Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




 
 
              
          示塾生  
                       尾藤二洲

君曹欲爲士,
須先成男子。
男子貴剛正,
陽道斯爲爾。
何乃近世人,
一與兒女似。
孳孳務言貌,
不務却爲恥。
男兒有當行,
可恥豈在此。
須去妾婦態,
速會剛正字。
良馬不在毛,
爲士在其志。


     


******

塾生に 示す

                       


君曹  士 爲(た)らんと 欲(ほっ)せば,
(すべか)らく 先(ま)づ  男子と 成るべし。
男子は  剛正を 貴び,
陽道  斯
(これ) 爾(しか)と 爲す。
何ぞ 乃
(すなは)ち  近世の人,
(もっぱ)ら  兒女 與(と) 似る。
孳孳
(じじ)として  言貌に 務め,
務めざるを  却
(かへ)って 恥と 爲す。
男兒は  當
(まさ)に行ふこと 有るべく,
恥づ 可
(べ)きは  豈(あに) 此(こ)こに 在(あ)らんや。
(すべか)らく  妾婦の態を 去り,
(すみや)かに  剛正の字を 會すべし。
良馬は  毛に 在らず,
士 爲
(た)るは  其の志に 在り。

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◎ 私感註釈

※尾藤二洲:延享二年(1745年)〜文化十年(1813年)。江戸時代中期の朱子学派の儒学者。名は孝肇。字は志尹。通称は良佐。二洲は号になる。別号に約山。伊予川之江の人。伊勢丘人先生の御教示に因れば、その妻は飯岡義斎の娘・梅月で、本サイトで屡々採りあげている頼山陽の叔母に該るとのことである。
※示塾生:当代の若い男が軟弱になったことに対して、叱咤また叱咤した詩。イメージとしては、宋の劉克莊『玉樓春』戯林推「年年躍馬長安市,客舍似家家似寄。錢換酒日無何,紅燭呼盧宵不寐。   易挑錦婦機中字,難得玉人心下事。男兒西北有~州,莫滴水西橋畔涙。」とも通ずるものがある。
※君曹欲爲士:あなた達が一人前の立派な人物となりたかったら。 ・君曹:あなたたち。 ・曹…ら。…たち。人を表す名詞、代詞の後について、複数を表す。ともがら。 ・欲:…たい。 ・爲士:立派な人物となる。『論語・泰伯』「曾子曰:
不可以不弘毅,任重而道遠。仁以爲己任,不亦重乎。死而後已,不亦遠乎。」とある。
※須先成男子:まず、男となるべきである。 ・須先:まず…する必要がある。すべからくまず。 ・成:なる。 ・男子:おとこ。
※男子貴剛正:男とは、剛毅で正義を貴ぶものである。 ・貴:とうとぶ。たっとぶ。 ・剛正:強くて正しい。一本気。
※陽道斯爲爾:男子のみちとは、かくのごとくである。 ・陽道:強く男らしいみち。君子、男子のみち。 ・斯:これ。すなわち。 ・爲爾:この通りである。かくのごとくである。≒如此。
※何乃近世人:なのに、どうして近頃の世の中の男は。 ・何:どうして。なんぞ。 ・乃:かえって。やっと。はじめて。そこで。すなわち。 ・近世人:近頃の世の中の男。
※一與兒女似:もっぱら、女・子どものようであるのか。 ・一:もっぱら。ひとえに。いつに。 ・與:…と。 ・兒女:子ども。男の子と女の子。≒子女。 ・似:…みたいである。似ている。
※孳孳務言貌:せっせと(外見を整える)おしゃれに励み。 ・孳孳:〔しし、じじ(両韻);zi1zi1○○、(zi4zi4)●●〕勤勉に努め励むさま。こつこつと。せっせと。=孜孜。 ・務:つとめる。 ・言貌:ことばと顔つき。≒言容。ここでは、上品ぶった言葉遣いや服飾のおしゃれの意で使われている。
※不務却爲恥:(言葉遣いや服装のおしゃれを)しないことを、反対に、恥としている。 ・却:反対に。かえって。 ・爲恥:はじとする。
※男兒有當行:男児たるべき者には、なすべきことがあるのであって。 ・男兒:おとこ。前出「男子」と同義だが、「-兒」には、「漢児」「健児」と、雄々しいものがある。平仄でいえば「男子」は
○●となり、●●となるべきところで使い、「男兒」は○○になり、○○のところで使う。 ・當行:当然行うべきこと。男子たるべきものの義務で、「剛正」になる。
※可恥豈在此:(人としての)恥ずべきこととは、その点にあるのではない。 *人として恥ずべきこととは、おしゃれに気を使わないことなのではない。 ・可恥:(人としての)恥ずべきこと。廉恥。 ・豈:あに。反語。 ・在此:その点にある。ここにある。
※須去妾婦態:すべからく婦人のような態度をとることを取り去り。 ・須:…の必要がある。すべからく…べし。 ・去:取り去る。拭い去る。 ・妾婦:婦人。 ・態:さま。態度。
※速會剛正字:すみやかに剛毅、正義の精神を会得すべきである。 ・速:すみやかに。 ・會:身につける。会得する。 ・字:文字。ここでは、精神の意で使われている。
※良馬不在毛:立派な馬とは、(外見の)毛色のことではない。 ・良馬:立派な馬。 ・不在:…にはない。…の点にはない。 ・毛:毛色。ここでは、外面の意で使われている。
※爲士在其志:立派な人物になるには、その志にこそあるのである。内面の充実が大切なのだ。 ・其志:そのこころざし。『論語・里仁』「子曰:
士志於道,而恥惡衣惡食者,未足與議也。」とある。

               ***********




◎ 構成について

韻式は「aaaaaaaa」。韻脚は「士子爾似恥此字志」で、上声四紙(此爾子似士恥)、去声四ゥ(字志)。「似、士」は現代語韻では去声。次の平仄はこの作品のもの。

○○●○●,(韻)
○○○○●。(韻)
○●●○●,
○●○○●。(韻)
○●●●○,
●○○●●。(韻)
◎◎●○●,
●●●○●。(韻)
○●●○○,
●●●●●。(韻)
○●●●●,
●●○●●。(韻)
○●●●○,
○●●○●。(韻)

平成16.9.23
      9.24完
     10. 2補



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