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約客

                        南宋・趙師秀

黄梅時節家家雨,
青草池塘處處蛙。
有約不來過夜半,
閒敲棋子落燈花。


    **********************


      客と約す 

黄梅(くゎうばい)の時節  家家(いへいへ)の雨,
青草(せいさう)池塘( ち たう)  處處(しょしょ)(かへる)
(やく) 有れども (きた)らず  夜半( や はん)()ぎ,
(かん)棋子(きし)(たた)けば   燈花(とうくゎ) 落つ。

            ******************



◎ 私感訳註:

※趙師秀:南宋の詩人。乾道六年(1170年)~興定四年(1220年)。字は紫芝。号して霊秀、天楽。霊芝と称す。永嘉(現・浙江温州)の人。宋・太祖・趙匡胤の八世の子孫。紹熙元年(1190年)の進士。慶元元年(1195年)に上元(現・江蘇省江寧)の主簿に任じられ、晩年は銭塘(現・浙江省杭州)に住み、その地で没した。

※約客:客人を招待した。 ・約:約束をする。招く。

※黄梅時節家家雨:梅雨時(つゆどき)は、どの家にも雨が降って。 ・黄梅:黄色に熟した梅の実。梅の黄色く熟する季節。「黄梅雨」は、梅の黄色く熟する頃の長雨で、つゆを謂う。 ・黄梅時節:梅雨期。つゆ。 ・家家:〔かか;jia1jia1○○〕どの家(も)。家ごと(に)。中唐・白居易の『楊柳枝』に「六么水調
家家唱,白雪梅花處處。古歌舊曲君休聽,聽取新翻楊柳枝。」とあり、中唐・劉禹錫の『竹枝』に「兩岸山花似雪開,家家春酒滿銀杯。昭君坊中多女伴,永安宮外踏靑來。」とある。 ・雨:〔う;yu4●〕(動詞)雨降る。「雨」は、名詞では〔う;yu3●〕。

※青草池塘処処蛙:青々とした草の池の堤には、いたるところにカエルだ。 ・池塘:〔ちたう;chi2tang2○○〕池の堤。池。晩唐・高駢の『山亭夏日』に「綠樹陰濃夏日長,樓臺倒影入
池塘。水精簾動微風起,一架薔薇滿院香。」とある。 ・処処:いたるところ。どこにでも。≒到処。 ・蛙:カエル。「処処蛙」の用法では、「蛙」の意は(「蛙」だけで)「カエルがいる」意か、(動詞が省略された)「処処◎蛙」の型に感じられる。

※有約不来過夜半:約束していたのに来ないで、夜中を過ぎようとしている。 ・有約:約束がある。 ・不来:来ようとしない。来ない。 ・夜半:夜中。中唐・張繼の『楓橋夜泊』に「月落烏啼霜滿天,江楓漁火對愁眠。姑蘇城外寒山寺,
夜半鐘聲到客船。」がある。

※閑敲棋子落灯花:ひまにまかせて、碁(石)を(パチリと)打ったら、(音の響きで、)灯芯にできる花の形に固まった燃えかす(=灯花)が落ちた。(縁起がよいというので、客がいよいよ来る吉兆なのか)。 ・閑敲:ひまにまかせて、(碁を)打つ意。 ・敲:〔かう;qiao1◎〕たたく。うつ。トントンたたく。音を出す目的でたたく/うつこと。 ・棋子:碁石。将棋の駒。 ・灯花:灯火の灯芯にできる燃えかすが花の形に固まったもの。旧時、これができると縁起がよいとされた。=燈花兒。






◎ 構成について

韻式は「AA」。韻脚は「蛙花」で、平水韻下平六麻。次の平仄はこの作品のもの。

○○○●○○●,
○●○○●●○。(韻)
●●●○◎●●,
○○○●●○○。(韻)
2013. 9.27
      9.28
      9.29
      9.30完
2021.12.15補
                               
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