『イーハトーヴ・オノマトペ症候群』やってます。(^ ^;

   ゴ−シュは町の活動写真館でセロを弾く係りでした。                                               by『セロ弾きのゴーシュ』  ♪     けれどもあんまり上手でないという評判でした。   
 
             オリジナリティぎっしり、『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』。


   イーハトーヴオノマトペ(擬音語・擬声語・擬態語)   .
      上手でないどころではなく実は                                      仲間の楽手のなかでは                                              いちばん下手でしたから、                                            いつでも楽長にいじめられるのでした。                   ひるすぎみんなは楽屋に円くならんで                               今度の町の音楽会へ出す                                          第六交響曲の練習をしていました。
宮沢賢治童話の私設ファンコーナー
25です。

               ★宮沢賢治童話を是非ぜひゼヒ読んでネ★
んで、
25回目の今回は、


      ***** オノマトペ・データ *****       .
          しょうもないデータだなす。ヒマ〜な人だけ見てくなさい。 スネオ 拝 (^ ^;
                             トランペットは一生けん命歌っています。                           ヴァイオリンも二いろ風のように鳴っています。                      クラリネットもボ−ボ−とそれに手伝っています。
             イントロ 『言いわけの多いオノマトペ・データ』

             第一章 『オノマトペ登場回数ランキング100』 → → → → ここまで24ページです。

             第二章 『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』

                   『個性派★一作品のみ登場オノマトペその2』 → → → 26ページです。

             第三章 『オノマトペ・マイ・ベスト50』→ → → → → → → → → 27ページです。


 
 


『イーハトーヴ・オノマトペ・データ』の第二章です。
   オリジナリティ、っつーのなかなか好きだにゃぁ。                  ぼんやりしてて、見逃したオノマトペも多分あります。   
      ** 『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』 **      .
 

 オリジナリティぎっしり、『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』。

 宮沢賢治クン創作のオノマトペ、っつーのもあるんだろにゃぁ。
 オリジナリティ、っつーのなかなか好きだにゃぁ。
 まさにこれこそ、『イーハトーヴ・オノマトペ』だなす。
 (実は、平凡・フツー・ありきたりのオノマトペばっかし、だったりして。(^ ^; )

 但し、
『銀河鉄道の夜』『銀河鉄道の夜〔初期型第三次稿〕』のどちらにも、
      【カチッカチッ】、【ギーギーフーギーギーフー】、【ぎゃあぎゃあ】、【きらっきらっ】、【くるっくるっ】、
      【ころんころん】、【さめざめ】、【さやさや】、【ぞくっ】、【どぉ】、【どほん】、【はきはき】、
      【ぴしゃぁん】、【ぽくぽく】、【わああ】、の15個のオノマトペが登場し、
    
『北守将軍と三人兄弟の医者』『三人兄弟の医者と北守将軍[韻文形]』のどちらにも、
      【がばっ】、が登場し、
    
『蜘蛛となめくじと狸』『寓話 洞熊学校を卒業した三人』のどちらにも、
      【きぃらりきぃらり】、【キリキリキリッ】、【くうん】、【スルスル】、【どくどくどくどく】、【べとべと】、
      【へらへら】、【ペロリ】、【むんず】、の9個のオノマトペが登場し、
    
『風の又三郎』『風野又三郎』のどちらにも、
      【ピルル】、が登場し、
    
『風の又三郎』『種山ヶ原』のどちらにも、
      【キインキイン】、【ごぼごぼ】、【ざわざわざわっ】、【シイン】、【チョロチョロ】、【のっこり】、
      【バラッ】、の7個のオノマトペが登場し、
    
『風の又三郎』『さいかち淵(ぶち)のどちらにも、
      【どぶん】、【びちゃびちゃ】、【ぼちゃぼちゃ】、【ぼちゃんぼちゃん】、【むくっ】、
      の5個のオノマトペが登場し、
    
『グスコーブドリの伝記』『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』のどちらにも、
      【ふにゃふにゃ】、が登場してるだども、
      それぞれ同じ文章を多く使用しているので、重複使用があっても、これら39個は、
      『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』に追加しましただなす。

 はたして、いくつあるんだべか? 『個性派★一作品のみ登場オノマトペ』。
 (いくらかわかりやすくなるように、登場順に並べて見ただなす。)

by『どんぐりと山猫』    かねた一郎さま 九月十九日                                    あなたは、ごきげんよろしほで、けっこです。                        あした、めんどなさいばんしますから、おいで           んなさい。とびどぐもたないでくなさい。                                山ねこ 拝
@ にゃあ:【山猫のにゃあとした顔や、そのめんどうだという裁判のけしきなどを考えて、おそくまでねむり
         ませんでした。】
A うるうる:【まわりの山は、みんなたったいまできたばかりのようにうるうるもりあがって、まっ青なそらの
         したにならんでいました。】
B ぴーぴー:【滝がぴーぴー答えました。】
C どってこどってこどってこ:【一本のぶなの木のしたに、たくさんの白いきのこが、どってこどってこどって
         こと、変な楽隊をやっていました。】
D ちくっ:【眼がちくっとしました。】
E にたにたにたにた:【すると、男はまたよろこんで、まるで顔じゅう口のようにして、にたにたにたにた笑
         って叫びました。】
F ぴょこっ:【山ねこはぴょこっとおじぎをしました。】
G しゅっ:【「ふふん、まだお若いから、」と言いながら、マッチをしゅっと擦
(す)って、わざと顔をしかめて、
         青いけむりをふうと吐きました。】
H わあわあわあわあ:【赤いずぼんをはいたどんぐりで、もうその数ときたら、三百でも利かないようでし
         た。わあわあわあわあ、みんななにか云っているのです。】
I ざっくざっく:【腰から大きな鎌をとりだして、ざっくざっくと、やまねこの前のとこの草を刈りました。】
J がらんがらんがらんがらん:【馬車別当が、こんどは鈴をがらんがらんがらんがらんと振りました。】
K ひゅうぱちっ、ひゅう、ぱちっ:【別当がこんどは、革鞭を二三べん、ひゅうぱちっ、ひゅう、ぱちっと鳴ら
         しました。】

      「ここへ畑起してもいいかあ。」
by『狼森と笊森、盗森』      「いいぞお。」 森が一斉にこたえました。
L ピカリピカリ:【男はみんな鍬をピカリピカリさせて、野原の草を起しました。】
M どろどろぱちぱち:【「火はどろどろぱちぱち」】
N ころころぱちぱち:【「栗はころころぱちぱち」】

  そして玄関には                                                                         RESTAURANT                                                   西 洋 料 理 店                                                 WILDCAT HOUSE                                                   山  猫  軒                                                                              という札がでていました。
by『注文の多い料理店』
O タンタアーン:【「ぜんたいここらの山は怪
(け)しからんね。鳥も獣も一疋(いっぴき)も居やがらん。なんで
         も構わないから、早くタンタアーンと、やって見たいもんだなあ。」】
P いっこう:【ところがどうも困ったことは、どっちへ行けば戻れるのか、いっこう見当がつかなくなってい
         ました。】
Q わん、わん、ぐゎあ:【「わん、わん、ぐゎあ。」という声がして、あの白熊のような犬が二疋
(ひき)、扉(と)
         をつきやぶって室
(へや)の中に飛び込んできました。】
R わん:【また一声「わん。」と高く吠えて、いきなり次の扉に飛びつきました。】
S にゃあお、くゎあ、ごろごろ:【「にゃあお、くゎあ、ごろごろ。」という声がして、それからがさがさ鳴りまし
         た。】

by『烏の北斗七星』    からすの大監督は、もうずいぶんの年寄りです。
21.ずいぶん:【からすの大監督は、もうずいぶんの年寄りです。】
22.ギイギイ:【眼が灰いろになってしまっていますし、啼
(な)くとまるで悪い人形のようにギイギイ云いま
         す。】
23.だんだんだんだん:【二十九隻の巡洋艦、二十五隻の砲艦が、だんだんだんだん飛びあがりました。】
24.ぷん:【大砲をうつとき、片脚をぷんとうしろへ挙げる艦
(ふね)は、この前のニダナトラの戦役での負傷
         兵で、音がまだ脚の神経にひびくのです。】
25.かあお:【「かあお、ずいぶんお待ちしたわ。いっこうつかれなくてよ。」】
26.かあお、かあお、かあお、かあお:【「それではあたし、あんまりひどいわ、かあお、かあお、かあお、
         かあお」】
27.があ:【「があ、艦長殿、点呼の時間でございます。一同整列して居ります。」】
28.キイキイ:【雲がすっかり消えて、新しく灼
(や)かれた鋼(はがね)の空に、つめたいつめたい光がみなぎ
         り、小さな星がいくつか連合して爆発をやり、水車の心棒がキイキイ云います。】
29.ピチリ:【とうとう薄い鋼
(はがね)の空に、ピチリと裂罅(ひび)がはいって、まっ二つに開き、その裂け目か
         ら、あやしい長い腕がたくさんぶら下って、烏を握
(つか)んで空の天井の向う側へ持って行
         こうとします。】
30.ずどん:【いきなりずどんと大尉を射殺し、大尉はなめらかな黒い胸を張って倒れかかります。】
31.すくすく:【足をすくすく延ばしてまっすぐに走って大監督の前に行きました。】
32.うらうら:【マジエルの星が、ちょうど来ているあたりの青ぞらから、青いひかりがうらうらと湧きました。】

by『水仙月の四日』  猫のような耳をもち、ぼやぼやした灰いろの髪をした雪婆(ゆきば)んごは、西の山脈の、ちぢれたぎらぎらの雲を越えて、遠くへでかけていたのです。
33.くつくつくつ:【(水をたして、あとはくつくつくつと煮るんだ。)】
             by『水仙月の四日』
34.しゅ:【「しゅ、戻れったら、しゅ、」雪童子
(わらす)がはねあがるようにして叱りましたら、いままで雪にく
         っきり落ちていた雪童子の影法師は、ぎらっと白いひかりに変り、狼
(おいの)どもは耳をたて
         て一さんに戻ってきました。】
35.しゅうしゅ:【「おまえのラムプのアルコホル、しゅうしゅと噴かせ。」】
36.ひゅうひゅうひゅう、ひゅひゅう:【「ひゅうひゅうひゅう、ひゅひゅう、降らすんだよ、飛ばすんだよ、何を
         ぐずぐずしているの。」】
37.ひゅう、ひゅう:【「ひゅう、ひゅう。さあしっかりやってお呉れ。今日はここらは水仙月の四日だよ。さあ
         しっかりさ。ひゅう。」】
38.ぐるぐるぐる:【「それはね、電気菓子とおなじだよ。そら、ぐるぐるぐるまわっているだろう。」】

by『山男の四月』      「わたしビールのむ、お茶のむ。毒のまない。」                「これながいきの薬ある。のむよろしい。」              支那人はもうひとりでがぶっと呑んでしまいました。
39.チッチッ:【どこかで小鳥もチッチッと啼き、かれ草のところどころにやさしく咲いたむらさきいろのかた
         くりの花もゆれました。】
40.おやおや:【(おやおや、あの手の指はずいぶん細いぞ。爪もあんまり尖
(とが)っているしいよいよこわ
         い。)山男はそっとこうおもいました。】
41.ほお:【すると外の支那人は、やっと胸をなでおろしたらしく、ほおという息の声も、ぽんぽんと足を叩
         いている音も聞えました。】
42.めりめりめりめりっ:【すると、めりめりめりめりっ。山男はすっかりもとのような、赤髪の立派なからだ
         になりました。】
43.みるみる:【さあ、たいへん、みるみる陳のあたまがめらあっと延びて、いままでの倍になり、せいがめ
         きめき高くなりました。】
44.めらあっ:【みるみる陳のあたまがめらあっと延びて、いままでの倍になり、せいがめきめき高くなりま
         した。】

    清作はすっかりどぎまぎしましたが、                                ちょうど夕方でおなかが空(す)いて、                               雲が団子のように見えていましたからあわてて、by『かしわばやしの夜』    「えっ、今晩は、よいお晩でございます。えっ。                        お空はこれから銀のきな粉でまぶされます。                        ごめんなさい。」 と言いました。
45.カンカラカンのカアン:【「欝金
(うこん)しゃっぽのカンカラカンのカアン。赤いしゃっぽのカンカラカンのカ
         アン。」】
46.えへん、えへん:【「うまい、じつにうまい。どうです、すこし林のなかをあるこうじゃありませんか。そう
         そう、どちらもまだ挨拶を忘れていた。ぼくからさきにやろう。いいか、いや今晩は、野はら
         には小さく切った影法師がばら播
(ま)きですね、と。ぼくのあいさつはこうだ。わかるかい。
         こんどは君だよ。えへん、えへん。」】
47.せらせらせらばあ:【ちょうどそのとき風が来ましたので、林中の柏の木はいっしょに、「せらせらせら
         清作、せらせらせらばあ。」とうす気味のわるい声を出して清作をおどそうとしました。】
48.へらへらへら、ばばあ:【ところが清作は却
(かえ)ってじぶんで口をすてきに大きくして横の方へまげて、
         「へらへらへら清作、へらへらへら、ばばあ。」とどなりつけましたので、柏の木はみんな
         度ぎもをぬかれてしいんとなってしまいました。】
49.あっはは、あっはは:【画
(え)かきはあっはは、あっははとびっこのような笑いかたをしました。】
50.うむうむ:【柏の木大王も白いひげをひねって、しばらくうむうむと云いながら、じっとお月さまを眺めて
         から、しずかに歌いだしました。】
51.わははわはは:【柏の木大王が機嫌を直してわははわははと笑いました。】
52.にゃあご、ごろごろ:【「やまねこ、にゃあご、ごろごろ、さとねこ、たっこ、ごろごろ。」】
53.すいすいすい:【「くるみはみどりのきんいろ、な、風にふかれて、すいすいすい」】
54.ぱらんぱらんぱらん:【「くるみはみどりの天狗のおうぎ、風にふかれて、ぱらんぱらんぱらん」】
55.ぽっしゃん、ぽっしゃん、ぽっしゃん:【「こざる、こざる、おまえのこしかけぬれてるぞ、霧、ぽっしゃん、
         ぽっしゃん、ぽっしゃん、おまえのこしかけくされるぞ」】
56.ホウ、ホウ:【「ホウ、ホウ。」柏の木はみんなあらしのように、清作をひやかして叫びました。】
57.ホッホウ、ホッホウ、ホッホウ:【「ホッホウ、ホッホウ、ホッホウ。」柏の木どもは風のような変な声を
         だして清作をひやかしました。】
58.わっはっはっは、わっはっはっは:【「わっはっはっは、わっはっはっは、ホッホウ、ホッホウ、ホッホ
         ウ。がやがやがやがや……。」】
59.おほん、おほん:【「のろづきおほん、のろづきおほん、おほん、おほん、ごぎのごぎのおほん、おほ
         ん、おほん、」とたくさんのふくろうどもが、お月さまのあかりに青じろくはねをひるがえし
         ながら、するするするする出てきて、柏の木の頭の上や手の上、肩やむねにいちめんに
         とまりました。】
60.するするするする:【たくさんのふくろうどもが、お月さまのあかりに青じろくはねをひるがえしながら、
         するするするする出てきて、柏の木の頭の上や手の上、肩やむねにいちめんにとまりま
         した。】
61.くうらりくらり:【「からすかんざえもんは、くろいあたまをくうらりくらり」】
62.とうろりとろり:【「とんびとうざえもんは、あぶら一升でとうろりとろり」】
63.まんまるまるるるん:【「おつきさんおつきさん、まんまるまるるるん」】
64.ぴかりぴりるるるん:【「おほしさんおほしさん、ぴかりぴりるるるん」】
65.かんからからららん:【「かしわはかんかの、かんからからららん」】
66.おっほほほほほほん:【「ふくろはのろづき、おっほほほほほほん」】
67.ざあざあ、ざっざざざざざあ:【「雨はざあざあ、ざっざざざざざあ」】
68.どうどう、どっどどどどどう:【「風はどうどう、どっどどどどどう」】
69.ぱらぱらぱらぱらったたあ:【「あられぱらぱらぱらぱらったたあ」】

by『月夜のでんしんばしら』      「ドッテテドッテテ、ドッテテド、                                         でんしんばしらのぐんたいは、                                        きりつせかいにならびなし」       「ドッテテドッテテ、ドッテテド、                                         二本うで木の工兵隊、                                              六本うで木の竜騎兵」       「ドッテテドッテテ、ドッテテド、                                         いちれつ一万五千人、                                              はりがねかたくむすびたり」       「ドッテテドッテテ、ドッテテド、                                         やりをかざれるトタン帽                                               すねははしらのごとくなり。」
70.ぴっかりぴっかり:【その雲のすきまからときどき冷たい星がぴっかりぴっかり顔をだしました。】
71.ぽつん:【ぽつんとしたまっ赤なあかりや、硫黄のほのおのようにぼうとした紫いろのあかりやらで、眼
         をほそくしてみると、まるで大きなお城があるようにおもわれるのでした。】
72.ぐゎあん、ぐゎあん:【さっきから線路の左がわで、ぐゎあん、ぐゎあんとうなっていたでんしんばしらの
         列が大威張りで一ぺんに北のほうへ歩きだしました。】
73.ドッテテドッテテ、ドッテテド:【「ドッテテドッテテ、ドッテテド、でんしんばしらのぐんたいは、はやさせか
         いにたぐいなし」】
74.びりりっ:【恭一はからだがびりりっとしてあぶなくうしろへ倒れそうになりました。】
75.ぐにゃん:【するとそのはしらはまるでとびあがるくらいびっくりして、足がぐにゃんとまがりあわててま
         っすぐを向いてあるいて行きました。】
76.ぐゎあんぐゎあん:【軍歌はただのぐゎあんぐゎあんといううなりに変ってしまいました。】

by『鹿踊りのはじまり』   「あだまもゆぐわがらないがったな。」   
77.ぐるくるぐるくる:【鹿は大きな環をつくって、ぐるくるぐるくる廻っていましたが、よく見るとどの鹿も環
         のまんなかの方に気がとられているようでした。】
78.とっとっとっとっ:【とっとっとっとっしずかに走るのでした。】
79.かくっ:【手拭
(てぬぐい)の上にすっかり頭を下げて、それからいかにも不審だというように、頭をかくっ
         と動かしましたので、こっちの五疋
(ひき)がはねあがって笑いました。】
80.プルルルルルル:【「プルルルルルル。」】
81.すっこんすっこ
(ゴクリゴクリ):【「のはらのまん中の めつけもの すっこんすっこ(ゴクリゴクリ) 栃だんご」】
82.ふんにゃふにゃ:【「青じろ番兵
(ばんぺ)は ふんにゃふにゃ 吼えるもさないば 泣ぐもさない」】
83.ぶぢぶぢ:【「瘠
(や)せで長くて ぶぢぶぢで どごが口だが あだまだが ひでりあがりの なめぐじら」】
84.はんぐはぐ
(パクパク):【「おう、はんぐはぐ(パクパク)。」】
85.じゃらんじゃららん:【「はんの木の みどりみじんの葉の向
(もご)さ じゃらんじゃららんの お日さん懸
         
(か)がる」】
86.まぶしまんぶし:【「お日さんは はんの木の向
(もご)さ、降りでても すすぎ、ぎんがぎが まぶしまんぶ
         し」】
87.そっこり:【「ぎんがぎがの すすぎの底でそっこりと 咲くうめばぢの 愛
(え)どしおえどし。」】
88.かちんかちん:【かちんかちんと葉と葉がすれあって音をたてたようにさえおもわれ、すすきの穂まで
         が鹿にまじって一しょにぐるぐるめぐっているように見えました。】

      「凍(し)み雪しん子、堅(かた)雪かん子、                          野原のおそばはホッホッホッホ。」
by『雪渡り』
89.かたゆきかんこ、しみ雪しんこ:【「堅雪
(かたゆき)かんこ、しみ雪しんこ。」】
90.キックキックキック:【四郎とかん子とは小さな雪沓
(ゆきぐつ)をはいてキックキックキック、野原に出まし
         た。】
91.キラキラキラキラ:【そしてそれが沢山の小さな小さな鏡のようにキラキラキラキラ光るのです。】
92.キシリキシリ:【キシリキシリ雪をふんで白い狐の子が出て来ました。】
93.しんこ:【「四郎はしんこ、かん子はかんこ、おらはお嫁はいらないよ。」】
94.かんこ:【「かん子はかんこ、おらはお嫁はいらないよ。」】
95.キックキックトントンキックキックトントン:【狐は可笑
(おか)しそうに口を曲げて、キックキックトントンキ
         ックキックトントンと足ぶみをはじめてしっぽと頭を振ってしばらく考えていましたがやっと
         思いついたらしく、両手を振って調子をとりながら歌いはじめました。】
96.ポッポッポ:【「凍
(し)み雪しん子、堅雪(かたゆき)かん子、野原のまんじゅうはポッポッポ。」】
97.ホッホッホッホ:【「凍
(し)み雪しん子、堅雪(かたゆき)かん子、野原のおそばはホッホッホッホ。」】
98.キック、キック、トントン、キック、キック、キック、トントントン。:【キック、キック、トントン、キック、キッ
         ク、キック、トントントン。】
99.こんこんばたばたこんこんこん:【「狐こんこん狐の子、去年狐のこん兵衛が、ひだりの足をわなに入
         れ、こんこんばたばたこんこんこん。」】
100.きゃんきゃんきゃん:【「狐こんこん狐の子、去年狐のこん助が、焼いた魚を取ろとしておしりに火が
         つききゃんきゃんきゃん。」】
101.ピッカリピッカリ:【赤い封蝋
(ふうろう)細工のほおの木の芽が、風に吹かれてピッカリピッカリと光り、
         林の中の雪には藍色の木の影がいちめん網になって落ちて日光のあたる所には銀の百
         合が咲いたように見えました。】
102.ぴいぴい:【「北風ぴいぴい風三郎、西風どうどう又三郎」】
103.ぴいぴい、かんこかんこ:【「北風ぴいぴい、かんこかんこ、西風どうどう、どっこどっこ。」】
104.どうどう、どっこどっこ:【「西風どうどう、どっこどっこ。」】
105.かったらこ:【「堅雪
(かたゆき)かんこ、凍(し)み雪しんこ、堅いお餅はかったらこ、白いお餅はべったら
         こ。」】
106.べったらこ:【「白いお餅はべったらこ。」】
107.まんまろ:【みなさんは瞬
(またた)きやくしゃみをしないで目をまんまろに開いて見ていて下さい。】

 
        萩尾望都のSF漫画 『十一人いる!』       by『ざしき童子(ぼっこ)のはなし』      同じく 『続・十一人いる!』
108.ざわっざわっ:【どこかのざしきで、ざわっざわっと箒の音がしたのです。】
109.わあっ:【みんなもわあっと遁
(に)げました。】

by『さるのこしかけ』      映画 『バンデッドQ』 を思い出したにゃぁ。                 『ブラザーズ・グリム』                                                  『12モンキーズ』                                                      『バロン』                                                               『モンティ・パイソン』                                                   『未来世紀ブラジル』      じみへんなのら  テリー・ギリアム監督
110.ひょっこり:【そしたら、きのこの上に、ひょっこり三疋
(びき)の小猿があらわれて腰掛けました。】
111.キラリ:【大将が、小さな剣をキラリと抜いて、号令をかけました。】
112.よっしょい。よっしょい。よっしょい。:【「よっしょい。よっしょい。よっしょい。」】
113.きらり:【ずうっと向うで、河がきらりと光りました。】

by『気のいい火山弾』      「ベゴさん。こんちは。                                                   おなかの痛いのは、なおったかい。」      「ベゴさん。こんちは。                                                   ゆうべは、ふくろうがお前さんに、                                     とうがらしを持って来てやったかい。」      「ベゴさん。こんちは。                                                   昨日の夕方、霧の中で、                                           野馬がお前さんに小便をかけたろう。                               気の毒だったね。」
114.じぃっ:【ある死火山のすそ野のかしわの木のかげに、「ベゴ」というあだ名の大きな黒い石が、永い
         ことじぃっと座っていました。】
115.まんまる:【「僕は、まんまる大将のお日さんと一しょに、パチンと割られるよ。」】
116.くうんくうん:【蚊が一疋
(ぴき)くうんくうんとうなってやって来ました。】
117.くううん。くううん:【「どうも、この野原には、むだなものが沢山あっていかんな。たとえば、このベゴ石
         のようなものだ。ベゴ石のごときは、何のやくにもたたない。むぐらのようにつちをほって、
         空気をしんせんにするということもしない。草っぱのように露をきらめかして、われわれの
         目の病をなおすということもない。くううん。くううん。」と云いながら、又向うへ飛んで行きま
         した。】
118.ザァザザザ:【「つめたい雨の ザァザザザ」】
119.トンテントン:【「かしわのしずく トンテントン」】
120.ポッシャントン:【「まっしろきりのポッシャントン。」】
121.ツンツンツン:【「月のあかりは、ツンツンツン」】
122.ピッカリコ:【「ほしのひかりの、ピッカリコ」】
123.ながなが:【「みなさん。ながながお世話でした。」】
124.プルルル:【馬はプルルルと鼻を一つ鳴らして、青い青い向うの野原の方へ、歩き出しました。】

by『ひかりの素足』      顔をあげて見ますと入り口がパッとあいて                        向うの山の雪がつんつんと白くかがやき                           お父さんがまっ黒に見えながら入って来たのでした。
125.カチン:【白い歯が少しばかり見えていましたので一郎はいきなり指でカチンとその歯をはじきまし
         た。】
126.フィー:【それからしばらくたってフィーとするどい笛のような声が聞えて来ました。】
127.もりもり:【馬はもりもりかいばをたべてそのたてがみは茶色でばさばさしその眼は大きくて眼の中
         にはさまざまのおかしな器械が見えて大へんに気の毒に思われました。】
128.ピョンピョン:【楢夫はもうすっかり機嫌を直してピョンピョン跳んだりしていました。】
129.ツァリンツァリン:【その人は牽
(ひき)づなを持ってあるき出し鈴はツァリンツァリンと鳴り馬は首を垂
         れてゆっくりあるきました。】
130.たびたび:【みちの雪はかたまってはいましたがでこぼこでしたから馬はたびたびつまずくようにし
         ました。】
131.ちょんちょん:【栗の木が何本か立って枯れた乾いた葉をいっぱい着け、鳥がちょんちょんと鳴いて
         うしろの方へ飛んで行きました。】
132.ちらっちらっ:【そしてまもなく小さな小さな乾いた雪のこなが少しばかりちらっちらっと二人の上から
         落ちて参りました。】
133.ヒィウ:【にわかに空の方でヒィウと鳴って風が来ました。】
134.バリバリ:【一郎は自分の足があんまり痛くてバリバリ白く燃えてるようなのをこらえて云いました。】
135.おどおど:【瘠
(や)せて青ざめて眼ばかり大きな子、髪の赫(あか)い小さな子、骨の立った小さな膝を
         曲げるようにして走って行く子、みんなからだを前にまげておどおど何かを恐れ横を見る
         ひまもなくただふかくふかくため息をついたり声を立てないで泣いたり、ぞろぞろ追われる
         ように走って行くのでした。】
136.シィン:【一郎はせなかがシィンとしてまわりがくるくる青く見えました。】

      武田鉄矢は出て来んのかね。(^ ^;
by『茨海(ばらうみ)小学校』      ……あ、金八先生は中学校の先生か。(^ ^;
137.すごすご:【間もなく青い格子縞
(こうしじま)の短い上着を着た狐の生徒が、今の先生のうしろについて
         すごすごと入って参りました。】
138.ピチン:【「ここの環の所へ足を入れるとピチンと環がしまって、もうとれなくなるのです。」】

by『おきなぐさ』     「大すきです。                                                         誰だってあの人をきらいなものはありません。」                     蟻は活溌に答えます。
139.ボウ:【「ええ、ひどい風ですよ。大きく口をあくと風が僕のからだをまるで麦酒瓶
(ビールびん)のように
         ボウと鳴らして行く位ですからね。わめくも歌うも容易なこっちゃありませんよ。」】

      「ほんとうの美はそんな固定した化石した                           模型のようなもんじゃないんです。                                  対称(シインメトリー)の法則に叶うって云ったって                 実は対称(シインメトリー)の精神を有(も)っている               というぐらいのことが望ましいのです。」
by『土神ときつね』
140.キッキッ:【その下を狐が詩集をもって遊びに行ったのでした。仕立おろしの紺の背広を着、赤革の
         靴もキッキッと鳴ったのでした。】
141.ぷりぷりぷりぷり:【樺の木はもうすっかり恐くなってぷりぷりぷりぷりゆれました。】
142.ににやにやにやにや:【土神はいかにも嬉しそうににやにやにやにや笑って寝そべったままそれを
         見ていましたが間もなく木樵がすっかり逆上
(のぼ)せて疲れてばたっと水の中に倒れてしま
         いますと、ゆっくりと立ちあがりました。】
143.せわしくせわしく:【日光に青くすきとおりせわしくせわしくふるえました。】
144.バサリ:【土神はそれを見て又大きな声で笑いました。その声は又青ぞらの方まで行き途中から、バ
         サリと樺の木の方へ落ちました。】
145.まるっきり:【「いいえ、まるでちらばってますよ、それに研究室兼用ですからね、あっちの隅には顕
         微鏡、こっちにはロンドンタイムズ、大理石のシィザアがころがったりまるっきりごったごた
         です。」】
146.ごったごた:【「いいえ、まるでちらばってますよ、それに研究室兼用ですからね、あっちの隅には顕
         微鏡、こっちにはロンドンタイムズ、大理石のシィザアがころがったりまるっきりごったごた
         です。」】
147.ふん:【ふんと狐の謙遜のような自慢のような息の音がしてしばらくしいんとなりました。】
148.むらむらっ:【土神はむらむらっと怒
(おこ)りました。】
149.ぐんにゃり:【と思うと狐はもう土神にからだをねじられて口を尖
(とが)らして少し笑ったようになったま
         まぐんにゃりと土神の手の上に首を垂れていたのです。】

by『楢(なら)ノ木大学士の野宿』      出掛けた為にとうとう楢ノ木大学士の、                            野宿ということも起ったのだ。                                        三晩というもの起ったのだ。
150.のっきのっき:【山どもがのっきのっきと黒く立つ。】
151.さらさらさらっ:【「なんだ野火か。地面の埃
(ほこり)をさらさらさらっと掃除する、てまえなんぞに用はな
         い。」】
152.ぽっかりぽっかり:【そして又長い顎
(あご)をうでに載(の)せ、ぽっかりぽっかり寝てしまう。】
153.もそもそ:【大学士はマッチをすって 火をたき、それからビスケットを出し もそもそ喰
(た)べたり手
         帳に何か書きつけたりしばらくの間していたが、おしまいに火をどんどん燃して ごろりと
         藁
(わら)にねころんだ。】
154.うとうとうとうと:【手を頭の上で組み うとうとうとうとした。】
155.みりみり:【「お前もこの頃は頭でみりみり私を押しつけようとするよ。」】
156.かやかや:【「はっはっは、ジッコさんというのは磁鉄鉱だね、もうわかったさ、喧嘩の相手はバイオ
         タイトだ。して見るとなんでもこの辺にさっきの花崗岩のかけらがあるね。そいつの中の鉱
         物がかやかや物を云ってるんだね。」】
157.ギギンギギン:【「千五百万年光というものを知らなかったんだもの。あの時鋼
(はがね)の槌がギギン
         ギギンと僕らの頭にひびいて来ましたね。」】
158.ピチピチ:【その時俄にピチピチ鳴り それからバイオタが泣き出した。】
159.キシキシ:【病人はキシキシと泣く。】
160.ポツン:【大学士の吸う巻煙草が ポツンと赤く見えるだけ】
161.とろとろする:【大学士はすぐとろとろする】
162.のたのた:【厭らしい長い頸
(くび)をのたのたさせ 小さな赤い眼を光らせ チュウチュウ水を呑んで
         いる。】
163.チュウチュウ:【チュウチュウ水を呑んでいる。】
164.うじゃうじゃ:【見たまえ、学士の来た方の 泥の岸はまるでいちめん うじゃうじゃの雷竜
(らいりゅう)
         もなのだ。】

by『なめとこ山の熊』      すると母親の熊はまだしげしげ見つめていたが                      やっと云った。                                                        「雪でないよ、                                                           あすこへだけ降る筈(はず)がないんだもの。」
165.ごりごり:【淵沢小十郎はすがめの赭
(あか)黒いごりごりしたおやじで胴は小さな臼(うす)ぐらいはあっ
         たし掌
(てのひら)は北島の毘沙門さんの病気をなおすための手形ぐらい大きく厚かった。】
166.ぽちゃぽちゃ:【その証拠には熊どもは小十郎がぽちゃぽちゃ谷をこいだり谷の岸の細い平らない
         っぱいにあざみなどの生えているとこを通るときはだまって高いとこから見送っているの
         だ。】
167.ぐんなり:【せなかにしょって自分もぐんなりした風で谷を下って行くことだけはたしかなのだ。】
168.へとへと:【なんべんも谷へ降りてまた登り直して犬もへとへとにつかれ小十郎も口を横にまげて息
         をしながら半分くずれかかった去年の小屋を見つけた。】
169.こっそりこっそり:【それから音をたてないようにこっそりこっそり戻りはじめた。】
170.たんたん:【主人は落ち着きはらってきせるをたんたんとてのひらへたたくのだ。】
171.にょきにょき:【まわりをずうっと高い雪のみねがにょきにょきつったっていた。】
172.ぴしゃ:【ぴしゃというように鉄砲の音が小十郎に聞えた。】
173.があん:【と思うと小十郎はがあんと頭が鳴ってまわりがいちめんまっ青になった。】
174.さえざえ:【思いなしかその死んで凍えてしまった小十郎の顔はまるで生きてるときのように冴
(さ)
         冴
(ざ)えとして何か笑っているようにさえ見えたのだ。】

by『やまなし』    『クラムボンはわらったよ。』   
175.かぷかぷ:【『クラムボンはかぷかぷわらったよ。』】
176.つぶつぶ:【上の方や横の方は、青くくらく鋼
(はがね)のように見えます。そのなめらかな天井を、つぶ
         つぶ暗い泡が流れて行きます。】
177.ぽっぽっぽっ:【蟹の子供らもぽっぽっぽっとつづけて五六粒泡を吐きました。】
178.つう:【つうと銀のいろの腹をひるがえして、一疋
(ぴき)の魚が頭の上を過ぎて行きました。】
179.ツウ:【魚がまたツウと戻って下流の方へ行きました。】
180.くちゃくちゃ:【魚がこんどはそこら中の黄金
(きん)の光をまるっきりくちゃくちゃにしておまけに自分は
         鉄いろに変に底びかりして、又上流
(かみ)の方へのぼりました。】
181.トプン:【そのとき、トプン。黒い円い大きなものが、天井から落ちてずうっとしずんで又上へのぼって
         行きました。】
182.キラキラッ:【キラキラッと黄金
(きん)のぶちがひかりました。】
183.もかもか:【やまなしは横になって木の枝にひっかかってとまり、その上には月光の虹がもかもか集
         まりました。】

by『貝の火』   「りすさん。お早う。」   
184.しゃりんしゃりん:【風が来たので鈴蘭は、葉や花を互
(たがい)にぶっつけて、しゃりんしゃりんと鳴りま
         した。】
185.こぽんこぽん:【そこには冷たい水がこぽんこぽんと音をたて、底の砂がピカピカ光っています。】
186.ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、ピイ:【「ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、ピイ、ブルルル、ピイ、ピイ、ピイ、
         ピイ。」とけたたましい声がして、うす黒いもじゃもじゃした鳥のような形のものが、ばたば
         たばたばたもがきながら、流れて参りました。】
187.ちらりちらり:【目からはなすと又ちらりちらり美しい火が燃え出します。】
188.よくよく:【兎のおっかさんも、玉を手にとってよくよく眺めました。】
189.コロリ:【そして自分のお床にコロリと横になって云いました。】
190.カン、カン、カンカエコ、カンコカンコカン:【つりがねそうが朝の鐘を「カン、カン、カンカエコ、カンコ
         カンコカン。」と鳴らしています。】
191.せらせら:【ホモイは呆
(あき)れていましたが、馬があんまり泣くものですから、ついつりこまれて一寸
         
(ちょっと)鼻がせらせらしました。】
192.くれぐれ:【「あなた様は私共の恩人でございます。どうかくれぐれもおからだを大事になされて下さ
         れませ。」そして馬は丁寧におじぎをして向うへ歩いて行きました。】
193.ぴょこぴょこ:【そしてホモイの前にぴょこぴょこ頭を下げて申しました。】
194.もっともっと:【珠
(たま)は一昨日(おととい)の晩よりももっともっと赤くもっともっと速く燃えているのです。】
195.ジメジメ:【今日は陰気な霧がジメジメ降っています。】
196.のっそのっそ:【梟が大股にのっそのっそと歩きながら時々こわい眼をしてホモイをふりかえって見
         ました。】
197.オホン、オホン:【梟が目玉を途方もない方に向けながら、しきりに「オホン、オホン」とせきばらいを
         します。】
198.アッ:【ホモイが入り口でアッと云って倒れました。】
199.ピチピチピチ:【みんなは驚いてそっちへ行こうとしますと今度はそこらにピチピチピチと音がして煙
         がだんだん集まり、やがて立派ないくつかのかけらになり、おしまいにカタッと二つかけら
         が組み合って、すっかり昔の貝の火になりました。】

200.ヒュー:【玉はまるで噴火のように燃え、夕日のようにかがやき、ヒューと音を立てて窓から外の方
         へ飛んで行きました。】

      狸は顔を洗いませんでした。                                        それもわざと洗わなかったのです。
by『蜘蛛となめくじと狸』
201.うんとこせうんとこせ:【けれども蜘蛛は「うんとこせうんとこせ」と云いながら、一生けん命糸をたぐり
         出して、それはそれは小さな二銭銅貨位の網をかけました。】
202.むんず:【蜘蛛はまるできちがいのように、葉のかげから飛び出してむんずと蚊に食いつきました。】
203.ホッ:【そしてホッと息をついてしばらくそらを向いて腹をこすってから、又少し糸をはきました。】
204.きぃらりきぃらり:【「スルスル光のいとをはき、きぃらりきぃらり巣をかける。」】
205.へらへら:【ある日夫婦のくもは、葉のかげにかくれてお茶をのんでいますと、下の方でへらへらし
         た声で歌うものがあります。】
206.べとべと:【足のさきからだんだん腐れてべとべとになり、ある日とうとう雨に流れてしまいました。】
207.ペロリ:【そこで銀色のなめくじはかたつむりをペロリと喰べてしまいました。】
208.ヘン:【殊
(こと)に狸はなめくじの話が出るといつでもヘンと笑って云いました。】
209.ポンポコポンポン:【そして狸はポンポコポンポンとはらつづみをうちました。】
 
  by『ツェねずみ』      「いたちさん、ずいぶんお前もひどい人だね。                        私のような弱いものをだますなんて。」
210.チクリ:【ところが、戸棚の下まで来たとき、いきなり足がチクリとしました。】
211.ぐにゃぐにゃ:【「えい。それ。持って行け。てめいの持てるだけ持ってうせちまえ。てめいみたいな、
         ぐにゃぐにゃした、男らしくもねいやつは、つらも見たくねい。早く持てるだけ持って、どっ
         かへうせろ。」】
212.コチコチ:【ツェねずみは、一目散にはしって、天井裏の奥へもどって、金平糖をコチコチたべまし
         た。】
213.ミリミリ:【「ツェねずみさん。もうじき冬になるね。ぼくらは又乾いてミリミリ云わなくちゃならない。」】
214.ストン:【ところが、途中に急な坂が一つありましたので、鼠は三度目に、そこからストンところげ落
         ちました。】
215.こりこり:【「わたしも人間にはもうこりこりしてるんだから。」】
216.むちゃむちゃむちゃっ:【むちゃむちゃむちゃっと半ぺんをたべて、又プイッと外へ出て云いました。
         「おいしかったよ。ありがとう。」】
217.ピチャピチャピチャッ:【ツェねずみはプイッと入って、ピチャピチャピチャッと喰べて、又プイッと出
         て来て、それから大風
(おおふう)に云いました。「じゃ、あした、また、来てたべてあげるから
         ね。」】
218.ブウ:【「ブウ。」と鼠とりは答えました。】
219.りうりう:【ねずみとりは、思わず、はり金をりうりうと鳴らす位、怒ってしまいました。】
220.ピシャッ。シインン:【そのりうりうが悪かったのです。「ピシャッ。シインン。」餌についていた鍵がは
         ずれて鼠とりの入口が閉じてしまいました。】
221.リウリウ:【リウリウとふるえました。】

by『クンねずみ』      「そうですね。新聞に出ていましたが、                               オキナワレットウにハッセイしたテイキアツは                         次第にホクホクセイのほうへシンコウ……。」
222.エヘン、エヘン:【「エヘン、エヘン。」いきなりクンねずみが大きなせきばらいをしたので、タねずみ
         はびっくりして飛びあがりました。】
223.ペチン:【さて、「ねずみ競争新聞」というのは実にいい新聞です。これを読むと、ねずみ仲間の競
         争のことは何でもわかるのでした。ペねずみが、沢山とうもろこしのつぶをぬすみためて、
         大砂糖持ちのパねずみと意地ぱりの競争をしていることでも、ハ鼠ヒ鼠フ鼠の三疋
(びき)
         のむすめねずみが学問のきょうそうをやって、比例の問題まで来たとき、とうとう三疋共
         頭がペチンと裂けたことでも何でもすっかり出ているのでした。】
224.エヘン。エヘン。エン。エッヘン。ヴェイ、ヴェイ:【「エヘン。エヘン。エン。エッヘン。ヴェイ、ヴェイ。」】
225.プンプン:【そこでクンねずみは散歩に出ました。そしてプンプン怒りながら、天井うら街の方へ行く
         途中で、二疋
(ひき)のむかでが親孝行の蜘蛛のはなしをしているのを聞きました。】
226.エン、エン、エイ、エイ:【「エン、エン、エイ、エイ。」クンねずみは又ひくくせきばらいをしました。】
227.クルクル:【すると相手のねずみはまるでつぶてのようにクンねずみに飛びかかって鼠のとり縄を出
         してクルクルしばってしまいました。】
228.するするするっ:【するとテねずみは紙切れを出してするするするっと何か書いて捕り手のねずみに
         渡しました。】
229.チウチウ:【クンねずみは声をあげてチウチウなきました。】
230.チェッ:【猫大将は「チェッ」と舌打ちをして戻って来ましたが、クンねずみのただ一疋
(ぴき)しばられて
         残っているのを見て、びっくりして云いました。】
231.ちゃあん:【おまけにちゃあんとご飯を入れる道具さえあったのです。】
232.にゃあにゃあ:【そしてその中に、猫大将の子供が四人、やっと目をあいて、にゃあにゃあと鳴いて
         居りました。】
233.ニャー:【猫大将は機嫌よくニャーと鳴いてするりと向うへ行ってしまいました。】
234.するり:【するりと向うへ行ってしまいました。】

by『蛙のゴム靴』   「カン君、カン君、もう雲見の時間だよ。」   
235.プクプク:【じっさいあのまっしろなプクプクした、玉髄のような、玉あられのような、又蛋白石を刻ん
         でこさえた葡萄の置物のような雲の峯は、誰の目にも立派に見えますが、蛙どもには殊
         にそれが見事なのです。】
236.ギッギッ:【しばらくしばらくたってからやっと、「ギッギッ」と二声ばかり鳴きました。】
237.ツン:【「ツン。」と野鼠は返事をして、ひょこりと蛙の前に出て来ました。】
238.ひょこり:【ひょこりと蛙の前に出て来ました。】
239.とろん:【野鼠はいかにも疲れたらしく、目をとろんとして、はぁあとため息をついて、それに何だか大
         へん憤
(おこ)って出て来ましたが、いきなり小さなゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。】
240.はぁあ:【はぁあとため息をついて、それに何だか大へん憤
(おこ)って出て来ましたが、いきなり小さな
         ゴム靴をカン蛙の前に投げ出しました。】
241.にたにた:【早速それを叩いたり引っぱったりして、丁度自分の足に合うようにこしらえ直し、にたに
         た笑いながら足にはめ、その晩一ばん中歩きまわり、暁方
(あけがた)になってから、ぐったり
         疲れて自分の家に帰りました。】
242.すっすっ:【「僕がこいつをはいてすっすっと歩いたらまるで芝居のようだろう。」】
243.けろん:【カン蛙はけろんとした顔つきをしてこっちを向きました。】
244.ちぇっちぇっ:【しゃくにさわったまぎれに、あの林の下の堰
(せき)を、ただ二足にちぇっちぇっと泳いだ
         のでした。】
245.ピチャン:【カン蛙は、けれども一本のたでから、ピチャンと水に飛び込んで、ツイツイツイツイ泳ぎま
         した。】
246.プイプイ:【そしてカン蛙は又ピチャピチャ林の中を歩き、プイプイ堰を泳いで、おうちに帰ってやっと
         安心しました。】
247.しぶしぶ:【カン蛙はふさぎこみながらしぶしぶあるき出しました。】
248.パクッ:【一番右はじに居たカン蛙がパクッと口をあけて、一足前に出ておじぎをしました。】
249.ぷるぷるっ:【二疋
(ひき)のふんばった足がぷるぷるっとけいれんし、そのつぎにはとうとう「ポトン、バ
         チャン。」】
250.ポトン、バチャン:【そのつぎにはとうとう「ポトン、バチャン。」】
251.パチャパチャパチャパチャ:【パチャパチャパチャパチャ。】
252.ぴちゃ:【かすかにぴちゃという音がしました。】

by『二十六夜』      一念天に届いたか、ある大林のその中に、                        名さえも知らぬ木なれども、色もにおいもいと高き、              十の木の実をお見附けなされたじゃ。
253.ゴホゴホ:【誰かゴホゴホ唱えています。】
254.うかうか:【「ここの道理をよく聴きわけて、必ずうかうか短い一生をあだにすごすではないぞよ。」】
255.ゆるり:【「みなの衆しばらくゆるりとやすみなされ。」】
256.ゆらりゆらり:【その木の一番高い枝にとまりからだ中銀いろで大きく頬をふくらせ今の講義のやす
         みのひまを水銀のような月光をあびてゆらりゆらりといねむりしているのはたしかに梟の
         おじいさんでした。】
257.ゴホンゴホン:【坊さんの梟はゴホンゴホンと二つ三つせきばらいをして又はじめました。】
258.しいんしいん:【それにつれて林中の女のふくろうがみなしいんしいんと泣きました。】
259.しょぼしょぼ:【梟のお母さんが、大きな眼を泣いてまぶしそうにしょぼしょぼしながら尋ねました。】
260.ちら:【「又ちらと鳴いて飛び立つじゃ、空の青板をめざすのじゃ、」】
261.とろり:【「からだはつかれてとろりとなる」】
262.ひやり:【「そのとき俄にひやりとする。」】
263.ひいひい:【「あの萱
(かや)原の中に落ちてひいひい泣いていたのでございます。」】
264.ポキッ:【そのとき、ポキッと脚を折ったのです。】
265.ばりばりばり:【それはそのお月さまの船の尖
(とが)った右のへさきから、まるで花火のように美しい
         紫いろのけむりのようなものが、ばりばりばりと噴き出たからです。】

      私共は天の眷属(けんぞく)でございます。   
by『雁(かり)の童子』
266.ぎくぎく:【私はしばらくその老人の、高い咽喉仏
(のどぼとけ)のぎくぎく動くのを、見るともなしに見てい
         ました。】
267.とぼとぼ:【老人は黙って礼を返しました。何か云いたいようでしたが黙って俄に向うを向き、今まで
         私の来た方の荒地にとぼとぼ歩き出しました。】

by『十月の末』     「ほう、                                                                  天(あま)の邪鬼(しゃぐ)の小便(しょんべ)ぁ永ぃな。」
268.ダゴダア、ダゴダア、ダゴダア:【「ダゴダア、ダゴダア、ダゴダア」嘉
(か)ッコはもう走って垣の出口の
         柳の木を見ていました。それはツンツン、ツンツンと鳴いて、枝中はねあるく小さなみそさ
         ざいで一杯でした。】
269.ツンツン、ツンツン:【それはツンツン、ツンツンと鳴いて、枝中はねあるく小さなみそさざいで一杯で
         した。】
270.ツツンツツン、チ、チ、ツン、ツン:【「ツツンツツン、チ、チ、ツン、ツン。」みそさざいどもは、とんだり
         はねたり、柳の木のなかで、じつにおもしろそうにやっています。】
271.ダア:【嘉
(か)ッコが「ダア。」と云いながら、両手をあげたものですから、小さなみそさざいどもは、み
         んなまるでまん円
(まる)になって、ぼろんと飛んでしまったのです。】
272.ゴーゴー、ガーガー、キイミイガアアヨオワア、ゴゴー、ゴゴー、ゴゴー:【電信ばしらが、「ゴーゴー、
         ガーガー、キイミイガアアヨオワア、ゴゴー、ゴゴー、ゴゴー。」とうなっています。】
273.カーカーココーコー、ジャー:【「カーカーココーコー、ジャー。」という水の流れるような音が聞えるの
         でした。】
274.ガアガアコーコー:【「ばさん、こう云
(ゆ)にしてガアガアコーコーど鳴るものぁ何だべ。」】
275.グー:【そこで二人はもうグーとも云わず、まん円になって一目散に逃げました。】
276.ひばり焼げこ、ひばりこんぶりこ:【「ひばり焼げこ、ひばりこんぶりこ。」なんて出鱈目なひばりの歌
         を歌っていました。】
277.ギッ:【嘉
(か)ッコは、黒猫をしっぽでつかまえて、ギッと云うくらいに抱いていました。】
278.ガタアッ:【俄に途方もない、空の青セメントが一ぺんに落ちたというようなガタアッという音がして家
         はぐらぐらっとゆれ、みんなはぽかっとして呆
(あき)れてしまいました。】
279.ガリガリッ、ゴロゴロゴロゴロ:【「ガリガリッ、ゴロゴロゴロゴロ。」音は続き、それからバァッと表の方
         が鳴って何か石ころのようなものが一散に降って来たようすです。】
280.バァッ:【音は続き、それからバァッと表の方が鳴って何か石ころのようなものが一散に降って来たよ
         うすです。】
281.ガアガアッ:【「雹
(ひょう)だ。」お父さんが云いました。ガアガアッと云うその雹(ひょう)の音の向うから、
         「ホーォ。」ととなりの善コの声が聞えます。】

by『フランドン農学校の豚』   ある夕方などは、殊に豚は自分の幸福を、感じて、              天上に向いて感謝していた。
282.どさり:【それから二三日たって、そのフランドンの豚は、どさりと上から落ちて来た一かたまりのた
         べ物から、(大学生諸君、意志を鞏固
(きょうこ)にもち給え。いいかな。)たべ物の中から一
         寸細長い白いもので、さきにみじかい毛を植えた、ごく率直に云うならば、ラクダ印の歯磨
         楊子、それを見たのだ。】
283.ザラッザラッ:【一体、その楊子の毛を見ると、自分のからだ中の毛が、風に吹かれた草のよう、ザ
         ラッザラッと鳴ったのだ。】
284.さくさく:【気分がいいと云ったって、結局豚の気分だから、苹果
(りんご)のようにさくさくし、青ぞらのよ
         うに光るわけではもちろんない。】
285.どしゃっ:【最も想像に困難なのは、豚が自分の平らなせなかを、棒でどしゃっとやられたとき何と感
         ずるかということだ。】
286.むちゃくちゃ:【豚は心に思いながら、もうたまらなくなり前の柵を、むちゃくちゃに鼻で突
(つ)っ突い
         た。】
287.ペタリ:【さあそこでその頃は、牛でも馬でも、もうみんな、殺される前の日には、主人から無理に強
         いられて、証文にペタリと印を押したもんだ。】
288.げたげた:【ところが次の朝になって、やっと太陽が登った頃、寄宿舎の生徒が三人、げたげた笑っ
         て小屋へ来た。】
289.ピシッ:【「少しご散歩はいかがです。今日は大へんよく晴れて、風もしずかでございます。それでは
         お供いたしましょう。」ピシッと鞭がせなかに来る。全くこいつはたまらない。】
290.こてっ:【こてっとぶたれて散歩しながら豚はつくづく考えた。】
291.ゴツゴツ:【あんまり豚はつらいので、頭をゴツゴツ板へぶっつけた。】
292.ゴウゴウ:【それに今朝からまだ何も食べないので、胃ももうからになったらしく、あらしのようにゴウ
         ゴウ鳴った。】
293.ぐたっぐたっ:【ぐたっぐたっと歩き出す。】
294.カッ:【俄にカッと明るくなった。】
295.キーン:【天上の方ではキーンという鋭い音が鳴っている。】
296.クンクン:【又豚はその足もとで、たしかにクンクンと二つだけ、鼻を鳴らしてじっとうごかなくなってい
         た。】
297.ザクッ:【助手が大きな小刀で豚の咽喉
(のど)をザクッと刺しました。】

by『虔十(けんじゅう)公園林』      その杉の列には、                                                     東京街道ロシヤ街道それから西洋街道というように              ずんずん名前がついて行きました。
298.ぽくりぽくり:【そして納屋から唐鍬を持ち出してぽくりぽくりと芝を起して杉苗を植える穴を掘りはじ
         めました。】
299.チーチクチーチク:【次の日、空はよく晴れて山の雪はまっ白に光りひばりは高く高くのぼってチー
         チクチーチクやりました。】
300.どしりどしり:【ところが平二は人のいい虔十などにばかにされたと思ったので急に怒り出して肩を
         張ったと思うといきなり虔十の頬をなぐりつけました。どしりどしりとなぐりつけました。】
301.のしりのしり:【すると平二も少し気味が悪くなったと見えて急いで腕を組んでのしりのしりと霧の中
         へ歩いて行ってしまいました。】
 
        「蕈(きのこ)のうんと出来る処(ところ)へ                            連れてってやろうか。                                                  お前なんかには持てない位                                          蕈(きのこ)のある処(ところ)へ連れてってやろうか。」by『谷』
302.ポツリポツリ:【丁度そのときさっきからどうしても降りそうに見えた空から雨つぶがポツリポツリと
         やって来ました。】
303.ポタッポタッ:【雫
(しずく)の音もポタッポタッと聞えて来たのです。】
304.ごそごそごそっ:【ところがその返事はただごそごそごそっとつぶやくように聞えました。】

  
  「煙山(けむやま)に
   エレッキのやなぎの木があるよ。」   
  
   「エレキの楊(やなぎ)の木?」   
by『鳥をとるやなぎ』
   エレキと云えばエレキ・ギターでんがな。
   ベンチャーズでんがな。
   ♪デンデケデケデケデ〜♪でんがな。
   ♪ダイヤモンド・ヘッド♪でんがな。(^ ^;   
  
   ♪パイプライン♪
   ♪ウォーク・ドント・ラン♪
   ♪ワイプアウト♪
   ♪クルー・エル・シー♪
   ♪十番街の殺人♪
   ♪キャラバン♪
   ♪二人の銀座♪ 
   ♪京都の恋♪ 
   ♪雨の御堂筋♪でんがな。(^ ^;   
305.ばあっ:【そして水に足を入れたとき、私たちは思わずばあっと棒立ちになってしまいました。】

by『祭の晩』   「空気獣」という見世物が大繁盛でした。   
306.つっ:【亮二は思わず、つっと木戸口を入ってしまいました。】
307.もにゃもにゃ:【男は首を垂れ、手をきちんと膝まで下げて、一生けん命口の中で何かもにゃもにゃ
         云っていました。】
308.ごうごうっ:【風がごうごうっと吹き出し、まっくろなひのきがゆれ、掛茶屋のすだれは飛び、あちこち
         のあかりは消えました。】
309.ばちん:【「狐だの熊だの取りに来ると、枝にあたってばちんとはねかえって殺すようにしかけたりし
         ているそうだ。」】
310.どしんがらがらがらっ:【その時、表の方で、どしんがらがらがらっと云う大きな音がして、家は地震
         の時のようにゆれました。】
311.ぼりぼり:【太い根や枝までついた、ぼりぼりに折られた太い薪でした。】

      グスコ−ブドリは、                                                    イ−ハト−ブの大きな森のなかに生れました。
by『グスコーブドリの伝記』
312.ごしっごしっ:【ごしっごしっとお父さんの樹
(き)を鋸(ひ)く音が、やっと聴(きこ)えるくらいな遠くへも行き
         ました。】
313.ぼう、ぼう、:【するとあちらでもこちらでも、ぼう、ぼう、と鳥が睡
(ねむ)そうに鳴き出すのでした。】
314.ざあざあざあざあ:【まるで挨拶するように啼
(な)きながらざあざあざあざあ通りすぎるのでした。】
315.ぐしゃぐしゃ:【ところがどういうわけですか、その年は、お日さまが春から変に白くて、いつもなら雪
         がとけると間もなく、まっしろな花をつけるこぶしの樹
(き)もまるで咲かず、五月になっても
         たびたび霙
(みぞれ)がぐしゃぐしゃ降り、七月の末になっても一向に暑さが来ないために去
         年播
(ま)いた麦も粒の入らない白い穂しかできず、大抵の果物も花が咲いただけで落ち
         てしまったのでした。】
316.おおほいほい。おおほいほい:【そのまま「おおほいほい。おおほいほい。」とどなりながら、風のよ
         うに家を出て行きました。】
317.ふにゃふにゃ:【「お前もいくじのないやつだ。何というふにゃふにゃだ。」】
318.がらがらがらがら:【夜も昼もがらがらがらがら三つの糸車をまわして糸をとりました。】
319.ぽろぽろぽろぽろ:【こうしてこしらえた黄いろな糸が小屋に半分ばかりたまったころ、外に置いた
         繭からは、大きな白い蛾がぽろぽろぽろぽろ飛びだしはじめました。】
320.どーん:【どーんという音がしました。】
321.ばさばさばさばさ:【しばらくたつと日が変にくらくなり、こまかな灰がばさばさばさばさ降って来て、
         森はいちめんまっ白になりました。】
322.ぴしゃっ:【馬はたびたびぴしゃっと泥水をはねあげて、みんなの顔へ打ちつけました。】
323.あっ:【「その代(かわ)りおまえは、おれの死んだ息子の読んだ本をこれから一生けん命勉強し
         て、いままでおれを山師だといってわらったやつらを、あっと云わせるような立派なオリ
         ザを作る工夫をしてくれ。」】
324.のんのん:【停車場を一足出ますと、地面の底から何かのんのん湧くようなひびきやどんよりとし
         たくらい空気、行ったり来たりする沢山の自動車のあいだに、ブドリはしばらくぼうとして
         つっ立ってしまいました。】
325.ぎらり:【するとすぐ頭の上の二階の窓から、大きな灰いろの頭が出て、めがねが二つぎらりと光り
         ました。】
326.ジー:【みんな赤や橙や黄のあかりがついていて、それが代
(かわ)る代(がわ)る色が変ったりジーと蝉
         のように鳴ったり、数字が現われたり消えたりしているのです。】
327.ことっ:【ブドリがわれを忘れて見とれて居りますと、その人が受話器をことっと置いてふところから
         名刺入れを出して、一枚の名刺をブドリに出しながら、「あなたが、グスコーブドリ君です
         か。」】
328.げっそり:【ペンネン技師の頬はげっそり落ち、工作隊の人たちも青ざめて眼ばかり光らせながら、
         それでもみんな笑ってブドリに挨拶しました。】
329.ごうっ:【と思うと地面は烈しくぐらぐらゆれ、百合の花もいちめんゆれ、それからごうっというような
         大きな音が、みんなを倒すくらい強くやってきました。】
330.パッパッ:【見る見るさっきのけむりの網は、美しい桃いろや青や紫に、パッパッと眼もさめるように
         かがやきながら、点
(つ)いたり消えたりしました。】
331.ぶつぶつぶつぶつ:【雲の海はあっちでもこっちでもぶつぶつぶつぶつ呟
(つぶや)いているのです。】
332.げらげら:【すると今の家
(うち)の中やそこらの畑から、七、八人の百姓たちが、げらげらわらってか
         けて来ました。】

by『風の又三郎』      「あんまり川をにごすなよ、                                             いつでも先生、云うでなぃか。」
333.どっどど どどうど どどうど どどう:【どっどど どどうど どどうど どどう 青いくるみも吹きとばせ
          すっぱいかりんもふきとばせ どっどど どどうど どどうど どどう 】
334.ごぼごぼ:【運動場もテニスコートのくらいでしたがすぐうしろは栗の木のあるきれいな草の山でした
         し、運動場の隅にはごぼごぼつめたい水も湧く岩穴もあったのです。】
335.ちょうはあかぐり、ちょうはあかぐり:【「ちょうはあかぐり、ちょうはあかぐり」と高く叫ぶ声がしてそれ
         からまるで大きな烏のように嘉助
(かすけ)が、かばんをかかえてわらって運動場へかけて来
         ました。】
336.ピルルル:【それはすぐ谷の向うの山へひびいてまたピルルルと低く戻ってきました。】
337.もにゃもにゃっ:【それはみんなは先生にはいつでも「お早うございます」というように習っていたので
          したがお互いに「お早う」なんて云ったことがなかったのに又三郎にそう云われても一郎
          や嘉助はあんまりにわかで又勢
(いきおい)がいいのでとうとう臆(おく)せてしまって一郎も嘉
          助も口の中でお早うというかわりにもにゃもにゃっと云ってしまったのでした。】
338.プルルッ:【「ではならんで。」と云いながらプルルッと笛を吹きました。】
339.ぼゃっ:【「何だかお日さんぼゃっとして来たな。」】
340.しう:【みんなは楊の枝や萱の穂でしうと云いながら馬を軽く打ちました。】
341.のっこり:【(ふん。なあに、馬何処
(どこ)かで、こわくなってのっこり立ってるさ。)と思いました。】
342.シイン:【黒板から降る白墨のような、暗い冷たい霧の粒が、そこら一面踊りまわり、あたりが俄にシ
          インとして、陰気に陰気になりました。】
343.ざわざわざわっ:【すすきが、ざわざわざわっと鳴り、向うの方は底知れずの谷のように、霧の中に
          消えているではありませんか。】
344.キインキイン:【空が光ってキインキインと鳴っています。】
345.バラッ:【草がバラッと一度に雫を払いました。】
346.チョロチョロ:【半分に焼けた大きな栗の木の根もとに、草で作った小さな囲いがあって、チョロチョ
          ロ赤い火が燃えていました。】
347.もうもう:【たばこばたけからもうもうとあがる湯気の向うで、その家はしいんとして誰も居たようでは
          ありませんでした。】
348.どぶんどぶん:【一郎やみんなは、河原のねむの木の間をまるで徒競走のように走っていきなりき
          ものをぬぐとすぐどぶんどぶんと水に飛び込んで両足をかわるがわる曲げてだぁんだぁ
          んと水をたたくようにしながら斜めにならんで向う岸へ泳ぎはじめました。】
349.だぁんだぁん:【両足をかわるがわる曲げてだぁんだぁんと水をたたくようにしながら斜めにならんで
          向う岸へ泳ぎはじめました。】
350.どぶーん:【「さあ落すぞ、一二三。」と云いながら、その白い石をどぶーんと淵へ落しました。】
351.むくっ:【水はむくっと盛りあがり、それからしばらく、そこらあたりがきぃんと鳴りました。】
352.ごろごろごろ:【そのうちに、いきなり上の野原のあたりで、ごろごろごろと雷が鳴り出しました。】
353.ざっこざっこ:【「雨はざっこざっこ雨三郎」】
354.どっこどっこ:【「風はどっこどっこ又三郎」】
355.がくがく:【「何だい。」といいましたが、からだはやはりがくがくふるっていました。】
356.はあ、はあ、:【もう一郎は顔がほてり息もはあ、はあ、なって自分までが一緒に空を翔
(か)けて行く
          ような気持ちになって胸を一ぱいはって息をふっと吹きました。】
357.ざくざく:【戸棚から冷たいごはんと味噌をだしてまるで夢中でざくざく喰べました。】

by『氷河鼠の毛皮』      いきなり扉ががたっと開き                                            朝日はビールのように流れ込みました。
358.ポー:【汽缶車は一つポーとほえて、汽車は一目散に飛び出しました。】
359.がらがら:【声もきっとよほどがらがらしているにちがいないと思われたのです。】
360.きょとん:【向うの隅には痩
(やせ)た赤ひげの人が北極狐のようにきょとんとすまして腰を掛けこちら
          の斜
(はす)かいの窓のそばにはかたい帆布(はんぷ)の上着を着て愉快そうに自分にだけ
          聞えるような微かな口笛を吹いている若い船乗りらしい男が乗っていました。】
361.うつうつ:【やはりうつうつ寝たふりをしました。】
362.きょときょと:【客車の隅でしきりに鉛筆をなめながらきょときょと聴き耳をたてて何か書きつけてい
          るあの痩
(やせ)た赤髯(ひげ)の男だけでした。】
363.クシャンクシャン:【ドアがあけてあるので室の中は俄に寒くあっちでもこっちでもクシャンクシャンと
          まじめ臭ったくしゃみの声がしました。】

      『いや若様、雷が参りました節は                                      手前一身におんわざわいを頂戴いたします。                      どうかご安心をねがいとう存じます。』
by『シグナルとシグナレス』
364.ガタンコガタンコ、シュウフッフッ:【『ガタンコガタンコ、シュウフッフッ、さそりの赤眼が 見えたころ、
          四時から今朝も やって来た。遠野の盆地は まっくらで、つめたい水の 声ばかり。』】
365.ガタンガタン、ギー、シュウシュウ:【『ガタンガタン、ギー、シュウシュウ。』】
366.かたん:【シグナルの柱はかたんと白い腕木をあげました。】
367.キチン:【『お早う今朝は暖
(あたたか)ですね。』本線のシグナル柱はキチンと兵隊のように立ちながら
          いやにまじめくさって挨拶しました。】
368.ゴゴン、ゴーゴー:【『ゴゴン、ゴーゴー、うすい雲から 酒が降り出す、酒の中から 霜がながれる。
          ゴゴンゴーゴー』】
369.ゴゴンゴーゴー:【『酒の中から 霜がながれる。ゴゴンゴーゴー』】
370.ぼっ:【『あらあら、そんなこと。』軽便鉄道の木でつくったシグナレスは、まるで困ったというように肩
          をすぼめましたが、実はその少しうつむいた顔は、うれしさにぼっと白光
(しろびかり)を出し
          ていました。】
371.ヒュウヒュウ:【わずかばかりヒュウヒュウ云っていた風が、この時ぴたりとやみました。】
372.カブン:【その時です、お月さまがカブンと山へお入りになってあたりがポカッとうすぐらくなったの
          は。】
373.ポカッ:【あたりがポカッとうすぐらくなったのは。】
374.ぐうんぐうんひゅうひゅう:【今は風があんまり強いので電信ばしらどもは、本線の方も、軽便鉄道
          の方のもまるで気が気でなく、ぐうんぐうんひゅうひゅうと独楽
(こま)のようにうなって居
          りました。】
375.ブウウ、フウウ:【本線シグナルつきの太っちょの電しんばしらも、もうでたらめの歌をやるどころ
          の話ではありません、できるだけからだをちぢめて眼を細くして、ひとなみに、ブウウ、
          フウウとうなってごまかして居りました。】
376.ウヘン:【『そしておいて、いきなり、ウヘン、ああ風でのどがぜいぜいする。』】
377.ぜいぜい:【『ああ風でのどがぜいぜいする。』】
378.うううう:【それからシグナルは、ううううと云いながら眼をぱちぱちさせてしばらくの間だまって居ま
          した。】
379.ブンブンゴンゴン:【電信ばしらどもは、ブンブンゴンゴンと鳴り、風はひゅうひゅうとやりました。】
380.えーえー:【シグナルはつばをのみこんだりえーえーとせきばらいをしたりしていましたが、やっと
          咽喉
(のど)の痛いのが癒(なお)ったらしく、もう一ぺんシグナレスに話しかけました。】
381.べちゃべちゃ:【『若さま、さっきから何をべちゃべちゃ云っていらっしゃるのです。』】
382.オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー:【『オンオンオンオン、ゴゴンゴーゴーゴゴンゴー。』】
383.チラチラチラチラ:【西のそらが変にしろくぼんやりなってどうもあやしいと思っているうちにチラチラ
          チラチラとうとう雪がやって参りました。】
384.フイウ:【空では風がフイウ、涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】
385.ゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー:【涙を知らない電信ばしらどもはゴゴンゴーゴーゴゴンゴーゴー。】
386.こうこう:【月の光が青白く雪を照らしています。雪はこうこうと光ります。】
387.がたがたっ:【本線シグナル附きの電信ばしらは、がたがたっとふるえてそれからじっと固
(かた)くな
          って答えました。】
388.コリッ、コリコリッ、カリッ:【『何をっ。コリッ、コリコリッ、カリッ。』】
389.ユラユラ:【『それからあのユラユラ青びかりの棘
(とげ)を動かしているのは、雲丹(うに)ですね。』】

      白象(はくぞう)がやって来た。                                       白い象だぜ、ペンキを塗ったのでないぜ。
by『オツベルと象』
390.のんのんのんのんのんのん:【オツベルときたら大したもんだ。稲扱
(いねこき)器械の六台も据えつけ
          て、のんのんのんのんのんのんと、大そろしない音をたててやっている。】
391.のんのんのんのん:【小屋はずいぶん頑丈で、学校ぐらいもあるのだが、何せ新式稲扱
(いねこき)
          械が、六台もそろってまわってるから、のんのんのんのんふるうのだ。】
392.ぶらっ:【そいつは象のことだから、たぶんぶらっと森を出て、ただなにとなく来たのだろう。】
393.のこのこ:【そしたらとうとう、象がのこのこ上って来た。】
394.グララアガア、グララアガア:【「おう、でかけよう。グララアガア、グララアガア。」みんながいちどに
          呼応する。】
395.グワア グワア グワア グワア:【グワア グワア グワア グワア、花火みたいに野原の中へ飛
          び出した。】
396.ドーン、グララアガア、ドーン、グララアガア、ドーン、グララアガア:【ドーン、グララアガア、ドーン、
          グララアガア、ドーン、グララアガア、ところが弾丸
(たま)は通らない。】

by『寓話 猫の事務所』   みなさん、ぼくはかま猫に同情します。   
397.ヘッ:【ところがほかの三人の書記は、いかにも馬鹿にしたように横目で見て、ヘッとわらっていま
          した。】
398.でこぼこ:【それはでこぼこではありましたが、アルミニュームでできていましたから、大丈夫こわれ
          ませんでした。】
399.ジャラジャラジャラジャラン:【「ジャラジャラジャラジャラン。」事務長が高くどなりました。】
400.ポロポロ:【今度は向うの三番書記の三毛猫が、朝仕事を始める前に、筆がポロポロころがって、
          とうとう床に落ちました。】
401.ガタン。ピシャン:【ガタン。ピシャン。虎猫がはいって来ました。】
402.ガタッ、ピシャーン:【ガタッ、ピシャーン。白猫が入って来ました。】
403.ガタン、ピシャリ:【ガタン、ピシャリ。「ふう、ずいぶんひどい風だね。」事務長の黒猫が入って来ま
          した。】
 
  by『北守将軍と三人兄弟の医者』      北守将軍ソンバ−ユ−は                                           いま塞外(さいがい)の砂漠から                                     やっとのことで戻ってきた。
404.ペタン:【馬がつかれてたびたびペタンと座り 涙をためてはじっと遠くの砂を見た。】
405.ぎちぎち:【馬は太鼓に歩調を合せ、殊にもさきのソン将軍の白馬は、歩くたんびに膝がぎちぎち音
          がして、ちょうどひょうしをとるようだ。】
406.がっしり:【鞍はこんどは、がっしりと馬の背中にくっついて、もうどうしてもはなれない。】
407.しゅう:【「よろしい、しゅう。」と将軍は、例の白馬に一鞭くれて、一気に坂をかけあがる。】
408.ぱかぱか:【ソン将軍はぱかぱかと馬を鳴らしてはいって行った。】
409.ぱくっ:【馬はぱくっとそれを噛み、大きな息を一つして、ぺたんと四つ脚を折り、今度はごうごうい
          びきをかいて、首を落してねむってしまう。】
410.しっ、ふう、どう:【「こら、起きんかい。起きんかい。しっ、ふう、どう、おい、この塩を、ほんの一口
          たべんかい。」】
411.がばっ:【馬はがばっとはねあがり、ソン将軍は俄かに背が高くなる。】
412.ぎっ、ばっ、ふう:【将軍は馬にむちをやる。ぎっ、ばっ、ふう。馬は土塀をはね越えて、となりのリ
          ンプー先生の、けしのはたけをめちゃくちゃに、踏みつけながら立っていた。】
413.ぶるるるふう:【ソン将軍が、お医者の弟子と、けしの畑をふみつけて向うの方へ歩いて行くと、も
          うあっちからもこっちからも、ぶるるるふうというような、馬の仲間の声がする。】
414.ごほんごほん:【ソン将軍も、はじめは我慢していたが、とうとう両手を眼にあてて、ごほんごほんと
          せきをした。】
415.すぱり:【たちまち鞍はすぱりとはなれ、はずみを食った将軍は、床にすとんと落された。】
416.すとん:【はずみを食った将軍は、床にすとんと落された。】
417.ぱしゃぱしゃ:【おまけに鞍と将軍も、もうすっかりとはなれていて、将軍はまがった両足を、両手で
          ぱしゃぱしゃ叩いたし、馬は俄かに荷がなくなって、さも見当がつかないらしく、せなか
          をゆらゆらゆすぶった。】
418.ごとり:【すると何やらまっ白な、尾の形した塊
(かたまり)が、ごとりと床にころがり落ちた。】
419.にっこり:【じつにこのとき将軍は、三十年ぶりにっこりした。】

by『朝に就(つい)ての童話的構図』     「北緯二十五度東経六厘(りん)の処(ところ)に                  目的のわからない大きな工事ができましたとな。                  二人とも云ってごらん。」
420.ぽしゃぽしゃ:【苔
(こけ)いちめんに、霧がぽしゃぽしゃ降って、蟻の歩哨は、鉄の帽子のひさしの下
          から、するどいひとみであたりをにらみ、青く大きな羊歯
(しだ)の森の前をあちこち行っ
          たり来たりしています。】
421.ぷるぷるぷるぷる:【向うからぷるぷるぷるぷる一ぴきの蟻の兵隊が走って来ます。】

   ゴ−シュは町の活動写真館でセロを弾く係りでした。  
by『セロ弾きのゴーシュ』   けれどもあんまり上手でないという評判でした。   
422.ボーボー:【クラリネットもボーボーとそれに手伝っています。】
423.トォテテ テテテイ:【「セロがおくれた。トォテテ テテテイ、ここからやり直し。はいっ。」】
424.ごくごく:【いきなり棚からコップをとってバケツの水をごくごくのみました。】
425.ベロリ:【猫はばかにしたように尖った長い舌をベロリと出しました。】
426.こっこっ:【誰か屋根裏をこっこっと叩くものがあります。】
427.ボロンボロン:【ゴーシュはセロを取り上げてボロンボロンと糸を合せてドレミファソラシドとひきまし
          た。】
428.かっこうかっこうかっこうかっこうかっこう:【「つまりこうだろう。」セロ弾きはまたセロをとって、かっ
          こうかっこうかっこうかっこうかっこうとつづけてひきました。】
429.かっこうかくうかっかっかっかっか:【するとかっこうは残念そうに眼をつりあげてまだしばらくないて
          いましたがやっと「……かっこうかくうかっかっかっかっか」と云ってやめました。】
430.くっ:【かっこうは「くっ。」とひとつ息をして「ではなるべく永くおねがいいたします。」といってまた一つ
          おじぎをしました。】
431.どしん:【するとかっこうはどしんと頭を叩かれたようにふらふらっとしてそれからまたさっきのように
          「かっこうかっこうかっこうかっかっかっかっかっ」と云ってやめました。】
432.くたくた:【ゴーシュはその顔を見て思わず吹き出そうとしましたが、まだ無理に恐い顔をして、「では
          教えてやろう。狸汁というのはな。おまえのような狸をな、キャベジや塩とまぜてくたくた
          と煮ておれさまの食うようにしたものだ。」と云いました。】
433.ギウギウ:【ゴーシュはちょっとギウギウと糸を合せてそれからいきなりのねずみのこどもをつまん
          でセロの孔
(あな)から中へ入れてしまいました。】
434.ごうごうがあがあ:【ゴーシュはおっかさんのねずみを下におろしてそれから弓をとって何とかラプ
          ソディとかいうものをごうごうがあがあ弾きました。】
435.ぶるぶるぶるぶる:【見るとすっかり目をつぶってぶるぶるぶるぶるふるえていました。】

by『ペンネンネンネンネン・ネネムの伝記』     「おれは森へ行って何かさがして来るぞ。」                           と云いながら、よろよろ家を出て行きましたが、                    それなりもういつまで待っても帰って来ませんでした。
436.ムシャムシャムシャムシャ:【二人はまるで籠を引ったくるようにして、ムシャムシャムシャムシャ、
          沢山喰べてから、やっと、「おじさんありがとう。ほんとうにありがとうよ。」なんて云っ
          たのでした。】
437.おお、ホイホイ、おお、ホイホイ:【「おお、ホイホイ、おお、ホイホイ。」と云いながら俄かにあわて
          だして風のように家を出て行きました。】
438.テカテカ:【ネネムは起きあがって見ますとお「キレ」さまはすっかりふだんの様になっておまけに
          テカテカして何でも今朝あたり顔をきれいに剃ったらしいのです。】
439.ほかほか:【それにかれ草がほかほかしてばけものわらびなどもふらふらと生え出しています。】
440.ぐるぐるっ:【すると目がぐるぐるっとして、ご機嫌のいいおキレさままでがまるで黒い土の球のよ
          うに見えそれからシュウとはしごのてっぺんから下へ落ちました。】
441.さあ:【「これから失礼をしてはならん。ところでさあ、登れ。登るんだよ。」】
442.ヌラヌラ:【網のずうっとはじの方に一寸四方ばかりの茶色なヌラヌラしたものがついていました。】
443.ヘトヘト:【つかれてヘトヘトになったネネムはもう何でも構わないから下りて行こうとしました。】
444.ホッホッ:【その時栗の木が湯気をホッホッと吹き出しましたのでネネムは少し暖まって楽になっ
          たように思いました。】
445.じゃらん:【赤毛はじゃらんと下に垂
(さ)がりましたけれども、実は黄色の幽霊はもうずうっと向うの
          ばけもの世界のかげろうの立つ畑の中にでもはいったらしく、影もかたちもありません
          でした。】
446.ポオ、ポオ、ポオ、ポオ:【「おお、うちのせがれもこんなわらじでどこを今ごろ、ポオ、ポオ、ポオ、
          ポオ。」】
447.ノンノンノンノンノン:【ノンノンノンノンノンといううなりは地の〔以下原稿数枚分焼失〕】
448.スポリ:【ネネムがノートを出した時、フゥフィーボー博士は大きなあくびをやりましたので、ノートは
          スポリと先生に吸い込まれてしまいました。】
449.コクッ:【先生はそれを別段気にかけるでもないらしく、コクッと呑んでしまって云いました。】
450.ホイッ:【「もう藁のオムレツが出来あがった頃だな。」と呟やいてテーブルの上にあった革のカバン
          に白墨のかけらや講義の原稿やらを、みんな一諸に投げ込んで、小脇にかかえ、さっ
          き顔を出した窓からホイッと向うの向うの黒い家をめがけて飛び出しました。】
451.ペタペタペタペタ:【すると家の中からペタペタペタペタ沢山の沢山のばけものどもが出て参りまし
          た。】
452.ザワッザワッ:【「ザシキをザワッザワッと掃いて居りました。」】
453.ケロ、ケロ、ケロ、ケロロ、ケロ、ケロ:【「へい。その実は、あまり面白かったもんですから。へい。ど
          うも相済みません。あまり面白かったんで。ケロ、ケロ、ケロ、ケロロ、ケロ、ケロ。」】
454.ガタリ:【その時向うの窓がガタリと開
(あ)いて「どうだ、いい裁判長だろう。みんな感心したかい。」と
          云う声がしました。】
455.トッテントッテントッテンテン:【その時向うから、トッテントッテントッテンテンと、チャリネルいう楽器を
          叩いて、小さな赤い旗をたてた車が、ほんの少しずつこっちへやって来ました。】
456.ピシャリ:【一人の若いばけものが、うしろから押されてちょっとそのいやなものにさわりましたら、そ
          のフクジロといういやなものはくるりと振り向いて、いきなりピシャリとその若ばけものの
          頬
(ほっ)ぺたを撲(なぐ)りつけました。】
457.ザワザワ:【その家中が俄かにザワザワしてそれから警察長がさきに立って案内しました。】
458.グルグルグルグル:【そこでネネムも全く感服してそれから警察長の家を出てそれから又グルグル
          グルグル巡視をして、おひるごろ、ばけもの世界裁判長の官邸に帰りました。】
459.ずう:【どうしてネネムの胸につけ切れるもんではありませんでしたから、ネネムの大礼服の上着は、
          胸の処
(ところ)から長さ十米(メートル)ばかりの切れがずうと続いて、それに勲章をぞろっとつ
          けて、その帯のようなものを、三十人の部下の人たちがぞろぞろ持って行くのでした。】
460.チチン:【そこでネネムは、ある日、テーブルの上の鈴をチチンと鳴らして、部下の検事を一人、呼
          びました。】
461.カチャンカチャン:【剣がカチャンカチャンと云うたびに、青い火花が、まるで箒のように剣から出て、
          二人の顔を物凄く照らし、見物のものはみんなはらはらしていました。】
462.はらはら:【見物のものはみんなはらはらしていました。】
463.バア:【そのうちにとうとう、一人はバアと音がして肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られて、から
          だがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。】
464.すっぽり:【肩から胸から腰へかけてすっぽりと斬られて、からだがまっ二つに分れ、バランチャンと
          床に倒れてしまいました。】
465.バランチャン:【からだがまっ二つに分れ、バランチャンと床に倒れてしまいました。】
466.バタッ:【すると倒れた方のまっ二つになったからだがバタッと又一つになって、見る見る傷口がす
          っかりくっつき、ゲラゲラゲラッと笑って起きあがりました。】
467.ゲラゲラゲラッ:【見る見る傷口がすっかりくっつき、ゲラゲラゲラッと笑って起きあがりました。】
468.ボロン、ボロン、ボロロン:【ボロン、ボロン、ボロロン、とどらが鳴りました。】
469.くにゃん:【ところがそのナイフをテーブルの上に置きますと、すぐ刃がくにゃんとまがってしまいまし
          た。】
470.テン、テンテンテン・テジマア:【「テン、テンテンテン・テジマア! うまいぞ。」】
471.もにゃもにゃもにゃっ:【そこでテジマアは、ナイフをとり上げて皿の上のばけものを、もにゃもにゃ
          もにゃっと切って、ホークに刺して、むにゃむにゃむにゃっと喰
(く)ってしまいました。】
472.むにゃむにゃむにゃっ:【ホークに刺して、むにゃむにゃむにゃっと喰
(く)ってしまいました。】
473.ふいっ:【舞台の上の二人は、手を握ったまま、ふいっとおじぎをして、それから、「バラコック、バラ
          ラゲ、ボラン、ボラン、ボラン。」と変な歌を高く歌いながら、幕の中に引っ込んで行きま
          した。】
474.バラコック、バララゲ、ボラン、ボラン、ボラン:【「バラコック、バララゲ、ボラン、ボラン、ボラン。」と
          変な歌を高く歌いながら、幕の中に引っ込んで行きました。】
475.ベランべランベラン:【ばけもの麦はベランべランベラン】
476.チッチクチッチクチー:【ひばり、チッチクチッチクチー】
477.サンサンサン:【フォークのひかりはサンサンサン。」】
478.ベランベランベラン:【たちまち床からベランベランベランと大きな緑色のばけもの麦の木が生え出
          して見る間に立派な茶色の穂を出し小さな白い花をつけました。】
479.ケンケンケン:【「おキレの角はケンケンケン】
480.ザランザララ:【ばけもの麦はザランザララ】
481.トーロロトーロロトー:【とんびトーロロトーロロトー、】
482.シンシンシン:【鎌のひかりは シンシンシン。」】
483.サクサク:【黒いきもののばけものどもはいつの間にか大きな鎌を持っていてそれをサクサク刈り
          はじめました。】
484.クンクンクン:【「おキレの角はクンクンクン】
485.ザック、ザック、ザ:【ばけもの麦はザック、ザック、ザ、】
486.カーララ、カーララ、カー:【からすカーララ、カーララ、カー、】
487.フウララフウ:【唐箕
(とうみ)のうなりはフウララフウ。」】
488.めらめら:【麦稈
(むぎわら)は青いほのおをあげてめらめらと燃え、あとには黄色な麦粒の小山が残
          りました。】
489.フウフウフウ:【大きな唐箕
(とうみ)がもう据えつけられてフウフウフウと廻っていました。】
490.バラバラバラバラ:【バラバラバラバラ真珠の雨は見物の頭に落ちて来ました。】
491.ぷうっ:【それからよこの方へ少しまがったように見えましたが、忽ち山が水瓜
(すいか)を割ったよう
          にまっ二つに開き、黄色や褐色の煙がぷうっと高く高く噴きあげました。】
492.きらきらきら:【それから黄金色
(こがねいろ)の熔岩がきらきらきらと流れ出して見る間にずっと扇形
          にひろがりました。】
493.ぐらぐらぐら:【その時はじめて地面がぐらぐらぐら波のようにゆれ、「ガーン、ドロドロドロドロドロ、
          ノンノンノンノン。」と耳もやぶれるばかりの音がやって来ました。】
494.ガーン、ドロドロドロドロドロ、ノンノンノンノン:【「ガーン、ドロドロドロドロドロ、ノンノンノンノン。」と
          耳もやぶれるばかりの音がやって来ました。】
495.ノンノンノンノン:【そればかりでなく、みんなのブラボオの声は高く天地にひびき、地殻がノンノンノ
          ンノンとゆれ、やがてその波がサンムトリに届いたころ、サンムトリがその影響を受け
          て火柱高く第二回の爆発をやりました。】
496.フィーガロ、フィガロト、フィガロット:【「フィーガロ、フィガロト、フィガロット。」】
497.パチンパチン:【クラレの茎がパチンパチンと折れ、みんなの影法師はまるで戦のように乱れて動
          きました。】
498.パタパタパタパタ:【ネネムのすぐ前に三本の竿
(さお)が立ってその上に細長い紐(ひも)のようなぼろ
          切れが沢山結び付けられ、風にパタパタパタパタ鳴っていました。】
499.ガーン:【とうとうガーンと気絶してしまいました。】

   どう? あなたひどくいたい?   
by『ペンネンノルデはいまはいないよ太陽にできた黒い棘(とげ)をとりに行ったよ』
500.すぽり:【四、フウケーボー大博士はあくびといっしょにノルデの筆記帳をすぽりとのみ込んでしま
          った。】
501.からがら:【六、さすがのフウケーボー大博士も命からがらにげだした。】
502.べちゃん:【十一、ノルデは三べん胴上げのまま地べたにべちゃんと落とされた。】
 
 

                            めもりーがヤバイでんな     

 容量125KBで、フリーズの恐れがあるので、第二章 『個性派★一作品のみ登場オノマトペその』に
続きますだなす。 スネオ 拝 (^ ^;
                                                       2006.11.03.


 
 







 
 







 
♪  .
   しゃりんしゃりん:                                                                        風が来たので鈴蘭は、                                               葉や花を互いにぶっつけて、                                         しゃりんしゃりんと鳴りました。                                                                       by『貝の火』
 
 .
 
     







 


目次へジャンプ

    (貴重なほんのわずかな読者の方々へ)
目次の掲示板に、ご意見ご感想おたより等くなさい。 スネオ 拝 (^ ^;
       
 

オノマトペ・データ

  次回配本は第二章『個性派★一作品のみ登場オノマトペその2』です。
       
 

オノマトペ・データ

  前ページに戻ります。

   実は、平凡・フツー・ありきたりのオノマトペばっかし、              だったりして。(^ ^;
 トップページは四角四面だなす。                                           ♪ギャグはギャグを呼ぶ♪