Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye
対酒憶賀監



                                              
      對酒憶賀監

                 李白


四明有狂客,
風流賀季真。
長安一相見,
呼我謫仙人。
昔好杯中物,
今爲松下塵。
金龜換酒處,
卻憶涙沾巾。


******


酒に對して 賀監を 憶ふ
 
四明に  狂客 有り,
風流の  賀季真。
長安に  一たび 相ひ見
(まみ)え,
我を 謫仙人と 呼ぶ。
昔は 杯中の物を 好むれど,
今は 松下の塵と 爲る。
金龜  酒に 換へし 處,
(かへっ)て 憶(おも)ひ  涙 巾を 沾(うるほ)す。

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◎ 私感註釈

『古文眞寶』
※李白:盛唐の詩人。字は太白。自ら青蓮居士と号する。世に詩仙と称される。701年(嗣聖十八年)〜762年(寶應元年)。西域・隴西の成紀の人で、四川で育つ。若くして諸国を漫遊し、後に出仕して、翰林供奉となるが高力士の讒言に遭い、退けられる。安史の乱では苦労をする。後、永王が謀亂を起こしたのに際して幕僚となっていたために、罪を得て夜郎にながされたが、やがて赦された

※對酒憶賀監:酒に向かうと、賀(知章秘書)監を憶(おも)い出す。序に「太子賓客賀公,於長安紫極宮一見余,呼余爲謫仙人,因解金龜換酒爲樂,歿後對酒,悵然有懷,而作是詩。」とある。

※四明有狂客:浙江の四明山には、奇特な振る舞いをする人士がいる。 ・四明:浙江にある山の名。杭州市、蕭山市の東南100kmの所にある1017mの高さのある山。その間に会稽山がある。前出「賀監」「賀公」どれも同じで、賀知章のこと。 ・賀知章:659年(顯慶四年)〜744年(天寶三年)盛唐の詩人。越州永興(現・浙江省蕭山県)の人。字は季真。則天武后の代に進士に及第して、国子監、秘書監などになった。 ・狂客:奇抜な振る舞いをする人士。また、軽はずみな人。常軌を逸した人。賀知章の自号は「四明狂客」で、ここでは彼を指す。唐・張の『怨詩』に「去年離別雁初歸,今歳裁縫螢已飛。
狂客未來音信斷,不知何處寄寒衣。」とある。

※風流賀季真:風雅な賀知章(は)。 ・風流:風雅。上品で優雅な趣き。詩歌を作って、世俗から離れること。後に寡人有疾をもいうようになった。 ・賀季真:賀知章を字で呼ぶ。親しい友人からの呼びかけになる。

※長安一相見:長安でちょっと見かけた。 ・長安:唐の都。 ・一相見:ちょっと見かけた。

※呼我謫仙人:わたしを「謫仙人」と呼んでいた。 ・呼我:わたしを呼ぶのに。 ・謫仙人:〔たくせんにん;zhe2xian1ren2●○○〕天上界から人間の世界に追放されてきた仙人。神仙にたとえられるような非凡な才能をもった人。ここでは李白の詩才をほめて使っている。

※昔好杯中物:(賀知章が存命だった)昔は、酒を好んだ(ものだった)。 ・好:このむ。動詞。 ・杯中物:酒を指す。陶淵明の『責子』に「白髮被兩鬢,肌膚不復實。雖有五男兒,總不好紙筆。 阿舒已二八,懶惰故無匹。阿宣行志學,而不好文術。雍・端年十三,不識六與七。通子垂九齡,但覓梨與栗。天運苟如此,且進杯中物。」とあり、辛棄疾に「我來弔古,上危樓、贏得闖D千斛虎踞龍蟠何處是?只有興亡滿目。柳外斜陽,水邊歸鳥,隴上吹喬木。片帆西去,一聲誰噴霜竹?   却憶安石風流,東山歳晩,涙落哀箏曲。兒輩功名キ付與,長日惟消棋局。寶鏡難尋,碧雲將暮,誰勸
杯中?江頭風怒,朝來波浪翻屋。」とある。

※今爲松下塵:今は死んで、松の木の下の塵土となってしまっている。 ・爲:〔ゐ;wei2○〕…となる。 ・松下塵:松の木の下の塵土。死んで土に帰ったことをいう。松柏は、死者を偲んで墓場に植えられる樹木。『古詩十九首・之十四』の「去者日以疎,來者日以親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道無因。」や、同『諸人共游周家墓柏下』「今日天氣佳,清吹與鳴彈。感彼
下人、『擬古』九首其四「迢迢百尺樓,分明望四荒。暮作歸雲宅,朝爲飛鳥堂。山河滿目中,平原獨茫茫。古時功名士,慷慨爭此場。一旦百歳後,相與還北。松柏爲人伐,高墳互低昂。頽基無遺主,遊魂在何方。榮華誠足貴,亦復可憐傷。」と、使われている。後世、唐の劉希夷が『白頭吟』「洛陽城東桃李花,飛來飛去落誰家。洛陽女兒惜顏色,行逢落花長歎息。今年花落顏色改,明年花開復誰在。已見松柏摧爲薪,更聞桑田變成海。」 ともした。

※金龜換酒處:(奇特にも)黄金のカメの飾りを酒に換えて(接待してくれた)ところ(にやって来ると)。 ・金龜:黄金のカメの飾り。序文にある「因解金龜換酒爲樂」こと。 ・換酒:酒に交換する。 ・處:ところ。

※卻憶涙沾巾:(想い出そうといういう気がなくとも、意志に反して)想い出されてきて、涙が(出て)ハンカチをうるおしてくる。 ・卻憶:(想い出そうといういう気がなくとも、意志に反して)想い出されてきて。 ・涙:なみだ。 ・沾:うるおす。ぬらす。しめらす。 ・巾:ハンカチ。

               ***********




◎ 構成について

韻式は、「AAAA」。韻脚は「真人塵巾」で、平水韻上平十一真。次の平仄はこの作品のもの。

●○●○●,
○○●●○。(韻)
○○●○●,
○●●○○。(韻)
●●○○●,
○○○●○。(韻)
○○●●●,
●●●○○。(韻)
2004.8.7
     8.8完
2005.5.3補
2010.2.27

漢詩 填詞 詩餘 詩余 

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