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   竹枝詞
          唐  劉禹錫


巫峽蒼蒼煙雨時,
淸猿啼在最高枝。
箇裏愁人腸自斷,
由來不是此聲悲。


**********
       

巫峽 蒼蒼たり  煙雨の 時,
淸猿 啼きて在るは  最高の枝。
箇裏
(ここ)の 愁人  腸 自ら斷つは,
由來は 是れ  此の聲の 悲しきにあらず。



      **********

私感註釈

※巫峽:三峡のうちの真ん中の峡谷。巫山を巡ってその東の方一帯の峡谷。
※蒼蒼:濃緑色(の)。
※煙雨:きりさめ。南方人の言に拠るが、霏霏と降る霧雨は、日本では見られない細かいものだとのことである。
※巫峽蒼蒼煙雨時:巫峽は青々として、煙雨が降っている。
※淸猿:サル。もの悲しげな鳴き声を出す猿。
※啼在:…に啼いている。
※最高枝:一番高い枝。
※淸猿啼在最高枝:猿が一番高い枝で、(もの悲しげな鳴き声で)啼いている。
※箇裏:(白話)このなか。ここの。 ・箇:この。ここ。≒此。李白の「白髮三千丈,縁愁似
長」や黄庭堅の「平生箇裏願杯深」の「箇」に同じ。 ・裏:なか。うち。≒中。
※愁人:悩みのある人。もののあわれを感じる人。
※腸自斷:腸が自然と断たれるほどのつらい思いをする。本来は母猿の悲しみのことからきている。
※箇裏愁人腸自斷:ここの(地の)愁人が、腸が自然と断たれるほどの深い悲しみに襲われるのは。
※由來:いわれ。わけ。根拠。
※不是:(白話)…でない。
※此聲悲:(猿の)その声が悲しげ。竹枝と猿の啼き声の悲しさについて唱った竹枝は、顧况の「巴人夜唱竹枝後,腸斷曉猿聲漸稀。」にもある。

※由來不是此聲悲:(その)わけは、その(猿の)声が悲しげだからではない。(その声を聞いて、自分の置かれた辛い立場を自覚して、断腸の思いをするわけである)。




◎ 構成について
  
 平韻一韻到底。 韻式は「AAA」。韻脚は「時枝悲」で、平水韻上平四支。次の詞調はこの作品のもの。


   ●○○○○●○(韻)
   
○○○●●○○。(韻)
   ●●○○○●●,
   
○○●●●○○。(韻)
 

***********************

2002.5.24
     5.25完
     5.28補

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