答えました。】 219.りうりう:【ねずみとりは、思わず、はり金をりうりうと鳴らす位、怒ってしまいました。】 220.ピシャッ。シインン:【そのりうりうが悪かったのです。「ピシャッ。シインン。」餌についていた鍵がは ずれて鼠とりの入口が閉じてしまいました。】 221.リウリウ:【リウリウとふるえました。】 by『クンねずみ』 222.エヘン、エヘン:【「エヘン、エヘン。」いきなりクンねずみが大きなせきばらいをしたので、タねずみ はびっくりして飛びあがりました。】 223.ペチン:【さて、「ねずみ競争新聞」というのは実にいい新聞です。これを読むと、ねずみ仲間の競 争のことは何でもわかるのでした。ペねずみが、沢山とうもろこしのつぶをぬすみためて、 大砂糖持ちのパねずみと意地ぱりの競争をしていることでも、ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋(びき) のむすめねずみが学問のきょうそうをやって、比例の問題まで来たとき、とうとう三疋共 頭がペチンと裂けたことでも何でもすっかり出ているのでした。】 224.エヘン。エヘン。エン。エッヘン。ヴェイ、ヴェイ:【「エヘン。エヘン。エン。エッヘン。ヴェイ、ヴェイ。」】 225.プンプン:【そこでクンねずみは散歩に出ました。そしてプンプン怒りながら、天井うら街の方へ行く 途中で、二疋(ひき)のむかでが親孝行の蜘蛛のはなしをしているのを聞きました。】 226.エン、エン、エイ、エイ:【「エン、エン、エイ、エイ。」クンねずみは又ひくくせきばらいをしました。】 227.クルクル:【すると相手のねずみはまるでつぶてのようにクンねずみに飛びかかって鼠のとり縄を出 してクルクルしばってしまいました。】 228.するするするっ:【するとテねずみは紙切れを出してするするするっと何か書いて捕り手のねずみに 渡しました。】 229.チウチウ:【クンねずみは声をあげてチウチウなきました。】 230.チェッ:【猫大将は「チェッ」と舌打ちをして戻って来ましたが、クンねずみのただ一疋(ぴき)しばられて 残っているのを見て、びっくりして云いました。】 231.ちゃあん:【おまけにちゃあんとご飯を入れる道具さえあったのです。】 232.にゃあにゃあ:【そしてその中に、猫大将の子供が四人、やっと目をあいて、にゃあにゃあと鳴いて 居りました。】 233.ニャー:【猫大将は機嫌よくニャーと鳴いてするりと向うへ行ってしまいました。】 234.するり:【するりと向うへ行ってしまいました。】 by『蛙のゴム靴』 235.プクプク:【じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のような、玉あられのような、又蛋白石を刻ん でこさえた葡萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、蛙どもには殊 にそれが見事なのです。】 236.ギッギッ:【しばらくしばらくたってからやっと、「ギッギッ」と二声ばかり鳴きました。】 237.ツン:【「ツン。」と野鼠は返事をして、ひょこりと蛙の前に出て来ました。】 238.ひょこり:【ひょこりと蛙の前に出て来ました。】 239.とろん:【野鼠はいかにも疲れたらしく、目をとろんとして、はぁあとため息をついて、それに何だか大 へん憤(おこ)って出て来ましたが、いきなり小さなゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。】 240.はぁあ:【はぁあとため息をついて、それに何だか大へん憤(おこ)って出て来ましたが、いきなり小さな ゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。】 241.にたにた:【早速それを叩いたり引っぱったりして、丁度自分の足に合うようにこしらえ直し、にたに た笑いながら足にはめ、その晩一ばん中歩きまわり、暁方(あけがた)になってから、ぐったり 疲れて自分の家に帰りました。】 242.すっすっ:【「僕がこいつをはいてすっすっと歩いたらまるで芝居のようだろう。」】 243.けろん:【カン蛙はけろんとした顔つきをしてこっちを向きました。】 244.ちぇっちぇっ:【しゃくにさわったまぎれに、あの林の下の堰(せき)を、ただ二足にちぇっちぇっと泳いだ のでした。】 245.ピチャン:【カン蛙は、けれども一本のたでから、ピチャンと水に飛び込んで、ツイツイツイツイ泳ぎま した。】 246.プイプイ:【そしてカン蛙は又ピチャピチャ林の中を歩き、プイプイ堰を泳いで、おうちに帰ってやっと 安心しました。】 247.しぶしぶ:【カン蛙はふさぎこみながらしぶしぶあるき出しました。】 248.パクッ:【一番右はじに居たカン蛙がパクッと口をあけて、一足前に出ておじぎをしました。】 249.ぷるぷるっ:【二疋(ひき)のふんばった足がぷるぷるっとけいれんし、そのつぎにはとうとう「ポトン、バ チャン。」】 250.ポトン、バチャン:【そのつぎにはとうとう「ポトン、バチャン。」】 251.パチャパチャパチャパチャ:【パチャパチャパチャパチャ。】 252.ぴちゃ:【かすかにぴちゃという音がしました。】 by『二十六夜』 253.ゴホゴホ:【誰かゴホゴホ唱えています。】 254.うかうか:【「ここの道理をよく聴きわけて、必ずうかうか短い一生をあだにすごすではないぞよ。」】 255.ゆるり:【「みなの衆しばらくゆるりとやすみなされ。」】 256.ゆらりゆらり:【その木の一番高い枝にとまりからだ中銀いろで大きく頬をふくらせ今の講義のやす みのひまを水銀のような月光をあびてゆらりゆらりといねむりしているのはたしかに梟の おじいさんでした。】 257.ゴホンゴホン:【坊さんの梟はゴホンゴホンと二つ三つせきばらいをして又はじめました。】 258.しいんしいん:【それにつれて林中の女のふくろうがみなしいんしいんと泣きました。】 259.しょぼしょぼ:【梟のお母さんが、大きな眼を泣いてまぶしそうにしょぼしょぼしながら尋ねました。】 260.ちら:【「又ちらと鳴いて飛び立つじゃ、空の青板をめざすのじゃ、」】 261.とろり:【「からだはつかれてとろりとなる」】 262.ひやり:【「そのとき俄にひやりとする。」】 263.ひいひい:【「あの萱(かや)原の中に落ちてひいひい泣いていたのでございます。」】 264.ポキッ:【そのとき、ポキッと脚を折ったのです。】 265.ばりばりばり:【それはそのお月さまの船の尖(とが)った右のへさきから、まるで花火のように美しい 紫いろのけむりのようなものが、ばりばりばりと噴き出たからです。】 by『雁(かり)の童子』 266.ぎくぎく:【私はしばらくその老人の、高い咽喉仏(のどぼとけ)のぎくぎく動くのを、見るともなしに見てい ました。】 267.とぼとぼ:【老人は黙って礼を返しました。何か云いたいようでしたが黙って俄に向うを向き、今まで 私の来た方の荒地にとぼとぼ歩き出しました。】 by『十月の末』 268.ダゴダア、ダゴダア、ダゴダア:【「ダゴダア、ダゴダア、ダゴダア」嘉(か)ッコはもう走って垣の出口の 柳の木を見ていました。それはツンツン、ツンツンと鳴いて、枝中はねあるく小さなみそさ ざいで一杯でした。】 269.ツンツン、ツンツン:【それはツンツン、ツンツンと鳴いて、枝中はねあるく小さなみそさざいで一杯で した。】 270.ツツンツツン、チ、チ、ツン、ツン:【「ツツンツツン、チ、チ、ツン、ツン。」みそさざいどもは、とんだり はねたり、柳の木のなかで、じつにおもしろそうにやっています。】 271.ダア:【嘉(か)ッコが「ダア。」と云いながら、両手をあげたものですから、小さなみそさざいどもは、み んなまるでまん円(まる)になって、ぼろんと飛んでしまったのです。】 272.ゴーゴー、ガーガー、キイミイガアアヨオワア、ゴゴー、ゴゴー、ゴゴー:【電信ばしらが、「ゴーゴー、 ガーガー、キイミイガアアヨオワア、ゴゴー、ゴゴー、ゴゴー。」とうなっています。】 273.カーカーココーコー、ジャー:【「カーカーココーコー、ジャー。」という水の流れるような音が聞えるの でした。】 274.ガアガアコーコー:【「ばさん、こう云(ゆ)にしてガアガアコーコーど鳴るものぁ何だべ。」】 275.グー:【そこで二人はもうグーとも云わず、まん円になって一目散に逃げました。】 276.ひばり焼げこ、ひばりこんぶりこ:【「ひばり焼げこ、ひばりこんぶりこ。」なんて出鱈目なひばりの歌 を歌っていました。】 277.ギッ:【嘉(か)ッコは、黒猫をしっぽでつかまえて、ギッと云うくらいに抱いていました。】 278.ガタアッ:【俄に途方もない、空の青セメントが一ぺんに落ちたというようなガタアッという音がして家 はぐらぐらっとゆれ、みんなはぽかっとして呆(あき)れてしまいました。】 279.ガリガリッ、ゴロゴロゴロゴロ:【「ガリガリッ、ゴロゴロゴロゴロ。」音は続き、それからバァッと表の方 が鳴って何か石ころのようなものが一散に降って来たようすです。】 280.バァッ:【音は続き、それからバァッと表の方が鳴って何か石ころのようなものが一散に降って来たよ うすです。】 281.ガアガアッ:【「雹(ひょう)だ。」お父さんが云いました。ガアガアッと云うその雹(ひょう)の音の向うから、 「ホーォ。」ととなりの善コの声が聞えます。】 by『フランドン農学校の豚』 282.どさり:【それから二三日たって、そのフランドンの豚は、どさりと上から落ちて来た一かたまりのた べ物から、(大学生諸君、意志を鞏固(きょうこ)にもち給え。いいかな。)たべ物の中から一 寸細長い白いもので、さきにみじかい毛を植えた、ごく率直に云うならば、ラクダ印の歯磨 楊子、それを見たのだ。】 283.ザラッザラッ:【一体、その楊子の毛を見ると、自分のからだ中の毛が、風に吹かれた草のよう、ザ ラッザラッと鳴ったのだ。】 284.さくさく:【気分がいいと云ったって、結局豚の気分だから、苹果(りんご)のようにさくさくし、青ぞらのよ うに光るわけではもちろんない。】 285.どしゃっ:【最も想像に困難なのは、豚が自分の平らなせなかを、棒でどしゃっとやられたとき何と感 ずるかということだ。】 286.むちゃくちゃ:【豚は心に思いながら、もうたまらなくなり前の柵を、むちゃくちゃに鼻で突(つ)っ突い た。】 287.ペタリ:【さあそこでその頃は、牛でも馬でも、もうみんな、殺される前の日には、主人から無理に強 いられて、証文にペタリと印を押したもんだ。】 288.げたげた:【ところが次の朝になって、やっと太陽が登った頃、寄宿舎の生徒が三人、げたげた笑っ て小屋へ来た。】 289.ピシッ:【「少しご散歩はいかがです。今日は大へんよく晴れて、風もしずかでございます。それでは お供いたしましょう。」ピシッと鞭がせなかに来る。全くこいつはたまらない。】 290.こてっ:【こてっとぶたれて散歩しながら豚はつくづく考えた。】 291.ゴツゴツ:【あんまり豚はつらいので、頭をゴツゴツ板へぶっつけた。】 292.ゴウゴウ:【それに今朝からまだ何も食べないので、胃ももうからになったらしく、あらしのようにゴウ ゴウ鳴った。】 293.ぐたっぐたっ:【ぐたっぐたっと歩き出す。】 294.カッ:【俄にカッと明るくなった。】 295.キーン:【天上の方ではキーンという鋭い音が鳴っている。】 296.クンクン:【又豚はその足もとで、たしかにクンクンと二つだけ、鼻を鳴らしてじっとうごかなくなってい た。】 297.ザクッ:【助手が大きな小刀で豚の咽喉(のど)をザクッと刺しました。】 by『虔十(けんじゅう)公園林』 298.ぽくりぽくり:【そして納屋から唐鍬を持ち出してぽくりぽくりと芝を起して杉苗を植える穴を掘りはじ めました。】 299.チーチクチーチク:【次の日、空はよく晴れて山の雪はまっ白に光りひばりは高く高くのぼってチー チクチーチクやりました。】 300.どしりどしり:【ところが平二は人のいい虔十などにばかにされたと思ったので急に怒り出して肩を 張ったと思うといきなり虔十の頬をなぐりつけました。どしりどしりとなぐりつけました。】 301.のしりのしり:【すると平二も少し気味が悪くなったと見えて急いで腕を組んでのしりのしりと霧の中 へ歩いて行ってしまいました。】 |
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by『谷』 302.ポツリポツリ:【丁度そのときさっきからどうしても降りそうに見えた空から雨つぶがポツリポツリと やって来ました。】 303.ポタッポタッ:【雫(しずく)の音もポタッポタッと聞えて来たのです。】 304.ごそごそごそっ:【ところがその返事はただごそごそごそっとつぶやくように聞えました。】 by『鳥をとるやなぎ』 305.ばあっ:【そして水に足を入れたとき、私たちは思わずばあっと棒立ちになってしまいました。】 by『祭の晩』 306.つっ:【亮二は思わず、つっと木戸口を入ってしまいました。】 307.もにゃもにゃ:【男は首を垂れ、手をきちんと膝まで下げて、一生けん命口の中で何かもにゃもにゃ 云っていました。】 308.ごうごうっ:【風がごうごうっと吹き出し、まっくろなひのきがゆれ、掛茶屋のすだれは飛び、あちこち のあかりは消えました。】 309.ばちん:【「狐だの熊だの取りに来ると、枝にあたってばちんとはねかえって殺すようにしかけたりし ているそうだ。」】 310.どしんがらがらがらっ:【その時、表の方で、どしんがらがらがらっと云う大きな音がして、家は地震 の時のようにゆれました。】 311.ぼりぼり:【太い根や枝までついた、ぼりぼりに折られた太い薪でした。】 by『グスコーブドリの伝記』 312.ごしっごしっ:【ごしっごしっとお父さんの樹(き)を鋸(ひ)く音が、やっと聴(きこ)えるくらいな遠くへも行き ました。】 313.ぼう、ぼう、:【するとあちらでもこちらでも、ぼう、ぼう、と鳥が睡(ねむ)そうに鳴き出すのでした。】 314.ざあざあざあざあ:【まるで挨拶するように啼(な)きながらざあざあざあざあ通りすぎるのでした。】 315.ぐしゃぐしゃ:【ところがどういうわけですか、その年は、お日さまが春から変に白くて、いつもなら雪 がとけると間もなく、まっしろな花をつけるこぶしの樹(き)もまるで咲かず、五月になっても たびたび霙(みぞれ)がぐしゃぐしゃ降り、七月の末になっても一向に暑さが来ないために去 年播(ま)いた麦も粒の入らない白い穂しかできず、大抵の果物も花が咲いただけで落ち てしまったのでした。】 316.おおほいほい。おおほいほい:【そのまま「おおほいほい。おおほいほい。」とどなりながら、風のよ うに家を出て行きました。】 317.ふにゃふにゃ:【「お前もいくじのないやつだ。何というふにゃふにゃだ。」】 318.がらがらがらがら:【夜も昼もがらがらがらがら三つの糸車をまわして糸をとりました。】 319.ぽろぽろぽろぽろ:【こうしてこしらえた黄いろな糸が小屋に半分ばかりたまったころ、外に置いた 繭からは、大きな白い蛾がぽろぽろぽろぽろ飛びだしはじめました。】 320.どーん:【どーんという音がしました。】 321.ばさばさばさばさ:【しばらくたつと日が変にくらくなり、こまかな灰がばさばさばさばさ降って来て、 森はいちめんまっ白になりました。】 322.ぴしゃっ:【馬はたびたびぴしゃっと泥水をはねあげて、みんなの顔へ打ちつけました。】 323.あっ:【「その代(かわ)りおまえは、おれの死んだ息子の読んだ本をこれから一生けん命勉強し て、いままでおれを山師だといってわらったやつらを、あっと云わせるような立派なオリ ザを作る工夫をしてくれ。」】 324.のんのん:【停車場を一足出ますと、地面の底から何かのんのん湧くようなひびきやどんよりとし たくらい空気、行ったり来たりする沢山の自動車のあいだに、ブドリはしばらくぼうとして つっ立ってしまいました。】 325.ぎらり:【するとすぐ頭の上の二階の窓から、大きな灰いろの頭が出て、めがねが二つぎらりと光り ました。】 326.ジー:【みんな赤や橙や黄のあかりがついていて、それが代(かわ)る代(がわ)る色が変ったりジーと蝉 のように鳴ったり、数字が現われたり消えたりしているのです。】 327.ことっ:【ブドリがわれを忘れて見とれて居りますと、その人が受話器をことっと置いてふところから 名刺入れを出して、一枚の名刺をブドリに出しながら、「あなたが、グスコーブドリ君です か。」】 328.げっそり:【ペンネン技師の頬はげっそり落ち、工作隊の人たちも青ざめて眼ばかり光らせながら、 それでもみんな笑ってブドリに挨拶しました。】 329.ごうっ:【と思うと地面は烈しくぐらぐらゆれ、百合の花もいちめんゆれ、それからごうっというような 大きな音が、みんなを倒すくらい強くやってきました。】 330.パッパッ:【見る見るさっきのけむりの網は、美しい桃いろや青や紫に、パッパッと眼もさめるように かがやきながら、点(つ)いたり消えたりしました。】 331.ぶつぶつぶつぶつ:【雲の海はあっちでもこっちでもぶつぶつぶつぶつ呟(つぶや)いているのです。】 332.げらげら:【すると今の家(うち)の中やそこらの畑から、七、八人の百姓たちが、げらげらわらってか けて来ました。】 by『風の又三郎』 333.どっどど どどうど どどうど どどう:【どっどど どどうど どどうど どどう 青いくるみも吹きとばせ すっぱいかりんもふきとばせ どっどど どどうど どどうど どどう 】 334.ごぼごぼ:【運動場もテニスコートのくらいでしたがすぐうしろは栗の木のあるきれいな草の山でした し、運動場の隅にはごぼごぼつめたい水も湧く岩穴もあったのです。】 335.ちょうはあかぐり、ちょうはあかぐり:【「ちょうはあかぐり、ちょうはあかぐり」と高く叫ぶ声がしてそれ からまるで大きな烏のように嘉助(かすけ)が、かばんをかかえてわらって運動場へかけて来 ました。】 336.ピルルル:【それはすぐ谷の向うの山へひびいてまたピルルルと低く戻ってきました。】 337.もにゃもにゃっ:【それはみんなは先生にはいつでも「お早うございます」というように習っていたので したがお互いに「お早う」なんて云ったことがなかったのに又三郎にそう云われても一郎 や嘉助はあんまりにわかで又勢(いきおい)がいいのでとうとう臆(おく)せてしまって一郎も嘉 助も口の中でお早うというかわりにもにゃもにゃっと云ってしまったのでした。】 338.プルルッ:【「ではならんで。」と云いながらプルルッと笛を吹きました。】 339.ぼゃっ:【「何だかお日さんぼゃっとして来たな。」】 340.しう:【みんなは楊の枝や萱の穂でしうと云いながら馬を軽く打ちました。】 341.のっこり:【(ふん。なあに、馬何処(どこ)かで、こわくなってのっこり立ってるさ。)と思いました。】 342.シイン:【黒板から降る白墨のような、暗い冷たい霧の粒が、そこら一面踊りまわり、あたりが俄にシ インとして、陰気に陰気になりました。】 343.ざわざわざわっ:【すすきが、ざわざわざわっと鳴り、向うの方は底知れずの谷のように、霧の中に 消えているではありませんか。】 344.キインキイン:【空が光ってキインキインと鳴っています。】 345.バラッ:【草がバラッと一度に雫を払いました。】 346.チョロチョロ:【半分に焼けた大きな栗の木の根もとに、草で作った小さな囲いがあって、チョロチョ ロ赤い火が燃えていました。】 347.もうもう:【たばこばたけからもうもうとあがる湯気の向うで、その家はしいんとして誰も居たようでは ありませんでした。】 348.どぶんどぶん:【一郎やみんなは、河原のねむの木の間をまるで徒競走のように走っていきなりき ものをぬぐとすぐどぶんどぶんと水に飛び込んで両足をかわるがわる曲げてだぁんだぁ んと水をたたくようにしながら斜めにならんで向う岸へ泳ぎはじめました。】 349.だぁんだぁん:【両足をかわるがわる曲げてだぁんだぁんと水をたたくようにしながら斜めにならんで 向う岸へ泳ぎはじめました。】 350.どぶーん:【「さあ落すぞ、一二三。」と云いながら、その白い石をどぶーんと淵へ落しました。】 351.むくっ:【水はむくっと盛りあがり、それからしばらく、そこらあたりがきぃんと鳴りました。】 352.ごろごろごろ:【そのうちに、いきなり上の野原のあたりで、ごろごろごろと雷が鳴り出しました。】 353.ざっこざっこ:【「雨はざっこざっこ雨三郎」】 354.どっこどっこ:【「風はどっこどっこ又三郎」】 355.がくがく:【「何だい。」といいましたが、からだはやはりがくがくふるっていました。】 356.はあ、はあ、:【もう一郎は顔がほてり息もはあ、はあ、なって自分までが一緒に空を翔(か)けて行く ような気持ちになって胸を一ぱいはって息をふっと吹きました。】 357.ざくざく:【戸棚から冷たいごはんと味噌をだしてまるで夢中でざくざく喰べました。】 by『氷河鼠の毛皮』 358.ポー:【汽缶車は一つポーとほえて、汽車は一目散に飛び出しました。】 359.がらがら:【声もきっとよほどがらがらしているにちがいないと思われたのです。】 360.きょとん:【向うの隅には痩(やせ)た赤ひげの人が北極狐のようにきょとんとすまして腰を掛けこちら の斜(はす)かいの窓のそばにはかたい帆布(はんぷ)の上着を着て愉快そうに自分にだけ 聞えるような微かな口笛を吹いている若い船乗りらしい男が乗っていました。】 361.うつうつ:【やはりうつうつ寝たふりをしました。】 362.きょときょと:【客車の隅でしきりに鉛筆をなめながらきょときょと聴き耳をたてて何か書きつけてい るあの痩(やせ)た赤髯(ひげ)の男だけでした。】 363.クシャンクシャン:【ドアがあけてあるので室の中は俄に寒くあっちでもこっちでもクシャンクシャンと まじめ臭ったくしゃみの声がしました。】 by『シグナルとシグナレス』 364.ガタンコガタンコ、シュウフッフッ:【『ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、さそりの赤眼が 見えたころ、 四時から今朝も やって来た。遠野の盆地は まっくらで、つめたい水の 声ばかり。』】 365.ガタンガタン、ギー、シュウシュウ:【『ガタンガタン、ギー、シュウシュウ。』】 366.かたん:【シグナルの柱はかたんと白い腕木をあげました。】 367.キチン:【『お早う今朝は暖(あたたか)ですね。』本線のシグナル柱はキチンと兵隊のように立ちながら いやにまじめくさって挨拶しました。】 368.ゴゴン、ゴーゴー:【『ゴゴン、ゴーゴー、うすい雲から 酒が降り出す、酒の中から 霜がながれる。 ゴゴンゴーゴー』】 369.ゴゴンゴーゴー:【『酒の中から 霜がながれる。ゴゴンゴーゴー』】 370.ぼっ:【『あらあら、そんなこと。』軽便鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困ったというように肩 をすぼめましたが、実はその少しうつむいた顔は、うれしさにぼっと白光(しろびかり)を出し ていました。】 371.ヒュウヒュウ:【わずかばかりヒュウヒュウ云っていた風が、この時ぴたりとやみました。】 372.カブン:【その時です、お月さまがカブンと山へお入りになってあたりがポカッとうすぐらくなったの は。】 373.ポカッ:【あたりがポカッとうすぐらくなったのは。】 374.ぐうんぐうんひゅうひゅう:【今は風があんまり強いので電信ばしらどもは、本線の方も、軽便鉄道 の方のもまるで気が気でなく、ぐうんぐうんひゅうひゅうと独楽(こま)のようにうなって居 りました。】 375.ブウウ、フウウ:【本線シグナルつきの太っちょの電しんばしらも、もうでたらめの歌をやるどころ の話ではありません、できるだけからだをちぢめて眼を細くして、ひとなみに、ブウウ、 フウウとうなってごまかして居りました。】 376.ウヘン:【『そしておいて、いきなり、ウヘン、ああ風でのどがぜいぜいする。』】 377.ぜいぜい:【『ああ風でのどがぜいぜいする。』】 378.うううう:【それからシグナルは、ううううと云いながら眼をぱちぱちさせてしばらくの間だまって居ま した。】 379.ブンブンゴンゴン:【電信ばしらどもは、ブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。】 380.えーえー:【シグナルはつばをのみこんだりえーえーとせきばらいをしたりしていましたが、やっと 咽喉(のど)の痛いのが癒(なお)ったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。】 381.べちゃべちゃ:【『若さま、さっきから何をべちゃべちゃ云っていらっしゃるのです。』】 382.オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー:【『オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー。』】 383.チラチラチラチラ:【西のそらが変にしろくぼんやりなってどうもあやしいと思っているうちにチラチラ チラチラとうとう雪がやって参りました。】 384.フイウ:【空では風がフイウ、涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】 385.ゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー:【涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】 386.こうこう:【月の光が青白く雪を照らしています。雪はこうこうと光ります。】 387.がたがたっ:【本線シグナル附きの電信ばしらは、がたがたっとふるえてそれからじっと固(かた)くな って答えました。】 388.コリッ、コリコリッ、カリッ:【『何をっ。コリッ、コリコリッ、カリッ。』】 389.ユラユラ:【『それからあのユラユラ青びかりの棘(とげ)を動かしているのは、雲丹(うに)ですね。』】 by『オツベルと象』 390.のんのんのんのんのんのん:【オツベルときたら大したもんだ。稲扱(いねこき)器械の六台も据えつけ て、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。】 391.のんのんのんのん:【小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱(いねこき)器 械が、六台もそろってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。】 392.ぶらっ:【そいつは象のことだから、たぶんぶらっと森を出て、ただなにとなく来たのだろう。】 393.のこのこ:【そしたらとうとう、象がのこのこ上って来た。】 394.グララアガア、グララアガア:【「おう、でかけよう。グララアガア、グララアガア。」みんながいちどに 呼応する。】 395.グワア グワア グワア グワア:【グワア グワア グワア グワア、花火みたいに野原の中へ飛 び出した。】 396.ドーン、グララアガア、ドーン、グララアガア、ドーン、グララアガア:【ドーン、グララアガア、ドーン、 グララアガア、ドーン、グララアガア、ところが弾丸(たま)は通らない。】 by『寓話 猫の事務所』 397.ヘッ:【ところがほかの三人の書記は、いかにも馬鹿にしたように横目で見て、ヘッとわらっていま した。】 398.でこぼこ:【それはでこぼこではありましたが、アルミニュームでできていましたから、大丈夫こわれ ませんでした。】 399.ジャラジャラジャラジャラン:【「ジャラジャラジャラジャラン。」事務長が高くどなりました。】 400.ポロポロ:【今度は向うの三番書記の三毛猫が、朝仕事を始める前に、筆がポロポロころがって、 とうとう床に落ちました。】 401.ガタン。ピシャン:【ガタン。ピシャン。虎猫がはいって来ました。】 402.ガタッ、ピシャーン:【ガタッ、ピシャーン。白猫が入って来ました。】 403.ガタン、ピシャリ:【ガタン、ピシャリ。「ふう、ずいぶんひどい風だね。」事務長の黒猫が入って来ま した。】 |
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by『北守将軍と三人兄弟の医者』 404.ペタン:【馬がつかれてたびたびペタンと座り 涙をためてはじっと遠くの砂を見た。】 405.ぎちぎち:【馬は太鼓に歩調を合せ、殊にもさきのソン将軍の白馬は、歩くたんびに膝がぎちぎち音 がして、ちょうどひょうしをとるようだ。】 406.がっしり:【鞍はこんどは、がっしりと馬の背中にくっついて、もうどうしてもはなれない。】 407.しゅう:【「よろしい、しゅう。」と将軍は、例の白馬に一鞭くれて、一気に坂をかけあがる。】 408.ぱかぱか:【ソン将軍はぱかぱかと馬を鳴らしてはいって行った。】 409.ぱくっ:【馬はぱくっとそれを噛み、大きな息を一つして、ぺたんと四つ脚を折り、今度はごうごうい びきをかいて、首を落してねむってしまう。】 410.しっ、ふう、どう:【「こら、起きんかい。起きんかい。しっ、ふう、どう、おい、この塩を、ほんの一口 たべんかい。」】 411.がばっ:【馬はがばっとはねあがり、ソン将軍は俄かに背が高くなる。】 412.ぎっ、ばっ、ふう:【将軍は馬にむちをやる。ぎっ、ばっ、ふう。馬は土塀をはね越えて、となりのリ ンプー先生の、けしのはたけをめちゃくちゃに、踏みつけながら立っていた。】 413.ぶるるるふう:【ソン将軍が、お医者の弟子と、けしの畑をふみつけて向うの方へ歩いて行くと、も うあっちからもこっちからも、ぶるるるふうというような、馬の仲間の声がする。】 414.ごほんごほん:【ソン将軍も、はじめは我慢していたが、とうとう両手を眼にあてて、ごほんごほんと せきをした。】 415.すぱり:【たちまち鞍はすぱりとはなれ、はずみを食った将軍は、床にすとんと落された。】 416.すとん:【はずみを食った将軍は、床にすとんと落された。】 417.ぱしゃぱしゃ:【おまけに鞍と将軍も、もうすっかりとはなれていて、将軍はまがった両足を、両手で ぱしゃぱしゃ叩いたし、馬は俄かに荷がなくなって、さも見当がつかないらしく、せなか をゆらゆらゆすぶった。】 418.ごとり:【すると何やらまっ白な、尾の形した塊(かたまり)が、ごとりと床にころがり落ちた。】 419.にっこり:【じつにこのとき将軍は、三十年ぶりにっこりした。】 by『朝に就(つい)ての童話的構図』 420.ぽしゃぽしゃ:【苔(こけ)いちめんに、霧がぽしゃぽしゃ降って、蟻の歩哨は、鉄の帽子のひさしの下 から、するどいひとみであたりをにらみ、青く大きな羊歯(しだ)の森の前をあちこち行っ たり来たりしています。】 421.ぷるぷるぷるぷる:【向うからぷるぷるぷるぷる一ぴきの蟻の兵隊が走って来ます。】 by『セロ弾きのゴーシュ』 422.ボーボー:【クラリネットもボーボーとそれに手伝っています。】 423.トォテテ テテテイ:【「セロがおくれた。トォテテ テテテイ、ここからやり直し。はいっ。」】 424.ごくごく:【いきなり棚からコップをとってバケツの水をごくごくのみました。】 425.ベロリ:【猫はばかにしたように尖った長い舌をベロリと出しました。】 426.こっこっ:【誰か屋根裏をこっこっと叩くものがあります。】 427.ボロンボロン:【ゴーシュはセロを取り上げてボロンボロンと糸を合せてドレミファソラシドとひきまし た。】 428.かっこうかっこうかっこうかっこうかっこう:【「つまりこうだろう。」セロ弾きはまたセロをとって、かっ こうかっこうかっこうかっこうかっこうとつづけてひきました。】 429.かっこうかくうかっかっかっかっか:【するとかっこうは残念そうに眼をつりあげてまだしばらくないて いましたがやっと「……かっこうかくうかっかっかっかっか」と云ってやめました。】 430.くっ:【かっこうは「くっ。」とひとつ息をして「ではなるべく永くおねがいいたします。」といってまた一つ おじぎをしました。】 431.どしん:【するとかっこうはどしんと頭を叩かれたようにふらふらっとしてそれからまたさっきのように 「かっこうかっこうかっこうかっかっかっかっかっ」と云ってやめました。】 432.くたくた:【ゴーシュはその顔を見て思わず吹き出そうとしましたが、まだ無理に恐い顔をして、「では 教えてやろう。狸汁というのはな。おまえのような狸をな、キャベジや塩とまぜてくたくた と煮ておれさまの食うようにしたものだ。」と云いました。】 433.ギウギウ:【ゴーシュはちょっとギウギウと糸を合せてそれからいきなりのねずみのこどもをつまん でセロの孔(あな)から中へ入れてしまいました。】 434.ごうごうがあがあ:【ゴーシュはおっかさんのねずみを下におろしてそれから弓をとって何とかラプ ソディとかいうものをごうごうがあがあ弾きました。】 435.ぶるぶるぶるぶる:【見るとすっかり目をつぶってぶるぶるぶるぶるふるえていました。】 by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』 436.ムシャムシャムシャムシャ:【二人はまるで籠を引ったくるようにして、ムシャムシャムシャムシャ、 沢山喰べてから、やっと、「おじさんありがとう。ほんとうにありがとうよ。」なんて云っ たのでした。】 437.おお、ホイホイ、おお、ホイホイ:【「おお、ホイホイ、おお、ホイホイ。」と云いながら俄かにあわて だして風のように家を出て行きました。】 438.テカテカ:【ネネムは起きあがって見ますとお「キレ」さまはすっかりふだんの様になっておまけに テカテカして何でも今朝あたり顔をきれいに剃ったらしいのです。】 439.ほかほか:【それにかれ草がほかほかしてばけものわらびなどもふらふらと生え出しています。】 440.ぐるぐるっ:【すると目がぐるぐるっとして、ご機嫌のいいおキレさままでがまるで黒い土の球のよ うに見えそれからシュウとはしごのてっぺんから下へ落ちました。】 441.さあ:【「これから失礼をしてはならん。ところでさあ、登れ。登るんだよ。」】 442.ヌラヌラ:【網のずうっとはじの方に一寸四方ばかりの茶色なヌラヌラしたものがついていました。】 443.ヘトヘト:【つかれてヘトヘトになったネネムはもう何でも構わないから下りて行こうとしました。】 444.ホッホッ:【その時栗の木が湯気をホッホッと吹き出しましたのでネネムは少し暖まって楽になっ たように思いました。】 445.じゃらん:【赤毛はじゃらんと下に垂(さ)がりましたけれども、実は黄色の幽霊はもうずうっと向うの ばけもの世界のかげろうの立つ畑の中にでもはいったらしく、影もかたちもありません でした。】 446.ポオ、ポオ、ポオ、ポオ:【「おお、うちのせがれもこんなわらじでどこを今ごろ、ポオ、ポオ、ポオ、 ポオ。」】 447.ノンノンノンノンノン:【ノンノンノンノンノンといううなりは地の〔以下原稿数枚分焼失〕】 448.スポリ:【ネネムがノートを出した時、フゥフィーボー博士は大きなあくびをやりましたので、ノートは スポリと先生に吸い込まれてしまいました。】 449.コクッ:【先生はそれを別段気にかけるでもないらしく、コクッと呑んでしまって云いました。】 450.ホイッ:【「もう藁のオムレツが出来あがった頃だな。」と呟やいてテーブルの上にあった革のカバン に白墨のかけらや講義の原稿やらを、みんな一諸に投げ込んで、小脇にかかえ、さっ き顔を出した窓からホイッと向うの向うの黒い家をめがけて飛び出しました。】 451.ペタペタペタペタ:【すると家の中からペタペタペタペタ沢山の沢山のばけものどもが出て参りまし た。】 452.ザワッザワッ:【「ザシキをザワッザワッと掃いて居りました。」】 453.ケロ、ケロ、ケロ、ケロロ、ケロ、ケロ:【「へい。その実は、あまり面白かったもんですから。へい。ど うも相済みません。あまり面白かったんで。ケロ、ケロ、ケロ、ケロロ、ケロ、ケロ。」】 454.ガタリ:【その時向うの窓がガタリと開(あ)いて「どうだ、いい裁判長だろう。みんな感心したかい。」と 云う声がしました。】 455.トッテントッテントッテンテン:【その時向うから、トッテントッテントッテンテンと、チャリネルいう楽器を 叩いて、小さな赤い旗をたてた車が、ほんの少しずつこっちへやって来ました。】 456.ピシャリ:【一人の若いばけものが、うしろから押されてちょっとそのいやなものにさわりましたら、そ のフクジロといういやなものはくるりと振り向いて、いきなりピシャリとその若ばけものの 頬(ほっ)ぺたを撲(なぐ)りつけました。】 457.ザワザワ:【その家中が俄かにザワザワしてそれから警察長がさきに立って案内しました。】 458.グルグルグルグル:【そこでネネムも全く感服してそれから警察長の家を出てそれから又グルグル グルグル巡視をして、おひるごろ、ばけもの世界裁判長の官邸に帰りました。】 459.ずう:【どうしてネネムの胸につけ切れるもんではありませんでしたから、ネネムの大礼服の上着は、 胸の処(ところ)から長さ十米(メートル)ばかりの切れがずうと続いて、それに勲章をぞろっとつ けて、その帯のようなものを、三十人の部下の人たちがぞろぞろ持って行くのでした。】 460.チチン:【そこでネネムは、ある日、テーブルの上の鈴をチチンと鳴らして、部下の検事を一人、呼 びました。】 461.カチャンカチャン:【剣がカチャンカチャンと云うたびに、青い火花が、まるで箒のように剣から出て、 二人の顔を物凄く照らし、見物のものはみんなはらはらしていました。】 462.はらはら:【見物のものはみんなはらはらしていました。】 463.バア:【そのうちにとうとう、一人はバアと音がして肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られて、から だがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。】 464.すっぽり:【肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られて、からだがまっ二つに分れ、バランチャンと 床に倒れてしまいました。】 465.バランチャン:【からだがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。】 466.バタッ:【すると倒れた方のまっ二つになったからだがバタッと又一つになって、見る見る傷口がす っかりくっつき、ゲラゲラゲラッと笑って起きあがりました。】 467.ゲラゲラゲラッ:【見る見る傷口がすっかりくっつき、ゲラゲラゲラッと笑って起きあがりました。】 468.ボロン、ボロン、ボロロン:【ボロン、ボロン、ボロロン、とどらが鳴りました。】 469.くにゃん:【ところがそのナイフをテーブルの上に置きますと、すぐ刃がくにゃんとまがってしまいまし た。】 470.テン、テンテンテン・テジマア:【「テン、テンテンテン・テジマア! うまいぞ。」】 471.もにゃもにゃもにゃっ:【そこでテジマアは、ナイフをとり上げて皿の上のばけものを、もにゃもにゃ もにゃっと切って、ホークに刺して、むにゃむにゃむにゃっと喰(く)ってしまいました。】 472.むにゃむにゃむにゃっ:【ホークに刺して、むにゃむにゃむにゃっと喰(く)ってしまいました。】 473.ふいっ:【舞台の上の二人は、手を握ったまま、ふいっとおじぎをして、それから、「バラコック、バラ ラゲ、ボラン、ボラン、ボラン。」と変な歌を高く歌いながら、幕の中に引っ込んで行きま した。】 474.バラコック、バララゲ、ボラン、ボラン、ボラン:【「バラコック、バララゲ、ボラン、ボラン、ボラン。」と 変な歌を高く歌いながら、幕の中に引っ込んで行きました。】 475.ベランべランベラン:【ばけもの麦はベランべランベラン】 476.チッチクチッチクチー:【ひばり、チッチクチッチクチー】 477.サンサンサン:【フォークのひかりはサンサンサン。」】 478.ベランベランベラン:【たちまち床からベランベランベランと大きな緑色のばけもの麦の木が生え出 して見る間に立派な茶色の穂を出し小さな白い花をつけました。】 479.ケンケンケン:【「おキレの角はケンケンケン】 480.ザランザララ:【ばけもの麦はザランザララ】 481.トーロロトーロロトー:【とんびトーロロトーロロトー、】 482.シンシンシン:【鎌のひかりは シンシンシン。」】 483.サクサク:【黒いきもののばけものどもはいつの間にか大きな鎌を持っていてそれをサクサク刈り はじめました。】 484.クンクンクン:【「おキレの角はクンクンクン】 485.ザック、ザック、ザ:【ばけもの麦はザック、ザック、ザ、】 486.カーララ、カーララ、カー:【からすカーララ、カーララ、カー、】 487.フウララフウ:【唐箕(とうみ)のうなりはフウララフウ。」】 488.めらめら:【麦稈(むぎわら)は青いほのおをあげてめらめらと燃え、あとには黄色な麦粒の小山が残 りました。】 489.フウフウフウ:【大きな唐箕(とうみ)がもう据えつけられてフウフウフウと廻っていました。】 490.バラバラバラバラ:【バラバラバラバラ真珠の雨は見物の頭に落ちて来ました。】 491.ぷうっ:【それからよこの方へ少しまがったように見えましたが、忽ち山が水瓜(すいか)を割ったよう にまっ二つに開き、黄色や褐色の煙がぷうっと高く高く噴きあげました。】 492.きらきらきら:【それから黄金色(こがねいろ)の熔岩がきらきらきらと流れ出して見る間にずっと扇形 にひろがりました。】 493.ぐらぐらぐら:【その時はじめて地面がぐらぐらぐら波のようにゆれ、「ガーン、ドロドロドロドロドロ、 ノンノンノンノン。」と耳もやぶれるばかりの音がやって来ました。】 494.ガーン、ドロドロドロドロドロ、ノンノンノンノン:【「ガーン、ドロドロドロドロドロ、ノンノンノンノン。」と 耳もやぶれるばかりの音がやって来ました。】 495.ノンノンノンノン:【そればかりでなく、みんなのブラボオの声は高く天地にひびき、地殻がノンノンノ ンノンとゆれ、やがてその波がサンムトリに届いたころ、サンムトリがその影響を受け て火柱高く第二回の爆発をやりました。】 496.フィーガロ、フィガロト、フィガロット:【「フィーガロ、フィガロト、フィガロット。」】 497.パチンパチン:【クラレの茎がパチンパチンと折れ、みんなの影法師はまるで戦のように乱れて動 きました。】 498.パタパタパタパタ:【ネネムのすぐ前に三本の竿(さお)が立ってその上に細長い紐(ひも)のようなぼろ 切れが沢山結び付けられ、風にパタパタパタパタ鳴っていました。】 499.ガーン:【とうとうガーンと気絶してしまいました。】 by『ペンネンノルデはいまはいないよ太陽にできた黒い棘(とげ)をとりに行ったよ』 500.すぽり:【四、フウケーボー大博士はあくびといっしょにノルデの筆記帳をすぽりとのみ込んでしま った。】 501.からがら:【六、さすがのフウケーボー大博士も命からがらにげだした。】 502.べちゃん:【十一、ノルデは三べん胴上げのまま地べたにべちゃんと落とされた。】 |
容量125KBで、フリーズの恐れがあるので、第二章 『個性派★一作品のみ登場オノマトペその2』に 続きますだなす。 スネオ 拝 (^ ^; 2006.11.03. |
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←次回配本は第二章『個性派★一作品のみ登場オノマトペその2』です。 |
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