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辭世
猫橋芳朗 

死生有命不足論,
鞠躬唯應酬至尊。
奮躍赴難不辭死,
從容就義日本魂。






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辭世

死生 し せい めい 有り  論ずるに らず,
鞠躬きっきゅう まさに  至尊にこたふべし。
奮躍ふんやく おもむきて  死を辭せず,
從容しょうよう 義にく  日本やまとだましひ

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◎ 私感註釈

※猫橋芳朗:陸軍の特別攻撃隊隊員。戦死当時の階級:陸軍少尉。二十二歳 大分県出身。出身別:陸軍士官学校卒業(57期)。隊名:第42振武隊。使用兵器:九七式戦闘機。戦死の日付:昭和二十年四月九日。特攻隊発進地:知覧発進。戦死場所:沖縄周辺洋上。

※辞世:特攻隊員の遺詠(268番)。『特攻隊遺詠集』(特攻隊戦没者慰霊平和祈念協会・編 PHP研究所 1999年)より。なお、作者の和歌に「
大丈夫ますらをの たぎる血潮は 斯くありと 驕れる敵の 度膽どぎも奪はん」(269番)がある。明治・廣瀨武夫の『正氣歌』に「死生有命不足論,鞠躬唯應酬至尊。奮躍赴難不辭死,慷慨就義日本魂一世義烈赤穗里,三代忠勇楠氏門。憂憤投身薩摩海,從容就死小塚原。或爲芳野廟前壁,遺烈千載見鏃痕。或爲菅家筑紫月,詞存忠愛不知冤。可見正氣滿乾坤,一氣磅礴萬古存。嗚呼正氣畢竟在誠字,呶呶何必要多言。誠哉誠哉斃不已,七生人閒報國恩。とある。

※死生有命不足論:死ぬのも生きるのも、そこに天命があって、人の自由にならないものであって、論(あげつら)う価値がない。 ・死生有命:死ぬのも生きるのも、そこに天命があって、人の自由にならない。『論語・顔淵』に「司馬牛憂曰:『人皆有兄弟,我獨亡』。子夏曰:『商聞之矣:
死生有命,富貴在天。君子敬而無失,與人恭而有禮。四海之内,皆兄弟也。君子何患乎無兄弟也?』」とあるのに基づく。 ・不足:…する価値がない。 ・論:あげつらう。論じる。動詞。

※鞠躬唯應酬至尊:身をかがめ畏(おそ)れ謹(つつ)しんで、ひとえに天皇陛下(の思し召し)にこたえよう。 ・鞠躬:〔きっ(きく)きゅう;ju2gong1●○〕身をかがめて礼をする。身をかがめおそれつつしむ。また、つつしみ深いさま。謹敬のさま。ここは、前者の意。諸葛亮(諸葛孔明)の『後出師表』の末尾に「
鞠躬盡瘁,死而後已。至於成敗利鈍,非臣之明所能逆睹也。」とある。 ・唯:ただ。 ・應:当然…であろう。まさに…すべし。また、こたえる。ここは、前者の意。 ・酬:〔しう;chou2○〕こたえる。むくいる。また、すすめる。ここは、前者の意。 ・至尊:天子の尊称。この上なくとうとい意。

※奮躍赴難不辭死:奮(ふる)いたって国難に赴(おもむ)き、死をもいとわない。 ・奮躍:ふるいたつ意。作者は本来、「勇躍」としたかった。例えば「勇躍雲間千里程」と[勇躍、敵陣を攻撃してして生還を期す]といったことではなくて、後世語られる「神風特攻隊」として死を決して、正しく死に赴く時である。作者の心は「勇躍」ということばでは表現できない情況で、「我が心を『奮』いたたせて - 後に続くを信じ、確く神州の不滅を信じて、敢えて己の生涯を捧げ、死して護国の鬼とならんと心を『奮』いたたせていた」そのような心の動きのときである。二十二歳の作者の必死の決意が滲み出た部分で、万感胸に迫るところである。 ・赴難:国難に赴(おもむ)く。難儀に赴(おもむ)く。「難」:〔なん;nan4●〕難儀。名詞。 ・不辭:…をいとわない。

※從容就義日本魂:悠々と落ち着いて、正義のために死のう。それが大和(やまと)魂なのだ。 ・從容:〔しょうよう;cong2rong2○○〕悠々としているさま。ゆったりと落ち着いているさま。余裕があり、あせらないさま。形容動詞タリ活用。 ・就義:〔しうぎ;jiu4yi4●●〕正義のために死ぬ。また、正義の人に親しみ従う。ここは、前者の意。 ・日本魂:やまと魂。日本民族固有の気概や精神。

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「論尊魂」で、平水韻上平十三元。この作品の平仄は、次の通り。

●○●●●●○,(韻)
●○○◎○●○。(韻)
●●●●●○●,
○○●●●●○。(韻)
平成22.6.19
      6.20
      6.21完
平成23.3. 9補



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