Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye


陶淵明
           
                    
              東晉 陶潛
      雜詩十二首
       其一
人生無根蒂,
飄如陌上塵。
分散逐風轉,
此已非常身。
落地爲兄弟,
何必骨肉親。
得歡當作樂,
斗酒聚比鄰。
盛年不重來,
一日難再晨。
及時當勉勵,
歳月不待人。



******

雜詩十二首 
                        其一
人生  根蒂
(こんてい) 無く,
飄として  陌上
(はくじゃう)の塵の 如し。
分散し  風を逐ひて 轉じ,
此れ 已
(すで)に  常身に 非ず。
地に落ちて  兄弟
(けいてい)と 爲(な)るは,
何ぞ必ずしも  骨肉の親のみならんや。
歡を得なば  當
(まさ)に 樂を作(な)すべく,
斗酒もて  比鄰を 聚
(あつ)む。
盛年  重ねては 來らず,
一日
(いちじつ)  再(ふたた)び 晨(あした)なり難(がた)し。
時に及んでは  當
(まさ)に勉勵(べんれい)すべく,
歳月  人を 待たず。


*****************


◎ 私感註釈

『古詩源』
『古文眞寶』
※陶潛:東晉の詩人。。雜詩十二首は、老年期の作八首と壮年期の作四首とに分けられ、これは八首の方のもの。故、雜詩八首ともする。これは、いずれにせよ其一になる。

※人生無根蒂:人の生というものには、繋ぎとめておくものが無く。・人生:人が生きること。本サイトで取り上げている詩詞での多く(二十首ほど)は、「人が生きること」という意味で使われ、「生涯」という感じは少ない。『古詩十九首』之四「
人生寄一世,奄忽若飆塵。」や同『古詩十九首』之三「陵上柏,磊磊澗中石。人生天地間,忽如遠行客。」のようなものである。 ・根蒂:〔こんてい;gen1di4○●〕根元と(果実の)ヘタ。転じて、物事の土台。よりどころ。根本。

※飄如陌上塵:(人の生は、)風に吹かれて漂う、道の上のチリのようなもので。風に漂う、道の上のチリのようなもので。 ・飄如:風に漂う…のようで。飄として…の如し。「如」は状態を表す形容詞の後に付いて「…如」という語を造る。『飮酒二十首・其三』(道喪向千載)中の「倏如」に同じ。「然」での「…然」の働きに同じ。・陌上塵:道の上のチリ。 ・陌:〔はく;mo4●〕あぜ道。町の道。陶潜は「陌」を好んで使う。住んでいた附近の道を表すのにふさわしい語。

※分散逐風轉:(わたしの生も、)風とともに転がっていく。 ・分散:散り広がる。 ・逐風轉:風とともに転がっていく。風に追いかけられて転がっていく。「逐風」では別段、「風を追いかけて(転がっていく)」のではなく、受動を表す助動詞は使われてはいないものの、これは一種の受け身表現。「逐風」を「隨風」ともする。本ページは『昭明文選』に拠る。

※此已非常身:この「分散逐風轉」するわたしの生は、もはや永遠不変の肉体ではなくなっている。 ・此:これ。「分散逐風轉」するわたしの生のこと。 ・已:もはや。はや。すでに。 ・非:…に あらず。 ・常身:永遠不変の肉体。

※落地爲兄弟:この世に生まれ落ちれば、人間 皆な 兄弟である。 ・落地:生まれ落ちる。 ・爲兄弟:(血のつながった)兄弟である。 ・爲:〔ゐ;wei2○〕…である。…たり。この用語法では、平声になる。ここは、「落地成兄弟」ともする。

※何必骨肉親:必ずしも血がつながっている親族でなくともよい。 ・何必:必ずしも…するには及ばない。なんぞかならずしも…せん。 ・骨肉親:血のつながっている肉親兄弟。血族。血縁。「骨肉」:(父母や兄弟姉妹などの)肉親。

※得歡當作樂:喜ばしいことがあれば、当然、楽しみごとをして。 ・得歡:喜ばしいことがある。 ・當:当然。まさに…すべし。 ・作樂:楽しいことをする。たのしむ。

※斗酒聚比鄰:少しばかりの酒を以て(或いは、多くの酒でもって)近所の人々をあつめる。 ・斗酒:ますの酒で、少量の酒のこと。漢の卓文君の『白頭吟』「皚如山上雪,皎若雲間月。聞君有兩意,故來相決絶。今日
斗酒,明旦溝水頭。御溝上,溝水東西流。淒淒復淒淒,嫁娶不須啼。願得一心人,白頭不相離。竹竿何嫋嫋,魚尾何。男兒重意氣,何用錢刀爲。」とあるのに同じ。或いは、一斗の酒。転じて多量の酒。 ・聚:あつめる。 ・比鄰:隣近所。曹植の『贈白馬王彪』に「心悲動我神,棄置莫復陳。丈夫志四海,萬里猶比鄰。恩愛苟不虧,在遠分日親。何必同衾,然後展慇懃。憂思成疾,無乃兒女仁。倉卒骨肉情,能不懷苦辛。」とある。陶淵明の雜詩は曹植のこの作品と似るところが多い。初唐・王勃の『送杜少府之任蜀州』に「城闕輔三秦,風烟望五津。與君離別意,同是宦遊人。海内存知己,天涯若比鄰。無爲在岐路,兒女共沾巾。」とある。

※盛年不重來:若い時は二度と再び来ない。 ・盛年:若い時。人生で一番盛んな年代。青壮年期。 ・不重來:かさねては来ない。再びは来ない。部分否定。蛇足だが、「重不(來)」とすると、全部否定になり、下掲図中の如く、意味も異なるが、訓み方も異なってくる。

不重 かさねては…ず 部分否定 一度目はあったが、二度目はない。
重不 かさねて…ず 全部否定 またもや…を しなかった。(一度もしていない。)

※一日難再晨:一日に、二度の朝が来るということは、無理で。・一日:〔いちじつ;yi2ri4●●〕 ・難再晨:(一日の中に)もう一度朝が来るということは、叶え難い。 ・晨:朝が来る。ここでは、動詞として使われている。

※及時當勉勵:ちょうどふさわしい時に、チャンスに乗じて努め励むべきである。 ・及時:ちょうど良い時。ふさわしい時。チャンス。『游斜川』中の「念之動中懷,
及辰爲茲游。」に同じ。現代語でも使われる息の長い言葉である。 ・勉勵:努め励む。がんばる。

※歳月不待人:過ぎゆく歳月は、勝手に流れて行き、人を待ってはくれない。 ・歳月:(人間にとっての)年月。 ・不待人:人を待ってくれない。 この作品のモチーフは後代、 唐の杜秋娘の『金縷曲』(勸君莫惜金縷衣)や、宋の朱熹『偶成詩』(少年易老學難成)、宋の朱熹の『勸學文』(勿謂今日不學而有來日)、明の文嘉の『明日歌』(明日復明日)など、ずっと続いている。

               ***********




◎ 構成について

韻式は「aaaa(a)aa」の上声韻。韻脚は「塵身親隣晨人」。平水韻で見れば上平十一真になる。この作品の平仄は次の通り。

   
○○○○●,
   
○○●●○。(韻)
   
○●○○●,
   
●●○○○。(韻)
   ●●○○●,

   ○●●●○。(韻)
   ●○○●●,
   ●●●●○。(韻)
   ●○●●○,
   ●●○●○。(韻)
   ●○○●●,
   ●●●●○。(韻)
   
2003.5. 9
     5.10
     5.11完
     9.18補
2004.5. 2
2007.4.27
2015.7.24

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