huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye



LiQingzhao liqingzhao李清照
   菩薩蠻

歸鴻聲斷殘雲碧,
背窗雪落爐煙直。
燭底鳳釵明,
釵頭人勝輕。


角聲催曉漏,
曙色回牛斗。
春意看花難,
西風留舊寒。

    **********************


      菩薩蠻

歸鴻  聲 斷
(た)え  殘雲 碧く,
背窗 雪 落ちて  爐煙 直し。
燭底に  鳳釵 明
(きらめ)く,
釵頭  人勝 輕し。


角聲  曉漏を 催し,
曙色  牛斗に回
(もど)る。
春意  看花 難く,
西風  舊寒を 留む。



             ******************

◎私感訳註:

※菩薩蠻:詞牌の一。詞の形式名。これは、新春の歌。詳しくは「構成について」を参照。

※歸鴻聲斷殘雲碧:戻っていく鴻の鳴き声もやみ、(辺りは静謐になり、)わずかに残った空の涯の雲は緑色で(郷愁を誘うもので)ある。 ・碧雲:緑色の雲。蒼雲の意で、「碧雲日暮空裴回」「暮鐘朝磬碧雲端」など、遠方や空の果てを謂い、別離の感情を表す。中唐・韋應物の『奇皎然上人』に「願以
碧雲,方君怨別餘。」とあり、宋・王禹偁の『仲鹹以四韻見寄因次原韻兼紓客情』に「喜霽未遑抽賦筆,勞君先惠碧雲。」とあり、北宋・柳永の『傾杯』に「最苦碧雲信斷,仙郷路杳,歸雁難倩。」とある。 ・碧:青くて美しい石。転じて、青い。青緑。 ・歸鴻:季節になって、渡ってゆくカリ。春になって北へ帰る鴻(おおとり)。夕暮れになって巣に帰る鴻。北帰鴻。北へ帰っていくカリ。渡り鳥の冬鳥。北宋・蘇軾の『惠崇春江曉景』其二に「兩兩歸鴻欲破群,依依還似北歸人。遙知朔漠多風雪,更待江南半月春。」とあり、南宋・楊萬里の『初入淮河』に「中原父老莫空談,逢着王人訴不堪。卻是歸鴻不能語,一年一度到江南。」とある。 ・鴻:〔こう;hong2○〕おおとり。ひしくい。がんの最大種。 ・聲斷:(続いていた)鳴き声が聞こえなくなったこと。聞こえたり聞こえなくなったりすること。 ・殘雲:残りの雲。わずかに残った雲。「數葉殘雲一片峰。」「日帶殘雲一片秋。」など。

※背窗雪落爐煙直:北向きの裏の窓側で(も、春になって、おそい雪溶けが始まり、)雪が落ちてきて、(その音が静寂の中で響き、)香炉の煙が(風もなく、静かに落ち着いているので)真っ直ぐに上っている。 ・背窗:後ろ側の窓。北側の窓。裏の窓。・雪落:雪が溶けて落ちる意。 ・爐煙直:香炉の煙が(風もなく、静かに落ち着いているので)真っ直ぐに上っている意。

※燭底鳳釵明:ともしびのもとで、鳳凰のかんざしが(灯火の光に)きらきらとしている。 ・燭底:ともしびの下で。灯下。 ・鳳釵:金銀で作った鳳凰の飾りのある(二股の)かんざし。秦の始皇帝が作り始めたという。 ・明:きらきらとしている意。「金明滅」の「明」。晩唐〜・温庭筠の『菩薩蠻』に「小山重疊
明滅,鬢雲欲度香顋雪。懶起畫蛾眉。弄妝梳洗遲。   照花前後鏡。花面交相映。新帖繍羅襦。雙雙金鷓鴣。」とある。

※釵頭人勝輕:かんざしの上につけた、「人日」の飾りが軽やかである。 ・釵頭:かんざしの飾りの部分。 ・人勝:旧暦正月七日、「人日」の風習の一で、金箔などで、ひとがたを作り、髪につけ、その人の吉祥を願った、その飾りをいう。この風習では、この日、七種の菜の羮も食べる。人勝節。

※角聲催曉漏:角笛(つのぶえ)の音が、朝方の時の移ろいを急(せ)きたてる。角笛の音が、はや、明け方になったことを知らせている。 ・角聲:軍隊の楽器。角笛の音。彼女のいた建康に金が迫り、軍事的な緊張が高まったのか、或いは、夜が静かで、聞こえてくるわずかな物音がこの音だったのか。 ・催:うながす。もよおす。 ・曉漏:あかつきの時。「漏」は:漏刻のことで、時。

※曙色回牛斗:朝の明るさが東北の方にもどってきた。 ・曙色:あけぼのの色。明るくなってきた空のようす。 ・牛斗:二十八宿の星宿名で、二十八方位に当てはめて、方位を表す。斗宿と牛宿の間で、北東にあたる。蛇足になるが、北斗星と牽牛星のことではない。『晋書・巻三十六・張華傳』中の「斗牛之間」のこと。『晋書・巻三十六・張華傳』に「…,
斗牛之間常有紫氣,(道術者皆以呉方強盛,未可圖也,惟華以爲不然。)……。華…乃要煥宿,…。煥曰:「僕察之久矣,斗牛之間頗有異氣。」とある。(張華は、斗宿と牛宿の間に紫色の気を認めたが、(道術者たちはまだ呉國が強く、まだ立ち上がるときではないとみたが、張華は尚も不審に思い)そのわけを雷煥に尋ねた。雷煥は、それは宝剣の神光が天に当たっているのだと答えたという。南宋・辛棄疾の『水龍吟』過南劍雙溪樓に「擧頭西北浮雲,倚天萬里須長劍。人言此地,夜深長見,斗牛光焔。我覺山高,潭空水冷,月明星淡。待燃犀下看,凭欄却怕,風雷怒,魚龍慘。   峽束滄江對起,過危樓、欲飛還斂。元龍老矣,不妨高臥,冰壺涼簟。千古興亡,百年悲笑,一時登覽。問何人又卸,片帆沙岸,繋斜陽纜。」、南宋・岳飛の『題新淦蕭寺壁』(『題青泥市寺壁』)に「雄氣堂堂貫斗牛,誓將直節報君讐。斬除頑惡還車駕,不問登壇萬戸侯。」とあり、清末・秋瑾『寶劍歌』「炎帝世系傷中絶,茫茫國恨何時雪?世無平權祗強權,話到興亡眦欲裂。千金市得寶劍來,公理不恃恃赤鐵。死生一事付鴻毛,人生到此方英傑。饑時欲啖仇人頭,渇時欲飮匈奴血。侠骨崚傲九州,不信大剛剛則折。血染斑斑已化碧,漢王誅暴由三尺。五胡亂晉南北分,衣冠文弱難辭責。君不見劍氣斗牛?胸中了了舊恩仇,鋒芒未露已驚世,養晦京華幾度秋。一匣深藏不露鋒,知音落落世難逢。空山一夜驚風雨,躍躍沈吟欲化龍。寶光閃閃驚四座,九天白日闇無色。按劍相顧讀史書,書中誤國多奸賊。中原忽化牧羊場,咄咄腥風吹禹城。除却干將與莫邪,世界伊誰開暗K。斬盡妖魔百鬼藏,澄C天下本天職。他年成敗利鈍不計較,但恃鐵血主義報祖國。」とある。

※春意看花難:春の気配は、お花見をするという雰囲気にはほど遠い。 ・春意:春の気配。 ・看花:お花見。

※西風留舊寒:(戦乱の兆しのある)西の方から吹いてくる風は、以前の寒さ(厳しさ)を留め持っている。
・西風:西からの風。胡風。胡塵。なお「西風」には秋風の意もあるが、この詞中にも「人勝」(旧暦正月七日の「人日」の風習)とあるように、これは新春の詞。宋詞では、「西」や「北」は、異民族を暗示する言葉でもあり、ここでは、秋風の意味はない。 ・舊寒:以前の寒さ。





◎ 構成について

双調 四十四字。換韻。全ての句が押韻する。押韻の平仄が入れ替わる多彩な詞。韻式は「aaBB ccDD」。韻脚「碧直」は、第十七部入声。「明軽」は、第十一部平声。「漏斗」は、第十二部声。韻脚「難寒」は、第七部平声。 

    ○●。(a仄韻)
    ○●。(a仄韻)
    ●●○○。(B平韻)
    ○,(B平韻)


    ○○●●。(c仄韻)
    ●,(c仄韻)
    ●●○○,(D平韻)
    ●○。(D平韻)
    
 
2001.12.23完
     12.27補
2015. 4.19
      4.20

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