Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


杏花

五代・梁・羅隱

暖氣潛催次第春,
梅花已謝杏花新。
半開半落閒園裏,
何異榮枯世上人。



                                            
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杏花(きゃうくゎ)                                          
暖氣 (ひそ)かに(もよほ)す  次第(しだい)の春,
梅花(ばいくゎ) (すで)(しぼ)みて  杏花(きゃうくゎ) 新たなり。
(なか)ば開き (なか)ば落つ  閒園(かんゑん)(うち)
(なん)(こと)ならん 榮枯  世上(せじゃう)の人に。

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◎ 私感註釈

※羅隠:五代・梁の文人。833年(太和七年)~909年(開平三年)。字は昭諫。本名は横。江東生と号する。呉越、新城の人或いは、錢塘(現・浙江省)餘杭の人。晩年、呉越王・銭鏐に仕えて、銭塘県令などを任じた。後梁の朱全忠に諫議大夫として召されるが行かず。『舊唐書・列傳・羅弘信・子威』「錢塘人羅隱者,有當世詩名,自號江東生。」或いは「江東人羅隱者,佐錢鏐軍幕」(『舊五代史・梁書』)ともする。

※杏花:アンズの花。 ・杏花:〔きゃうくゎ;xing4hua1〕アンズの花。アンズはモモに似た果実をつける中国原産の植物。蛇足になるが、「あんず」の音は“杏子”の唐音〔アン ズ〕から。なお、後世、中唐の白居易は、アンズの花に訣別する詩を遺している。心を動かされる詩なので、次に紹介する。『遊趙村杏花』で「趙村紅杏毎年開,十五年來看幾迴。七十三人(註:「七十三歳の人物」=作者・白居易)難再到,今春來是別花來。」だ。

※暖気潜催次第春:暖気がそっと静かに催してきて春になってきて。 ・潜:ひそかに。そっと。人知れず。 ・催:もよおす。 ・次第:順序(名詞型)。また、〔日本語(国語)〕だんだんに。しだいに。副詞型の用法に晩唐・杜牧の『過華清宮絶句』「長安回望繍成堆,山頂千門
次第。一騎紅塵妃子笑,無人知是茘枝來。」とある。 ・春:(前出・杜牧の『過華清宮絶句』「山頂千門次第」の、「開」の用法に基づけば、)春になる、か。用言か。

※梅花已謝杏花新:ウメの花はとっくに散って(いるが)、アンズの花は新しい。 ・已:すでに。とっくに。 ・謝:散る。しぼむ。衰える。

※半開半落閑園裏:半(なか)ばは咲いて、半(なか)ばは散っている静かな庭の中(と)。(この庭が表している様は)。 ・半-半-:それぞれ意義の相反する語を当て嵌めて、相対する二つの性質が同時に存在することを表す。 ・半開:なかば開く。また、半ば晴れる。ここは、前者の意。 ・閑園:人気のない静かな庭。 ・-裏:(…の)中。

※何異栄枯世上人:世の中の人の姿と、どこが違おうか。 ・何異:どこがちがっているだろうか。何ぞ異ならん。反語表現。 ・栄枯:草木の繁ると枯れると。 ・世上:世の中。世間。

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「春新人」で、平水韻上平十一真。この作品の平仄は、次の通り。

●●○○●●○,
○○●●●○○。(韻)
●○●●○○●,
○●○○●●○。(韻)。

2021.8.5
     8.6




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