山田正紀ガイド

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はじめに

 山田正紀の著作は長編・短編集を合わせて120作余り(冊数にして160冊以上)を数え、しかも幅広い作風であるために、その全貌を把握することが困難になっている面もあります。そこで、これから山田正紀を読んでみようと思う方のために、簡単なガイドを作ってみました。
 具体的には、SF冒険/アクションミステリその他の4つに分類し、さらにその中でテーマ/サブジャンルごとに分類してあります(ただし、複数の分類にまたがる作品もいくつかあります)。また、短編集は独立させてあります。

 作品名は内容の紹介及び感想にリンクしています。また、このページでは最も入手しやすいと思われる版を記載してありますが、新刊で入手することが困難と思われるものについては取消線で区別してあります(電子書籍では入手可能な作品もあるようです)。

(注意)
 分類はあくまでも主観的なものです。また、記憶違い・思いこみ等により分類がおかしいものもあると思いますが、その点はご了承下さい。

 なお、このページを作製するにあたって、N.Sanadaさん「山田正紀 著作リスト」を参考にさせていただきました。書影なども充実していますので、ぜひ一度ご覧になって下さい。また、JINNさん「鉄の城プロジェクト」も必見です(残念ながらリンク切れです)。



最近の新刊



SF
超越者(との対決)
 山田正紀の作品には、そのものずばりの『神狩り』など、“神”という絶対的超越者との対決という構図がよく見られます。また、『宝石泥棒』などでは超越者そのものだけでなく、秩序への挑戦という側面も見られます。
 なお、『神曲法廷』はミステリですが、“神の声”を聞き、それに翻弄される人物が主役となっています。

生命/進化
 吸血鬼伝説に新たな解釈を与えた『流氷民族』、特殊な生態系を描いた『崑崙遊撃隊』(特に後半)・『宝石泥棒』・『超・博物誌』、進化を正面から扱った『最後の敵』、生と死をテーマとした『デッドソルジャーズ・ライヴ』。さらに、犬の視点で描かれたユニークな侵略ものの『宇宙犬ビーグル号の冒険』や、電脳空間から出現する妖虫{デリヴィルス}を描いた『妖虫戦線』(未完)、怪獣小説『機械獣ヴァイブ』(未完)など、様々です。

悪夢/もう一つの現実
 現実が変容・崩壊し、その奥から姿を現す悪夢を描いた作品群です。

時間
 タイムパラドックスやタイムトラベルを扱うのではなく、時間の本質に迫る作品となっています。

宇宙
 ハードでスケールの大きな『デッド・エンド』、様々な生物を通じて間接的に宇宙を描いた『超・博物誌』、南海の小島に伝わる伝説と宇宙の意志をテーマとした『夢と闇の果て』、そして叙情的な『エンジェル・エコー』と、バラエティに富んでいます。

コンピュータ/サイバーパンク
 コンピュータによる管理社会を描いた『襲撃のメロディ』、コンピュータが生み出した思いもよらない産物を描いた『幻象機械』・『螺旋の月』・『エイダ』・『妖虫戦線』、そしてサイバーパンク風の『ジュークボックス』・『ジャグラー』・『電脳少女』。
 なお、『ジュークボックス』と『ジャグラー』には直接のつながりはありませんが、どちらも電脳空間における“生命言語{ランガー}を扱っています。




冒険/アクション
(国際)謀略 秘境
 戦前の中国を舞台にした『崑崙遊撃隊』、海辺の小さな町が突然白亜紀の生態系に変化してしまった『竜の眠る浜辺』、怪僧ラスプーチンなども登場する『ツングース特命隊』、30世紀の幻想的な世界での冒険を描いた『孔雀王』、カンボジアを舞台とした忍者たちの活躍を描いた『風の七人』、そして中東の砂漠を舞台とした『魔境密命隊』。また、『魔境物語』には中編2作が収録されています。

犯罪小説/コン・ゲーム
 山田正紀の作品における重要な要素である“ゲーム性”が最も強く表れた作品群で、頭脳と肉体を駆使して困難な標的に挑むものです。『贋作ゲーム』と『五つの標的』は短編集、『ふしぎの国の犯罪者たち』は連作です。

仮想歴史
 石油ショックの時代を分岐点として構築された“幻代史”・『顔のない神々』、巨大ロボットの登場するスチームパンク・『機神兵団』、そして異色の架空戦記・『影の艦隊』など、積極的に歴史を改変している作品群です。

アクション
 いずれも、ほぼ純粋にアクションを中心とした作品群です。『暗黒の序章』は永井豪とのコラボレーション(未完)、『破壊軍団』〜『幽霊軍団』はシリーズです。

青春小説
 国家的陰謀に巻き込まれた一組の男女の恋と冒険を描いた『50億ドルの遺産』、突然の異常事態に陥った町で奮闘する若者たちを主役とする『竜の眠る浜辺』、海上都市にやってきた少年が成長し、やがて青春と決別する『アフロディーテ』、社会民主主義という理想の実現にかける若者たちの姿を描いた『影の艦隊』など、青春をテーマとする作品です。




ミステリ
探偵小説
 呪師霊太郎を探偵役とした戦前が舞台の『人喰いの時代』・『金魚の眼が光る』、風水林太郎を探偵役とした重厚な『螺旋』、林太郎の妹・火那子が登場するやや軽めの『阿弥陀』・『仮面』、そして“神の声を聞く男”という大胆な設定の佐伯神一郎を主役とする『神曲法廷』・『長靴をはいた犬』など、近年最も力が注がれている分野です。また、短編集である『見えない風景』には路上探偵映画探偵放浪探偵(呪師霊太郎か?)が登場します。

その他
 『ブラックスワン』や『女囮捜査官』(新本格作家絶賛!)などの本格ミステリから、『鏡の殺意』や『赤い矢の女』などのサスペンスまで、幅広い作風です。




その他
時代(伝奇)
 カンボジアへ渡った忍者たちの活躍を描いた『風の七人』、戦国版ヒロイック・ファンタジーの『闇の太守』、架空の戦国時代を舞台としてさらに一歩ファンタジーへと踏み込んだ『仮面戦記』(未完)、江戸に出現する怪異を描く『天動説』・『天保からくり船』、平安時代初期を舞台とした『延暦十三年のフランケンシュタイン』、そして『吉原蛍珠天神』には短編3作が収録されています。

ホラー
 青山のを舞台としたややエロティックな『魔空の迷宮』、同じく青山のインテリジェント・ビルを舞台とした『血と夜の饗宴』、看護婦と怪物の対決を描いたスプラッタの『ナース』、地下鉄にまつわる都市伝説を題材にした『サブウェイ』、そして12本の不気味な短編を収録した枠物語・『まだ、名もない悪夢。』といったラインナップです。




短編集 (統一性のあるものは除く)


→ 山田正紀関連リンク
→ (架空)山田正紀選集 : 山田正紀作品をもとに、架空の叢書を作ってみるコーナーです。

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