Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




  唐  王維

  送別
下馬飮君酒,
君何所之
君言不得意,
歸臥南山陲。
但去莫復問,
白雲無盡時。





******


送別
馬を下りて  君に酒を飮ましむ,
君に問ふ: “何
(いづれ)の所へか之(ゆ)く”と。
君は言ふ: “意を得ず,
歸りて臥す  南山の陲
(ふもと)に”と。
但だ去れ  復
(ま)た 問ふこと 莫(な)からん,
白雲  盡くる時 無し。

*****************


◎ 私感註釈

※王維:盛唐の詩人。701年(長安元年)?〜761年(上元二年)。字は摩詰。太原祁県(現・山西省祁県東南)の人。進士となり、右拾遺…尚書右丞等を歴任。晩年は仏教に傾倒した。

※五言古詩:詳しくは下記の「構成について」を参照。

※送別:別れて旅だつ人を見送ること。この詩は、作者が孟浩然の帰郷に送ったものといわれるが、似たものに王維の親友である裴迪の『崔九欲往南山馬上口號與別』「歸山深淺去,須盡丘壑美。莫學武陵人,暫游桃源裏。」がある。こちらは、詩題通り崔九に贈ったものだが『贈別王維』ともする。また、この王維詩を意識しての作品に、盛唐・王昌齢の『題灞池』 盛唐・王昌齡 「腰鎌
欲何之,東園刈秋韭。世事不復論,悲歌和樵叟。」がある。

※下馬飲君酒:馬を下りて、貴君に酒を飲ませて。馬を下りて、貴君に一献 差し上げて。 ・下馬:馬より下りる。 
・飮:〔いん;yin4●〕のましむ。「のむ」の意の場合は上声だが、「…に のませる」という使役の場合は去声になる。ここは後者。ここを伝統的に「飮ましむ」と読んでいるのは、極めて正確で適切なものである。この上声、去声の使い分けは現代語にも引き継がれ、「のむ」の意味で使う場合は上声yin3で、「(馬や、家畜に水を)のませる」は、“飲馬”“飲牲口”などと、去声yin4となる。

※問君何所之:あなたにお訊ねするが、「どうして行こうとなさるのか」。 ・問君:貴君にお尋ねする。 ・何所之:いづこへ行かれるのか。行くところはどこか。 ・何所:なに。どんな。どこ。行為の目標、または帰着するところをいう。後世、明・高攀龍は『夏日閑居』で「長夜此靜坐,終日無一言。
問君何所,無事心自閑。細雨漁舟歸,兒童喧樹間。北風忽南來,落日在遠山。願此有好懷,酌酒遂陶然。池中鴎飛去,兩兩復來還。」と使う。 ・所:場所。また、動詞の前に附いて動詞を名詞化する。 ・之:ゆく。行く。動詞。ここの「問君何所之。……,歸臥南山陲。」は、魏の阮籍の『詠懷詩』其十「昔年十四五,志尚好書詩。被褐懷珠玉,顏閔相與期。開軒臨四野,登高望所思。丘墓蔽山岡,萬代同一時。千秋萬歳後,榮名安所之。乃悟羨門子,今自嗤。」や、東晋の陶淵明の『雜詩十二首』其七の「日月不肯遲,四時相催迫。寒風拂枯條,落葉掩長陌。弱質與運頽,玄鬢早已白。素標插人頭,前途漸就窄。家爲逆旅舍,我如當去客。去去欲何之南山有舊宅。」を基にしているのだろう。なお、陶詩の「南山舊宅」とは、故郷の墓所を指す。ここでは、「前途漸就窄。」と言いたい。

※君言不得意:あなたが仰るには、「思うようにいかなかった」と。 ・言:言葉に出していう。声に表していう。「君言」の内容は、「不得意,歸臥南山陲」になる。 ・不得意:思うようにいかない。なお、望み通りになるは、「得意」。後、盛唐・李白は『將進酒』「君不見黄河之水天上來,奔流到海不復回。君不見高堂明鏡悲白髮,朝如青絲暮成雪。人生得意須盡歡,莫使金尊空對月。天生我材必有用,千金散盡還復來。烹羊宰牛且爲樂,會須一飮三百杯。岑夫子,丹丘生。將進酒,杯莫停。與君歌一曲,請君爲我傾耳聽。鐘鼓饌玉不足貴,但願長醉不用醒。古來聖賢皆寂寞,惟有飮者留其名。陳王昔時宴平樂,斗酒十千恣歡謔。主人何爲言少錢,徑須沽取對君酌。五花馬,千金裘。呼兒將出換美酒,與爾同銷萬古愁。」と使い、唐・孟郊は『登科後』で「昔日齷齪不足誇,今朝放蕩思無涯。春風
得意馬蹄疾, 一日看盡長安花。」と使う。

※帰臥南山陲:(故郷へ)帰って、終南山のほとりで隠棲したい。陶淵明のように故郷(陶潛の場合は廬山の麓)に帰って、(わたしは)終南山のほとりで隠棲したい。 ・歸臥:故郷へ帰って隠遁する。後世、中唐・賈島は『題詩後』で「二句三年得,一吟雙涙流。知音如不賞,
歸臥故山秋。」と使う。 ・歸:本来帰るべきところ・故郷、自宅、墓所などへ帰ること。「落葉歸根」の歸。 ・臥:ふす。横になる。ここでは隠棲すること。詩詞ではやはり本来の意での用例が多い。「壯士夜挽穀セ槍。聞隴水思故ク 」、「夜闌聽風吹雨,鐵馬冰河入夢來。 」、「斟殘玉行穿竹,卷罷黄庭看山」、「醉沙場君莫笑,古來征戰幾人回。」等。ただし、日本の細川頼之の『海南行』「人生五十愧無功,花木春過夏已中。滿室蒼蠅掃難去,起尋禪榻C風。」 は王維の意で使われている。 ・南山陲:終南山のほとり。南山は、陶潛の『飮酒』の「結廬在人境,… 采菊東籬下, 悠然見南山。」を踏まえていて、「陶淵明同様に隠棲したい」という意味だろう。但し『飮酒』詩の南山は、陶淵明が住んでいた廬山を指し、王維詩は長安南郊の終南山を指す。 ・陲:ほとり。ここでは麓でもある。

※但去莫復問:ただもう、ひたすら行きなさい。もう二度とは、問わないから。 ・但去:ただ(もう)、いきなさい。ひとり行きなさい。ただもう、ひたすら行きなさい。 ・但:ひとり。むなしく。もっぱら。 ・莫復問:もう再び問うことはないだろう。繰り返しては訊ねない(から)。もう二度とは、会うこともなかろう。 *〔莫復…〕一度は訊ねたが、再びとは訊ねない。部分否定と似た形をとるが、そうではない。

※白雲無尽時:白雲は、尽きることなくいつまでも流れている。 *この聯の意は、繰り返しては、帰郷する事情は聞くまい。しかし、わたしには分かる、あの白雲が尽きないように「心緒逢搖落,秋聲不可聞」といった君の感情が、ということになろうか。仏教徒の摩詰王維はどのような意味で「白雲」を使ったのか。白雲はよく詠われるが、ここでは恐らく、東晉・陶淵明『和郭主簿』「藹藹堂前林,中夏貯清陰。凱風因時來,回飆開我襟。息交遊閑業,臥起弄書琴。園蔬有餘滋,舊穀猶儲今。營己良有極,過足非所欽。舂作美酒,酒熟吾自斟。弱子戲我側,學語未成音。此事真復樂,聊用忘華簪。遙遙望
白雲,懷古一何深。」 や、蘇『汾上驚秋』「北風吹白雲, 萬里渡河汾。心緒逢搖落,秋聲不可聞。」 のような意で使ったのだろう。 ・白雲:超俗的な趣を持つ語で、神仙、隠逸を暗示する語。蛇足になるが、「青雲」といえば、その反対の意も持ち、俗世の高位、高官を想うことを指す。勿論、世俗から離れて超然としている悟りの境地をも指すが。

                 ***********




◎ 構成について

 五言古詩。韻式は「AAA」。韻脚は「之陲時」で、上平四支。この作品の平仄は次の通り :
 
   
●●●○●,
   ●○○●○。(韻)
   ○○●●●,
   ○●○○○。(韻)
   ●●●●●,
   ●○○●○。(韻)

2001. 9.17
      9.19完
     12. 3補
      3.31
2003. 7.24
2005. 2. 8
      4.15
      5. 6
      5. 7
     12. 6
2011. 8. 6
2013. 7.29
2020. 8.22
2021.10.30

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