口占 呉偉業
| 欲買溪山不用錢， 倦來高枕白雲邊。 吾生此外無他願， 飮谷棲邱二十年。  |
口占 | 欲買溪山不用錢， 倦來高枕白雲邊。 吾生此外無他願， 飮谷棲邱二十年。 |
口占******************
溪山を 買はんと 欲して 錢を 用ゐず，
倦（う）み來りて 枕を 高くす 白雲の邊。
吾が生 此（こ）の外（ほか）に 他の願ひ 無く，
谷に 飮み 邱（をか）に 棲（す）む 二十年。
と歎いた。の「歸山」に該ろう。明・劉基の『絶句』「人生無百歳，百歳復如何。古來英雄士，各已歸山阿。」と使う。陶淵明の『挽歌詩』其三に「荒草何茫茫，白楊亦蕭蕭。嚴霜九月中，送我出遠郊。四面無人居，高墳正嶢。馬爲仰天鳴，風爲自蕭條。幽室一已閉，千年不復朝。千年不復朝，賢達無奈何。向來相送人，各自還其家。親戚或餘悲，他人亦已歌。死去何所道，託體同山阿。」とある。 ・不用錢：お金は必要ではない。お金がかからない。 ・不用：必要でない。使わない。 と使い、前出・白居易『香鑪峰下新置草堂即事詠懷題於石上』の「倦鳥得茂樹，涸魚反淸源。」になる。 ・－來：…てくる。…てきた。動詞の後について、動作や情況などの趨勢を表す。 ・高枕：心配なく枕を高くする。安心するさまをいう。 ・白雲邊：白い雲が漂っている（俗世間を離れた雰囲気のある、あの）あたり。 ・白雲：白い雲のことで、人間世界を離れた超俗的な雰囲気を持つ語である。王維『送別』「下馬飮君酒，問君何所之。君言不得意，歸臥南山陲。但去莫復問，白雲無盡時。」
や、蘇
『汾上驚秋』「北風吹白雲,
萬里渡河汾。心緒逢搖落，秋聲不可聞。」 や、陸龜蒙の『奉和襲美贈魏處士五
詩』「倚肩滄海望，鉤膝白雲吟。不是逍遙侶，誰知世外心。」に同じ。『穆天子傳』『古詩源』に『白雲謠』「白雲在天，丘陵自出。道里悠遠，山川閒之。將子無死，尚復能來。」があるが、こちらの場合は高遠なさまを表す。前出・陶潜の『歸去來兮辭序』には「歸去來兮，田園將蕪胡不歸。既自以心爲形役，奚惆悵而獨悲。悟已往之不諫，知來者之可追。實迷途其未遠，覺今是而昨非。舟遙遙以輕
，風飄飄而吹衣。問征夫以前路，恨晨光之熹微。乃瞻衡宇，載欣載奔。
僮僕歡迎，稚子候門。三逕就荒，松菊猶存。攜幼入室，有酒盈樽。引壺觴以自酌，眄庭柯以怡顏。倚南窗以寄傲，審容膝之易安。園日渉以成趣，門雖設而常關。策扶老以流憩，時矯首而游觀。雲無心以出岫，鳥倦飛而知還。景翳翳以將入，撫孤松而盤桓。」 とある部分になる。
。登東皋以舒嘯，臨淸流而賦詩。聊乘化以歸盡，樂夫天命復奚疑。」 とある。◎ 構成について
| ２００６．２．２５ ２．２６ |
